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企画BIMボリューム算出事例

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 今週の東京は火曜日以降冬に逆戻り。変則天気もこれだけ繰り返すとさすがに慣れっこになってきた。

これは金曜日の朝の雪景色・・・午後の講座は大丈夫かいな?。

 

 

本日は早朝からスタジオの予約有りだ早めにブログをアップしてでかける事にしたい。

 

 ということで今週の講座から開始したい。

今週の講座は導入間もないデべから1名で参加。

週2回で来週まで計4回を行う。

1回目は毎回同様に

用地情報の入力から手計算逆日影法を解説後、TP-PLANNERで解析し精度チェックの方法などをまず学習。

 さらにプランニングから容積、日影、2方向道路斜線はNGにつき天空率を瞬時に解析しその威力を体験していただいた。・・初日としては飛ばした感があるが見事完走。

次回金曜日までに実事案をこなしてくる事を宿題にし1回目終了。

金曜日は早朝雪ではじまったが講座の時間になると雨、雪ともにやみ午後から2回目の講座開始。

 会社では複数の事案のプランニンングを行っており

まずはその際の質問コーナーから始まった。

質問をこなすうちにTP-PLANNERによる企画設計の流れをよく理解していただいた。そして天空率の基本の考え方を解説。JWCADで苦労したようで理解が早い!。

残りの事案は、さらに宿題とし来週月曜日はその質問回から始める事にした。来週も頑張りましょう!

今週の比嘉ブログ講座もプランニンング作成時の参考にして下さい。

 比嘉ブログ講座を開始したい。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回は、北側隣地が入隅状になっている敷地の建物想定法(プランニング)を解説します。

北側の敷地境界線が凹状の場合、(下図円弧部)

 敷地全体に建物を配置する計画ではA,B両面の建物部からの日影が重なり

 日影規制をクリアーできない事になります。

 

 敷地全体で逆日影計算を行う場合でも条件が敷地全体を対象にしている場合では

 

 その凹部に日影が重ならないように太陽高度でカットされます。つまり隅部に影がかさならないよう東西ともに低く円弧状の可能高さとなり共同住宅の設計には適さない結果となります。

 

 この様な北側凹状敷地の場合逆日影計算を行う場合、設計者が建物配置したいエリアを意図した「仮想建物」を設定します。

その「仮想建物」を設定する事で8時、16時日影時間幅が限定されます。その事により現実的な可能空間を算出する事が可能になります。

 計算で「逆日影」を起動すると「逆日影計算設定」ダイアログボックスの「計算方法」の初期値は「逆日影チャート」「1棟高層」が初期設定されており画面上でドラッグすると下図で示す逆日影チャート図が表示されます。

 

 ドラッグし逆日影チャートの可能範囲を確認しながら任意の位置に設定します。

 高層部をドラッグし移動する事で高層幅が変化すると同時に高層部以外の低層部も高層部の左右に設定されます。

 今回は、この逆日影計算の結果を参照しながらプラン(建物想定)を行う手法から解説します。

 

 今回の事案は、70㎡前後のファミリーマンションを想定する事を目的とします。

  日影、天空率、そして容積率を確保する為の手順の解説です。

 

 TP-LANDで仮想建物内の可能空間を算出した後、TP-LIGHTを起動し階数階高を設定すると高制限と日影規制の可能空間が等高線で表示されます。

 

  階高の設定で6階部の逆日影、逆斜線等高線で確認すると

 北側は、日影規制、南側は、道路斜線でNGである事を確認しました。

 「斜線チェック」を行うと断面図でさらに明確に確認が可能になります。

 左側が道路幅に水面等を加算した道路斜線:右側が北側隣地の太陽高度:日影規制で6階部がカットされている事を確認しました。

 

