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6月27日土曜日東京は、梅雨真っただ中・・・雨。どうやら沖縄は梅雨明けのようだ。
昨晩のサニ-ブラウンは、強かった。
さすがの桐生も昨日は、圧倒された感じだった。・・・これから二人の頂点争いは、見ものだ。
これは、ノリウツギ。アジサイ科に属するらしいのだが雨露と緑に白が映えていい。
今週の講座から
今週は、木曜日の企業ユーザー1社のみだが9人に朝9時半から夕5時まで行った。1名午後から急用で帰社・・・残念。
いつものように午前中は、日影規制理論から逆日影手計算、逆日影チャートの利用法。そして屋根布図入力から3D日影チャートでNG箇所をピンポイントでクリアーする手法の解説。
午後は、天空率理論から実践。あとは、実践あるのみ・・頑張れ!
突然のサムライジャパンポーズの声に戸惑うGの顔がイイね。
さて今回は、お伝えしたい事もあるので天空率講座を早めにはじめよう。
お伝えしたいのは、講座で用いている用地データを利用し自分でも確認したいとのユーザーの声が多く寄せられております。
今回より、下記サイトをクリックする事で使用データをご自分のPCにアップロードする事が可能になります。
今週のデータは、このところの行き止まり道路シリーズ全て共通ですが下記ダウンロードサイトをクリックするとダウンロードが開始されます。敷地、用途地域、建物等、用地情報まで入力ずみです。
http://www.com-sys.co.jp/modules/mydownloads/singlefile.php?cid=3&lid=91
アップロードされた001.tpp(下記画像ではクランク状行き止まり道路.tppの表記になっていますが実際には001.tpp)ファイルをデスクトップ上に移動し
TP-menu内にドロップする事により
プロジェクトデータとして設定されます。プロジェクト選択後、TP-SKYを起動し講座内容を体験してみて下さい。
尚、TP-PLANNERユーザーの皆さま以外の方は下記ダウンロードサイトからダウンロードし体験する事が可能です。(体験版は20日間利用の制限があります。)
http://www.com-sys.co.jp/modules/mydownloads/viewcat.php?cid=48
さて、講座開始!
前回までは、クランク状の行き止まり道路天空率を解説した。
事例は
図1
1種住居地域 基準容積率は、300%だが道路幅員6mゆえ240%に低減され適用距離は、25m。
図2
計画建築物の階高は35m。
クランクした行き止まり道路境界の入力設定法と天空率区分の検証を2週連続で解説してきた。
図3
また最大幅員6m道路ととなりあう南側の隣地境界線は
図4
赤線で示す部分の隣地高さ制限の断面図は
図5
隣地高さ制限を大きく超えてNGである事がわかる。
住居系の隣地高さ制限は、20m超の建築物の部分が制限の対象だが本例では建築物高35m高ゆえ大きく超えNGとなる。
前回は、敷地区分方式で解析する手法を解説した。
結果は、隣地境界線間で区分する全6区域でクリアーした。
今回は、JCBAのホームページ上で解説されている「一の隣地方式」で操作方法から解析まで解説してみたい。
この事例で道路を除く連続した隣地境界線は
図6
AとBの2区域となる。一隣地は、道路を除く連続した隣地境界線から寄棟状に隣地高さ制限適合建築物を設定し計画建築物と天空率比較を行う。敷地区分方式と異なり従来の斜線規制と同様に行う。
さて操作だが道路等と比較すると極めて簡単な操作で行う事が可能だ。
「新天空率算定領域」でダイアログボックス内の「一の隣地」のボタンをクリックする事で隣地高さ制限適合建築物と算定基準線が発生する。
図7
算定基準線の延長に関しては、面する条件により行政の指定延長位置あるいは、審査サイドより指導される場合がある。
その為、端部は、本来の端点より長め発生する場合が有る。
設計者がその延長を任意の位置まで延長(削除または切断)する事により延長を確定する。
今回の事例も編集の必要があるのでその事から解説したい。
この場合道路以外の連続した隣地境界線は、2区域。
それぞれの基準線は、画面右側「天空率表示」の「全領域」のチェックをOFFにし「同時計算グループ」の欄で番号指定しそれぞれ行う。
まずは「同時計算グループ」1グループから
図8
この場合算定基準線は、北側の隣地境界線に16mの水平距離で外側にある赤四角枠の部分のみ不要なA,B,C部を選択(Shift+クリック)で選択し「Del」キーで削除する。結果
図9
削除部は区分されている為選択し削除で自動化しないのかを解説するとA,Bに関しては道路境界線まで延長する指定があった場合
図10
端部を選択後、右ボタンメニューから「切断」「単線」を選択し延長指定された道路境界線をクリックする事で切断が容易に行える。
自動切断しないのは、道路形状が敷地外で屈曲する場合、幅員が異なる場合などあらゆる形状に対応可能とする為だ。
c部分の円弧状の基準線は、反対側ゆえ不要な為削除する。
このように発生するケースは、反対側の境界線が狭くさらに入隅で水平距離が円弧状のみで構成される場合、面する判断に困難がある場合。
この箇所を自動削除すると凹側の境界線の連続した境界が発生できない場合が考えられる為、不要ながら発生する。
このように不要に発生した際には、設計者の判断で削除していただく事としている。
同時計算グループ2の区域は
図11
A部は、道路境界線で単線切断しBは端部を選択し削除する。
図12
一般的に基準線の延長は
図13
上図で示す様に自動発生した基準線を
①基準線端部が出隅→端部から垂直な位置まで延長する。
②基準線端部が入隅→隣り合う道路境界線端部に垂直な
位置まで延長する。
の基本ルールに従って基準線の延長を確定するのが一般的。
さて解析してみよう
図14
どうやら2区域ともにクリアーとなったようだ。区域毎に確認してみよう。
まず1区域め
図15
4m道路と6m道路に挟まれた北側隣地境界線は、後退距離が5.928m
ゆえ(5.928×2×1.25)+20=34.82 35-34.82=0.18m
高さ制限をわずか18cm超えているだけだ。天空率比較では、余裕でクリアーする。
次に2グループの隣地境界線部は
図16
近接部が6m道路との境の位置となる。 隣地高さ制限を大きく超えているが上図近接点でも左右の空地が最もせまい位置となるがそれでも十分な空地がある。
天空図重ね表示でさらに明確になる。
図17
高さ制限を超えた赤表示部に対して左右の空地は約2倍の面積を有する事がわかる。
図16でも確認できる様に建物の側面に十分な空地がある事よりその空地を適切に評価している事がわかる。
本例では、敷地区分方式、一隣地方式いずれもクリアーとなったがこの敷地の南側がクランク状に変わると
図17
敷地区分方式、一隣地方式の結果はまったく異なる。
異なる事の検証をしてみたいところだが本日も長くなった次回にしよう。
次回までお元気で!