12月28日土曜日
昨日、仕事納めも無事終了。
皆で慰労会兼忘年会はの神楽坂。終了後のパチリ。
久々の神楽坂は、素敵なお店がいっぱいで楽しめる。
本日は、ラッパ仲間との忘年会。ラッパ持参で呑んでは、吹いての楽しみが待っている。
天空率講座を早く始めてラッパ合戦に備えたい。
公園で見つけたタンポポかなと思ったが、この時期は、ノゲシかな。
天空率講座開始!
高低差を含む用地情報の入力から解析、申請図作成、検証法までの解説を行うシリーズを始めた。
用地情報は
初回の高低差入力法から前回は解析の結果,地盤面(平均GL面は、設計GLから0.406m、BMから0.506mが算出され適用されている。
前回はこれらの入力データに基づき天空率計算を行い安全差分の考え方を中心に解説しした。
前回の講座内容は
1)塀の入力
2)天空率計算を行う
3)確認申請時における天空率安全差分の考え方
今回のテーマは、天空図が正しく作図された事を証明する「位置確認表」を解説したい。
前回は、天空率計算結果の安全差分に(一定の安全率(0.02%など)
三斜求積による安全率に加えてさらに0.02%の差分を加えた天空率計算を行った。
今回の解説では、審査サイドとの協議で(一定の安全率(0.02%など)の追加の安全差分は加算しない前提で申請図を作成したい。
*尚、今回の講座も申請図を作成する為の基礎知識としての解説を進めており申請図提出時のレイアウト等は、これらの理論解説終了後に行いたい。
①安全差分の閾値設定を(一定の安全率(0.02%など)を不要とする0.03%設定を行う。
「自動発生方式詳細」「規制範囲内外判定値」を003%に設定する。
この事は積分法で行う天空率計算の結果に三斜求積の安全差分に相当する0.03%を加算した差分で積分法の結果による天空率可否の判定を行う設定。
*この積分法に加える三斜求積分の安全差分加算の考え方は、比嘉ブログ前回の詳細解説を参照
結果は、
差分が閾値0.03%を超えた0.038%ゆえ三斜求積前だが青表示のクリアとする判定が可能になる。
当然、三斜求積後の判定表でも
積分法の差分は、79.045%-78.98%=0.065%だが
三斜求積図の差分は、
79.017%-78.994%=0.004%でクリアしている。
三斜求積そのものが安全率を含む為、ゼロ以上であれば良い。
ここまでは、先週の安全差分の補足となる。
今回は、道路高さ適合建築物と計画建築物の
天空図が正しく作図されている事を証明する為の「位置確認表」を検証したい。
まずは、道路高さ制限適合建築物から
1)位置確認表と天空図
①位置確認表の目的
道路高さ適合建築物の天空図が正しく作図されている事を天空図を構成する端部記号の欄に
建築物の高さ、測定点までの距離、方位角、
仰角θ、r×cosθ
を記入する事によりそれぞれの天空図を構成する端点が正しくプロットされているか否かが確認される。その事により天空図が正しく作成された事を証明する。
これらの各項目の入力およびチェック法を確認する事により天空図の描き方も理解される。
②記号1-4の建築物の高さの算出
高さの基準は、算定位置の高さ(視点)を基準(0m)とする道路高さ適合建築物の端点記号の高さの事。これを視点基準と称する。
視点(算定位置)の高さは、始点座標番号P8(近接点)のZ座標の事で敷地の地盤面(平均GL)からの位置を示す。
この場合-907.06mmゆえ地盤面からの建築物高さに地盤面から視点までの高さ907.06mmが加算された数値となる。
③基準位置から天空図を構成する端点1-4の位置確認表の記入法
天空図の申請図には、2面以上の立面図の添付が求められるがこの高さを確認する為には、正面図を参照し確認する。
自動算入された位置確認表を再度確認すると
1-4の建築物の高さは、15.786.78と表示されている。
この高さの入力(自動算入)根拠は、正面図で確認する
Aが天空率差分が最も近接するP8の算定位置となる。
