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行き止まり道路再考 3実践例2

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6月1日土曜日

 フレンチオープン 錦織に大阪ナオミきわどい試合続きだがなんとか勝ちあがってくれている。厳しい試合ぶりの時良い成績が残せると確信している。期待したい。

 先週の土曜日は、トランプが大相撲を見学に現れた。

異様な光景で・・・朝乃山と御嶽海の期待の一番が台無し。

プロレスじゃないんだから・・桟敷席は、まずかろうに・・・国賓との事、これ以上は、語るまい。・・・ぶつぶつ・・・。

 

 広島カープが強い!開幕直後の打てない守れない状態からすっかり強いカープが戻ってきた・・・よしよし・・巨人の不調もまた良し。

 

 今日の語りは、やけに毒があるとお思いの方は、この花のせいかも・・・ドクダミの花

 公園の柵のまわりの雑草ゾーンでは、白いドクダミの花がいっぱい。

名前が可哀そうだが、毒を摘む効果で毒を抑制する意味らしい。

繁殖力が強いようでこの季節雑草ゾーンを席捲している。

 

  さて今週の講座報告から始めよう!

今週は、予定していた週中の2日連続の企業ユーザーの講座が月末の繁忙期の為か7月に移動になりちょっと一息。

 

  今週は、火曜日の天空率講座、そして本日、明海大学不動産研究センターの皆さんの講座が朝10時から5時まである。

 今週ももうひと頑張りしなきゃ。明海大学不動産研究センターの皆さんは、終了後掲載するとしよう。

 

 火曜日、天空率講座は、9人が参加していただいた。

 ほとんどのメンバーが日影規制講座に続いての参加ゆえ、写真撮影もなれたものでおきまりの侍ジャパンのポーズも自然にとれるようになった。毎度思う事だが天空率の講座は、お伝えしたい事が満載だ。

長時間の講座お疲れ様でした。

 

 さて天空率講座を開始しよう。

 

今回の事例は

用途地域は、2週住居地域で容積率200%ゆえ適用距離は、20m。

 

 道路幅員が6m、5m、4mの3方向道路。

最大幅員6mは、敷地内に食い込み行き止まる形式だが今回は、他の道路と両端で接続しており若干設定が異なる。算定基準線の発生をコントロールする方法および直接編集する手法を確認したい。

 

 B側5m道路は、終点側が行き止まり、C側4m道路は、始点側で行き止まる形状となっている事がわかる。

 

 最大幅員が6mで行き止まる形式となっている。

この場合ポイントは、「敷地」入力における。行き止まり道路の設定等がポイントとなる。

 

 最大幅員6m側道路境界線の設定

 入隅道路と同様にすべて同一幅員6mを設定。

ただしこの場合最大幅員になる為、行き止まり道路境界の位置を特定する必要がある。

 行きどまった境界線のみ「行き止まり部分」の設定を行う。

 

 同一区間の設定は、入隅道路は、「新天空率算定領域」で自動設定される為、任意に同一区間設定の必要は、無い。

 

5m道路側の設定

5m道路は、終点側6m道路端で行き止まる為、「終点側行き止まり」をチェックする。

 

4m道路側の設定

 

4m道路は、6m道路端で行き止まる為に「始点側行き止まり」にチェックする。

 

 行き止まり道路の為の設定は、これだけだ「新天空率算定領域」に移動し

 

 「新天空率」「道路・一の隣地」をクリックする。

 この事例では、最大幅員6m道路の反対側の境界線が一定の長さでは、無い為、「現況反対側境界線(算定基準線)」を修正する必要がある為だ。

 

「現況反対側境界線(算定基準線)」を修正する前に「設定」で表示線分の線幅を変更すると操作が容易に行えるので修正する。

線分の太さは、1から2に変更する。(これで初期値が変更される。)

「ホーム」をクリックしT-space起動直後の表示に戻る。

 

 「基礎情報」「発生」ボタンをクリックすると。

 

敷地入力等で設定された基礎情報から道路が3自動判断される。

算定基準線の変更方法を解説する。

「前面道路編集」ボタンをクリック選択後、最大幅員道路上でクリックし選択後、「現況反対側境界線(算定基準線)」を選択する。

 この機能は、算定基準線の位置を任意に設定する事が可能になる。

今回自動発生の場合、算定基準線4m側と5m側が同一長さに自動設定された為、5m道路側:4m道路の算定位置を伸縮変更する。

「頂点削除」が選択された状態で延長された頂点を削除、もしくはドラッグで長さを調整する。

 

 調整後

「高さ制限種類」の項を「道路」に設定し「発生」

ボタンをクリックすると道路高さ制限適合建築物が発生する。

 

さらに「出力」をクリックし算定線の発生する。

道路高さ制限適合建築物、算定基準線がそろったので天空率計算を行い区域および算定位置の検証等を行いたい。

 

どうやらNG箇所が2区域。令132条が適用される各区域の解説とNGの解決法を解説しよう。

 

まずは

最大幅員6m道路の区域1

道路高さ制限適合建築物は、後退距離が1.782m適用距離20mから

 みなし6m道路反対側の境界線から1.782mの位置を起点に

20m-(6+1.782)=12.218mが敷地側に適用される。

行き止まり端部からは、両端が12.218mの円弧状(すり鉢状)に区分される。ただし最大幅員6m道路の敷地側境界線から2倍12mまでさらにその他(5m、4m)の道路幅員の1/2から10mを超えた部分。

(赤円弧部分まで。)

アイソメ図では、

 

次に5m道路側にまわりこんだ最大幅員6mの区域

最大幅員6m道路の境界線から2倍12mさらに道路中心10mを超えた区域が最大幅員6m道路が適用される区域。

 

 アイソメ図は

 

次に

4m道路側にまわりこんだ最大幅員6mの区域。

この区域は、解析の前に算定位置に関して再度確認したい。

自動発生すると

 

5m道路側の行き止まり端には敷地境界がなかった為、みなしの道路算定位置は、発生しなかったが4m道路の場合、行き止まり部分が敷地側に面する為、みなしの算定位置が発生した。

ただしこの場合5m道路側と同様に既存の道路反対側が存在する為に不要して削除する事とした。

 算定基準線をクリックし選択後、削除する。

 

その区域およぼ算定基準線は

後退距離2m、4m道路側には、6m道路に後退距離2mを加算した位置を起点として適用距離20mまで適用される。

 ただし、最大幅員の行き止まり端部から2倍12mまでと道路中心10mを超えた部分適用距離20っまで。敷地側12mの位置まで。

以上が最大幅員6m道路が適用される区域と区分法。

最大幅員から2倍12mを超えた5m、4m道路中心10mまではそれぞれの道路幅員が適用される。

5m道路中心10mの区域検証

 

行き止まり道路6m道路の境界線から2倍(6m×2=12m)を超えた区域で5m道路中心から10mまでが5m道路が適用される区域。

 

4m道路中心10mの区域

5m道路側と同様に道路高さ制限を大きく超えているが十分な空地が有りクリアーしている。

 

 最後にNG箇所をクリアーさせるには、となるが今回も長くなった次にしよう。次回まで皆さんお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 


行き止まり道路再考 4実践例3

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 6月8日土曜日。梅雨入り前の東京は、曇天。

今週は、法事の為、沖縄に行ってきた。

  ここ数年、真夏の気温は、内地のほうが高く日本全国亜熱帯化現象の様相だが、沖縄の日差しは、強烈だ。    特に甲羅干しは危険だ。やけどしてしまう。

これは、アリアケカズラ(アラマンダ)。

定番アカバナ~にプルメリア。


  ところで、残り20日ちょとで今年も早半年が終わる。

オリンピックのチケットの予約も無事すましあとは・当選をまつのみ。

日本が金を狙える種目を中心に複数申し込んでおいた。

 開会式、陸上400mリレーの決勝は、ぜひみたいのだが・・どうだろう。


 おっと速報が入ったサニーブラウン日本新記録9秒97出してしまった.

しまった❗百m決勝申し込んでない。でも大丈夫400mリレーは、申し込み済み。この際リレーにも出場していただこう。

  

  今週の講座からはじめよう。

 今週は、法事の都合、講座は、月曜日に名古屋の不動産鑑定ユーザーに出向きの出張講習。

若手の方2名で1時から6時過ぎまで逆日影から建物想定、天空率、面積表まで解説してきた。

 講座終了後のホットした時間。あとは、実践あるのみまたおあいしましょう。頑張れ!

 

    今週も天空率講座有りだ。

  今回は、前回の事例のNG区域を解決する事から始めたい。

NG区域は

 

最大幅員6mの行き止まり道路が

5m道路側12mまでと5m道路中心10mを超えた区域。

 中央部のP6がNGになっている事がわかる。

どの程度のNGであるかを実感する為には、天空図重ね表示で確認する。

 

 緑の敷地内空地部の面積が37.37に対して赤部の高さ制限を超えた部の面積は57.27で敷地内空地不足ゆえNGとなる。

 

 逆天空率計算で空地不足分を計画建築物をカットして確保してみたい。

 逆天空率チャートを適用すると、「左手側」でバルコニー左側の端部をカットすると納まりそうだ。切断し天空率計算を行うと

 

 

  赤円弧の部分をカットし不足分の空地を確保しクリアーした。

バルコニーのデザインは、変更しよう。

 

 赤円弧の部分のようにバルコニー形状を変更した。

 

残りのNG区域は

 

行き止まり最大幅員6mが4m道路側に回りこんだ最大幅員の区域だがやはり同様にバルコニー右側をカットするとよさそうだ。

逆天空率計算を行いバルコニーのデザインを変更すると

 

 

 以上で全区域天空率クリアーとなった。

 

 さて行き止まり道路の検証を始めたら実際の物件は、さらに面倒な事案が多い。

 今回は、サポートセンターに寄せられた質問をアレンジしてお伝えしたい。

事例は

1種住居地域 基準容積率は、300%だが道路幅員6mゆえ240%に低減され適用距離は、25mの事案。

 今回の事例検証のポイントは2

①4m道路行き止まり部がクランク状に屈曲している場合の行き止まり部分の設定法

 

②最大幅員6m道路が令132条により行き止まり部に与える影響。

 

 計画建築物階高35mでアイソメで確認すると

 

ボリューム感たっぷりの事案。

まず道路高さ制限を確認すると

行き止まり道路4m側は

道路中心10m、それを超えた最大幅員6mの区域もNGで隣地斜線もNGとなる。

 最大幅員6m側は

 やはりかなりNGだ。はたして天空率で解決するのだろうか?

 

まずは、「敷地」入力の境界条件の入力項目からチェック

 

これは前回と同様だが行き止まり部分の境界線には全て「行き止まり部分」にチェックし道路幅は4mの設定を行う。さらに「同一区間」の項で「設定」ボタンをクリックし同一の行き止まり部分を指定する。

 

  次に行き止まり道路の敷地側の設定

 行き止まり道路の敷地側の境界条件は、「終点側行止まり」にチェックを行う。これは、前回同様。

  境界条件の設定は以上。

「新天空率算定領域」で「道路・一の隣地」をクリックしT-SPACE

を起動する。

 

 T-SPACEを起動したら「発生」ボタンをクリックし敷地情報から自動発生した内容を確認する。

 この事例の場合、基礎情報は、特別変更する必要はない。

高さ制限種類「道路」を選択後「発生」ボタンをクリックする。

 基礎情報から道路高さ制限建築物が令132条を考慮し発生した。

さらに「出力」でTP-SKYに戻り算定基準線の修正を行う。

 

算定基準線の修正は、「天空率表示」欄のチェックをOFFにし区域毎に行う。

行き止まり4m道路側に面する部分は、道路中心10m区域と最大幅員6mが適用される2区域存在する事になる。

まずは道路中心10m区域の基準線の編集

は、下図で示すあA,B,Cの基準線

 

まず

A側の基準線は、いきどまり部に平行にみなしの算定基準線が発生する為両線分を結線する必要がある。

 

 適合建築物の一部(どの場所でも可)をクリックし選択後「新天空率算定領域」ダイアログの算定線入力「2点」をクリック後2点をクリックし結線する。その際、左回り入力の原則にしたがい下から上方向に2点をそれぞれクリックしスナップし結線する。

 

 次にB側の敷地内まで延長された基準線をドラッグし敷地境界の位置に移動する。

 

 この線分はクランクしている為、敷地境界側より短くならなければならないが敷地境界側の位置まで延長されている為、基準線の端部をドラッグし敷地境界線の位置まで移動する。(赤円弧部)

 この場合端部をドラッグしながら敷地境界線側に移動するわけだが本来存在した基準線と敷地境界線の交点の認識がある為敷地境界線との交点にスナップする事が可能だ。

 

 最後にやはり行き止まり部がクランクしている為縦方向の短いクランク部から自動発生した基準線は、敷地内に発生している。

黒4角で示した8,9間に平行に自動作成された敷地内に発生した基準線は、ドラッグし選択するかクリックし選択し削除する。

算定位置が当該敷地内に発生させる事は、近隣の通風採光に配慮する考え方から不合理と考え不要と考える。

 

 同様に行き止まり道路4m部分には最大幅員6m道路が適用される為、同様に基準線の追加、伸縮および削除を行う。

 天空率計算を行うと

どうやら道路高さ制限をはるかに超えていた事案だが天空率計算で比較的余裕の結果でクリアーした。

高さ制限を超えるに十分な空地があった事になる。

 

 区域毎の検証を行ってみよう。・・・と思ったが今回も長くなった。

区域の検証と、隣地高さ制限を大きく超えているようだ隣地天空率の解説と合わせて次回に行う事としたい。

 

 次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

行き止まり道路再考 5実践例4

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6月15日土曜日東京は、梅雨時らしい雨模様。

 これは、沖縄実家庭に咲く提琴桜。

提琴とは、バイオリンの事で葉がバイオリンのようで花が桜に似ている事がこの花の由来らしい。・・・似てないけどネ

花は、桜の花にも負けてない。別名南洋桜ともいうらしい。ただしナンヨウザクラは、別種類。

 いつの頃からか我が家の庭に咲いている。

 これ、クチナシの花に似ているが花の芯が、赤く丸い・・・なんだろうと思っていたら地元氏琉球新報の夕刊にオキナワキョウチクトウが咲きましたとこの花そっくりの写真記事・・・なんとタイムリーな。

キョウチクトウゆえ樹液には毒があるらしいのでご注意。

 

 

 さて昨晩、ナデシコジャパンやっと勝ってくれた。前半の猛攻疲れか後半心配したがなんとか逃げ切ってくれた。予選リーグは、アルゼンチンがイングランドに1-0負けとはいえ・・・リーグ戦最終戦しだいだ。頑張れ!

