4月8日
本日は、東京を離れた場所でのスマホによるブログタイム。事前に天空率講座分は、作成済みゆえ御心配なきよう。
本日もさくらの話から始めたい。
今週木曜日、比嘉桜標本木もみごとに満開宣言。
思えば2月の観測開始時が
この状態だったわけで今年も見事に満開に咲いてくれてありがたい。スギ花粉も終わり、夏に向かって頑張るぞという気持ちにしてくれる。
水曜日は恒例により神田川をそぞろ歩き夜桜見物
神田川にこぼれ落ちそうな桜が贅沢。
途中で椿山荘脇の坂道をあがりきったところで軽く乾杯。
目白駅に向かう途中の学習院大学の桜も毎年の事ながらお見事
桜は新緑の若葉がまたいいのでしばらく観測を続ける事としたい。
さて本日から沖縄での行事ごとをこなさなければならない。清明際(シーミー)の様子は来週お伝えしたい。
前回まで審査時に要求される審査方式の解説を行った。「近接点の位置確認表」では天空図が正しく作図されている事を証明する。
円弧部
各頂点が天空図を構成する頂点になる。
13-2の位置が天空図上の円弧で示した13-2の位置にある事が正しい事を「近接点の位置確認表」で証明する事の意味を解説。
そして正しく作図された天空図の天空率計算を安全処理を施した三斜天空率計算で行う方法を解説した。
三斜求積図との比較表で確認すると
まず道路高さ制限適合建築物では
計画建築物は影部との間に隙間をあける事で安全作図した三斜天空率を算出した。
前回までそれらの考え方を解説した。
今回は、これらの事も含めて天空図の申請資料を例示し作成のポイントを解説したい。
申請資料の前に計画建築物があまりにシンプルすぎたのでその結果を参照しプランニングを行いプランを作成変更してみた。
71㎡から78㎡の住居が29戸。
容積率が200%に対して194.72%,残り58.02%未消化だが今回は、申請図の講座だこれで先に進める事としたい。日影規制もとりあえず無視。
斜線断面を確認すると
やはりNG。敷地の地盤面はBM+655。
天空率計算を行うと
粗プラン同様P8が近接する様だがクリアーした。ここまでの結果はそれぞれワンクリックで結果を得る事が可能だ。
申請図を作成しよう。申請図は「エクスポート」「TP-LAND/SKY」転送でそれぞれの専用ツールで作成する。今回は天空率の申請図ゆえTP-SKYを起動し行う。
壁心線で作図されたプランは壁厚および仕上げ面で包絡処理され傾斜階段部も同様に包絡処理される。
天空率計算結果は当然だが同様の結果となる。プランの際、面積計算は壁心で算出され天空率、日影も同様だが計画建築物は初期設定された壁厚および仕上げ厚が付加された形状で解析される。
申請図の作成はここから。
TP-PLANNERは前回までで解説した申請資料の作成法に準じてほぼ自動処理で申請図が作成される。審査の際チェックを容易にする為の書き込みを行う。
申請図の作成は解析後「申請図」プルダウンから行う。
まずは「天空率付図」から順々に解説したい。
「平面配置図」をクリックすると
自動配置された
①天空率計算結果表では、各頂点のX,Y、Z座標(1mを超える高低差の為に緩和前高と緩和後高さ、計画、斜適(道路高さ適合)それぞれの天空率、差分、そして天空率近接点が示される。
P8が天空率近接点である事を確認する。P8を中心に申請資料が作成される。
②平面配置図には計画建築物高と適合建築物高が記入されている。各算定位置でも①の内容が算定位置でそれぞれ表記されている。
これらは配置コントロールボタンで任意の位置に移動し後、右ボタンで「図面レイアウトモード」で適宜編集する。
そして申請図としての最終図は
①パース表示は必須では無いがTP-PLANNERでは天空率算定チャート図で陰線処理したパースを保存しインポート合成しただけだ。道路斜線規制を超えた部分が明確になり審査チェックのポイントを明確にする。
②図面レイアウトの任意位置の寸法配置で道路幅員、後退距離、後退距離考慮の道路斜線起点、適用距離、そして算定位置間隔。
その部分を拡大表記しよう
下側の書き込みはそれぞれの高さ制限適合建築物に自動表記されたGLからの高さの根拠を計算式で書き込んでいる。例えば
斜1: 20(適用距離)×1.25(道路斜線勾配)-0.71214(起点の位置)=24.28786(地盤面からの高さ)
は左側適用距離の位置の高さが起点GLから-0.71214で道路高さ制限に適合している事を記述する。
このメモで設計者がソフトまかせにせず確認している事をアピールする。道路高さ制限適合建築物が適合しているか否かがまず審査の大前提になる。
各頂点の起点高さは面した道路中心線の位置に書き込む。
その他高さの基準などを左側にやはりメモしてある。内容は
・本図における高さ、寸法の単位はミリメートルとする。
・本図における建物高さ、測定高は当該敷地平均地盤面を基準とする。
・本図の建物高さ表記中の「GL」は、当該敷地平均地盤面を表す。
これらは定型文字列で保存された書式を読み込み任意の位置に配置すれば良い。
他上段には物件概要、場所、用途地域および規制概要を記載した。
尚、道路高さ制限適合建築物の各頂点の高さの根拠は上記の様にメモで算出式で書き込む方法以外に「天空率付図」「高さ確認一覧表」で近接点P8を起点とした高さの根拠を断面図形式で出力する事が可能だ。
断面図は2面以上の立面図の出力に記載されるが、今回の様に道路の始終点で高低差がありさらに(h-1)/2位置に移動する場合など高さ根拠を解説する資料として適切だと思われる。斜1の頂点部の断面を拡大して表記すると
メモで書き込んだ内容の確認には十分な資料が自動作成される。
今回は2以上の立面図の出力で同様の機能がある為その部分で資料は作成する事とした。その為この分は参考まで・・。
天空率付図の項では、天空図一覧が自動作成される。
出力する用紙サイズにより異なる表示数を列数と行数で指定する。
この指定はA3用紙の場合、16枠が作成されるが今回の算定位置は合計13ゆえ3枠空ができる。算定位置が多い場合はページ番号で定位置を指定する。
中央部の算定位置P6のあたりを拡大表記すると
それぞれの座標に算定位置高、天空率、そして差分が表記されている。この場合は確かに天空図を作図して天空率計算が行われた事を証明する程度の内容となる。
申請図の項では
天空率近接点確認図の項で「近接点の位置確認図」「三斜求積図」「2面以上の立面図」を作成する。
その前に近接点をサーチする。
設定ダイアログボックスの「近接点」ボタンをクリックするとP8が近接点として抽出された図面1で近接点の位置確認表と三斜求積図、図面2で2面以上の立面図が自動作成される。
確認するとまずは道路高さ制限適合建築物の図面1
を指定し「図面レイアウト転送」の「表示ポイント」「転送済みファイルを開く」ボタンで
各項目毎に区分されたそれぞれの異なるスケールで三斜求積図と近接点位置確認表が作図された。スケールがそれぞれ異なる内容が適度な位置に自動レイアウトしてくれる。
そして図面2では2面以上の立面図が
やはり同様に自動レイアウトされる。
最終の申請図はこれらに加筆すべき箇所があればそれぞれのパーツ事に加筆を行い完成させる。計画建築物も同様だ。
本日も長くなった後半部の最終形の提示および審査の際のポイントは次回にしよう。
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道路面が地盤面より低い時の天空率計算 5
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