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逆斜線:逆日影計算(6社協賛BIMセミナーから)

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8月31日8月最後の土曜日

東京は、薄曇りで今日も30度程度まで気温が上がる予報。

今週は、6社協賛BIMセミナーを中心にお伝えしたい。

 

 今週前半、秋を思わせる涼しい日が水曜日まで続いた。

・・・がセミナー当日木曜日、あろう事か暑さが一気に逆戻りで35度まで上昇。鳳凰の金色が眩しい。来場者減が心配された。

 神田明神の後方には、スカイツリーその左側が昨年オープンしたばかりでおしゃれな会場。

 まずは、セミナーの成功を祈願して皆でセミナー会場となりの神田明神にお参りから

太陽が燦燦と降り注ぎ皆まぶしそう。

  心配をよそに開場すると大勢の皆さんに参加していただき、

一同ホットとする。

  グラフィソフト志茂さんの軽妙で分かりやすいBIM解説付きでセミナーが進行された。各社間のBIMに対する取り組み関係が解り易い。

 

 比嘉は、トップバッターで用地情報からBIMデータ作成まで解説した。 

(比嘉のセミナー詳細は、現在比嘉ブログ講座のコーナーで先週から解説中。)

 

 BIMのセミナーで用地情報から解説する事は、特異かもしれないが建物は、用地条件を満たさない事には、設計が成立しない。

 基準法56条、56条の2 形態制限内に建物形状を収め容積率を限界まで追求し、建具配置から構造連携、躯体配置まで行う企画BIM TP-PLANNERを実演解説した。

 皆さん熱心に聴講して頂いた。

専門の異なるBIMベンダーが一同に会し同一データでBIM連動が展開されるセミナーに好意的な意見が多く聞かれた。

  終了後は、皆で軽く打ち上げ

 このセミナーの企画実行委員長ユニオンシステム藏盛氏に感謝したい。

 異なるBIMベンダーが仲良く切磋琢磨できるこのセミナーは、楽しい。

これからも継続していく事を皆で確認した。 皆様お疲れ様でした。

 

 

 という事で今回の講座も前回に引き続き6社協賛BIMセミナーで比嘉が解説した「用地情報入力から始まる企画BIM」の詳細解説の続きを行いたい。

前回は、TP-PLANNERによる用地情報を

 一般社団法人buildingSMART Japan(IAI 日本) が実施する「IFC 出力検定(建築確認モデルビュー定義2017)」に合格した内容として解説した。

ARCHICADアドインソフト A-LINKで用地条件を入力設定後

日影規制をチェックすると

 

3時間34分で34分のNGだその箇所を3D日影チャートで確認すると

建物南西側8階部がNGとあり8階は、不可である事がわかった。

 一方、道路高さ制限は、

 最大幅員側が大きく高さ制限を超えNGである事がわかった。

 今回は、高度斜線のチェック、逆斜線計算そして日影可能空間を逆日影計算から算出する事から始めたい。

 A-LINKでTP-LANDをコールし

 TP-LAND「図法」「断面図」で斜線断面チェックダイアログを起動する。

まずは、高度斜線から確認したい。

 斜線断面の項で「北側、高度」にチェックし最も高度斜線が厳しい北側凹側の隣地境界線をクリックし真北方向に示された断面線の位置を適時クリックし設定し確認すると

 東京3種高度は、北側の境界線から8mまでが1.25勾配でそれをこえると勾配が0.6で高さ制限が厳しくなる。

 この場合、8階は、不可である事がわかる。反対側の道路斜線もNGである事を示している。

 同様に上段の「道路、隣地」のチェック欄にチェック後道路高さ制限を確認すると

 

 右ボタンで「図面レイアウト」で立ち上げりの高さを確認すると 17.31mゆえ6階までがやっとだ。天空率利用を確定。

  建物を「仮想建物」変換し建物外橋上を考慮した逆斜線計算を行う事で外壁後退距離が採用された高さ制限の可能空間が算出される。

 

 建物外形上を変更する為「他の入力データ変換」ボタンをクリックし逆斜線計算を行う。

 逆斜線計算を行う場合には、自動計算値適用欄の「仮想建物外壁後退距離」ボタンをクリックする。結果はまず鳥かご図で確認すると

 

 北側隣地境界線からの3種高度と南側と東側の一部は、道路斜線でカットされている事がわかる。

 階高を与えて建物イメージをブロック図で確認すると

 8階部分は、ほとんど残らずで道路斜線が厳しい事が明確になる。

道路側は、天空率利用を決定。

 

 日影規制の可能空間は逆日影計算時に発生する逆日影チャートを設定する事で日影規制の可能空間が一目瞭然となる。

確認しよう

 この事例では、赤丸印で示した2点から発生した3時間幅が重なるエリアで日影規制をクリアする領域が確定する。

 重なり部を外れた西側のエリアが太陽高度つまり建物高さが制限される。その部分は、可能高さが表示されやはり8階はNGで7階までは日影規制がクリアーする事がわかる。

 設計者は、逆日影チャートをドラッグする事により変化する可能空間を確認する事で設計者が希望する建物形状が実現されるか否かの検討を行う。

 まず逆日影計算結果8階指定をブロック図で確認すると

 

 逆日影チャートで事前にイメージできた形状が具現化される。

これを高度斜線と合成すると

8階部分は、不可である事が明確になる。

 

 尚、セミナーでは建物範囲を仮想建物化せずCADで作図された配置図をガイドに逆日影チャートを設定し敷地全体の可能空間を算出した。

斜線規制も高度斜線のみを解析した結果と複合すると

ブロック図では

 

 

7階部分が確保できる事が仮想建物設定時と同様に明確になる。いずれの場合でも建てたいエリアを明確にする事で次のステップに効率的に進むことが可能になる。

 

 以上がTP-LAND内での解析、終了しARCHICADに戻り今度はARCHICADのアドインで同様の逆日影計算をおこなった

 

 アドインで高層位置をクリックする事で時間幅と太陽高度を考慮したTP-PLANNER同様の結果を得る事が可能になる。

 結果的に8階を7階案に変更したプランを作成したい。

容積率を追求する場合、TP-PLANNERのGUIが効率的だ。

アドインの「躯体モデル」でプランニングを行いたい

と思ったが今回は、区切りが良いのでこの程度でおしまいプランニングは、次回に解説したい。

 

 最後に6社協賛BIMセミナーに多数ご参加いただきありがとうございました。

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 


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