 

 大谷がサイクルヒット。・・・イチローにもできなかった快挙だ。

今日も初回からヒット。しばらく観戦しながらのブログタイムだ。

 

 

 今週の講座からはじめよう。

今週は、大坂で企業ユーザーの皆さんに講習会。

初日は、午後半日で逆日影、日影中心に解説

九州、広島、岡山からも参加で皆でわいわい大騒ぎ。前回忘れた眼鏡も復活で一安心。

二日目は

 早朝9時から夕5時まで。

天空率解説後、プラン、面積表、建具配置で構造連携BIM連携まで解説。・・・・REVIT連携で無事終了お疲れ様でした。またお会いしましょう。

 

 昨日金曜日は、東京で企業ユーザー2回講習の1回目は、日影規制講座から。

 

逆日影を手動で行う方法から逆日影チャート、日影申請図作成まで

無事5時の定時で終了。次回は、来週月曜日天空率計算だ。

お待ちしてます!

 

天空率講座はじめよう。

クランク状の行き止まり道路天空率を解説している。

事例は

1種住居地域 基準容積率は、300%だが道路幅員6mゆえ240%に低減され適用距離は、25mの事案。

前回は、事例検証のポイントは2

4m道路行き止まり部がクランク状に屈曲している場合の行き止まり部分の設定法を中心に解説した。

 

前回の解析結果は、

 

 道路高さ制限をはるかに超えていた事案だが天空率計算で比較的余裕の結果でクリアーした。

高さ制限を超えるに十分な空地があった事になる。

 

 今回は

最大幅員6m道路が令132条により行き止まり部に与える影響。 

区域毎の検証を行ってみよう。

令132条の確認から・・ 

第百三十二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、かつ、三十五メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。
2 前項の区域外の区域のうち、二以上の前面道路の境界線からの水平距離がそれぞれその前面道路の幅員の二倍(幅員が四メートル未満の前面道路にあつては、十メートルからその幅員の二分の一を減じた数値)以内で、かつ、三十五メートル以内の区域については、これらの前面道路のみを前面道路とし、これらの前面道路のうち、幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。
3 前二項の区域外の区域については、その接する前面道路のみを前面道路とする。

 

 この場合、最大幅員の区域が2、行き止まり部道路中心の区域が1の合計3区域となる。

 

 まず最大幅員6mの区域の検証から

最大幅員は、令132条一項で記述される。

第百三十二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、かつ、三十五メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

この場合、円弧で示した4m道路側に面した欠け込み部がポイントとなる。

 最大幅員6mの後退距離は、3226mm、6m道路の反対側から適用距離25mで平行に区分されるかと思われるかもしれないが、この場合は、そうではない。

 

第百三十二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内・・・・・

 

とあり、最大幅員の2倍12mの位置までが最大幅員が適用される。

 

円弧部で示す欠け込み部は

その他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については

その他の前面道路4m道路の中心から10m、行き止まりの隅部に関しては、4mの半分の位置2mをみなしの道路反対側とする為、隅部から残り(10m-2m)8mの半径で区分される区域が道路中心10mの区域となる。

 この区分法はJCBA適用事例集でも解説されている。

 

 赤円弧で示す部分が本例と同様の区域となるが「区域②算定しない」と書き込みされている。「(区域②算定しない)とは、最大幅員Aの区域にふくまれない事を意味する。

 

  道路幅員が狭い場合(本例では6m)2倍は、敷地側に12mまでで区分されるが、道路中心10mを超えた区域は、適用距離25mで区分される。その差

 25m-(6m+3.226m)=15.774m  15.774-12=3.774m

の欠け込みが生じてしまう事になる。

 

 

南北それぞれの空地が高さ制限を超えた部分以上有りクリアーしている事がわかる。

 

 次に4m道路側に回りこんだ最大幅員の区域

 

第百三十二条 ・・・、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、・・及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 

 6m道路の2倍12m以内の区域と2倍を超えた区域は、その他(4m行き止まり道路)の中心から10m(4mの中心2mの位置から敷地側に8m)の水平距離を超えた区域が最大幅員6mが適用される区域。

 

 上記の区域で後退距離2mゆえ最大幅員6mの反対側に2m加算した位置から25mの適用距離までが4m道路がわに適用される最大幅員6mの区域となる。

 

 

 この区域も高さ制限を大きく超えているが天空図重ね表示で確認すると

 

 差分11.095%の余裕のクリアーとなる。行き止まり部は、左右のすり鉢状の部分が高さ制限適合建築物の天空率を低下させる為、天空率解析には、有利に機能する事が多い。

 

 最後に

クランク状の行き止まり道路4mに面した区域

を検証したい。

 東側最大幅員6mから2倍を超えて、その他の前面道路:4m行き止まり道路の中心(みなしの中心も含む)から10m以内が最大幅員以外の区域。令132条では、3項の区域となる。

*令132条2項は

2 前項の区域外の区域のうち、二以上の前面道路

一項の区域外の区域つまりその他の前面道路中心10mの区域が「二以上の前面道路」の条件の場合だが、本例では、その他は4m行き止まり道路のみゆえ二にあらずに3項が適用される。

 

この場合行き止まり部がクランク状だがクランク状の端部それぞれからみなし道路中心2mの位置から敷地側に8mの水平距離が適用される。その為隅部は円弧状に適用される。

 アイソメ図では、

 

4m道路ゆえ緑の道路高さ制限適合建築物を大きく超えているが天空図を重ねて確認すると

差分が近接位置で5.521%あり余裕のクリアーとなる。

行き止まり道路の左右の円弧状に区分された空地の部分が有利に機能する。

 

 さてこの場合の算定位置だが

政令第135 条の9 法第56 条第7項第1号の政令で定める位置は、前面道路の路面の中心の高さにある次に掲げる位置とする。
1.当該建築物の
敷地(道路高さ制限が適用される範囲内の部分に限る。)の前面道路に面する部分の両端から最も近い当該前面道路の反対側の境界線上の位置
2.前号の位置の間の境界線の延長が当該前面道路の幅員の2分の1を超えるときは、当該位置の間の境界線上に 当該前面道路の幅員の2分の1以内の間隔で均等に配置した位置

 

この場合には、行き止まり道路ゆえ道路の反対側は、敷地に接した道路の反対側とクランク状のいき止まり部の反対側のみなしの反対側の境界線にそれぞれ令135条2項が適用される。

 

 道路幅員は4m。A側既存の反対側境界線は、2m以下1.95mで均等に配置されている。尚算定位置の端部が当該敷地内に面する場合敷地境界線まで移動した。

 クランク状のみなし道路の反対側にはZ字状に結線されているが屈曲部も端部の1.437mトータル長さが1.437mで均等に適用される。

 

 以上が令132条による3区域。前回の入力設定を行う事で今回の区域区分は、自動設定で天空率計算が実行可能だ。

 

 隣地斜線もNGゆえ解説したいところだが・・・本日も長くなった。

次回にしよう。次回までお元気で!       hi

 

 

比嘉ブログ

 

行き止まり道路敷地 隣地天空率

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6月22日 東京は、梅雨空。先週に続き雨模様の土曜日。

梅雨といえばアジサイの花だが公園では群生している。よくよくみるとハート形の花房がちらほら。

 木陰でひっそり白いカワラナデシコ。

 ナデシコジャパン・・・なんとか決勝トーナメント進出したが夜明けの

イングランド戦は、後半押し込みながら得点できずで相手のエース登場であっさり追加点をあげらてしまった、途端TVを切って寝てしまったが今大会は、厳しそうだ。でも頑張れ!

 

 そうそう・・厳しいといえば・・東京オリンピックチケット6会場の申し込み全て落選。

 開会式だの陸上、柔道、水泳すべて決勝の人気会場は厳しいようだ。10月には、作戦を変えなきゃ。」

 

 さて今週この講習の様子から始めたいが今週は、月曜日から木曜日まで連日の講座で本日多少疲れが残る。

 

 月曜日は、企業ユーザー2回目の講座は天空率講座

 お疲れ様でした。

火曜日は、定期講座に9人の参加はプランニング講座

  初参加もいれば久々の懐かしい顔ぶれもそろいにぎやかな講座になった。

 用地情報の入力から逆日影:逆斜線の限界ラインを参考にプラン。容積率を追求しもちろん日影、天空率の形態制限をクリアーし面積表作成まで無事全員クリアー。

 そして水曜日は、企業ユーザーの講座が始まる

初日は午後1時から5じまで日影規制、逆日影中心に解説のつもりがプランまで到達

 そして2日めは、朝9時から5時まで天空率講座から始まり午後は、前日のプランに有効採光距離を串刺し機能で建物上下方向の抜き取りコマンドで行った。

 今回は、特に串刺し編集を使用し作成後のプランのスパン割の変更なども数回行えたのでプラン作成まで完璧。形態制限をクリアー後、面積表を作成し建具配置、構造連携でBIMデータ作成。Revit連動までを解説。

お疲れ様でした。あとは実践あるのみ頑張れ!

 

 さて天空率講座はじめよう。

前回までは、クランク状の行き止まり道路天空率を解説した。

事例は

図1

1種住居地域 基準容積率は、300%だが道路幅員6mゆえ240%に低減され適用距離は、25m

図2

 計画建築物の階高は35m。

クランクした行き止まり道路境界の入力設定法と天空率区分の検証を2週連続で解説してきた。

 その際断面図で隣地高さ制限を確認すると

まず最も近接する西側入隅部の隣地境界線側は、

図3

この場合反対側の6m道路と同時に断面表示すると

図4

また最大幅員6m道路ととなりあう南側の隣地境界線は

図5

赤線で示す部分の隣地高さ制限の断面図は

図6

隣地高さ制限を大きく超えてNGである事がわかる。

住居系の隣地高さ制限は、20m超の建築物の部分が制限の対象だが本例では建築物高35m高ゆえ大きく超えNGとなる。

 

 前回の道路天空率に続き、隣地高さ制限も天空率でクリアーする事としたい。

 隣地天空率の計算手法として日本建築行政会議(JCBA)では、

隣地境界線単位で適合建築物を作成する「敷地区分方式」と

道路以外の連続した隣地境界線を一括区分する「一の隣地方式」の

2種の解析手法が提示されている。

 ただしJCBA公的資料としては、いずれもJCBAホームページで解説されいるだけだ。天空率のバイブルと設計者に利用がすすむ「適用事例集」にも解説がない。

 JCBAのホームページの資料(第3章 天空率に係る検討 )によると

P107において

いきなり「敷地区分方式の問題点」として例示されている。いきなり問題点の指摘だが、敷地区分方式の区分法を解説する貴重な資料として掲載すると

図7

1)A,Bが隣地境界点間が出隅の場合の区分法でその境界線の端部から垂直に敷地内を区分し適合建築物を作成する手法が例示されている。

 問題点だが境界点間で区分すると破線の円弧でしめした部分が敷地内の空地の部分が通風採光に寄与するエリアで本来天空率の基本的な考え方である敷地内空地の分だけ高さ制限を超える事が可能になる考え方に反する事を指摘している。

