8月3日土曜日
夏休みまで1週間と迫る本日も朝から猛烈な暑さ・・・東京では35度の予報。冷夏さわぎもとっくにぶっ飛び。ほぼ体温ゆえ厳しい。熱中症に気を付けなければ・・・・思えば・・・中、高校生の頃、この季節、部活で真昼の強烈な日差しの下、「水は飲んじゃいかん」指導が主流の時・・・倒れる事もなくよく生き延びてきたものだと思う。
(もっともトイレの手洗い場でこっそりいや自主的に水分補給する事は、忘れなかったが・・・エライ!のかな?)
昨年は、わずかしか咲いてなかった河原ナデシコが群生していた。
今週の講座から始めよう。
今回は、組織設計事務所から3人で参加。こちらもチームナデシコ。
初日は、日影規制を徹底講習、逆日影チャートで逆日影計算を行う手法から3D日影チャートでNGの際のクリアー法を解説。
さらにプランニングで6階案を作成したところで1日目終了。
2日目は
天空率基礎から実践。そして前日のプランニングを完成し面積表作成そして構造連携建具配置を行い。企画BIMデータ作成最後にREVIT連動まで解説。あとは、実践あるのみ頑張れ!
REVITにアドインされたTP-PLANNERで日影規制、天空率をチェック。
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前回続き8月に開催される「TP-PLANNERユーザーズフォーラム」と
「BIMベンダー6社共催セミナー」のご案内から
まずは「TP-PLANNERユーザーズフォーラム」のご案内から
お申込みは
残り10席弱になりました。お早目のお申込みをお願いします。
早くも200を大幅に超えるお申込みを頂いております。お早目のお申込みお願いいたします。
前回に続きですが比嘉ブログ読者の皆様は、お申込み際
「どちらでお知りになりましたか」の欄には
「コミュニケーションシステムからの案内」を選択していただきますようお願いします。(比嘉が担当につきよろしくお願いします。)
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さて天空率講座を開始しよう。
クランク状道路天空率を解説している。
前回は、屈曲度が激しい下図の事例の条件設定法を解説した。
図1
図2
ポイントは、T-SPACEのCAD的入力法で道路反対側、敷地境界側の形状にスナップ入力する事で煩雑な入力を効率に行う事ができる事。
今回の事例は「変形行き止まり道路」
図3
幅員差が著しい4mと屈曲したほぼ9.5m道路に11.5mの最大幅員が行きどまり道路として接道する事例。(条件は、前回同様住居系で適用距離が20mの事例)
道路斜線をチェックすると
図4
最大幅員11.5mの行き止まり部が道路高さ制限を超えている。
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今回のデータは
道路が斜めに行き止まる場合からダウンロード可能です。TP-PLANNERユーザーの皆さんは、ぜひトライしてみて下さい。
尚、TP-PLANNERユーザー以外の方は体験版ダウンロードサイト(20日間試用可)からダウンロードでお試し下さい。
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条件設定のポイントは、
①最大幅員11.5mの行き止まる道路境界線が斜に接している事。
②幅員差が著しい為、3方向道路として令132条で区域が区分される事。
以上のポイントは、T-SPACEにCAD入力機能で解決する。
1)「敷地」境界条件入力
1)-1 最大幅員11.5mの入力
図5
この部分は、道路幅11.5mと「行き止まり部分」の設定を行う。このことにより境界線端部の左右に円弧状に道路高さ制限が適用される。
この事は、昭和46年の通達で
図6
行き止まり道路の端部には、円弧状に道路高さ制限が適用される。
1)-2 4m道路境界線設定
図7
境界点終点側で行き止まる道路ゆえ「終点側行き止まり」をチェックし道路幅4mを入力。
1)-3 屈曲した9.5m道路境界線を「同一区間設定」を行う。
図8
これにより前回同様、敷地側の道路境界線の編集を容易にする。
1)-4始点側行き止まり
図9
最大幅員11.5mと接する9.5m道路を選択し「始点側行き止まり」をチェックし「現在の値適用」で確定する。
2)T-SPACEにおける設定
2)-1 T-SPACEを起動する。
