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企画BIMによるマンション計画:斜線断面と天空率 ①

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1月28日

年始から早くも最終土曜日。

東京は今週後半から北風が吹き込み寒い。

本日も10度に達しない予報。

インフルエンザ流行のニュースに人並みにマスクで用心した。

くしゃみがでたが・・早くも飛散を始めたスギ花粉かな?体調は問題なし

 

ピンクの山茶花・・紅白山茶花の中でバラの花みたいに可憐。(造花のようにも見える)

 

 大坂ナオミ全豪決勝進出

本日夕方決勝戦は、勝利を願い赤ワインを用意しTVの前にスタンバイしなきゃ!。遊んでられない!

 

 アジアカップサッカーも若手が躍動感あって良いネ。

 いつのまにやらベトナムも強くなっちゃって・・・これからアジアでも気が抜けない試合が続きそうで困ったもんだ。

 

 月曜日のサウジアラビア戦は、錦織の準々決勝が長引いた為、TVを2台並べて観戦。・・もう大変。その時は、どっちも勝利でよかったが・・

 

 錦織5時間のダメージは大きかったな・・・今度こそはのジョコビッチ戦に期待したが15連敗・・・痛い。・でもよく頑張った・・。いい夢をみさせてくれた。

 次回5月の全仏オープンに期待しよう・・・。

きっとすぐ5月になっちゃうんだろな・・・日々の移ろいは、早い・・・。

 

 白鵬で決定と思ってた大相撲が後半よろけて俄然面白くなってきた。こうなったら貴景勝だ!連続優勝で大関昇進に期待したい。

 

 そんなこんなで、スポーツネタがつきた。・・天空率講座を開始したい。

 

天空率講座開始!

今回の事例は趣向をかえて土地情報から企画BIMTP-PLANNERで容積率を確保する為の設計手順とともに解説したい。

 

おおまかな手順は

用地情報入力⇒逆斜線計算⇒プランニング⇒容積率確保⇒斜線断面図⇒NG⇒天空率計算で解決。

 

 事例は、商業地域で容積率400%。

前面道路が17.5mと5mの2方向道路。

道路斜線、隣地斜線がいずれもNGになる事案。

 

 ①真北入力後(本例では解析結果に影響しない)、敷地形状および敷地境界条件を入力

 

 円弧で示す北側の隣地境界点間が狭い⇒「敷地区分方式」では厳しい事を意識しなければならない。

 

⓶ 用途地域の入力を行う

 

 最近の傾向として東京都内では、高度斜線を規定する行政が増加しているTP-PLANNERでは毎月のアップデートで対応しているが高度斜線の最新情報には、注意をしていただきたい。

 ただし今回は商業地域ゆえ高度斜線、日影規制は無し。

容積率は、400%を設定。400%ゆえ13階から15階程度の規模が必要になる。

 ③仮想建物入力

次に計画時において重要な事だが敷地に対して目的とする建物の範囲(キープラン)を仮想建物で入力する。

これはプランニングツールで下図の様に作成したブロックプランを

 「ファイル」「エクスポート」「TP-LAND/SKY転送」で出力後

 

TP-SKY(もしくはTP-LAND)の「ファイル」「TPLIGHT建物インポート]

で読み込み

 

「仮想建物」の項で「他の入力データを変換します。」アイコンをクリックし建物外形状を仮想建物に変換する。

仮想建物に変換される。

 ここでは変換読み込みの際は全ブロックが合成されるが、廊下、専有部、バルコニー、階段部ごとに区分して入力してもよい。

 

 この様にブロックを区分し入力するとNG部がより明確になる。

 

 仮想建物(キープラン外形)を入力する事により後退距離等が明確になり逆斜線等が現実的に対処する事が可能になる。(日影規制がある場合には、建物幅が確定する事でより現実的な可能空間が算出される。)

 まず目的とする建物のキープランを作成する事がポイント。

 

天空率計算を行うには、計画建築物が必須となる。

したがって計画建築物を想定しない事には、天空率計算はできない。

 敷地形状から天空率を考慮して可能空間を算出する際には極めて詳細の設定が必要になる。敷地内のどの部分に空地を設定すればよいのかなどだが・・・これは設計の都合であり天空率の効率を優先した建築物は、敷地の中央部に集約され現実的でない。