 

 2)が入隅部の敷地区分方式の区分法を解説しており入隅角の半分までを当該の隣地境界線と合体し区分する手法。

 

 今回の事例はまず

「敷地区分方式」で解析してみよう。

 「入力」「新天空率」のダイアログ「自動発生」の欄から「敷地区分」ボタンをクリックすると

図8

 

全隣地境界線の算定位置を示す基準線と敷地内には、図5で解説するJCBAの敷地区分方式に基づき区分される。

まずは解析し結果を確認すると

 

「計算モード」に移動し「計算」「天空率」を選択し「計算開始」で結果が表示される。

図9

どうやら全区域青表示でクリアーしている様だ。

計画建築物に近接する境界線中心に検証してみよう。

まずは、図3で示す西側の隣地境界線から

図10

隣地高さ制限適合建築物は、入隅角の半分の角度と当該隣地境界線に面した部分が合体した区域となる。

算定基準線は、

基準法56 条第7 項第二号

第1項第2号、・・隣地境界線からの水平距離が、第1項第2号イ又はニに定める数値が1.25 とされている建築物にあつては 16 メー トル、第1項第2号イからニまでに定める数値が2.5とされている建築物に・・・

 

第135 条の10 第1項第二号
2.前号の位置の間の基準線の延長が、法第56 条第1項第二号イ又はニに定める数値が1.25 とされ ている建築物にあつては8メートル、同号イからニまでに定める数値が2.5 とされている建築物に あつては6.2 メートルを超えるときは、当該位置の間の基準線上に、同号イ又はニに定める
数値が 1.25 とされている建築物にあつては8メートル、同号イからニまでに定める数値が2.5 とされてい る建築物にあつては6.2 メートル以内の間隔で均等に配置した位置

 

この場合の算定位置の間隔は、隣地境界線幅が8m以内の為7.991の両端に配置される。

 アイソメ図では

図11

隣地高さ制限を大きく超えている割に近接点の差分は、

P5(差0.692%,斜93.603%,計94.295%  天空率近接点)

0.629%と余裕のクリアーとなる。

天空図重ね表示で実感していただくと

図12

 

緑の空地32.672に対して高さ制限を超えた赤部分の面積19.745の1.7倍の余裕の結果となった事がわかる。

ところで入隅側には、空地がないはずだが重ね図の上側の緑部がある。これは、図10を参照していただきながら確認していただきたいが隣地高さ制限の立ち上がり20m部が視野角の左端になり空地と同じ効果となる。

 

次に図5最大幅員道路に隣接する南側隣地境界線を確認してみたい

図13

 

南側隣地境界線は、出隅ゆえ敷地境界線幅で垂直に敷地側が区分される。算定位置は、8m以下の均等間隔は、7.645m。基準線までの距離は、住居系1.25勾配は、16m。

 

赤枠で囲った隣地高さ適合建築物以外の部分は、同一敷地ながら適合建築物に含まれない・・と言う事は、敷地内空地の分、隣地高さ制限(隣地斜線)を越えられるという天空率の基本的な考え方に反するが・・・これが敷地区分方式。

 アイソメ図では

図14

そして重ね表示では

図15

 

西側には、本来広い空地があるのだが敷地区分では、正しく評価されていない事がわかる。

図7JCBA HPに記載された「敷地区分方式の問題点」これらの事を意味する。

 

 JCBAでは、「一隣地方式」も可能としている。一隣地方式を解説したいところだが・・本日も長くなった次回にしよう。

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

行き止まり道路敷地 隣地天空率21隣地方式

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6月27日土曜日東京は、梅雨真っただ中・・・雨。どうやら沖縄は梅雨明けのようだ。

 昨晩のサニ-ブラウンは、強かった。

 

さすがの桐生も昨日は、圧倒された感じだった。・・・これから二人の頂点争いは、見ものだ。 

 これは、ノリウツギ。アジサイ科に属するらしいのだが雨露と緑に白が映えていい。

 

 今週の講座から

今週は、木曜日の企業ユーザー1社のみだが9人に朝9時半から夕5時まで行った。1名午後から急用で帰社・・・残念。

 いつものように午前中は、日影規制理論から逆日影手計算、逆日影チャートの利用法。そして屋根布図入力から3D日影チャートでNG箇所をピンポイントでクリアーする手法の解説。

  

 午後は、天空率理論から実践。あとは、実践あるのみ・・頑張れ!

突然のサムライジャパンポーズの声に戸惑うGの顔がイイね。 

 さて今回は、お伝えしたい事もあるので天空率講座を早めにはじめよう。

 

 お伝えしたいのは、講座で用いている用地データを利用し自分でも確認したいとのユーザーの声が多く寄せられております。

 今回より、下記サイトをクリックする事で使用データをご自分のPCにアップロードする事が可能になります。 

今週のデータは、このところの行き止まり道路シリーズ全て共通ですが下記ダウンロードサイトをクリックするとダウンロードが開始されます。敷地、用途地域、建物等、用地情報まで入力ずみです。

http://www.com-sys.co.jp/modules/mydownloads/singlefile.php?cid=3&lid=91

 

 

 アップロードされた001.tpp(下記画像ではクランク状行き止まり道路.tppの表記になっていますが実際には001.tpp)ファイルをデスクトップ上に移動し

TP-menu内にドロップする事により

プロジェクトデータとして設定されます。プロジェクト選択後、TP-SKYを起動し講座内容を体験してみて下さい。

 

 尚、TP-PLANNERユーザーの皆さま以外の方は下記ダウンロードサイトからダウンロードし体験する事が可能です。(体験版は20日間利用の制限があります。)

 

http://www.com-sys.co.jp/modules/mydownloads/viewcat.php?cid=48

 

 

さて、講座開始!

前回までは、クランク状の行き止まり道路天空率を解説した。

事例は

図1

1種住居地域 基準容積率は、300%だが道路幅員6mゆえ240%に低減され適用距離は、25m

図2

 計画建築物の階高は35m。

クランクした行き止まり道路境界の入力設定法と天空率区分の検証を2週連続で解説してきた。

 

図3

また最大幅員6m道路ととなりあう南側の隣地境界線は

図4

赤線で示す部分の隣地高さ制限の断面図は

図5

隣地高さ制限を大きく超えてNGである事がわかる。

住居系の隣地高さ制限は、20m超の建築物の部分が制限の対象だが本例では建築物高35m高ゆえ大きく超えNGとなる。

 

 前回は、敷地区分方式で解析する手法を解説した。

結果は、隣地境界線間で区分する全6区域でクリアーした。

 

 今回は、JCBAのホームページ上で解説されている「一の隣地方式」で操作方法から解析まで解説してみたい。

この事例で道路を除く連続した隣地境界線は

図6

 

  AとBの2区域となる。一隣地は、道路を除く連続した隣地境界線から寄棟状に隣地高さ制限適合建築物を設定し計画建築物と天空率比較を行う。敷地区分方式と異なり従来の斜線規制と同様に行う。

 

 さて操作だが道路等と比較すると極めて簡単な操作で行う事が可能だ。

 

 「新天空率算定領域」でダイアログボックス内の「一の隣地」のボタンをクリックする事で隣地高さ制限適合建築物と算定基準線が発生する。

図7

 算定基準線の延長に関しては、面する条件により行政の指定延長位置あるいは、審査サイドより指導される場合がある。

 その為、端部は、本来の端点より長め発生する場合が有る。

設計者がその延長を任意の位置まで延長(削除または切断)する事により延長を確定する。

今回の事例も編集の必要があるのでその事から解説したい。

 

 この場合道路以外の連続した隣地境界線は、2区域。

それぞれの基準線は、画面右側「天空率表示」の「全領域」のチェックをOFFにし「同時計算グループ」の欄で番号指定しそれぞれ行う。

 

 まずは「同時計算グループ」1グループから

図8

 この場合算定基準線は、北側の隣地境界線に16mの水平距離で外側にある赤四角枠の部分のみ不要なA,B,C部を選択(Shift+クリック)で選択し「Del」キーで削除する。結果

図9

 削除部は区分されている為選択し削除で自動化しないのかを解説するとA,Bに関しては道路境界線まで延長する指定があった場合

図10

 

 端部を選択後、右ボタンメニューから「切断」「単線」を選択し延長指定された道路境界線をクリックする事で切断が容易に行える。

自動切断しないのは、道路形状が敷地外で屈曲する場合、幅員が異なる場合などあらゆる形状に対応可能とする為だ。

 

 c部分の円弧状の基準線は、反対側ゆえ不要な為削除する。

このように発生するケースは、反対側の境界線が狭くさらに入隅で水平距離が円弧状のみで構成される場合、面する判断に困難がある場合。

 この箇所を自動削除すると凹側の境界線の連続した境界が発生できない場合が考えられる為、不要ながら発生する。

 このように不要に発生した際には、設計者の判断で削除していただく事としている。

 

 同時計算グループ2の区域は

図11

 

A部は、道路境界線で単線切断しBは端部を選択し削除する。

図12

 

一般的に基準線の延長は

図13

 

上図で示す様に自動発生した基準線を

①基準線端部が出隅→端部から垂直な位置まで延長する。
②基準線端部が入隅→隣り合う道路境界線端部に垂直な
位置まで延長する。

の基本ルールに従って基準線の延長を確定するのが一般的。

 

 さて解析してみよう

図14

 

どうやら2区域ともにクリアーとなったようだ。区域毎に確認してみよう。

まず1区域め

図15

 

4m道路と6m道路に挟まれた北側隣地境界線は、後退距離が5.928m

ゆえ(5.928×2×1.25)+20=34.82 35-34.82=0.18m

高さ制限をわずか18cm超えているだけだ。天空率比較では、余裕でクリアーする。

 次に2グループの隣地境界線部は

図16

 

 近接部が6m道路との境の位置となる。 隣地高さ制限を大きく超えているが上図近接点でも左右の空地が最もせまい位置となるがそれでも十分な空地がある。

天空図重ね表示でさらに明確になる。

 図17

 

 高さ制限を超えた赤表示部に対して左右の空地は約2倍の面積を有する事がわかる。

図16でも確認できる様に建物の側面に十分な空地がある事よりその空地を適切に評価している事がわかる。

 

 本例では、敷地区分方式、一隣地方式いずれもクリアーとなったがこの敷地の南側がクランク状に変わると

図17

 

 敷地区分方式、一隣地方式の結果はまったく異なる。

異なる事の検証をしてみたいところだが本日も長くなった次回にしよう。

次回までお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 

行き止まり道路敷地 隣地天空率3 隣地天空率方式比較

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7月6日土曜日いつのまにやら7月の第1週も終わりとなった。

 本日の東京は、どんよりした曇り空で時折雨がぱらついたりしているようだ。梅雨寒でひんやりした朝だ。

 公園では、キキョウがきれいに咲いていたが・・

今週は、九州南部、鹿児島宮崎の延々と続く豪雨にいつになったら止むのだろうかと肝を冷やした。このところ毎年のように記録的な大雨が観測されている。

 世界的な異常気象のようだフランス、スイスでは、この季節で45度を超えたらしい。スイスなど、そもそも冷房エアコン常備しているのだろうか?心配になる。

 インドでは、50度を超えたらしい。一方メキシコでは雹が大量に降ったとか・・。地球が、もういかん!と悲鳴をあげているようだ。

 

 今週の朗報は、東京オリンピックチケットが敗者復活が適用されもう一度抽選のチャンスができた事、錦織がウィンブルドン勝ち進んでいる事・・期待している。

 カープ負けすぎは、これまた困ったもので悲鳴をあげている・・。

 

 今週の講座から始めよう

今週は、企業ユーザー4グループの最終チームに2日間

 初日は、午後半日日影規制中心に解説。

手計算で逆日影を行う手法の解説などは、毎度の事だが好評。

2日目は、朝9時スタート

 天空率の解説で形態制限法規を徹底解説を終えたら、一気にプランからBIMモデルを作成。最後にBIMのアドイン解説を終え終了!

あとは、実践あるのみ頑張れ~!

 

天空率講座開始!