*申請図では、近接する算定位置における天空率および天空図の算出根拠を証明すれば良い。
今回高さの対象となるのは、天空図を構成する端部B側の円弧で示された記号1-4の高さで高さの基準(起点)は、視点基準つまりP8の位置Aを起点とする。
正面図の表記は、右側の寸法がGL(地盤面:平均GL)からの高さ
GL+14,879.72が表記されている。算定位置P8の高さは、この場合、Z座標あるいは、解析結果のGL-907.06の位置にある。
したがってP8算定位置からの「建築物の高さ」は
14,879.72+907.06=15.786.78となる。
算定位置からの高さは、正面図左側の寸法線で表記されている。
この事例の場合、道路が傾斜しさらに地盤面(GL面)から1m以上低い位置にあるため(h-1)÷2の緩和分起点を上側に移動する。
P8の正面の高さと1-4の高さを算出する起点が異なる事に注意したい。
*P8の正面の道路高さ制限の立ち上げり高さではない事に注意したい。この勘違いは多い。
Bのポイントの高さを検証する場合は配置図から
後退距離が2450ゆえ1-4の位置における道路高さ制限の絶対高さは
(後退距離2450×2+道路幅員8000)×1.25=16125
GL面からの高さは、正面図あるいは配置図の円弧で示す部分にも表示され、高さ14879.72
,Bに面する道路高さ制限の起点は絶対高さから差し引きすると算出され 16125-14879.72=1245.75
GL面(地盤面)から低い位置にある事がわかる。
ただしこの位置は、1m以上傾斜した道路ゆえ
(h-1m)÷2hの分
実際の道路中心高は、さらに低い位置にある。
緩和前の実際の道路中心高さhは緩和高が下記で算出される事から
(hー1000)÷2=(h-1245.75)
h=-1490.56
道路高さは、地盤面:GLから1490.56低い位置にある
地盤面:GL=BM+506ゆえ
BMから道路面高は=1490.56-506=984.56低い位置にある事が確認される。
正面図で再度確認すると
一般的に道路面が傾斜している場合1-4に面する位置の道路面の高さCは、敷地の境界条件入力で設定された高さから直線補完で自動算出される。
③測定点までの距離
この場合、平面配置図に表記されている。数値を確認する事となる。
28,297.90が位置確認表に代入されている事を確認する。
この場合は、算定位置P8が確定した時点で記号1-4までの計測値が代入されているだけだ。審査サイドは、この距離を計測する程度の事。
問題は、この距離を代入する目的だがその前に方位角の入力を確認したい。
④方位角を確認する。
配置図上の真北から1-4までの角度を真北基準で測定し右回りを正方向する。1-4は、左方向ゆえ-108.34784度。
*チェックは、分度器等で確認する。
天空図上の方位角を確認すると
同様に-108.34784が位置確認表に代入されている事を確認する。真北は、天空率の計算結果には、影響しないがこの位置確認表で必要になり。天空図の作図幅が特定される。
他の記号の位置も同様に
真北から端点の方向がこの方位角により特定される。
その方位線の延長上で仰角が特定されれば天空図上の端点が確定し天空図を構成する端点の位置が確認可能となる。
そこで仰角θ、rCOSθの入力となるがこの値は、建築物の高さと測定点までの距離から算出される。
その事を解説する事により位置確認表を提示する意義が理解できる。
・・・・のだが本日も長くなった。連休初日につき本日は、ここまでとしたい。
計画建築物の位置確認表も含めて年明け1月4日の回で解説したい。
今年も大勢の皆さまに比嘉ブログをご利用いただき感謝しております。天空率は、審査方式が定まらない部分も多く審査機関によりその判断も異なる事が現実です。
来年も天空率および日影規制の最新情報をお伝えします。
ご期待下さい。
それでは、良いお年をお迎え下さい。