4月1日土曜日
今週月曜日は恒例、今年も満開の桜を愛でながら神田川沿いをそぞろ歩く花見。
桜も今週末で終わりのようだが・・・激写した分はこれから数回のブログに挟むとして今回は、3月18日に出かけた銚子電鉄での旅を記録したい。
東京駅から総武線特急で2時間弱で銚子まで一気に到着。
銚子訪問の目的・メインは銚子電鉄に乗車する事だが・・・
講座で日影規制解説の際、明石と銚子の経度差による特定時間の日影長さを比較する解説が比嘉講座の定番。それゆえ銚子には、一度は行かなきゃならぬと思っておりました。
総武線銚子駅ホームの延長上にどうやら銚子電鉄の銚子駅。
冷たい雨の中、吹きさらしの待合室では寒そうだとおもったのだがほどなく銚子電鉄も到着。
発車までは10分ほどあるが乗り込むとレトロ感いっぱいの社内はいきなり楽しめた。
大正レトロ感でいっぱい。木製のツリカワ・・・イイネ。
銚子電鉄の設立が大正11年だから100年を超える。
銚子から外川まで全長6.4kmで時刻表によると22分、駅数起点終点含み10との事。
コロナ禍赤字が続いたが昨年黒字化達成で勢いがある。
廃線にならぬようスローガンが張り出され「絶対にあきらめないみんなの銚電」思わず頑張れ~。
これがいい。売れるものなら音でも売るという・・・・これ音鉄の方々には受けそうだな・・・。
700円の一日券を購入したので目的地は犬吠だが外川まで足を延ばしたら究極のレトロ駅。映画のロケで利用されるらしい。
改札を出ると地元のおばちゃんがボランティアでお手製の記念シールのサービスまで・・・。ありがたいことです。
そして犬吠の温泉宿で一泊し銚電に営業協力でぬれせんべいを大量に購入し帰りましたとさ・・!
いい旅でした。これで小湊鐵道、いすみ鉄道、JR久留里線、銚電千葉東部ローカル線完全制覇。・・・・はいYのおかげです。
翌日は快晴。宿から灯台が見えたので行ったことにして佐原に立ち寄り無事帰りましたとさ・・・。そしてWBC・・もうWBCの語りはやめとこ。
新緑が混じるなごり桜もイイネ。
今週の講座から
火曜日は、長いお付き合いのユーザーさんだがしばらく
TP-PLANNER業務から遠のいていたが5年ぶりの企画業務を再開する事になりリハビリを兼ねての講座。
マンツーマンの講座は来週も続く。頑張りましょう!。
水曜日は企画設計配属の為の3回目の講座
仕上げの今回は、社内事案を2物件用地情報からプラン面積表まで作成してもらった。後半自力で作成してもらったがスイスイと作成できた。完璧です。あとは実践で頑張れ~。
天空率講座を開始したい。
今週もサポートセンターに寄せられた質問をアレンジして解説したい。
まずは事例から
用途地域が路線30mの位置から南側が商業地域、北側が第一種住居地域の用途地域が2に区分される事案。
隣地境界線が屈曲した敷地形状で、南側に15m道路。
建物は、最大階高が60mの事案ゆえ隣地高さ制限を超える。
早速高さ制限のチェックかから解説を開始したい。
1)高さ制限チェック
「図法」「断面図」で指定
①第1種住居地域側東西方向
②東西方向
商業地域側
③北側隣地
東側商業地域を除きいずれも隣地高さ制限超えを確認しました(道路は適用距離外でクリア)
⇒天空率で解決する。
2)面する方向を確定する。
面する方向の考え方の確認
「平成14年建築基準法改正の解説」P79
*面する方向ごとに隣地天空率を区分する手法が解説されています。面する方向の間に屈曲の有無と面する幅は記述が無い事より合理的な位置で区分されるべく審査サイドと事前に協議する必要があります。
*この挿絵は算定位置の解説。面する部分に基準線が設定されその延長は隣地境界線端部から垂直方向までが図示されています。
*後ほど解説しますが基準線から垂直に区分するなどの記述ではないことに注意したい。
事前協議の結果、本事例は下図で示す東西北の3方向に面する解析区分を確認。
*区分法は面する各方向から区域内(高場合勾配区分)の建物が含まれる事が天空率の原則。天空率は区域内で高さ制限を超えた部分に対する区域内空地を比較する事が基本の考え方。
それぞれ面した区域は寄棟状に隣地高さ制限に適合すべく制限適合建築物を作成します。
3)敷地入力で面する方向ごとに同一区間設定を行う。