事例は

図1

1種住居地域 基準容積率は、300%だが道路幅員6mゆえ240%に低減。

 

隣地斜線がNGゆえ隣地天空率の解析法を2週にわたり解説してきた。

 

前々回が敷地境界点間で区分する「敷地区分方式」

図2

 

 全体では道路を除く敷地境界点間の分この場合6区域に区分され慣用的に境界点間が出隅の場合境界線に垂直、入隅部は入隅角の半分まで当該の境界線に加えて隣地高さ制限適合建築物を作成する。

図3

 

 そして前回が「一の隣地方式」で道路を除く連続した隣地境界線をそれぞれ寄棟状に一区域の隣地高さ制限適合建築物で比較する。

 

 行き止まり道路から6m道路間は

図4

6m道路から行き止まり道路間は

図5

 

 敷地区分方式6区域に対して2区域となる。一隣地は、道路を除く連続した隣地境界線から寄棟状に隣地高さ制限適合建築物を設定し計画建築物と天空率比較を行う。敷地区分方式と異なり従来の斜線規制と同様に行う。

 

 現在、隣地天空率においては、この2種の利用法がある事を日本建築行政会議では下記サイト

天空率の運用の検討について2010.4.20更新

の101P

 

3.一の隣地境界線の取扱い (1)取扱い
 
・隣地境界線が複雑な形状であり、隣地境界線ごとに敷地を区分して天空率を適用する ことが困難な場合は、隣地境界線を「連続した一の隣地境界線」とし、敷地を区分せ ずに天空率を適用することができる。この場合、算定位置も「連続した一の隣地境界 線」とした部分に均等配置する。 ・また、複雑な形状の隣地境界線の任意の部分を内接した線分で近似し、「連続した一の 隣地境界線」として敷地を区分せずに天空率を適用することも可能とする。この場合、 近似元の隣地境界線を「連続した一の隣地境界線」とし、算定位置を均等配置する。 ・なお、隣地境界線を「連続した一の隣地境界線」とし、敷地を区分しないとする取扱 いの適用については、特定行政庁の判断に委ねられることから、「敷地区分方式」など、 他の運用方法の適用を妨げるものではない。

 

 との記述から「一の隣地方式」「敷地区分方式」いずれを採用してもかまわない事が記述されている。

 

 「一の隣地方式」採用の根拠としてP103 で連続した隣地境界線を一隣地として隣地高さ制限適合建築物を作成する根拠を質疑応答集p5056でとともに解説している。

図6

 隣地境界線が不整形な場合とは、円弧状に湾曲していたり凸凹している場合の事だが、隣地境界線を境界点間と捉えた場合、単線ゆえ不正系な場合という表現はありえない。その為、隣地境界線は、道路以外の連続した境界線として解説している事がわかる。

 

 したがって一の隣地方式は、まさに不正系な場合に有効で道路以外をひとまとめに隣地境界線とする事も可能だと考えられる。

 

 凹型の隣地境界線の場合内接近似が困難になるケースが多い。

 上記のようにAB,BC,CD,EFの4の隣地境界線とする事も可能と考えられる。この場合直線化で簡便にする事も可であり凹型敷地の場合など直線化が困難な場合、一定の区間で同一の区間で寄棟状隣地高さ制限適合建築物を作成しても問題ない。

 

 ところで凹型に隣地境界線で内接近似が困難になる場合とは下図のCの隣地境界線

図7

 このように凹状に残ったCの隣地の場合、凹型の為、内接近似が不可となる。

 さらに、このような凹型の隣地を敷地区分方式で解析すると不合理な結果となる。

 

 ではまずその不合理になる敷地区分方式の検証から

図8

計画建築物に近接する境界線は、向かって左側が入隅ゆえその半分で区分され右側は、出隅ゆえ垂直切断される。その結果NGとなったのだがこの場合不合理な結果が2存在する事になる。

 

①計画建築物に近接する為に境界点間で切断すると計画建築物幅が隣地境界点間より広い為に十分に空地があるC隣地の北側、西側の空地が天空率計算にまったく考慮されていない。

 

 これがいかに天空率の基本的な考え方と乖離があるのか公的資料を基に検証したい。

 

 敷地内の空地の分計画建築物の高さ制限を超える事ができるのが天空率の基本の考え方だ。

 天空率施行前、天空率ソフトを開発する際にバイブルとして利用した国交省慣習の「平成14年改正建築基準法等の解説」に明確に記されている。

図9

第3章Q&Aのコーナーで「天空率で通風や解放性を評価したといえるのですか。」の問いに対する回答が全てだ。

H/D比とは、従来の斜線規制の事で、下図で補足解説をすると

図10

 JCBA従来斜線規制H/Dによる道路斜線の問題を、上段右側で示す計画建築物がA,B案いずれも同じ高さだが建物幅が異なる場合で解説している。

 いずれも道路斜線はNGとなるのだが青枠で囲った道路反対側の通風採光の環境は、A,Bいずれも同等と考えられるのか?

 

 もちろんNOでありBは建物幅が狭い分、建築物の両サイドからの通風量が多いのは一目瞭然である。

 

 さらに解説は

 建築物周囲の空地の増減がH/Dより顕著に風量の増減に影響します。と極めて当然の事が記述されている。

 従来の斜線規制では、通風採光を評価するには無理がある事を解説している。

 

  ここでほぼ決定的なコメントが記述されているが

「・・・H/D比の増減・・・度合いよりもむしろ建築物周囲の空地の増減による横断方向の通風の増減の度合いの方が大きく、・・・・顕著に風量の増減に影響します。」とある。

 

「天空率の下では、建築物の高層化に伴い、建築物周囲の空地は増加する事になるのため、「通風」ついて結果として「安全」側となる・・」

 

「空地を確保する事で「解放度」のチェックもなしえると考えられます。」

と最後に結論づける。

 

 尚、視野の仰角:幅の範囲いわゆる見え係で環境を表現する事は、魚眼レンズに投影された天空図の大小で環境を勘案する事になると解説している。

 

 以上の公的資料を参考にしたうえで再度今回の敷地区分方式の適合建築物を確認すると

図11

 当該敷地の空地をまったく評価してない事がわかる。

この様な敷地区分方式では、天空率により敷地内空地を評価した事にはならない。

 JCBAでは「天空率計算を実行する際に一隣地方式の採用を推奨している。

天空率の運用の検討について2010.4.20更新

のP104 で 

図12

 

「一の隣地方式」を採用し、算定位置も一つにまとめると安全側となる。」と結論づけている。

 

 敷地区分方式における問題点として際にさらに

 

②算定位置が当該敷地内に存在してしまう。

算定位置に関しては、まず法文に適合するか否かを確認しよう

基準法56 条第7 項第二号
第1項第2号、・・
隣地境界線からの水平距離が、第1項第2号イ又はニに定める数値が1.25 とされている建築物にあつては 16 メー トル、第1項第2号イからニまでに定める数値が2.5とされている建築物にあつては 12.4 メートルだけ外側の線上の政令で定める位置

 

 算定位置は、明確に隣地境界線からの水平距離が・・だけ外側の政令で定める位置とある。

 

 敷地区分方式を改めて確認すると

図13

 当該敷地内にあり、自分の敷地で他人地(隣地)の環境を比較するというなんとも不合理な話。算定位置は、隣地境界線から外側になければならない。・・当該敷地内に発生してしまう凹型敷地での敷地区分方式の採用は、適法でない事は、明白だ。

 

 では、JCBAがもっとも安全側とする「一隣地方式」で区分してみると

図14

敷地全体を対象にしている事がわかる。

この敷地の空地の状況から高さ制限を超える分を十分超えている。

天空図重ね図で確認すると

図15

 

魚眼レンズに投影された高さ制限を超えた面積34.22に対して211.47で6.17倍の空地がある。その空地から十分に通風採光を得る事ができるのは明白。敷地区分のNGの結果は、不合理である事がわかる。

 

 算定位置に着目してみよう。再度56条7項第二号を確認すると

基準法56 条第7 項第二号
第1項第2号、・・
隣地境界線からの水平距離が、第1項第2号イ又はニに定める数値が1.25 とされている建築物にあつては 16 メー トル、第1項第2号イからニまでに定める数値が2.5とされている建築物にあつては 12.4 メートルだけ外側の線上の政令で定める位置

この場合、隣地境界線から外側16mの位置になければならない。

確認してみよう。

図16

 

 

Cの敷地の内径が横約14.87<16m 縦10.466<16mゆえ凹部の隣地境界線で敷地の外側は両端部からの水平距離ゆえ円弧状に基準線が設定される。

 

 この事もJCBA天空率の運用の検討について2010.4.20更新

に明確に記述されている。

P108に以下の解説がある。

図17

この項では、56条7項二号が日影規制56条の2 日影規制1項からの「敷地境界線からの水平距離が5メートルを超える・・と書きぶりが同じ事より日影規制と同様の考え方と記述されている。

 

 たとえばの敷地で日影の規制ラインを作図すると

図18

5mラインはかろうじて凹部の内側に発生可能だが10mラインは、天空率基準線同様に道路の反対側に作図される。

これと同様に配置する事が適法だとする。

 

この様な場合、指摘を受けるのが凹型の隣地境界線の内部から遠くに算定位置を設定する事は、危険側にならないか?などといった質問を審査機関も含めて言われる事があるが否。算定位置が隣地境界線に近づけば近づくほど天空率では、容易にクリアーする事ができる。

せっかくだから検証私用。

本来の正しい算定位置と凹部に算定位置を配置した場合で結果を比較してみよう。

 図19

青枠が正しい基準線、基準線をコピーし凹型隣地境界内に配置した両者の安全性を表現する差分表示して比較すると

図20

P64差分8.815%に対してP43差分43.616%実に約5倍の差分。その分危険側といえる。適法でなくしかも5倍も危険側となる。

P43の隣地境界線に接近した場合の天空図重ね表示を確認すると明確だ

図21

接近した為、天頂部分(目の位置)から左後方まで空地として円弧状に広がった事になる。算定基準線の位置を法文指定された位置(16m)で天空率比較するのは、この様に恣意的に空地を過大評価しない為だ。

 

 おっと長くなった。今回は、JCBAの法文解釈の仕方を解説しようと思ったら過去何度か書いた事だが思わず力が入ってしまった。

 今回の法文解釈をもとに次回は

図22

南西側の破線で示す部分の用地がクランク状に欠け込んだ場合、前回の事例では、敷地区分方式、一隣地方式いずれもクリアーした結果どのように変わるか今回の法文解釈の応用編を解説したい。

 

 次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

隣地天空率方式比較

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 7月13日土曜日

 本日より3連休。東京は、曇天ながら久々の雨は落ちない予報。

 ウィンブルドン 錦織負け、広島11連敗・・・天気同様スッキリしない1週間だったが昨晩の村田諒太の2回KOはお見事でした。

 久々にボクシングをTV観戦した。ちょっと古いが「ボクシングは大和魂」の藤猛のハンマーパンチを思い出した。(ちょっと古いは訂正。だいぶ古い・・半世紀前の話だった)

 これは、帰宅途中の側溝の裂け目からムラサキアザミかな・・・。頑張るネ~我も斯くありたい。

 今週の活動報告

講座は、5年前の講座以来の再会、不動産鑑定士K氏来社。

マンツーマンで画地割を特訓

 さすがに用地入力とプラン部の操作は、手慣れた様子。スイスイとこなしていただいた。またお会いしましょう・・・次は、いつだろう・・。

 今週木曜日は、8月29日神田明神ホールにて開催される

共催

株式会社NYKシステムズ グラフィソフトジャパン株式会社
株式会社コミュニケーションシステム 株式会社ソフトウェアセンター
株式会社日積サーベイ/株式会社バルシステム ユニオンシステム株式会社

のメンバーと打ち合わせを行った。

 会議中こっそりパチリのつもりが、皆話をやめカメラに注目・・・おや二人が隠れてしまった。

もう一枚

 近々ウエブにて詳細発表申し込み受付開始。ご期待下さい。(無料です。)

 

  連休につき早めに天空率講座を開始したい。

前回は、JCBAにおける隣地天空率高さ制限適合建築物の設定方法が①敷地区分方式 ⓶一隣地方式の2の設定法がある事を解説した。

  一般的に敷地区分方式の場合、4角形や長方形の整形地の場合問題点が,露呈する事はないが屈曲敷地特に凹型敷地の場合は、著しく不合理な解析手法となる。

 

 今回は、前回予告した敷地で、このシリーズが始まった当初の敷地の南西側の隅部がクランク状に欠けた場合の隣地天空率を解説したい。

図1

 

 

 敷地区分方式、一隣地と2種の方式で解説し今回の隣地天空率シリーズの最終回とする。

 

 まずは敷地区分方式から始めたい。

まずは欠け込む前の結果から

 図2

 

 全境界点間の敷地境界線6区域に区分された天空率がクリアーしている事がわかる。

 敷地内に十分な空地がある事から当然ともいえるが・・

 今回の事例では

図3

 

 さらに2区域増加しA,Bの境界線で区分される2区域がNGとなった。

結果を検証してみよう。

 まずはAの区域から

図4

 この場合、P1が-0.468%の差分でNGとされた。これはその面する敷地境界点間を通して眺めた敷地の空地と比較した場合。(敷地区分方式)

 

 敷地全体の空地を眺めると①の空地が②の空地より大きい。その為、隣地の通風採光の環境としては、NGのP1よりP2の方が通風採光は劣ると思われるが結果は逆となる。

 極めて敷地の一部を天空率比較の対象としている事がわかる。

 

