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屈曲する最大幅員と令132条適用法と接道しない道路の天空率

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8月14日土曜日

 東京2020オリンピックも参加選手にコロナ感染等の大過もほぼなく終わったと息つく間も無くコロナ感染の急拡大と連日の大雨。

 オリンピックの話題で盛り上がるのも憚る事態となった。パラリンピックも危険性が高い状態だがもう日が無い・・・大丈夫だろうか?

 

 東京2020、多くを語らないがひとつだけ・・・女子ボクシング入江聖奈選手の溢れんばかりの笑顔の入場シーン・・・衝撃いや笑撃だ!。TVの前で吹き出してぶっ飛んでしまった。オリンピックの入場でこれだけ笑いをとれる選手はかつて見た事が無い。

  笑顔と礼儀正しさも戦略のひとつだったとの後日談で感心してしまった。ともあれ底抜けの明るさが最高に良い。間違いなく東京オリンピック2020の顔として忘れられない存在となった。 ロンドン金の村田ばりの快挙だ!。

 

 どこにも行けない夏休みも残り2日となった・・・

  今週、5年ぶりの運転免許証書き換えの為、都庁の更新センターに出かけた・・・おそらくテントウ虫と思われるモニュメントを発見。

 天空率施行直後に天空図を身近に感じてもらう為に東京に点在する魚眼レンズを見つけてはその上方からパチリと撮ってはブログに掲載していた事を思い出した。

 やや上側からパチリとすると都庁舎が天空図で表現された。

 

 春頃群生していたヤマブキが一輪だけ猛暑に負けずに咲いている。

 負けずに天空率講座を開始したい!

 

今回は前回解説した 「一の道路」に条件を付加した2例を解説したい。下図は前回の事例

事例1

西側に4m道路が接道し2方向道路になり令132条が適用される際の「最大幅員の境界線から2倍の適用法」

 

(2以上の前面道路がある場合)

第 132条 建築物の前面道路が2以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の2倍以内で、かつ、35メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が10メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 この場合、幅員の最大な前面道路は南側の屈曲した敷地側の道路境界線の事。屈曲した最大幅員が西側4m道路側にどのように区分区域が設定されるのか?を中心に解説したい。

 

 *建物形状は、前回の事例より幅を広く設定した。

 

 さらに

事例2

接道していない隣地越しの4m道路を令132条を適用せずに単独で天空率のチェックをする場合の設定法。

 

 令132条が適用される事例1に加えて接道しない側の道路を単独で天空率チェックするように指導される事がある。

その際、前面道路が2以上ある場合、令132条が初期設定では、自動適用されるが、この例では令132条の適用を解除する指定法がポイントとなる。

以上の2例を解説したい。 

 

事例1

西側に4m道路が接道し2方向道路になり令132条が適用される際の「最大幅員の境界線から2倍の適用法」

 

から始めたい。

1)「敷地」境界線条件の設定

①「道路幅」の入力

南側の屈曲道路は前回分を参考にしていただき西側4m側は

 

 

②同一区間の設定

南側の屈曲した道路は道路中心線が敷地側から120度を超えており

同一区間の設定を行うがこれも前回解説ずみ

2)用途地域入力

第2種住居地域で容積率200%ゆえ適用距離は20mが適用される。

*「敷地」「用途地域」で道路高さ制限の基礎情報が取得される。

3)「建物」入力

 西側に住戸を1列追加し全体を右方向に移動した。これにより南側屈曲道路の天空率が厳しくなる事が予想される。

*敷地、用途地域、建築物の入力で天空率計算の為の条件設定が確定した。

 

4)「図法」「断面図」で道路斜線の可否を確認する。

「図法」「断面図」でダイアログボックス内の「設定」ボタンをクリックし

 南側屈曲道路の道路境界線の2倍を超えた道路中心10mの区域がNGとなる事を確認⇒天空率で解決・・・となる。

 

5)新天空率算定領域で道路高さ制限と算定基準線を発生する。

①「入力」「新天空率算定領域」T-Spaceを起動する。

 自動発生の項の「道路境界」は、「敷地」の道路境界線情報で道路反対側が特定できる場合に使用する。本例では道路反対側の境界線等を編集する為、「新天空率」「道路・一の隣地」を押下し「T-space」を起動する。

