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企画BIM仙台編 1 日影規制比較

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3月2日土曜日、東京は快晴、暖かくなりそうだ。

 今週は、米朝首脳会談・・。なんともあっけない物別れ。大山鳴動してねずみ一匹も無し。総理が拉致問題に仕込みをした風を匂わせていただけに・・・それだけは、と期待したのだが・・。・・力不足。残念な結果となった。

 この時期、貴重な馬酔木(アセビ)の花。毒が有り食すると馬がふらふらになるらしい。くれぐれも食する事のなきよう・・・hi。

 

 まずは、今週の講座から

今週は、天空率講座。

昨年末より、講座時間を1時間延長し1時半から5時半までに変更。

今まで1時間オーバーが通常となっていた事から変更となった。できるだけ情報を共有したい。

今回参加の皆さんは

 

 講座終了後のホットした瞬間の皆さんの嬉しそうな顔・・・といいたいところだが...。セルフタイマーセット後、比嘉が写るべく移動していたのだが・・・大勢で所定の場所にたどり着けそうもないので皆でおもしろがっているところ。

各人比嘉にさんざんいじられた分・・・仕返し気分で嬉しそうじゃないかい!

おっつ!天空図模型と解説書を手にして・・気が利くな・・泣けちゃうネ。

で比嘉もはいったところでもう一枚

しぶとさじゃまけない比嘉でしたとさ!

次回会う日までにバリバリに使える事を期待してます!

それにしても講座で初めて会ったと思えないゆるい雰囲気はなんだ!

 

 さて講座を開始したい。

今週から新しいテーマ。

仙台市某地区

図1

用地条件の部分を拡大表示すると

図2

 用途地域が第2種住居地域で容積率200%、日影規制5/3時間、高度斜線が仙塩広域(仙台市)第3種高度地区。

 敷地面積745.41㎡。

前面道路は、最大幅員12.5m(住居系12m超56条3、4項注意)屈曲した8m道路で北側8m道路の反対側には水路3.5mが接している。(日影規制ラインおよび高度斜線の起点が緩和される)

 

以上の用地情報を有する仙台事案を企画BIMで共同住宅を計画してみたい。

 まずは規制ラインの作図から

法文は令135条の12

(日影による中高層の建築物の高さの制限の緩和)
第135 条の12 法第56 条の2第3項の規定による同条第1項本
文の規定の適用の緩和に関する措置は、次の各号に定めるとこ
ろによる。
一 建築物の敷地が道路、水面、線路敷その他これらに類する
ものに接する場合においては、当該道路、水面、線路敷その他
これらに類するものに接する敷地境界線は、当該道路、水面、
線路敷その他これらに類するものの
の2分の1だけ外側にあ
るものとみなす。ただし、
当該道路水面、線路敷その他これ
らに類するもの
が10 メートルを超えるときは、当該道路、
水面、線路敦その他これらに類するものの反対側の境界線から

 

当該敷地の側に水平距離5メートルの線を敷地境界線とみなす。

 

 

 

まずは閉鎖方式(簡便法)

 

図3

東側8m道路の場合は10m以内ゆえみなし敷地は道路中心位置で4m、北側は、水路がある為合算し11.5mゆえ10mを超える為

11.5m-5m=6.5m がみなし敷地。

 

 閉鎖方式を簡便法としたのは、この方式では、住環境でない道路上も日影規制が適用されてしまう為。

 

 本来、令135条の12を解釈すると、発散方式となる。

発散規制ラインの詳細解説は、比嘉ブログ発散規制検証 1を参照。

 

発散方式では

図4

 

水路の反対側が10mを超える為に5mライン、北側みなし敷地の端部からそれぞれ放射状に発生した線分の延長上で点で5m、10mの位置が確定しそれらを結線すると10mラインが発生しいずれの規制ラインも住環境でない道路および水面等と交わる事がない。

 

 ではまず両方式で逆日影計算を行い比較する事から始めたい。

まずは閉鎖方式

図5

 逆日影チャートを利用し行う。今回キープランが書き込まれているがその範囲を逆日影チャートの8時と16時の方位線で建物範囲を限定する事によりより現実的な結果を得る事が可能になる。

図6

 この例では、各方位線で囲われた状のエリアは、日影規制の幅で確定しその範囲内であれば高層にした場合でも日影規制の影響を受けない。一方その範囲を超えた敷地左側の円弧部は太陽高度による高さカットされる。

 

 結果は、

図7

逆日影チャートが示す様に敷地左側が9F、8Fとカットされ7階規模の場合は、太陽高度内にもおさまっている事がわかる。

建物ブロックイメージで確認すると

図8

 

建物変換し日影図を描いてみよう。まずは建物変換

図9

ブロック図を確認後は、「建物」の項で赤円弧で示す変換ボタンをクリックすると建物に変換される。

日影図で確認すると

図10

 

水面側の10mラインで太陽高度で確定している事がわかる。規制時間3時間に対して2時間59分の精度。

 そのポイントから半天空図で確認してみよう

図11

8時から10時59分までが建物幅で確定し赤枠で示した部分は太陽高度を越えないように低く設定された事がわかる。(太陽高度で確定)

 

 では発散規制ラインで逆日影を確認してみようただし図10で太陽高度で確定する水面の北側の位置は発散規制ラインも同様で変わらないと思われる結果は

図12

ほぼ同じ太陽高度と時間幅で確定している。並べて比較すると

図13

閉鎖方式の場合、規制ラインの円弧部が反映されている事がわかるが結果はほぼ同じ。発散方式により日影図で確認すると

図14

やはり、日影規制で厳しい算定位置が道路上にない為、この事例では発散方式を行うメリットが無い事がわかる。

 

 この際比較の対象をさらに拡大し、緯度の違い東京北緯36度で逆日影解析すると

図15

赤円弧部で示す8Fがひさし部の高さ調整をする事で8Fも可能になる。図7の仙台では7Fゆ北緯の違いで東京は、約1フロア高い建物が可能になる。

 北緯26度30分の沖縄とも比較したくなってきた結果は

なんと11階(若干高さ調整がいるが)まで可能だ。

同じ用地条件で仙台で7階、東京で8階沖縄では11階が可能となる。

くれぐれも北緯の入力ミスをしない事。

 

 さて得意の日影規制を語っているうちに今回も長くなった、ここら終了したい。

逆天空率を理解して使いこなしていただきたい日影規制の可能空間を算出するには最適だ。

 

 次回は、高度斜線カット、逆斜線計算と企画BIMによるプランニング機能を解説したい。

  次回までお元気で!

 

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