 B側も同様に確認してみると

図5

 この区域は、Aの区域より大きな空地①に近いのだがNGとなっている事がわかる。ところが差分を確認すると差0.023%,とわずかにプラスだ。この場合のNGは、三斜求積による安全差分が要求される確認申請時の天空率差分十分でないと判断されNG。

 東京においては、三斜求積の安全差分の結果にさらに0.02%を要求される場合がある。それらの安全差分を考慮するとNGになるという場合だ。

 

 安全差分に関しては、過去比嘉ブログで解説している。

道路天空率 法56条3項を考察する その5

(この回では、東京の場合三斜求積の結果にさらに安全差分0.02%を考慮しNGの表示となっている。)

図6

 

申請図の「天空率近接点確認図」の項で

図7

 

位置確認表と三斜求積を作成後、「天空率付図」「天空図一覧表」で

図8

この場合、三斜求積の安全差分の結果が

 計画建築物天空率             94.05%

  隣地高さ制限適合建築物て天空率   94.038%  その差0.012%

となり本来クリアーゆえ判定も「OK」表示となっている。

東京の場合審査サイドと事前に安全差分の幅を確認しておく事が肝要だ。

 尚、初期値では、三斜求積に東京の安全差分0.02%が設定されている。その他の地域で三斜求積以外の安全差分が不要な場合

(三斜求積の差分が0以上であれば良とする場合の事)

 天空率発生詳細の項で変更する。

図9

 初期値では、東京対応の0.05%差分が設定されているが、その閾値を行政の指定を考慮し設定する。三斜求積安全差分のみの場合閾値は、下4桁目の繰り上がりを考慮し0.03%が望ましい。

 

 本題から安全差分に検証がそれてしまったが、いずれにしても「敷地区分方式」による十分な空地を目前にしてのNG表示は不合理だ。

 

 次に「一隣地方式」で検証してみたい。

まず北側の道路間にある隣地境界線で区分される区域は前々回同様にクリアーする。

図10

 道路高さ制限を超える部分が極めて微小である事と十分な空地がある敷地ゆえ当然クリアーする。

 

 南西側の一隣地では

図11

計画建築物の周りに十分な空地がある為、クリアーしている。

近接点は、6m道路と隣接する境界線端部に面する位置。

 その近接点からの天空図重ね表示で確認すると

図12

図5頭で示す敷地西側の空地①から最も遠い位置にある為、①の空地の評価が小さく投影されている。

その分天空率差分が最も小さくなっている。

極めて合理的な結果だ。

 

  仮に①部分の空地に計画建築物を設定した場合、

前回までの用地の場合では空地が減少する為状況が一変するのが天空率。

 空地の減少と天空率計算の結果を敷地区分方式と一の隣地で比較してみよう。事例は

図13

西側にタワーパーキング的建築物を設置した場合。

まずは、敷地区分方式では

図14

問題なくクリアーしたようだ。ところが区分ごとに確認すると

図15

まるでタワーパーキング側の敷地部分は、無視して良いとするのが敷地区分方式。極めて不合理(危険側)と思われるがJCBAではこの方式も有りとしている。

タワーパーキング側の隣地は

図16

算定位置に近接する本体側(赤枠部)の通風採光への影響は、無視して良いとなる。

 

 では

JCBAのホームページの資料(第3章 天空率に係る検討 )

で最も安全側とされる

「一隣地方式」では

ここでは、南側の結果のみを掲載するが

図17

 

NGとなる。タワーパーキングができた分敷地空地が著しく減少した為NG。極めて常識的な結果を得ることが可能になる。

 

図18

 

最大のNG幅から天空図重ね図表示すると

図19

 

タワーパーキングと本体が重なる隣地南西隅部は、隣地でもっとも通風採光が悪くなる。極めて合理的な結果を得ることができた。

 

 結論

整形敷地では、敷地区分方式も可だが凹型、屈曲隣地境界線には、不合理な結果となる事が多い。

 一の隣地方式は、従来の斜線規制の空間の算出法同様に高さ制限適合建築物を作成し敷地内空地を適正に評価する事が可能となる。

 

 

 現在JCBAでは、JCBAのホームページの資料(第3章 天空率に係る検討 )において「一隣地方式」に関して下記の記述がある。

P101で

(3)取扱いに至る考え方 ・多角形による隣地境界線については、多角形の辺ごとに区分して隣地境界線を捉えるのか多 角形の全ての辺をまとめて1つの隣地境界線として捉えるのか、法的に明確な規定がない。 ・その要因としては、法 56 条第1項では、隣地境界線の形状なりに連続して斜線を想定すれば よいため、一の隣地境界線の捉え方を敢えて明確にする必要性がないことが考えられる。 ・質疑応答集 P5056(参考1)では、隣地境界線が不整形な場合の隣地斜線制限の適用を示して いるが、図のような曲線状の隣地境界線は、「1つの連続した隣地境界線」として捉えること が妥当であると考えられる。 ・一方、多角形による隣地境界線は、辺の数が限りなく多くなると、曲線状の隣地境界線に限り なく近くなることから、曲線状の隣地境界線と多角形による隣地境界線とで考え方を別にする 必要性もなくなると考えられる。したがって、多角形による隣地境界線についても、曲線状の 境界線と同様に、1つの連続した隣地境界線として捉えることも不合理ではないと考えられる。
 ・また、「平成 14 年建築基準法改正の解説」P79(参考2)では、「隣地境界線が2以上ある場合」 が示されているが、多角形による隣地境界線を1つの連続した隣地境界線として捉えた場合に おいても、図 21 のとおり、複数の道路境界線によって、敷地境界線が連続しない2つの隣地 境界線に分かれた場合に限り、「隣地境界線が2つある」として捉えることも可能である。 ・隣地境界線を内接した線分で近似する場合、連続する隣地境界線全体ではなく、部分的にまと めて「1つの連続した隣地境界線」と捉える。考え方は、多角形の全ての辺をまとめる場合と 同様である。

 

 これがJCBAの隣地天空率における基本的な考え方。

 

ひとまず隣地天空率のシリーズを終了としたい。

次回から道路天空率を実践解説したい。

はっきりしない梅雨空が続きますが・・・次回までお元気で!  hi 

 

 

比嘉ブログ

 

屈曲道路実践解説 1

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7月20日

 たまの京都旅での事、京都まんが国際ミュージアムでみかけた会館前芝上の若者が、思い思いのスタイルでまんがを読んでる光景・・八坂神社の襖絵に描かれたアニメ作家による龍の斬新さ・・京都の文化を大切にする懐の深さに感心した。今回の痛ましい事件では、これからの日本文化の一翼を確実に担ったであろう大勢の大切な若者を失った。・・・残念でならない。

 

 連休明けの水曜日の雨の帰り道  生垣にそろそろ終わりのテイカカズラ 雨粒に白が映える

 今週は、もう一枚 

 これは、ランタナかなちょとボケボケだが花束のようで可愛らしい。

和名七変化で花の色がしだいに変化する。

原産は中南米・・・なるほど沖縄でよく見かけたわけだ。

 

 今週の講座はデべのベテランと若手の3人組今回は、逆日影からプランニング見事容積消化し意気揚々。

若手中心の講座ながら終了時は一同、やれやれ・・・侍ジャパンポーズできまった。

笑顔がいいネ・・・次回は、天空率特訓お待ちしてます!

 

 さて天空率講座を開始しよう!

 しばらく、隣地天空率が続いたので今回からまた道路天空率に戻りたい。

 このところ、当社サポートセンターに寄せられる質問も変形した道路の天空率解析法に関する質問が多くなってきた。

 

 しばらく変形道路の天空率解析法を解説したい。サポートセンターに寄せられた事例をアレンジしより実践的に解説を行う。

 

 今回は2018年02月03日に解説した

「クランク状道路は2の道路?適用事例集から 2」

でも解説したクランク道路を再度取り上げてみたい。

図1

 前回の解説では適用事例集で解説されたクランク道路高さ制限適合建築物の想定法

図2

 段差状に道路高さ制限適合建築物を設定する手法に関する疑問点を同様に適用事例集で解説された下記の事例

図3

 幅員差の異なる道路高さ制限適合建築物の想定法との比較で検証した。具体的には

図4

 異なる幅員差間の距離が16mから6mそしてクランク道路の0mに至る道路高さ制限では

図5

 

 道路高さ制限が適用される敷地の区域に近接する狭い道路側の頂点Aから、行き止まり道路同様に円弧状に道路高さ制限が適用されるのでは?と指摘した。

第五十六条 建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。
一 別表第三い欄及びろ欄に掲げる地域、地区又は区域及び容積率の限度の区分に応じ、前面道路の反対側の境界線からの水平距離が同表は欄に掲げる距離以下の範囲内においては、当該部分から
前面道路の反対側の境界線までの水平距離に、同表に欄に掲げる数値を乗じて得たもの

 

図6

  右側のハッチングされ不要とされたC部を適合建築物として含めない場合、不合理であるとしTP-PLANNERの適合建築の自動作成では左側の様に区分される事を確認した。

 

 今回その事を再度取り上げるのは、前回の敷地区分方式の不合理も同様だが審査の現場では、ロジカルであるか否かより適用事例集の挿絵と同様に道路高さ制限適合建築物を作成するように指摘される事があるようだ。

 

 今回は、TP-PLANNER天空率(T-Space)を利用した適用事例集の挿絵図2(適用事例集 図2-6-37)同様に作成する手法を解説したい。

 

 入力設定時のポイント

幅員差が異なる道路でしかも一の道路だが、道路の同一区間設定は、T-SPACE道路追加で行う

 

①敷地境界条件の設定

図7

 

この項での敷地境界条件の入力は、6m、道路と10m道路がある事を入力するだけでその他、行き止まり道路、および同一区間の設定等は、T-SPACEで行う。

 

 「用途地域設定」および「建物」の入力を終えたら

 

②T-SPACEでの操作

図8

「新天空率」ダイアログから「道路・一の隣地」を選択する。

*メニューの違いは、隣地天空率を「敷地区分」あるいは「一の隣地」いずれを採用するかにより決定する。隣地天空率を行わない場合は、いずれでも可。

 図9

T-SPACE起動の途中上記ダイアログが表示され同一区間の設定の有無を確認してくるが本例の場合は「いいえ」で続行する。

 

T-SPACEが起動したら初期設定「基礎情報」のまま「発生」ボタンを

クリックする。

図10

「敷地」の項で入力した情報に基づき道路が自動発生する。この場合、同一区間の設定等を行ってない為、それぞれ6m道路と10m道路が安全側の為、敷地幅に面するように発生する。

 

 道路条件の設定のポイント

6mと10mの2種の道路を左側の道路(左回りの法則が適用される為)6m道路のみを残し反対側道路境界線および算定位置をを変更修正する。

 

①「前面道路編集」で10m道路をクリック選択し削除する。

図11

②残った6m道路の境界線の「反対側境界線」「現況反対側境界線(算定基準線)「境界線」をそれぞれ指定「頂点削除」ボタンをクリック後不要な頂点(10m道路側)をクリックする。

図12

結果6m道路側のみが残る。

図13

③6m道路が選択されている状態で「道路追加」を行う。その事により追加された道路(10m道路)は、6m道路と一の道路が生成される。

図14

④「道路追加」を選択し「幅員」の欄に10mを入力後、10m道路に面する敷地側の道路境界線を6m側でクリック後敷地に面する右端で再度クリックし追加する。

結果は

図15

一のクランク道路が設定される。最後に算定基準線を追加し入力終了

 

⑤クランク道路の算定基準を追加する。

算定基準線は、一般的に道路の反対側だがクランク道路の場合6m道路右端と10m道路の左端に(縦方向)に

「現況反対側境界線(算定基準線)」をクリックし設定する事で6m道路と10m道路の反対側の道路境界線がクランク状に設定される。

図16

赤枠で設定した状態でA,Bの順にクリックし6m道路側と10m道路の反対側の算定基準線を結線する。

 

⑥道路高さ適合建築物を自動発生する。

図17

「高さ制限種類」で「道路」を選択し「発生」ボタンをクリックすると段差状の道路高さ制限適合建築物が発生する。

 

さらに「出力」で算定線が発生し天空率計算を行う。

図18

解析し区域を検証しよう。

図19

 算定位置の間隔は、クランク状も同様に4,500間隔。適用距離20mが後退距離1500を考慮し適用距離20mが段差状に適用されている事がわかる。

 

この場合、天空率が近接する部分が6m道路と10m道路を結線した算定線上に発生した位置が近接する。

 

重ね図表示で確認すると

図20

 

 さてこの手法を応用するとさらに変形度を増した屈曲道路

図21

 

道路反対側クランク状、道路敷地境界側屈曲さらに凹状、さらに高低差がある道路の場合においても応用編で簡便に短時間(今回要した時間は、30分以内)で天空率解析結果を得る事が可能だ。

図22

 

では、その解説をといきたいところだが・・・今回も長くなった。次回にしよう。次回は、上記の解説を行った後さらに行き止まり道路が斜に行き止まる事例で解説したい。

 