 今回は、6Fでは日影規制、高さ制限ともに厳しく5Fに設定し容積確保を図ります。

キープランを配置し1階にエントランスを設置しました。

各住戸が71.5㎡。

日影規制を実行すると

 解析の前に赤破線で囲った部分で日影図を作成する際の条件設定が確認されます。

 プランニング時の建物ブロックは、容積率カウントの為、壁芯で計算しますが形態制限のチェックは、壁厚と仕上げ厚を考慮しなければりません。

 TP-PLANNERは、配置ブロック種毎に壁厚、仕上げ厚等が設定されている為、 日影計算、天空率計算の際は、その壁厚を考慮する事、および確認申請時を考慮し屋根布施状に包絡する事が初期設定されています。

 

 まずは日影チェックから

 東側の10mラインが若干NGだがパラペットを斜に設定する事でクリアーする事を確認しました。

 パラペット傾斜設定の前に天空率のチェックをすると

 全ての算定位置で青表示のクリアー表示。

 天空率も問題無しです。

日影、天空率チェックでプランニング後5分程度で確認可能です。

 

 問題は、容積率です。チェック用で確認すると

 容積率200%に対して183.73 %、住戸数が24 戸、残り 150.18 ㎡ が未利用となっています。

 出部屋等を設置し容積率を200%にできるだけ近づける事にします。

 

 各階でバルコニー側に出部屋を設定しさらに東妻側の住戸の廊下側にも出部屋を設定しました。

 バルコニー側と廊下の屋根部は、当初ひさしで設定しましたが、出部屋配置で躯体に変更した為、屋根部は、全体をパラペットで合成します。

こんなイメージになり容積率は

 残り15.18㎡、

さらに容積率を追求します。

東側住戸を右側に拡幅し容積率をアップします。

 

残り面積15.18㎡、5階ゆえ各階で約3㎡程容積対象面積を拡幅しましょう。

 東側妻側の奥行長さが12.8mですので3㎡÷12.8m=0.23m幅まで拡幅可能ですが、 余裕を考慮し0.2m拡幅する事にします。

 

 「串刺し編集」機能で上下階の妻側を0.2m右側に移動しします。。

 串刺し編集機能は、上下階のスパン幅を同時に変形する機能で

詳細の解説は省きますが移動するブロック辺(この例では右端の壁)だけを選択し(串刺しで変形する階を指定後、エリア一部選択モードでドラッグ選択します。)0.2m移動します。

 

その結果の容積率を確認しましょう。

現況容積率 :  199.04 %、利用率     :   99.52 %
残り面積    :      8.78 ㎡  とほぼ許容容積率限界まで容積消化する結果となりました

 

 ひさし部がパラペットに変更され、さらに東側妻側部屋が200拡幅された為に日影規制、天空率を再度チェックする必要があります。

日影から確認しましょう。

 3時間線が北東側の10mラインを若干超えている様です。

13時の太陽目線で確認すると原因が明快にります。

 3時間日影を意味する16時側13時の目線(太陽高度)で10mラインからの超過部を確認しました。

パラペットを傾斜させる事でクリアーが可能である事を確認しました。

 道路斜線は、どうでしょう?

 バルコニー上部のパラペット部の半分がNG。

天空率計算を行うと

 道路反対側中央部で赤表示のNGが3か所。NG最大差分が-0.173%です。

 天空率をクリアーする為には、両サイドのバルコニー隅部をカットする方法がりますが、今回、日影規制も若干NGゆえパラペット全体を1:1の勾配45度で斜に設定し解決しましょう。

 パラペット部を選択後右ボタンメニューから「斜面一括操作」でパラペットの立ち上がり全てを傾斜設定すると

このようにパラペットが傾斜したプランが作成されます。

 傾斜パラペットで日影、天空率をチェックすると、

いずれもクリアーしました。

容積率、日影、天空率すべてをクリアーしました。

面積表は、これらの結果からExcelマクロで自動生成されます。

これで無事完成。

今回も過去ブログをブラッシュアップして解説しました。

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 


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