 極めて詳細の設定をするなら計画建築物を効率的に設定し天空率を確認する事が効率的。

*ただしこの場合、天空率計算時の適合建築物、算定位置が計画建築物から自動作成されるなどの機能が必要となる。

逆斜線計算結果は計画建築物作成のガイド程度と考える。

 

 さてここからの解析は、各処理が1秒程度。

④逆斜線計算実行

 

まずは逆斜線計算から

 逆斜線計算とは、仮想建物内をメッシュ分割しその交点に可能高さを算出する手法だがメッシュの発生法として分割数を指定する方法とX,Yの距離指定の方法がある。今回は100mm(10cm)間隔を指定。

 

 「仮想建物外壁後退距離」のラジオボタンをチェックする事により後退距離を考慮した可能高さが算出される。

 

 道路は2方向ゆえ令132条が考慮され、隣地高さ制限は31m以上の部分が後退距離を考慮し制限される。

 尚、高度斜線がチェックされているが用途地域設定で指定が無い為無視される。

 

⑤逆斜線、解析結果確認

鳥かご図

ブロック図

 9階までほぼ約280㎡、15階部の床面積が214㎡に主に隣地高さ制限でカットされている事がわかる。

等高線は

 西側17.5m道路に面する部分は、後退距離が1mゆえ

道路幅員17.5+1×2=19.5

適用距離20mゆえ仮想建物西側道路から50㎝ほど

 

南側5m道路に面する部分は、後退距離1.1m 

道路幅員17.5+1.1×2=19.7

30㎝程、道路高さ制限適用距離内にある。

 

 ただしほとんどが北側の隣地高さ制限で12階からカットされる事がわかる。

 

⑥解析結果をガイドにプランニングを行う。

 

この結果を参照しながらプランを作成する。(以下TP-LIGHTでの作業)

⑥-1 「階高・設定」を行う

 今回は

敷地面積650.1㎡、容積率400%ゆえ容積対象延床650×4=2600㎡

 

 基準階の専有部+EV部が面積フロア単位で205.98㎡

EV関連(EVホール2×0.6:1.2㎡+EV2×2.6:5.2㎡=6.4㎡)が容積対象外ゆえ

205.98-6.4=199.58 が容積対象面積  2600÷199.58==13階

1階に1/5緩和対象の駐車場設置およびエントランス関連を考えると14階程度が必要になる。

 

⑥-2キープランで指定面積の専有室を確保する手法

 

容積対象面積199.58㎡を3住戸にほぼ均等に配分すると

199.58÷3≒66.5㎡

66.5㎡中心に妻側等を面積をやや多めに配分していきたい。

 

この操作は「面積指定分割」を使うと容易に指定面積形状が獲得可能となる。北側妻側に67㎡強の面積を確保したい場合は

 専有室をクリックし選択後、右ボタンメニューから「変形関連」「面積指定分割」を選択し北側の境界線をクリック後指定面積を確保する方向(下側)で再度クリックすると

 

 面積分割ダイアログで上の境界線から67㎡強を作成するダイアログの設定を行い「OK」ボタンをクリックすると

ダイアログで指定した100mm単位以上の丸め処理を行った67.12㎡のブロックが作成される。

同様に指定を続け

中央部は65㎡強の指定、残りがEV部を含む南側妻側となる。

EV部を配置すると

設計者の意図する面積を有するキープランが作成される。

*バルコニーは確定した専有の壁線で切断し各住戸の専有バルコニーとした。

任意階で作成したキープランを14階まで階複写し

屋根(パラペット部)と1階エントランス部を作成

階段室は令2条3項に対応し1/5緩和が自動適用されメール、管理事務、メールは容積参入が自動設定される。

 

容積率および住戸数を確認すると

 面積諸表は逐次確認可能だが容積率399.88% 消化。

住戸数39戸獲得。

 さて問題は高さ制限だ逆斜線の等高線で確認すると

 10階から道路高さ制限の影響を受け12階から隣地高さ制限が厳しくなる事がわかる。

斜線断面図で確認すると

北側隣地高さ制限と南側道路斜線は

等高線が示す様にやはりNGだ。容積率はゆずれない!

天空率計算だ!

となるが、今宵はここらで良かろうかい・・(昼だけど西郷ドンを引きづってるんでご勘弁)。次回は天空率で解決する手法を解説。

 

では次回までインフルエンザに負けない様お元気で!  hi

 

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