 

 T-Spaceは左側の「作業種類」「基礎情報」で道路境界線の反対側道路境界線、敷地側道路境界線、道路中心情報を設定編集し「高さ制限種類」「道路」で高さ制限を自動発生する。

 

②「作業種類」「基礎情報」で「発生」ボタンを押下する。

 「発生」ボタンを押下すると「敷地」の境界線情報で入力した道路境界線情報から道路形状が自動作成される。

*同一区間設定された敷地側道路境界線は端部を除きそのまま利用可となる。

 

⑥「前面道路編集」「対象」「境界線」を編集修正する。

 「前面道路編集」ボタンを押下し自動発生した南側道路境界区間をクリックし選択後編集を開始する。

今回のポイントは、円弧で示す「境界線」は、最大幅員の境界線を意味しこの線分形状を起点とし他の道路側に2倍の区間が設定される。

*「現況反対側境界線(算定線基準線)」「道路中心線」「境界線」等の入力は前回同様に修正する。

 

 4m道路側は、平行道路ゆえ「敷地」で入力された道路境界線情報で道路条件が確定するので修正不要。

 

⑦道路高さ制限適合建築物発生

高さ制限種類「道路」を選択し「発生」ボタンをクリックする事で作業種類で設定された情報に基づき道路高さ制限適合建築物が自動発生する。(一瞬です。前回同様です)

 「出力」アイコンをクリックするとTP-SKYに戻り算定基準線が発生する。

6)算定基準線を発生し天空率計算を行う

①TP-SKYに戻る

②TP-SKYで算定基準線を確認

 TP-SKYに戻り算定基準線が道路高さ制限の端部から発生している事がわかる。変形道路でもT-Spaceで道路形状を正確に入力する事で高さ制限適合建築物と算定基準線が発生する。

③天空率計算を行う

やはり南側屈曲道路は計画建築物の幅が広がった分NGとなった。

その区域の検証および解決は後にして4m道路側の区域を検証したい。

7)天空率計算結果の検証

天空率計算結果の検証は「図法」「天空率算定チャート図」を指定して行う。

①最大幅員7.5mが適用される4m側の区域

 

令132条1項最大幅員の区域

(2以上の前面道路がある場合)

第 132条 建築物の前面道路が2以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の2倍以内で、かつ、35メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が10メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

紺色で作図された最大幅員の境界線の左端部は4m道路側に凸状に接する為凸の角部を起点に円弧状に最大幅員7.5mが円弧状に2倍15m適用されるが1m南側に移動すると横方向に境界線がある為、その位置からの2倍15mと交差した位置で区分される。

 その位置を超えさらに4m道路中心10mを超えた部分には、最大幅員7.5mが後退距離4.473mの位置を起点として適用距離20mまでが適用される。

 ただし道路中心から10mの位置と適用距離20mの位置(敷地側に

20m-(7.5m +4.473)=8.025

道路中心10mの位置は

10-2m=8m

その差0.025mの薄い板状の区域となるが天空率的には有利に機能する。

 

②4m道路側道路中心10mの区域

最大幅員が適用される区域を超えた区域が施行令132条3項の区域となる。

 

③屈曲した最大幅員部のNGを「逆天空率チャート」で解決する方法

まずは結果の再確認

前回と比較すると

 

やはり1スパン拡幅した為に左右の空地が減少した。

天空図重ね表示では

④天空率比較図で確認

 赤部分が道路高さ制限適合建築物を超えたNG部、その面積と緑部が敷地内空地部の面積を比較する事が天空率の基本。

赤部(高さ制限を超えた部分)34.744>緑部(敷地内空地部分)30.311

 4.4ポイント空地が不足する結果となりNGである事を納得。

 

⑤逆天空率チャート図で空地を確保

自動カット機能で敷地の両サイドに必要空地分を確保すると

赤円弧で示した両サイドのバルコニー端部を斜にカットする事でクリアする事を確認した。

これにて事例1を終了。

引き続き事例2といきたいところだが・・・夏休みだ。

どこもいけないのでせめてプールでも・・・!

コロナ蔓延してます。お気をつけて次回までお元気で!

 

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