次回にしよう・・次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 


変形クランク道路天空率

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7月27日土曜日

 今週半ばからの台風6号が本日、東海地方から上陸したようだ。

全国的に花火大会があるようでその開催が気になるところだろう。

  東京では、立川が早々に日曜日に順延を決めたが隅田川は、今のところ(27日12時現在)開催の予定らしい。

 どちらも当方は、出かける予定無しだが楽しみにしてる方には、気をもむ空模様だろナ・・。

 

 お隣の国との事、京都アニメ放火など欝々とした気分が続くこの頃でだが世界水泳の日本選手の頑張りが沈みがちな最近の気分を高揚させる。それ以上に池江璃花子選手へのライバル達のエールが良かった。スポーツマンシップに世界中が癒された。

・・・・おっと大谷翔平が3塁打だ。

 これは、ペンタス(和名草山丹花)、アフリカが原産で夏に咲く花・・らしい。雨露がきらきらで星みたいでイイネ。

 

 さて、月末間近の今週は、皆さん締め切りに追われているようで講座は、お休みだ。

 今回は、8月に開催される「TP-PLANNERユーザーズフォーラム」と

「BIMベンダー6社共催セミナー」のご案内をさせていただこう。

 

まずは「TP-PLANNERユーザーズフォーラム」のご案内から

■開催概要
主催:株式会社コミュニケーションシステム
日時:2019年8月6日(火)(開場13:00)13:30~17:00
会場:富士ソフトアキバプラザ6階セミナールーム1
所在:〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3
対象:TP-PLANNER 保守契約ユーザー様、お取引先様
定員: 100名様
料金: 無料 

 

お申込みは

 今回は、国土交通省および民間審査機関のBIMへの取り組みの現状とこれからを日本のBIMを統括するbuildingSMART Japan

にてIFC検定WGリーダー:を務める当社鈴木剛から解説してもらいます。

 鈴木剛は、国立研究開発法人建築研究所 建築開発コンソーシアム メンバーでもある事から行政のBIM化のタイムリーな情報を講演してもらいます。

 BIMによる確認申請に至るロードマップは、これからのBIM化への対応を考えるTP-PLANNERユーザーの皆さまには、貴重だとおもわれます。

 

 さらにTP-PLANNERが取り組むBIM連動に関して実践例としてRevit,、ArchCADに加えて、今回から連携を強力に推し進めるVctorWorksのエーアンドーエー株式会社から佐藤課長をお招きしTP-PLANNERとVctorWorksの連携を実践解説していただきます。

  またサポートセンターからはVer19新機能の詳細解説に加え比嘉ブログで解説を続けているT-SPACEの実践解説を行います。

 

 残り30席程度となりました。お早目のお申込みをお待ちしております。

 

 続いてのご案内は、BIMベンダー6社共催セミナーが下記グラフィーソフトさんのサイトで募集を開始しました。

 

尚、比嘉ブログ読者の皆様のお申込み際

*

「どちらでお知りになりましたか」の欄には

「コミュニケーションシステムからの案内」を選択していただきますようお願いします。(比嘉が担当につきよろしくお願いします。)

 

  さてユーザー会、6社BIMセミナーのご案内も終えたところで天空率講座を開始しよう。

 

 前回は、図1で示す、適用事例集で解説されたクランク道路高さ制限適合建築物の設定法を解説した。

 

図1

 

前回の敷地は、適用事例集の道路形状同様の敷地で解説した。

図2

 今回は、設定法のポイントを復習する事から始まりさらに予告したさらに屈曲度が激しい事例の想定法を応用編とした解説したい。

 

 まずは、前回の復習確認から

入力設定時のポイント

 幅員差が異なる道路でしかも一の道路の条件。

道路の同一区間設定は、T-SPACE「道路追加」で行う為、「敷地入力」では、「道路幅」の項で道路幅を入力する程度で問題ない。

*同一区間の設定、および高低差も不要(T-SPACEで設定する為)

 

条件の設定のポイント

 T-SPACEでは、まず6mと10mの2種の道路のうち左側6m道路のみを残す(現状左回りの入力が基本)。

 「反対側道路境界線」、「現況反対側道路境界線(算定基準線)」「敷地側境界線」は、作図された線分にスナップし入力確定する。

図3

 

 作図された道路形状にスナップする事で変形度の高い境界条件でも確実に入力する事が可能になる。

図4

 

算定基準線もクランク状になる為に追加入力する。

図5

 

 道路高さ適合建築物を自動発生する。

図6

 

さらに「出力」で算定線が発生し天空率計算を行う。

図7

その結果適用事例集の挿絵同様の道路高さ制限適合建築物と算定

線が発生し解析が可能になる。

図8

 結論としてT-SPACEでCAD的入力を行う事により基本的にあらゆる形状の変形道路に対応する事が可能になる。

 

さて今回の事例の解説をはじめよう。

 

今回のデータは

変形クランク道路からダウンロード可能です。TP-PLANNERユーザーの皆さんは、ぜひトライしてみて下さい。

尚、TP-PLANNERユーザー以外の方は体験版ダウンロードサイト(20日間試用可)からダウンロードでお試し下さい。

 

 

図9

 

①「敷地」入力における道路境界条件の設定

図10

道路境界条件を数値で入力するのは、煩雑になる為、T-SPACEでCAD的入力を行う。

 ここでの数値入力は、クランクする位置で6mのグループと10mのグループに同一区間設定を行う。

 その事により左側の敷地境界線側を再編集する必要がなくなる。

 

 さらにクランク右側は

図11

これもやはり、同一区間設定を行っておく。この区間は、T-SPACEで削除するのだが同一区間設定する事によりワンクリック選択そして削除をスピーディーに行う事が可能になる。

 

②T-SPACEを起動する。

図12

起動時の「天空率敷地・・外壁後退距離・・・」自動計算値の適用を行いう。

 

③T-SPACEが起動したら初期設定「基礎情報」のまま「発生」ボタンを

クリックし「前面道路編集」モードで不要な10m道路側を「削除」する。

図13

グループ化されている為、ワンクリックで選択される為、容易に削除できる。

 

*尚、「敷地」の境界条件で「同一区間」設定を行わない場合

図14

各道路境界線に設定された境界条件に基づき発生する。選択された左端の境界条件のみを残す為、他の境界条件を削除する操作が余計となる。その為、6m側と10m側それぞれで同一区間設定を行う。

 

残った6m道路を選択しの境界線の「反対側境界線」「現況反対側境界線(算定基準線)」「境界線」をそれぞれCAD線分上に移動、あるいは「頂点削除」ボタンで不要な頂点を削除し変形道路の基本形を設定する。

図15

敷地側の「境界線」は同一区間の為、そのまま利用可能だ。

 

⑤基本の左側の道路区域を上図の様に選択した状態で「道路追加」を選択し「幅員」の欄に10mを入力後、10m道路に面する敷地側の道路境界線をクリックし追加する。

図16

赤枠で囲われた10m道路側の直線区間が追加される。

さらに東側にある敷地側クランク部は、追加された赤枠部を変形し作成する。

⑥反対側境界線を「端部延長」をON設定の状態で面する反対側まで十分延長する。同様に「敷地境界」を延長する。

図17

赤枠と青枠の幅員差の異なる反対側を設定する。その際円弧で示す敷地境界側の道路境界点がゆるやかな入隅になっているその場合上図の様に青枠で示す反対側を十分延長する事で適合建築物に隙間ができる状態を回避する。

 

⑦「反対側境界線」「現況反対側境界線(算定基準線)」それぞれに道路高低差を設定する。

反対側境界線は

図18

「道路反対側」「頂点への高さ付与」モードで高低差を設定後、道路反対側の境界点をクリックする。この高さは、道路高さ制限適合建築物を作成する為に利用される。特にこの場合上図の様に道路高さ制限適合建築物に隙間が生じないよう安全側に延長変形した為、算定位置を表示する位置と異なる。

*本来道路高低差は、道路中心高ゆえ道路中心線に設定されるのでは?と思われるかもしれないが、現実の事案では、道路中心線の位置は、道路高さ制限適合建築物を設定する為の情報としては、十分ではない。

*道路中心線は、2方向以上の道路を有する場合で令132条を適用する為に最大幅員以外の区域を作成する為に利用される。

 

 

「現況反対側境界線(算定基準線)」は

図19

算定位置を示す基準線と一致した位置に設定する。

 

⑧高さ制限種を「道路」に設定「発生」ボタンで道路高さ制限適合建築物が作成される。

図20

 

⑨さらに出力で算定基準線が発生する。

図21

算定位置を発生する基準線、道路高さ制限適合建築物が作成された。天空率計算を実行してみよう。

⑩平面図で検証

図22

道路高さ制限の基本は

(建築物の各部分の高さ)
第五十六条 建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。
一 別表第三(い)欄及び(ろ)欄に掲げる地域、地区又は区域及び容積率の限度の区分に応じ、前面道路の反対側の境界線からの水平距離が同表(は)欄に掲げる距離以下の範囲内においては、当該部分から前面道路の反対側の境界線までの水平距離に、同表(に)欄に掲げる数値を乗じて得たもの

 

2 前面道路の境界線から後退した建築物に対する前項第一号の規定の適用については、同号中「前面道路の反対側の境界線」とあるのは、「前面道路の反対側の境界線から当該建築物の後退距離(*)から前面道路の境界線までの水平距離のうち最小のものをいう。)に相当する距離だけ外側の線」とする。

 

前面道路の反対側の形状を正しく認識し後退距離を考慮して適用距離まで用途区分による勾配を乗じた高さ以内に抑える事。

 

  変形した反対側の境界線をT-SPACEで明確に入力する事が肝要。TP-PLANNERユーザーの皆さんは、T-SPACEをしっかりマスターしていただきたい。

 

比嘉ブログ

 

変形行き止まり道路

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8月3日土曜日

 夏休みまで1週間と迫る本日も朝から猛烈な暑さ・・・東京では35度の予報。冷夏さわぎもとっくにぶっ飛び。ほぼ体温ゆえ厳しい。熱中症に気を付けなければ・・・・思えば・・・中、高校生の頃、この季節、部活で真昼の強烈な日差しの下、「水は飲んじゃいかん」指導が主流の時・・・倒れる事もなくよく生き延びてきたものだと思う。

(もっともトイレの手洗い場でこっそりいや自主的に水分補給する事は、忘れなかったが・・・エライ!のかな?)

 昨年は、わずかしか咲いてなかった河原ナデシコが群生していた。

 

 

今週の講座から始めよう。

今回は、組織設計事務所から3人で参加。こちらもチームナデシコ。

初日は、日影規制を徹底講習、逆日影チャートで逆日影計算を行う手法から3D日影チャートでNGの際のクリアー法を解説。

さらにプランニングで6階案を作成したところで1日目終了。

 

2日目は

 天空率基礎から実践。そして前日のプランニングを完成し面積表作成そして構造連携建具配置を行い。企画BIMデータ作成最後にREVIT連動まで解説。あとは、実践あるのみ頑張れ!

