1月13日土曜日
始まりは、伊豆大島越しの初日の出から
1日午後4時能登半島地震には、その後の甚大な被害状況に愕然とした思いです。
罹災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
今年も会社は5日から。
恒例の穴八幡神社初詣からの始まりです。
比嘉ブログでは週末土曜日に1週間の講座の報告、天空率、日影規制を中心とした形態制限の視点から事業用地の有効活用法を実践的に解説します。そして比嘉が元気でいる事を全国の仲間に発信していきたいと思っております。
お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
暖冬の影響か⁈これは1月4日の近所の公園のもみじ。
正月3日なにげにTVの今年の運勢占い(干支と血液型)
を見ていると「大飛躍の年」。
・・・良すぎる!疲れない程度に頑張ります。
神田川とネオンの富士。
2024年第1回目の天空率講座を開始します。
年明け5日から業務を開始したが実質は今週8日から。
年明けとともにサポートセンターには難解な事例が寄せられてきました。
今回は、その事例をアレンジして解説します。
天空率講座開始!
事例1
西側に最大幅員20m、南側に屈曲した6m道路が接道する事例。屈曲道路は、左右が入隅道路になっており下記JCBAの取り扱いにより「一の道路」とします。
用途地域は、20m道路境界線から30mの位置で商業地域と準工業地域に分かれます。面積案分された結果商業地域側の適用距離が25m、準工業地域が35mです。
解析のポイント
この事例では2方向道路ゆえ令第132条が適用されます。
1項を確認すると
第 132条 建築物の前面道路が2以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の2倍以内で、かつ、35メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が10メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。
西側最大幅員が20mとなり最大幅員の境界線から35mの位置まで最大幅員20mが適用され、さらに35mを超えた区域は道路中心10mを超えた区域に最大幅員20mが適用されます。
操作のポイント
①入力「敷地」で屈曲道路を「同一区間」設定します。
*本事例の後退距離は適用距離の解説を容易にする為に0mに設定します。
②適合建築物を発生します。
本例の場合「自動発生」「道路境界」を押下する事で「敷地」「用途地域」等の基礎情報から道路高さ制限適合建築物と算定基準線は自動発生しますが入力情報(道路形状の認識等)を確認する為にTspaceで行います。(発生済みの場合領域全消去後行います。)
-1)「基礎情報」「発生」ボタンを押下する事で基礎情報から道路形状が発生します。道路の端部は行き止まり設定が無い場合は敷地に面する位置を超える位置まで自動延長されます。
Tspaceが自動認識した道路形状を確認します。道路形状認識に問題が無いので次に進みます。
-2)道路高さ制限適合建築物を発生します。
この事例の場合、西側道路側幅員が20mで後退距離が7mある為適用距離25mを超えた位置に建物が配置されており天空率解析は不要です。
南側6m屈曲道路側には令第132条により適用される最大幅員の区域と道路中心10mの2区域が発生しています。
「出力」でTP-SKYに移動し区域の検証をおこないます。
③最大幅員区域の検証
天空率計算を行い「天空率算定チャート図」で最大幅員の区域を算出後検証します。
屈曲した6m道路側には最大幅員の境界線から35m以内は最大幅員20m幅員が上図赤破線で示す道路反対側の位置に設定されます。
(後退距離がある場合はその分さらに起点が延長されます。)
用途境より西側が商業地域で適用距離25m、東側が準工業地域で35mです。赤丸で示す位置が属する用途地域が異なる位置となり適用距離が変わる位置です。
本例のように敷地に交差する用途地域で適用距離が異なる場合は令第130条の11から赤円弧で示す位置を境界点として区分しそれぞれの適用距離で区分します。
第130条の11 建築物の敷地が2以上の地域、地区又は区域にわたる場合の法別表第3(は)欄に掲げる距離の適用の特例
建築物の敷地が法別表第3(い)欄に掲げる地域、地区又は区域の2以上にわたる場合における同表(は)欄に掲げる距離の適用については、同表(い)欄中「建築物がある地域、地区又は区域」とあるのは、「建築物又は建築物の部分の前面道路に面する方向にある当該前面道路に接する敷地の部分の属する地域、地区又は区域」とする。
④道路中心10mの区域の検証
20m道路から水平距離35mを超えた6m道路中心から10mまでの区域が6m道路が適用される区域です。
この場合後退距離を0mとした為NGになっていますが
後退距離を適用した場合
2mの後退距離を適用して解析すると左端部がNGで残りました。
新年早々NGではよろしくありません。逆天空率チャートで微小にカットしクリアする事にします。
無事解決で次に事例2
事例1との違いは最大幅員以外の6m道路が逆凹状に平行に敷地に垂直方向に延長している事例です。
この事例の場合、操作は基本的に事例1と同様に行います。
その結果は
お判りでしょうか?最大幅員が適用される区域がありません。
サポートセンターに寄せられた質問はこの様な事例です。
今回の目的はこのような事例の対処法です。
Tspaceで「発生」ボタンを押下後、6m道路を押下し選択後、画面右上の「令23条安全処理」ボタンを押下後通常操作を行う事で最大幅員の区域が発生します。
道路中心10mの区域
区分領域がすべて算出されます。
問題はなぜこの事例2の場合、通常操作のみでは最大幅員の区域が自動発生しなかったのか?
解説したいところですが出かける時間です。
次回までの宿題にします。
事例1が参考になります。
次回までお元気で!