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企画BIM仙台編4 天空率計算と高度斜線

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 3月23日土曜日。夏を思わせる陽気が昨晩から一気に冬に逆戻り。

しかし東京も桜開花宣言。

来週には満開かな?。

 

 桜がこれからの時・・・イチローが引退発表。

とうとう来るべき時が来た・・。今年は覚悟の思いを持ってオープン戦から気にかけていたが・・・やむなしかな・・・。さみし~。

 イチローには、世界を相手に打ち立てた数々の記録を含めて20年以上楽しませていただいた。なにより、巨人の星に代表する根性論の野球を変えてくれた・・道具の手入れから準備運動等々・・真摯に野球の取り組む姿に感動。

走攻守すべてにパーフェクトな野球小僧・・・残念だけど「お疲れ様でした。

これからの選手に期待しよう!菊池頑張れ!貴景勝も頑張れ!

 

 さていつもの比嘉ブログは、今週の講座から

火曜日は、長年のTPユーザーと若手の設計チームが来社1回目の講座は、逆日影からプランまで

 終了後の無理やりの侍ジャパンのポーズ。

 

翌火曜日は、今週も朝2番の新幹線(前回は1番)で大阪府不動産鑑定士協会の皆さんの講座は朝10時から5時まで30人超の大賑わい

 建物想定の学習法を中心に解説。さすが関西人のりの良さについ比嘉ものせられ語りまくり。・・・翌日ぐったり。追加講習のオファーもいただき早くも次の作戦思案中。またお会いしましょう。

 

 さて講座を開始しよう! 

 

今回も仙台セミナーのご案内から

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

 比嘉は、トップバッターで語ります。

 

・・できますれば・・・申し込み欄では、「コミュニケーションシステムからの案内」にチェックをよろしく!

 

企画BIM講座仙台編を開始しよう。

今回も用地情報から確認。

図1

用地条件の部分を拡大表示すると

図2

 用途地域が第2種住居地域で容積率200%、日影規制5/3時間、高度斜線が仙塩広域(仙台市)第3種高度地区。

 敷地面積745.41㎡。

前面道路は、最大幅員12.5m(住居系12m超56条3、4項注意)屈曲した8m道路で北側8m道路の反対側には水路3.5mが接している。(日影規制ラインおよび高度斜線の起点が緩和される)

 

前回は、充填入力機能で効率的にプランニングを行う方法を解説した。

逆日影、逆斜線の限界ラインを参照しながら7階建てのファミリーマンションを想定した。

 

 

その結果容積率は、残り面積1.12㎡、利用率99.92%消化した。

さしあたり形態制限内に収まってくれればよいとなる。

まず日影規制は、

 

逆日影の結果どおりクリアー

ところが南側道路高さ制限は

 

NG。これは逆斜線計算でもNGが確認されており元より天空率による解決方針が通常の考え方。

 さらに高度斜線が

この円弧方向の北に面した部分でNGになる。断面図で確認すると

 廊下上のひさしの部分と道路斜線がNGになる事がわかる。

高度斜線は、後退距離などが緩和対象にならない為、絶対NGの位置となる。

 今回のアプローチとしては、現況の配置で道路天空率がクリアーするのか?さらに天空率利用で南側に移動が可能か否かの検証をしてみたい。

 

まずは現況の道路天空率からチェックしてみよう。

 

 プランニング時の天空率計算は、操作手続きが簡略化されており右側メインメニューの「天空率チェック」を選択後、計算方式プルダウンから「道路」を選択後「計算実行」で数秒で結果を得る事が可能だ。

問題の南側の解析結果を拡大し確認してみよう。

 

 

 近接点がP8で差分0.356%・・・以外と余裕がある。

ところで、この南側の算定位置の重なりから最大幅員の区域が2の区域に区分されている事がわかる。

 比嘉ブログ的には道路天空率の区域区分の検証解説を行いたい。

 区域の検証および逆天空率等を行いたい場合、TP-SKYで行う。

「ファイル」「エクスポート」「TP-LAND/SKY転送」をクリック後、TP-SKYを起動し「ファイル」「TP専用建物インポート」「TP-LIGHT建物インポート」を行うと壁厚および仕上げ厚を考慮した屋根布状に建物が変換される。道路条件を再度確認すると

