7月25日連休3日目。ブログ書き出しとともに東京は、今日も本降りが始まる。連休初日から幸か不幸か雨。
不要不急にかかわらず外に出る気になれない。
その最中、ちょいと沖縄まで帰省と言いたいとこだが・・・。
会社帰りマンションの植え込みで見つけたハイビスカス。
雨に打たれて生き生きとしている。
しばし・・・沖縄気分。
しばらく歩くとテイカカズラ。雨が長く続いたせいか6月頃の花が7月の最終土曜日、今だ咲いている。これも沖縄で群生する。
今週は、来週から再開される研修向けプレ講座を作成している。
Zoomと併用した講座をよりスムーズに開催する為に事前学習用だ。
おっとそろそろ大リーグ大谷翔平が久々登場の時間だ。
秋山のヒット、筒香のホームランを確認しただけに大谷にも期待したい。
天空率講座開始!
サポートセンターに寄せられる質問で比較的多いのが高さの基準の設定法。概ね下記の内容による。
①屈曲道路中心高の効率的な入力法
②敷地内高低差がある場合の「敷地の地盤面」の設定法
③3m以上の高低差がある場合の地盤の高低差の設定法
④日影規制における平均GLと近隣地盤面の設定法
これらの質問に対する回答を前回から始めた。
事例は、東京新宿区に7階規模のマンション。
前回は、今回の事案を解析する際の入力のポイントおよび法的ポイントを解説後、逆斜線による可能高さ空間の算出法までを解説した。
その結果、道路斜線NG、高度斜線がNGになる事がわかった。
今回のテーマは
①屈曲道路中心高の効率的な入力法
屈曲道路で中心高が複数存在する際の入力方法から天空率計算で解決するまでを解説したい。
「敷地」入力で簡便的に端部の条件のみが入力された道路境界条件をCADで作図された線分にスナップ入力する方法から始めたい。
1) 新天空率算定領域からT-SPACEを起動する。
T-SPACEで屈曲道路の入力を行う前に道路反対側の屈曲線、
道路中心高が変化する位置を「ファイル」「インポート」でCAD読み込み等を行うなど事前に作図をしなければならない。
「道路・一の隣地」ボタンをクリックしT-SPACEを起動する。
2)T-SPACE起動後、基礎情報の項で「発生」ボタンをクリックする事で
「敷地」の項で入力した道路境界線情報から道路情報を発生する。
「敷地」では、端部の入力のみゆえ道路形状が直線状に自動発生する。
前回も解説した「道路幅員」の項で入力した最大幅員の「道路幅員」幅が数値表示される。
3)「前面道路編集」ボタンをクリックし道路反対側の境界線を
補助線で表示された線分に変更する。
対象の項を「反対側境界線」を選択し直線部をクリック選択後、「頂点追加」で補助線状の屈曲した線分上にドラッグし変更する。
不要な頂点は「頂点削除」で不要点をクリックし削除する。
4)道路中心高の設定
対象を「道路反対側境界線」の状態で反対側の道路高さ制限の起点の端点に直接入力する方法。
道路高さ制限の起点高は、道路中心の高さが適用される。
一方、道路高さ制限の起点は「道路反対側境界線」ゆえこの項で入力する。
「頂点への高さ付与」の項で「頂点への高さ付与」欄でBMからの高低差を入力(BMより低い場合はマイナス入力)後、変更する反対側の境界点をクリックする事で高低差が適用される。
その他算定位置を表示する「現況道路反対側境界線(算定線基準線)」の項に移動し「連続線複製」ボタンをクリックし同様に設定する。
*「現況道路反対側境界線(算定線基準線)」は、道路反対側に公園あるいは水路等が有り道路高さ制限の起点と算定位置が異なる場合に設定する。それらが無い場合は上記操作で複製することにより変更を効率化する。
以上の操作で屈曲した道路幅の中心高を設定された。
今回、法56条3項の区域に影響を与える「外壁後退距離」は、
自動計算で「0.641」だ。
3 第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域又は準住居地域内における前面道路の幅員が12m以上である建築物に対する別表第3の規定の適用については、同表(に)欄中「1.25」とあるのは、「1.25(前面道路の反対側の境界線からの水平距離が前面道路の幅員に1.25を乗じて得たもの以上の区域内においては、1.5)」とする。
4 前項に規定する建築物で前面道路の境界線から後退したものに対する同項の規定の適用については、同項中「前面道路の反対側の境界線」とあるのは「前面道路の反対側の境界線から当該建築物の後退距離(当該建築物(地盤面下の部分その他政令で定める部分を除く。)から前面道路の境界線までの水平距離のうち最小のものをいう。以下この表において同じ。)に相当する距離だけ外側の線」と、「前面道路の幅員に」とあるのは「、前面道路の幅員に、当該建築物の後退距離に2を乗じて得たものを加えたものに」とすることができる。
すると最大幅員が
12.5mゆえ
(12.55+2×0.641)×1.25=17.29 m
となり道路反対側境界線から0.641mの位置を起点に17.29mまでが1.25勾配の区域となり17.29m以降が1.5勾配の区域の2区域が発生する事となる。
5)設定した道路境界条件を保存する。
天空率計算結果により後退距離を変更するなど条件変更をする事が考えられる。4)までで入力した情報を保存する事により条件変更に備える事が大事だ。
次に高さ制限適合建築物を発生して確認してみよう。
6)道路高さ制限適合建築物を発生させる。
高さ制限種類を「道路」を選択後「発生」ボタンをクリックする事で屈曲道路、高低差有りの道路高さ制限適合建築物が発生する。
2区域が発生している事がわかる。
アイソメ図で確認すると
「ホーム」に戻り「出力」でTP-SKYに戻り「算定基準線」および区域を確認すると
屈曲した道路反対側の境界線上に算定位置を発生する基準線が発生した。
赤く選択された区域が1.5勾配の区域。2区域に区分されている事がわかる。
7)天空率計算を実行する。
7-1)勾配1.25の区域は
後退距離0.641mで(12.55+2×0.641)×1.25=17.29 m
が1.25勾配の区域。屈曲した反対側の道路境界線から水平距離17.29mで区分されている。
この区域のNGは、厳しい。後ほど逆天空率計算を行う。
7-2)1.5勾配の区域は
1.5勾配の区域は、高さ制限内ゆえ天空率もすべてクリアーとなる。
8)逆天空率計算を行う。
近接点で逆天空率計算を行うとどうやらバルコニーのみならず専有部までカットの対象になりそうだ。まずはカット
左右のバルコニー側から専有部に間口677奥行1,111の位置まで斜にカットされている。バルコニーは、カットされても専有部のカットは不可ゆえこの場合奥行の半分程度0.5mで建物全体をY方向に移動したい。
9)建物全体移動方法
逆天空率カット前の建物ブロックを再読み込み後、入力「建物」で建物
全体をドラッグ等で全選択し右ボタンメニュー「座標変換」ダイアログボックスの「移動」の項でY方向に0.5mを設定後、「移動」ボタンクリックで建物を移動後天空率計算を行う。
10)移動した建物で天空率計算を行う。
1)から7)の手順で天空率計算を行う
結果は
差分0.11%程度のNGだがバルコー両サイドをカットすると
クリアーした。
建物上方向に500mm移動とバルコニーを斜にカットする事で専有部の形状が確保された。
・・・・・おや?敷地内高低差の情報が届いた。
建物配置位置も決まったところで敷地の地盤面の高さを算出し・・・再計算だ。
この結果は、日影規制にも影響する。・・・・次回解説する事にしたい。
大谷応援しなきゃ。