*同一区間設定の前に同一区間の端部は隣地境界点の端部から垂直に発生する機能を利用する為、用途境の隣地境界点を事前に設定する事で同一の基準線端部の延長を効率的に設定する事が可能になります。
①用途境界線で区分される隣地境界点を追加する。
ポイントを追加したい用途境上の隣地境界線を押下し選択後
「ポイント追加削除」「ポイント追加」を選択し用途境の交点をクリックし追加します。東西それぞれ同様におこないます。
②「同一区間設定を行う」
東側に面する方向で解説します。
東側に面する境界線を「Shift」キーを押しながら全て選択後。
ダイアログ内の「設定」ボタンを押下し確定します。
*同一区間NOは始点の敷地境界点NOが採用されます。
同様に北側、西側も設定します。
北側は同一区間グループ10,西側は同一区間19に面する方向ごとに同一区間設定します。
4)面する方向ごとに区域および基準線を発生する。
「新天空率算定領域」「自動発生方式詳細」「隣地窓通過方式」を設定後、「敷地区分方式」で隣地高さ制限適合建築物と基準線を自動発生します。
①「隣地窓通過方式」を指定。
*「隣地窓通過方式」は面する方向ごと(同一区間ごと)に区分する事です。
*隣り合う2の同一区間が入隅になり入隅角の半分の区分を行う場合のみ「同一区間入隅処理」をチェックします。
本例ではすべてが出隅ですのでチェックしません。
②隣地高さ制限適合建築物および基準線が自動発生
自動設定「敷地区分」を押下すると同一区間ごとの隣地高さ制限適合建築物および基準線が自動発生します。
*勾配区分区域毎に6区域に区分され発生しますが基準線端部の円弧部は端部が入隅に面する場合面する算定位置が存在しなくなるため自動発生しますが本例のように出隅端の場合不要ですので削除します。
③不要な基準線を削除する
右側「天空率表示」ダイアログ「領域」をチェックし不要な基準線を削除します。
-1)北側1種住居地域区分
両端の円弧部が不要の為、選択後「削除」します。敷地境界線端部から垂直方向に自動区分されている事がわかります。
-2)東側第一種住居専用地域
-3)同様に全区域の基準線端部を編集
④高さ制限適合建築物端部の考え方
「天空率運用の検討」 http://www.jcba-.jp/news/tenkuritu20100420.pdf は、屈曲隣地境界線の面する方向を考慮した隣地高さ制限適合建築物および算定線の作成法が記述されています。
方流れ状に隣地高さ制限を超えない設定法で区分しています。
基準線端部から垂直切断した場合
計画建築物が隣地高さ制限内に存在しない部分がほとんどとなり天空率比較にならない不合理が発生する為、JCBAでは垂直区分しない方式が図示されています。
TP-PLANNERではいずれの設定も可能ですが本例では垂直切断しない設定法で行います。
⑤側面切断を解除する
初期設定では「側面切断」がチェックされています。この方式は
同一区間を結線した線分を「窓」と想定しその区間を通過する範囲を算定位置ごとに区分する手法です。
同一区間設定された端部の境界線を選択し「算定線詳細設定」ボタンを押下し「天空率算定線詳細」で設定します。
本例では端部で切断しない為にOFF設定します。
*端部から垂直切断する場合は「切断」「垂直切断」いずれもチェックする事で屈曲した基準線の端部から垂直に切断します。
*尚この設定は境界線の端部1か所で同一区間内の端部条件が
設定確定します。端部以外の基準線を選択してもこの設定は不可です。始点側、終点側いずれかの端部を指定して行います。
*この操作を6区域全てに設定します。
5)「天空率計算」を実行する。
赤表示のNGが3ポイント。区域毎に確認します。
6)「天空率算定領域」で区域ごとに確認する。
「天空率表示」ダイアログの全領域をOFF設定後「領域1」のみを表示後「図法」「天空率算定チャート図」で確認します。
①北側第一種住居地域
②西側第一種住居地域
③東側第一種住居地域
④北側商業地域
⑥東側商業地域
各区域いずれも隣地高さ制限に適合しており解析法として問題ない。
ではNG部の検証と行きたいところだが本日も長くなったここまでとしたい。
次回は適合建築物を垂直切断した場合との比較でその合理性を比較します。さらに逆天空率でNG部をクリアする方法も解説します。次回までお元気で!