 

 

 

南側最大幅員が12.5m で住居系で12mを超える道路幅員を有する場合

法56条

第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域又は準住居地域内における前面道路の幅員が十二メートル以上である建築物に対する別表第三の規定の適用については、同表に欄中「一・二五」とあるのは、「一・二五(前面道路の反対側の境界線からの水平距離が前面道路の幅員に一・二五を乗じて得たもの以上の区域内においては、一・五)」とする。

本事例の区域区分のポイントをまとめた

1)第2種住居地域で前面道路幅員が12.5m>12mゆえ上記3項の対象となる。

 

2)最大幅員以外の道路幅員は、北側道路が3.5mの水路が面するが道路中心線の角度が120度を超える為にとなりあった道路は、一の道路とする為、8m道路は一の道路とする。したがってこの場合12.5m最大幅員と8m道路の2の道路とする。

 

2の道路ゆえ施行令132条で区分される。

但し北側8m道路の反対側には、3.5mの水路がある為、高さ制限適合建築物の起点は、水路反対側に後退距離を加算した位置を起点とする。

 

 まず最大幅員12.5m側の区域から

最大幅員12.5m側の区域で1.25勾配の区域は

(最大幅員12.5m+後退距離0.991m×2)×1.25=18.1025m

までと東側8m道路側には、最大幅員12.5m道路が回りこみ

 

(最大幅員12.5m+後退距離3.096m×2)×1.25=23.365m

で区分される区域となる。

東側道路に面する側の奥行は、適用距離20mまでで区分される。

アイソメ図では、

 

1.25Wを超えた区域が1.5勾配が適用される区域となる。

1.25勾配区域18.102mを超えた奥行方向は、適用距離20mまでで区分される。

この区域の近接点の差分は、右端で1.93%で余裕がある。

アイソメ図で確認すると

 

1.5勾配の高さ制限内におさまっている事がわかる。

 

 最大幅員12.5mの2倍25mまでは、8m道路側にも12.5m道路幅員が適用される。

 

(最大幅員12.5m+後退距離3.096m×2)×1.25=23.365mとなるが適用距離までで区分されている事がわかる。

この区域の近接点は8.88%で十分な差分がある。空地と計画建築物の面積比(緑とグレー)で明確だがアイソメ図で確認すると

 

1.25勾配高さ制限内におさまっている事がわかる。

 

最後に最大幅員12.5m道路を超えた水面3.5mと接する8m道路側は

 

水面の反対側から後退距離3.096mを起点とした最大幅員の2倍25m区分までの距離17.792mの間でわずかに区分113mmで区分されるがこの区域に計画建築物は、存在しない為、問題無。

断面図で確認すると

 

 どうやら道路天空率は、問題なさそうだ・・問題は高度斜線だ

ひさしに勾配設定し

 

建物全体を「全体一括編集」機能で南側道路に300mm移動して

天空率計算を行うと

NGポイントが2ポイント。バルコニーの両端を詰めることでクリアーできそうだ逆天空率計算を行う事とする

やはりわずかなカット幅でよさそうだ

逆天空率計算を行うと

クリアーした。カット幅を確認すると

 

 

仕上げ面で389mmになる事よりプランニングでは両サイドのバルコニー端部を心から500mm狭める事とする。

 上下階のスパン長の変更は、「串刺し編集機能」で伸縮が可能だ。

 上下階を指定しバルコニーおよびその上部のひさしの端部を「串刺し編集機能」で500mm移動すると

 一気に上下階のバルコニーおよびひさし端が500mmずつ狭められたこれで天空率を確認すると

 

これで形態制限を全てクリアーした事になる。

オット・・・忘れてた。高度斜線を確認してみよう

仙台市第3種高度斜線をクリアー。

 

 絶対的制限の高度斜線をクリアーする為にも天空率は、有効に機能する事ができた。ここまできたら建具配置までの企画BIMを完成したい。

 

・・・今回も長くなった次回にしよう。次回までお元気で!

仙台セミナーのお申込みお早目にお願いします。

 

 

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