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1の道路か否かで大きく異なる天空率結果 ⓶

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1月19日土曜日 東京は、快晴の土曜日。9時現在の気温は6度

気温は低いようだ。

一転して・・これ

今週前半、沖縄に帰省。

沖縄この季節,陽が射すとTシャツでOKなんだが雨が降ると海風が吹き込み寒い。旅行される方、防寒具もお忘れなきよう。

東シナ海に落ちる夕焼けだが夏だと右側、真栄田岬の先端あたりから落ちる太陽も西よりとなる。これが17時45分頃、日の入りが18時あたりでまだ明るい。緯経度差(時差は無い:念のため)を感じる季節でもある。

 

 今週は、応援してきた稀勢の里が引退で寂しいやら・・・残念やら、若干ほっとするやらで複雑な思い。これからの長い人生、荒磯親方で頑張っていただきたい。これからも応援したい。

 全豪オープンも帰省のおかげで錦織、大阪なおみをじっくり応援できている・・相変わらず錦織は、ハラハラさせてくれる。

アジアカップサッカーもここまで順調・・森保ジャパンイイネ。

 本日は、ブラス仲間と音楽祭に参加・・・頑張ろう!。

 

 天空率講座を開始したい。

前回に続き変形道路の天空率解析。

事案は

図1

 

 この様な道路途中で拡幅された道路の場合、一の道路として天空率比較する方法と幅員差が著しいと判断され2の道路とする天空率比較の方法がある。

 いずれで解析するかは、行政サイドにより判断される事ゆえ事前に確認する必要がある。

 

 前回は一の道路として解析をおこなった。

結果は

図2

 6m道路に面する算定位置でNGになる事がわかった。

 詳細は前回分を確認していただくとして今回は、幅員差が著しいと判断され2の道路とされた場合の操作と解析を解説したい。

 

  2の道路とする場合「敷地」入力で「行き止まり」の設定をする必要がある。

図3

 まずは12m道路側の道路境界線をクリックし選択後、ダイアログボックス内の「終点行き止まり」ボタンをチェックする。(6m道路と接する側の端部)

*行き止まり設定を行う事により終点側から円弧状に最大幅員の2倍12×2=24mの区域が確定する。

 さらに6m道路に面した境界線も選択後、「始点側行き止まり設定」を

チェックする。(12m道路側と接する端部)

*尚、一の道路で解析した直後は「同一区間設定」されている為「全解除」で同一区間を解除する。

図4

設定は以上で終了。

「新天空率算定領域」に移動し自動発生の項の「道路境界」をクリックする。

図5

この様に敷地側道路境界線が120度を超える場合自動で「一の道路」として判断しその適用の可否を「同一区間の設定をしますか?」の問いには、「いいえ」を選択する。

 

 12m道路と6m道路に面した2の区域が自動発生する。

算定基準線は

令第135条の9 法第56条第7項第一号の政令で定める位置

法第56条第7項第一号の政令で定める位置は、前面道路の路面の中心の高さにある次に掲げる位置とする。

一 当該建築物の敷地(道路高さ制限が適用される範囲内の部分に限る。)の前面道路に面する部分の両端から最も近い当該前面道路の反対側の境界線上の位置

 

 反対側の境界線の位置ゆえ12m道路に面する反対側の端部まで移動するのが通常だがみなしの反対側として自動発生した面する位置まで延長する考え方もある。

*算定位置の端部は、行政等に確認の必要がある。

初期値では、面する全域に算定位置が発生する手法を採用する。

図6

 今回は、道路の端部までとしたい。

その場合、で境界線端点をドラッグし移動する。

6m道路側の基準線も同様に変更する。

 

 そして天空率解析を行うと

図7

2の区域ともにクリアーした様だ。

区域の根拠をそれぞれ検証してみよう。

図8

後退距離が

1.18m道路の反対側から適用距離20mまでが12m道路の高さ制限が適用される。行き止まり設定した右端からは

(適用距離(20m))-{(後退距離(1.18))+(最大道路幅員(12m))}=6.82mが敷地側道路境界線から適用距離20mまでの距離。

 12m道路の終端の位置から円弧状に適用距離が適用される。

その根拠はこの通達

図9

アイソメ図では

図10

そして6m道路側の天空率比較は

図11

 

最大幅員12m道路が行き止まり端点から2倍が24mゆえ今回は、右端までが18.29m。6m道路に面した道路は最大幅員12m道路が適用される。

 

 後退距離1.26mを考慮し

 

(適用距離(20m))-{(後退距離(1.26))+(最大道路幅員(12m))}=6.74mが敷地側道路境界線から適用距離20mまでの距離。

 

この場合最大幅員は、始点側の行き止まり端部から適用距離まで最大幅員が円弧状に適用される。

 

 アイソメ図では

図12

 

 

 明らかに高さ制限を超えた部分に対して緑の空地が多い事がわかる。

 

結論

2の道路とした事により狭い6m道路側も最大幅員が適用される事により、天空率は問題なくクリアーした。

 

 一の道路とするか2の道路として解析するかでは結果が大きく異なる。このような敷地側の道路境界線が直線状で反対側の道路幅員が異なるような変形道路の場合、行政等と協議し一か2か明確にしてから天空率比較する事が絶対条件となる。

 尚、道路天空率における適合建築物と算定位置の関係は比嘉ブログでも何度か解説したが改めて解説すると

図13

 

 

屈曲道路の取り扱い
屈曲した道路で、敷地側からみた道路中心線の屈曲角度が120 度を超える隣あう前面道路は連続した一の道路とする。
隣地越えの有無に拘わらず適用距離内にある当該敷地の部分には、適合建築物を作成する。算定位置はそれに面する端部まで延長される。
適合建築物は地盤を含む為、算定位置もその端部まで延長される。
道路高さ制限適合建築物は前面道路の反対側の道路境界線から後退距離を考慮した適用距離まで(後退距離は、計画建築物の後退距離内で任意に設定が可)

 

 これがJCBAの基本的な考えかた。凹型敷地で検証してみよう。

図14

この場合、前面道路の中心線の屈曲した隣合う角度が120度を超えている為、基本的に一の道路と判断される。道路幅員差を著しいか否かの問題はあるがこの場合、道路の反対側から後退距離を考慮した適用距離までが高さ制限が適用される原則に基づくと

図15

中央部は、隣地超えとなるが

隣地越えの有無に拘わらず適用距離内にある当該敷地の部分には、適合建築物を作成する。算定位置はそれに面する端部まで延長される。

に準じて一の道路で解析する事が基本的な考え方。

 

 アイソメ図では

図16

となる。

さらに中央部の隣地が適用距離を超えた場合でも同様の考え方が適用され

図17

中央の隣地部で分断されるが一の道路となる。

図18

尚このような変形道路の適合建築物はT-spaceで条件設定する事により容易に作成する事が可能になる。

比嘉ブログ右枠にある「このブログで検索」で「T-space」で検索していただければ多くの変形道路の入力設定法を解説している。

参考にしていただきたい。

 

 さてここらでよかろうかい。

しばらくサポートセンターに寄せられた質問をアレンジして解説をつづける事にしたい。

 

 次回までお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 

 


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