REVITにアドインされたTP-PLANNERで日影規制、天空率をチェック。

 

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前回続き8月に開催される「TP-PLANNERユーザーズフォーラム」と

「BIMベンダー6社共催セミナー」のご案内から

 

まずは「TP-PLANNERユーザーズフォーラム」のご案内から

お申込みは

残り10席弱になりました。お早目のお申込みをお願いします。

 

早くも200を大幅に超えるお申込みを頂いております。お早目のお申込みお願いいたします。

 

前回に続きですが比嘉ブログ読者の皆様は、お申込み際

「どちらでお知りになりましたか」の欄には

「コミュニケーションシステムからの案内」を選択していただきますようお願いします。(比嘉が担当につきよろしくお願いします。)

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 さて天空率講座を開始しよう。

クランク状道路天空率を解説している。

前回は、屈曲度が激しい下図の事例の条件設定法を解説した。

 

図1

 

図2

 

ポイントは、T-SPACEのCAD的入力法で道路反対側、敷地境界側の形状にスナップ入力する事で煩雑な入力を効率に行う事ができる事。

 

 

今回の事例は「変形行き止まり道路」

図3

 幅員差が著しい4mと屈曲したほぼ9.5m道路に11.5mの最大幅員が行きどまり道路として接道する事例。(条件は、前回同様住居系で適用距離が20mの事例)

道路斜線をチェックすると

図4

最大幅員11.5mの行き止まり部が道路高さ制限を超えている。

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今回のデータは

道路が斜めに行き止まる場合からダウンロード可能です。TP-PLANNERユーザーの皆さんは、ぜひトライしてみて下さい。

尚、TP-PLANNERユーザー以外の方は体験版ダウンロードサイト(20日間試用可)からダウンロードでお試し下さい。

 

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 条件設定のポイントは、

①最大幅員11.5mの行き止まる道路境界線が斜に接している事。

②幅員差が著しい為、3方向道路として令132条で区域が区分される事。

 

以上のポイントは、T-SPACEにCAD入力機能で解決する。

1)「敷地」境界条件入力

1)-1 最大幅員11.5mの入力

図5

この部分は、道路幅11.5mと「行き止まり部分」の設定を行う。このことにより境界線端部の左右に円弧状に道路高さ制限が適用される。

この事は、昭和46年の通達で

図6

 

行き止まり道路の端部には、円弧状に道路高さ制限が適用される。

 

1)-2 4m道路境界線設定

図7

境界点終点側で行き止まる道路ゆえ「終点側行き止まり」をチェックし道路幅4mを入力。

 

1)-3 屈曲した9.5m道路境界線を「同一区間設定」を行う。

図8

これにより前回同様、敷地側の道路境界線の編集を容易にする。

1)-4始点側行き止まり

図9

最大幅員11.5mと接する9.5m道路を選択し「始点側行き止まり」をチェックし「現在の値適用」で確定する。

 

2)T-SPACEにおける設定

2)-1 T-SPACEを起動する。

図10

T-SPACEで道路天空率を行う場合は、隣地天空率は、いずれでもよい。今回は「道路・一の隣地」を選択。

2)-1 作業種「基礎情報」モードで「発生」ボタンをクリックする事で

「敷地」境界条件で設定した入力値により道路情報が自動発生する。

図11

「前面道路」編集ボタンをクリック後それぞれの道路をクリックし赤枠の「道路反対側」情報等、青枠の「行き止まり部」を適時変更設定する。

 

2)-2  9.5m道路反対側を編集する。

図12

「反対側境界線」「現況反対側境界線(算定基準線)」「境界線」「道路中心線」そして「行き止まり部分」をそれぞれCAD線分上に移動、あるいは「頂点削除」ボタンで不要な頂点を削除し変形道路を実形状同様に設定する。

 

2)-3 4m道路側を編集

図13

反対側系および行き止まり部の設定を行う。(道路中心線は、令132条2項以外の区域:最大幅員以外の区域が存在する時のみ使用される。)

 

3)最大幅員の行き止まり部に関しての注意

基本的にここまでの設定を行うと設定完了と考えたいところだが、最大幅員の行き止まり形状が正しく設定されない。

図14

 理由は、最大幅員11.5mの行き止まり道路の設定を行うと、道路反対側の境界線は、自動設定される為だ。

 

 そして行き止まり端部の円弧状に適用される範囲は、行き止まりに面した反対側両端部に赤枠で囲った様垂直方向線分の90度の位置、つまり敷地側道路境界線の延長方向までが自動設定される。

 

この事例では、左端の場合は、問題ないが右端の場合

 行き止まり部端部の円弧状の行き止まり部は、道路側境界線の延長方向まででは、道路と敷地側に隙間が生じる事となる。

下図の様に設定される。

図15

 

左側の場合、最大幅員の境界線の延長より上側に区域が区分される為問題ない。ところが右端の場合、赤枠で示すように隙間が生ずる事となる。

最大幅員11.5mが適用される9.5m道路側はさらに激しい。

図16

 区域が大きく欠損した状態となる。

 

4)最大幅員の右端の行き止まり部を特定する為に道路を追加する。

「前面道路編集」モードで、行き止まり部のみ表示されている最大幅員11.5mの行き止まり部分をクリックし選択後

図17

「道路追加」ボタンをクリック後、図16赤丸部から青丸方向(左回りのクリックで進行方向右側に道路が追加される為)をドラッグ後追加する。

図18

最大幅員の形状が追加される。青枠で示す「反対側境界線」「現況反対側境界線(算定基準線)」「境界線」「道路中心線」を頂点をドラッグし編集する。

 

図19

さらに「行き止まり境界線」を選択後「頂点追加」モードで赤丸から青丸方向に行き止まり部を追加する。

図20

赤枠部の行き止まり道路部が設定される。追加された右側の延長方向まで円弧状に回り込みの適用が可能になる。(さらに右下に敷地がある変形道路などの場合有効:この場合は、十分に範囲内にある)。

図21

 

「高さ制限種」「道路」を選択し「発生」ボタンをクリックすると3方向の行き止まり道路高さ制限適合建築物が3区域発生する。

さらに「出力」ボタンをクリックし算定基準線を確認し「天空率計算」を実行する。

図22

算定基準線さらに自動発生で付加される。画面右側天空率表示

「全領域」のチェックをOFFにし「同時計算グループ」をチェック後、区域毎に確認する。

 最大幅員が行き止まるこの区域に面した基準線は、A,Bの2線が発生する。行き止まり道路の場合、Aのように行き止まり部に面する位置にみなしの算定基準線が発生する。この場合審査サイドとの協議の必要もあると思うが11.5m道路の幅に端部を移動処理する。

 

 またBの位置は、道路反対側で行き止まり区域に面する幅分、行き止まり部とは別に算定位置が発生する。この事例では、Bは不要と判断される事が多い事より(敷地内である事:完全な行き止まり部Aがある事)選択して削除する。

 図23

   同様に9.5m道路側は、

図24

左側の傾斜した行き止まり部分に面した不要な基準線を削除する。

4m道路側に面した区域は

図25

この区域は、行き止まり部に面する区域が無い為、通常4m道路の反対側の表示のみとなり修正の必要はない。

 これで準備ができた天空率計算を開始しよう。

図26

どうやら全区域クリアーの様だ。各区域の検証だ!・・・といきたいところだが今回も長くなった次回にしよう。次回は、区域の検証に加えてさらに東西の隣地に5m道路が接道するとどうなるのか?まで検証したい。次回までお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 

TP-PLANNERVer19ユーザー会

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8月10日土曜日。

 本日から・・各社夏休みが始まった。

当方も同様だが・・この異常な暑さ・・困ったものだ・・。ちょっと出かけるだけでボーとしてしまう。おまけに今朝あまりの暑さに寝違えてしまったようで首回りに激痛有り。

 

 オリンピックチケットのはずれ組の再抽選の通知が届いた・・・・・・・が来年この暑い最中にオリンピック競技できるのだろうかと・・いよいよ心配になってきた。

半端な暑さ対策では、まさに焼石に水。世界が注目するだけにできる限りの暑さ対策が要求される。NBAバスケ開幕にMLBのポストシーズと重ならない米放送界の都合の様だがオリンピックアスリートファーストでない事は、どうやら確かだ・・・これでいいのかい!よくない!!。

 前回1964年東京オリンピック10月10日開催など、はなから望むべくもなかったようだ。

 

 これは、梅雨の終わりの頃に撮影したフヨウかムクゲ(いずれもフヨウの仲間らしいからどっちでもよいか。)実はこれ駅に向かう途中のお宅の庭に咲いている。毎年のパチリでお世話になってます。

 

 さて今回もまず今週の講座風景から始めよう。

今週は、水曜日よりゼネコンの皆さんと新人研修に2名ほど中堅設計者も参加していただき6名の講座が始まった。

 初日は

 日影規制中心に徹底学習。例により手計算による逆日影計算にはじまり申請図の作成まで・・・・終盤進みが早いんので企画BIMでプランニングで4階部分まで作成。

木曜日2日目は

猛烈な暑さのこの日は、ポロシャツで暑さ対策。斜線規制から天空率計算道路天空率は、現在の各行政の対応法を実践的に解説。さらにプランニングを完成面積表作成まで行う。

最終日昨日の金曜日は

仕上げとして発散規制ラインの作図法、平均GLの設定変更よる時刻日影図および倍率法の配置と検証法。

 さらに敷地の地盤面が2ある場合の隣地天空率などより難関な事案に挑戦。

 さらに企画BIMデータを完成しREVITとのアドオンによる連動、IFCによる連動などを解説。

 最後におさらい・・総仕上げとして用地情報から形態制限および容積率を規定内におさめた建具付きのパースまでを1時間半ほどで一気に仕上げていただいた。

 後方のモニターには、その断面図とパースを表示。

皆でドヤ顔でおしまい。

 新人研修は、毎度そうだが最終日までには若干さみしさも有りだが再会を楽しみにしたい。実践で即戦力になれるよう頑張れ!

 

 火曜日、TP-PLANNERユーザー会をアキバプラザで開催。

その模様をお伝えしたい。

 

 まずは比嘉が開会のあいさつ

毎年この会でユーザーの皆さんとの再会が楽しみだ。

比嘉は、講演の見所に加えて

BIM6社共催セミナーのご案内もさせていただいた。

 ArchCADTP-PLANNERアドイン機能でTP-PLANNER日影規制、天空率計算がスピーディーに処理される事をプレ解説。400名規模のセミナーもそろそろ7割ほどお申込みを頂いているようだ。お早目のお申込みをお願いした。

 尚、毎度のご案内だが「どちらでお知りになりましたか」の欄には

「コミュニケーションシステムからの案内」を選択していただきますようお願いします。(比嘉が担当につきよろしくお願いします。)

 

 TP-PLANNERユーザー会に戻ろう。

基調講演は、当社鈴木剛による

TP-PLANNER改正基準法への取り組み

BIMによる建築確認の現状

(学術分野での取り組み:国土交通省の取り組:民間審査機関の取り組み)をそれらの会議で得られた最新BIM情報をお伝えした。

そして最後にBIMベンダー各社との協業状況をお伝えした。

 

 その中でArchCAD、REVIT、GLOOBEに加えて今回は、ベクターワークスのエーアンドエー株式会社から

佐藤課長をお招きしTP-PLANNERとの連動そして、これからの連携強化に対する考え方を講演していただいた。

 佐藤さんには、TP-PLANNERのデータをVECTORWORKSに取り込み両者の特徴をうまく融合したBIMの活用事例として解説していただいた。

 

 そしてTP-PLANNERVer19バージョンアップ内容は、サポートセンター森本から

 TPPファイルが単に圧縮ファイルとしてデータを送付の為のファイルのみならずランチャーとして実行ファイルとして存在できる事を解説した。

逆日影チャートの高さ表記

日影チャートで建物ブロックごとに干渉位置を占めする線分を追加する事。

逆斜線鳥かご図の斜線制限別色分け表示

申請図メニューに地盤面展開図が追加された事

床面積算定図と床面積計算書の追加

などの機能を実演を交えて解説した。

 

そして最後は、サポートセンター坂口から

 クランク状の道路など変形道路のT-SPACEによる設定法を実演を交えて解説。そして天空率申請時に作成する三斜求積の安全差分が出にくい建物形状とその際の安全差分を確保して申請資料を作成する手法の詳細を解説。

 

 これらユーザー会模様はTP-PLANNERユーザーの皆さんの限定視聴になるがYOUTUBEにて8月末頃視聴の案内をする予定です。全国のTP-PLANNERユーザーの皆さん今しばらくお待ちください。

 

 おっとユーザー会の状況をお伝えしたら思わず長くなった。

首の不調も有りで今回は、講座も夏休みとしよう。

 

 夏休みをお楽しみください。       hi

比嘉ブログ

 

 

 

 

夏休み報告と過去記事「2015年05月16日「傾斜敷地と地盤を考える」から

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8月17日土曜日

夏休みも残り明日の日曜日までとなった・・・が

この休み中に書き上げなければならないレポートを思い出してしまった。

 いや頭の片隅には、あったのだが。今回の夏休みは、長いから大丈夫と思っているうちに今日に至る。

三つ子の魂百まで、小学生の頃からこの繰り返しは変わらない。

 比嘉ブログは毎週土曜日、午前中に書き上げるのだが、只今夕方の5時。

休み中ブログは、読まれてないだろうと思いきや例年以上にアクセス数が伸びていてびっくりでさぼるわけにもいかない。

 

 今回は、比嘉の夏休みの報告から始めよう。

例年どおりの蓼科山中腹の山荘にこもり後半戦の体力作りとラッパ練習の毎日。

 

 高知トレーニングとばかりに山を歩いていた。

ところがLife Log歩数を確認する予定が幸か不幸か

歩数計が不調でちゃんとカウントされず。・・・目標達成の程は、定かでない。まあ日常と変わらぬ歩数を確保する事が目的ゆえ大した事はない。

 

 どうやら時折「更新」ボタンを押してクリアーしないといけない様で本日から復活したが時すでに遅しで達成感がない。

 

 そんな毎日だったが昨日は、諏訪湖までおりて花火を見学した。

 そう有名な諏訪湖大花火2時間4万発は、15日ゆえその一日後。

15日は、台風の影響で昨日16日に順延になる事を望んだのだが予定通り決行されたようだ。ただし夏場のシーズン連日縮小版花火が上がっている。今年はその縮小版15分800発を堪能した(残念ながらナイアガラは無し・・当然だ。しかけが大変らしく毎日できるものではないとの事)。

 そうだ比嘉ブログユーザーにも楽しんでいただこう。

下記花火画像をクリック50秒ほどお楽しみ下さい。(もちろん一部ですよ)