図10
T-SPACEで道路天空率を行う場合は、隣地天空率は、いずれでもよい。今回は「道路・一の隣地」を選択。
2)-1 作業種「基礎情報」モードで「発生」ボタンをクリックする事で
「敷地」境界条件で設定した入力値により道路情報が自動発生する。
図11
「前面道路」編集ボタンをクリック後それぞれの道路をクリックし赤枠の「道路反対側」情報等、青枠の「行き止まり部」を適時変更設定する。
2)-2 9.5m道路反対側を編集する。
図12
「反対側境界線」「現況反対側境界線(算定基準線)」「境界線」「道路中心線」そして「行き止まり部分」をそれぞれCAD線分上に移動、あるいは「頂点削除」ボタンで不要な頂点を削除し変形道路を実形状同様に設定する。
2)-3 4m道路側を編集
図13
反対側系および行き止まり部の設定を行う。(道路中心線は、令132条2項以外の区域:最大幅員以外の区域が存在する時のみ使用される。)
3)最大幅員の行き止まり部に関しての注意
基本的にここまでの設定を行うと設定完了と考えたいところだが、最大幅員の行き止まり形状が正しく設定されない。
図14
理由は、最大幅員11.5mの行き止まり道路の設定を行うと、道路反対側の境界線は、自動設定される為だ。
そして行き止まり端部の円弧状に適用される範囲は、行き止まりに面した反対側両端部に赤枠で囲った様垂直方向線分の90度の位置、つまり敷地側道路境界線の延長方向までが自動設定される。
この事例では、左端の場合は、問題ないが右端の場合
行き止まり部端部の円弧状の行き止まり部は、道路側境界線の延長方向まででは、道路と敷地側に隙間が生じる事となる。
下図の様に設定される。
図15
左側の場合、最大幅員の境界線の延長より上側に区域が区分される為問題ない。ところが右端の場合、赤枠で示すように隙間が生ずる事となる。
最大幅員11.5mが適用される9.5m道路側はさらに激しい。
図16
区域が大きく欠損した状態となる。
4)最大幅員の右端の行き止まり部を特定する為に道路を追加する。
「前面道路編集」モードで、行き止まり部のみ表示されている最大幅員11.5mの行き止まり部分をクリックし選択後
図17
「道路追加」ボタンをクリック後、図16赤丸部から青丸方向(左回りのクリックで進行方向右側に道路が追加される為)をドラッグ後追加する。
図18
最大幅員の形状が追加される。青枠で示す「反対側境界線」「現況反対側境界線(算定基準線)」「境界線」「道路中心線」を頂点をドラッグし編集する。
図19
さらに「行き止まり境界線」を選択後「頂点追加」モードで赤丸から青丸方向に行き止まり部を追加する。
図20
赤枠部の行き止まり道路部が設定される。追加された右側の延長方向まで円弧状に回り込みの適用が可能になる。(さらに右下に敷地がある変形道路などの場合有効:この場合は、十分に範囲内にある)。
図21
「高さ制限種」「道路」を選択し「発生」ボタンをクリックすると3方向の行き止まり道路高さ制限適合建築物が3区域発生する。
さらに「出力」ボタンをクリックし算定基準線を確認し「天空率計算」を実行する。
図22
算定基準線さらに自動発生で付加される。画面右側天空率表示
「全領域」のチェックをOFFにし「同時計算グループ」をチェック後、区域毎に確認する。
最大幅員が行き止まるこの区域に面した基準線は、A,Bの2線が発生する。行き止まり道路の場合、Aのように行き止まり部に面する位置にみなしの算定基準線が発生する。この場合審査サイドとの協議の必要もあると思うが11.5m道路の幅に端部を移動処理する。
またBの位置は、道路反対側で行き止まり区域に面する幅分、行き止まり部とは別に算定位置が発生する。この事例では、Bは不要と判断される事が多い事より(敷地内である事:完全な行き止まり部Aがある事)選択して削除する。
同様に9.5m道路側は、
図24
左側の傾斜した行き止まり部分に面した不要な基準線を削除する。
4m道路側に面した区域は
図25
この区域は、行き止まり部に面する区域が無い為、通常4m道路の反対側の表示のみとなり修正の必要はない。
これで準備ができた天空率計算を開始しよう。
図26
どうやら全区域クリアーの様だ。各区域の検証だ!・・・といきたいところだが今回も長くなった次回にしよう。次回は、区域の検証に加えてさらに東西の隣地に5m道路が接道するとどうなるのか?まで検証したい。次回までお元気で!