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変形道路の算定基準線の延長位置

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4月23日

本日の東京は曇り

この季節東京は桜にかわり若葉の緑が噴き出し・・・2か月ほど続いた杉花粉も終わり心地よい季節となる。

 

 東京のコロナ感染者は5千人前後でやや低下傾向にある中、対面の講座再開となった。

 今回は対面講座の様子からお伝えしたい。

 

火曜日は設計ベテランメンバーTP-PLANNER導入講習の初回。

 企画設計バリバリのメンバーゆえ(1名は施工図担当だが)理論解説はそこそこに実践中心の解説。用地情報からプラン入力面積表作成まで一気に操作解説をおこなった。

 TP-PLANNERが企画設計の流れに沿っている事を理解していただき自信に満ちたところで記念のパチリ。次回は天空率をじっくり解説したい。お待ちしてま~す。・・視線がイイネ。

 

 

 水曜日からの3日間は朝9時半から夕5時半までの企業ユーザーで恒例の新人研修。この3年はコロナ渦ゆえ出張講習で行っている。

 まず初日

基準法56条の2日影規制中心に法文解釈を用地情報の入力とともに解説。手計算で逆日影計算を行う方法から条例等を考慮したTP-PLANNER逆日影そしてプランニング法を解説。

まずは初日の終了時のパチリ。

 

ポーズづけの為遅れた比嘉がサムライジャパンのポーズ無しの為撮り直し

そんな比嘉にYの笑いが止まらずこんな状態。ちょっとおバカ。取り直し無し。

 木曜日は基準法56条高さ制限の起源から天空率に変わった経緯から解析実践を繰り返した。そしてプランニングにおける天空率の利用法を実践。

 2日めゆえ皆いい感じの表情だが・・おやYの顔が?初日に続き白光りしている。

 

 最終日の金曜日は行止まり道路、傾斜地そして隣地天空率を解説後、復習を兼ねて用地情報からプランそして一気に面積表まで作成。残る時間で構造連携で躯体発生、そして建具配置を行いBIMデータを作成。

 最終日は漏れのないよう次から次へとテーマを提示し平均地盤計算なども行った。

そして終了、終わった安心感からか?大騒ぎの撮影会となった。

 名前をさんざん呼び間違えられたH山がポーズ付けを指導してないかい?!(・・・I山のせいだ・・紛らわしい!)

 では本番

 前面で偉そうにしているのは3日間の日直担当。

後方のスクリーンには完成したBIMデータ。

そこに先輩乱入・・・記念撮影攻撃をしかけてやった。

かくてにぎやかに終了。

あとは実践で頑張れ~。またお会いしましょう!

 

 

さて天空率講座を開始したい。あと2分で大谷翔平が始まる。

今回のテーマは変形道路の算定基準線の延長位置

 

 

 近隣商業地域で容積率500%で適用距離25m。

 

今回のテーマは上記のに屈曲道路と交差するそれぞれ8m、

11m道路の道路天空率の基準線の延長に関して考察したい。

道路天空率算定基準線の延長は令135条の9で記述される。

 

第135条の9 法第56条第7項第一号の政令で定める位置

法第56条第7項第一号の政令で定める位置は、前面道路の路面の中心の高さにある次に掲げる位置とする。
一 当該建築物の敷地(道路高さ制限が適用される範囲内の部分に限る。)の
前面道路に面する部分の両端から最も近い当該前面道路の反対側の境界線上の位置

 

とあるが「2017年度版」「建築確認のための基準総則集団規定の適用事例 日本建築行政会議 編集 P234で

隅切り部の算定基準線の延長が図示されている。

 

 

ポイントは「交差角度が鈍角の場合、隅切りの有無に係わらず道路斜線の適用範囲までの部分を算定位置の範囲とする。」

 

 

 検証を開始したい。

1)入力のポイント

屈曲した11m道路の面する位置は赤枠で示すように南西方向に十分延長する必要があるとともに「同一区間」の設定の必要がある。

①「敷地」入力で「同一区間設定」を行う。

屈曲しているが11m道路は一の道路であり2方向道路の最大幅員となる為、「同一区間設定」を行う。

 

②「新天空率算定領域」でT-SPACに移動し「敷地」入力で設定した基礎情報から道路高さ制限適合建築物および「算定基準線」を自動発生する

 

T-Spaceを起動を起動し「自動発生」「道路境界」をクリックする。

敷地境界条件から令132条で区分された区域とそれぞれの算定基準線が自動発生する。最大幅員11mに面する区域と8m道路側に適用される最大幅員11mで区分される区域。

 

③天空率計算を実行しそれぞれの区域と算定基準線を検証考察したい。

天空率計算実行

 

2)8m道路に面した最大幅員11mの区域検証

最大幅員から2倍22mまでの区域が最大幅員11mが適用される。

22mを超えた部分から道路中心10mを超えた部分が最大幅員が適用されるが22mを超えた部分は西側の隣地境界線を越えており道路中心10mの区域は存在しない事になる。その為8m道路側に面した道路には最大幅員11mのみが適用され後退距離1.26mが加算された位置を起点と適用距離25mで区分される。

 

 今回のテーマの算定基準線の延長を確認すると

 

算定位置はP1からP9までで区分されているがP6からP9間は

11m道路内にあり8m道路の反対側では無い。・・が重要なのは ・・道路斜線の適用範囲までの部分を算定位置の範囲とする。」

この場合、P6からP9間は8m道路のみなし道路と理解する事で

基準総則集団規定の適用事例 日本建築行政会議 編集 P234同様に算定位置として機能する。道路の反対側に限定するとP1  からP5間となるが審査の現場ではP1からP9間が要求される。

 

3)11mに面した区域の検証

 後退距離2.315mが11m道路の反対側に加算された位置を

起点とし適用距離25mで区分する。

 

この場合も8m道路の場合と同様みなしの算定位置がP13からP15間に延長されている。

 この場合11m道路の反対側になく内側に設定されている。

その理由は下図で一目瞭然となる。

 

 

現況の11m道路の反対側の屈曲端部から適合建築物に面する位置を探るべく垂線を作図しても適合建築物と交差しない。

その場合どこまで延長するのやらとなる。

その場合8m道路および日本建築行政会議 編集 P234同様に算定位置をみなしの道路の反対側として延長する。

 

 みなし道路の延長を行い場合で

T-spaseで現況の道路形状に変更すると

「敷地」での道路境界線情報から自動発生すると赤表示になるがその位置を端部A,Bを→で示すように変形すると

最大幅員11mを現況同様に変形する事ができたが・・

これで適合建築物を発生し

算定位置を発生し解析すると

赤丸で示す位置、道路反対側で適合建築物に面する位置まで延長される。審査サイドと協議しこの位置まででよければそれでも良しだが一般的には道路高さ適合建築物に面するみなしの算定位置まで延長される。

 自動で延長したい場合は

11m道路を編集する際に「現況反対側境界線(算定線)」を自動発生した状態で変更しない場合

 

みなしの算定線が延長される。T-spaseではこのように算定線の位置と道路高さ制限の起点を別々に設定する事が可能だ。

主には川、線路、公園等で道路高さ制限の起点が緩和されても算定位置に関しては現況の反対側に設定しなければならずその目的で使用される。

 

 本日も長くなった。ここまでにしよう。

次回も講座は連日続く・・・頑張ろう!。

 

 

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