 

翌日湖畔を散歩してるとおもしろいオブジェが見えたので近くによると

これがどうやら日時計。以前日時計をTP-PLANNERで作成した事がある。

 真太陽時の設定を中央標準時に変更後、日時計を設置する場所の北緯東経を正確に設定すると作成可能だ。

 なんでも日時計付き墓石を売り出したいとの墓石屋さんからの要請だった覚えだ・・・・もう30年ほど前の話だ。今もその墓石シリーズがあるか否かは、定かでない。

 

 そんな毎日を過ごしておりました。夜は、ポリフェノールが健康に良いとの事で地元信州の赤ワインから摂取したのだが・・・最近の日本産赤ワインは、うまい・感動!。

 

そうそう多少仕事の事をいれると

 

ベンダー6社共催セミナー8月29日に迫ってきましたが休み前の報告では、8月9日現在、330人ほどの申し込みをいただいている様だ。400人が目標ゆえまだ受け付けてます。

 

 さて天空率講座だ。このところ傾斜地盤の質問が多くなってきたその基礎的な考え方を書いた過去ブログから掲載しよう

 

2015年05月16日「傾斜敷地と地盤を考える」から

 

天空率の運用法を解説する施行令第135条の5では
 

天空率)

 この章において「天空率」とは、次の式によつて計算した数値をいう。

Rs=(As-Ab)/(As)

この式において、Rs、As及びAbは、それぞれ次の数値を表すものとする。

Rs 天空率

As 地上のある位置を中心としてその水平面上に想定する半球(以下この章において「想定半球」という。)の水平投影面積

Ab 建築物及びその敷地の地盤をAsの想定半球と同一の想定半球に投影した投影面の水平投影面積

 

敷地の地盤を建築物ともに想定半球に投影する。地盤形状により天空率の値が変動する事になる。


今回の講座は天空率そのものに影響を与える「敷地の地盤」を「地面」あるいは「地表面」と混同した間違いに対して考察解説したい。

地盤は、天空率解析のバイブルともいえる国交省監修の「平成14年建築基準法改正の解説」にハッチングで「計画建築物」「高差制限適合建築物」とともに明確に図示されている。

 

 

 

 

補足を加えると

この様になる。地盤面とは、建築基準法施行令第2条第2項


・・・「地盤面」とは、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面
 

よりさらにこの図に地面(地表面)を書き加えると

破線で「地面(地表面)」を書き入れた。
道路斜線の基点は道路中心高の位置から道路反対側から後退距離を考慮し確定する。
その際に道路中心高が地盤面から1m以上低い場合に(H-1)/2の分上方に緩和される。

 この事は法56条
6 建築物の敷地が2以上の道路に接し、又は公園、広場、川若しくは海その他これらに類するものに接する場合、建築物の敷地とこれに接する道路若しくは隣地との高低の差が著しい場合その他特別の事情がある場合における前各項の規定の適用の緩和に関する措置は、政令で定める。

その政令は

(道路面と敷地の地盤面に高低差がある場合)
第135条の2 建築物の敷地の地盤面が前面道路より1メートル以上高い場合においては、その前面道路は、敷地の地盤面と前面道路との高低差から1メートルを減じたものの2分の1だけ高い位置にあるものとみなす。

(H-1)/2の分上方に緩和はこの事による。ただし

2 特定行政庁は、地形の特殊性により前項の規定をそのまま適用することが著しく不適当であると認める場合においては、同項の規定にかかわらず、規則で、前面道路の位置を同項の規定による位置と敷地の地盤面の高さとの間において適当と認める高さに定めることができる。

とあり「適当と認める高さに定めることができる」とありその場合「1m以上の高低差は1mとする。」などとする場合がある。

 例えば神戸市の「神戸市建築主事取扱要領 第2版」のP81では

 

 

 

 

「解説」にある様に「1メートル下の位置にあるものとする。」とある。

これらの緩和規定が無いと道路境界の反対側が崖地になっておりはるか下側にある場合その敷地には建物が建てられない事になる。第135条の2はその事を緩和する為にある。
 

 傾斜地の多い神戸市において道路斜線の原則通りでは建物が建たない事になり第135条の2の(H-1)/2だけでも充分ではなく1m以上道路面が下がる場合は1mまでとする。その事により土地の有効活用を可能にする。
 

 いずれにしてもその高低差の測定規準は地盤面からの高さで確定する。神戸市では「平均地盤面」と記述されている。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鈴木剛解説より抜粋

 


①道路高さ制限・天空率における地盤とは

 

 

 ”地盤面”とは、建築基準法施行令第2条第2項に記されている法第56条の高さ制限を適用する際の高さの基準です。令第2条第2項には次のように記されています。
 『・・・「地盤面」とは、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい、その接する位置の高低差が3メートルを超える場合においては、その高低差3メートル以内ごとの平均の高さにおける水平面をいう。』

 

 

 

 

 簡単に言うと、「起伏した地面の高さを、高低差3m以内ごとに平均する」、と言うことになりま
す。 なお、”地盤面”は、建築基準法第56条の2に記されている”平均地盤面”ではありませ
ん。

② ”地面”と"地盤”と”地盤面

 ”地面”と"地盤”と”地盤面”の関係は下の図のようになっています。

 

 

 ” 地面”とは、起伏した地表面のことで、一般的な用語であり、用語の定義はありません。 ”地盤面”とは、建物が地面と接する位置の高低差の3m以内ごとの 平均の高さです。高さのみを表す用語であるため、その広がりは定義されていません。ちなみに、地盤面を上面とする土台のことを”地盤”と言い、広がりを敷 地内に限ったものを”敷地の地盤”と言います。 なお、”近隣地盤面”とは、近隣の建物が地面と接する位置の高低差の3m以内ごとの平均の高さを表しま す。

③ベンチマークと設計GL

 ”ベンチマーク(BM)”とは、そのプロジェクトの高さの基準になる位置です。通常、道路高低差、隣地高低差はベンチマークを基準にその数値を入力します。
TP-PLANNERでは、敷地の入力を行った直後、下図のダイアログが表示されます。このダイアログにしたがってベンチマークから測った設計GLの高さを設定します。単位はメートルです。

  

BMと設計GLの差を入力する事により、道路面の高低差はBMから、建築物の高さは設計GL基準で入力する事が可能になります。

 設計GLを入力すると、自動的に地盤面が生成されます。「入力(I)」→「地盤面:設計GL(B)」で確認すると①で入力した数値は②に代入されます。

④地面の分割
 敷地内に3m以上の高低差がある場合には、3m以内ごとに地盤を分割します。
地盤の分割方法は、あらかじめ分割する線を補助線モードで単線もしくは連続線を作図し、地盤を選択し「編集(E)」→「切断(U)」→「単線切断(O)」または「連続線切断(Y)」で切断します。

⑤基準地盤面と地盤面の高さの設定

 

 

⑥基準地盤面の位置変更
 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

前面道路と敷地内傾斜の関係も様々なパターンがある。それらに適した入力法を選択する。
いずれの場合でも傾斜した地表面はその生の形状を利用する事はない。地表面を3m以内毎に敷地の地盤面を想定しその位置を基準に高低差が確定する。




この様に傾斜した地表面(あるいは地面)は


敷地の地盤面を算出する。

令第135条の5
・・・・・

Ab 建築物及びその敷地の地盤をAsの想定半球と同一の想定半球に投影した投影面の水平投影面積

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

残りわずかとなった夏休みをお楽しみください。

今年後半戦も頑張ろう!    hi

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

東京某所用地情報入力から(6社協賛BIMセミナーから)

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 8月24日土曜日

本日は、早朝よりブログ講座ネタを書き込みをつづけまだ外出してない.。が・・猛暑もいよいよ終わりが近い・・? らしい。

 

改めて・・・蓼科山は、涼しく20度前後。

睡眠と読書に最適で布団をかけクーラーなしは、ありがたかった。

 遠くの牛馬をみながら、思わず駆けたくなるが・・手前の道路は、今年から駅伝選手の練習コースが新設された。

蓼科定番のコスモス。

 これは、ノコギリソウと比嘉運動靴。葉っぱがこぎり状のギザが特徴。

 

 さて今週の活動報告から

休み明けは、いきなり6社共催BIMセミナーの皆さんと最終打ち合わせ。

 大阪の仲間もネット回線で参加。おや右側がはいってないぞ気遣いで右側グループは

 皆真剣なまなざし。

今週の講座は、日影規制講座から

 新人有りベテラン有り業種も様々な皆さん。

無事終了で記念撮影は、疲れで比嘉がよろけ気味。

 

 書き上げたばかりの企画BIM講座を開始したい。

 

 今回は、いよいよ来週に迫った6社共催BIMセミナー比嘉が担当する用地情報入力から始まる企画BIM部分の先行解説を始めたい。

 当日の比嘉に割り振られた時間が30分強と用地条件の入力からBIMによる6階規模のマンションを作成には、多少スピードアップする必要がある。来週のセミナーと比嘉ブログによる2元セミナーでできるだけ企画BIMをご理解いただきたい。

 

 まずは用地情報

 

 場所が東京の武蔵野市と設定し架空の用地で企画BIMの可能性を感じていただけるように用地条件も多くの要素を盛り込んだ。

 

 東京武蔵野市の某敷地(架空)は、用途地域が複雑に区分され、日影規制、高度斜線、容積率も異なる。接する3 方向道路は幅員が異なり、隣地越え、行き止まり道路、傾斜そして水面が接する。これらの用地情報の入力からBIM が始まる。


 TP-PLANNER 用地情報の入力は、一般社団法人buildingSMART Japan(IAI 日本) が実施する「IFC 出力検定(建築確認モデルビュー定義2017)」に合格した企画BIM における必須入力項目。

 

 今回は、すでにARCHICADで1階駐車場を想定し8階程度の建物がある事から始まる。

 ARCHICADで作成した建物情報をTP-PLANNERのアドイン機能A-LINKで用地条件を設定する事から始まる。

 用地条件は、アドイン「環境設定」でTP-PLANNERのプロジェクトデータを指定する。

 プロジェクトを設定後、さらに「斜線・日影(S)」をクリックし

TP-PLANNERのGUI(入力画面」を起動し用地条件を入力する。

 

 用地条件の設定法を順々に詳細解説を行いたい。

 

北緯設定

 北緯は、日影規制の影の長さに影響する為、建物規模に大きな影響を与える重要な入力項目。

 初期値は、東京北緯36度が登録されている。ちなみに東京武蔵野市の緯度は、中心部で北緯35度43分、ではそのように変更するかというと⇒NO。

 日影規制は、計画建築物が発する日影を正確に再現する事では無い。

 行政により指定された条件により日影規制を作図し規制時間内に収める事が条件。

 日影規制における東京都の北緯指定は36度。(埼玉秩父市との境が北緯36度に近くなる)北緯を高く設定する事により影が長くなるので東京都の指定は、安全側を考慮し北緯36度となっている。

 同様にその他の都道府県でも、北緯が設定されている。

「地域選択」のダイアログに設定された地図上の行政区を選択し各行政が指定した北緯を指定する。

 

確認申請時に提示が求められる倍率表では

 赤枠で確認される倍率は、北緯から算出される。

さらに青枠で示した部分の方位角は、真北を基準とした8時から16時までの各時間の方位角が確定する。方位角は真北から左側をマイナス表示する。

真北の入力は

2種の入力方法がある。

真北を示すCADで作図された線分をA線分指示の場合線分の真ん中から北側の線分上(1)をクリックし確定する。

B(2点指示)の場合、線分の南側2、北側3の順に2点クリックし確定する。

 建蔽率、容積率の敷地情報からの緩和は

 

 用途地域の項で入力する基準建蔽率、基準容積率に上記に入力され事項で緩和された数値が自動適用される。用途地域の項で再度解説したい。

 

 次に敷地境界条件入力の項

敷地形状は、汎用CADで閉鎖した形状を「敷地」等とレイヤ区分してあれば、自動変換で敷地形状が確定する。その際、敷地境界線は、すべて「隣地境界線」として設定される。その隣地境界線をそれぞれ選択しし境界条件を変更し確定する。

 

改めて境界条件を確認すると

 

 境界条件の変更は、隣地境界線をクリック選択し、いわばCADのレイヤ変更の要領で境界条件を確定する。

 まずは、境界種を「道路」にチェックする事から始める。

 

 南側の始終点の道路幅と道路中心高が違う場合の入力は

 

 「始点幅員」側が⇒で示された左側の境界端部の情報で「道路幅」の項に反対側の道路境界線までの水平距離を入力しさらに「高低差」の欄で道路高低差を入力する。

 終点側が異なる場合は、終点側の入力を行う。

さてその上段に「道路幅員」とあるがその欄の解説が必要になる。

この様に2方向以上の道路の場合天空率および斜線の区域区分は、令132条で区分される。

 その際の最大道路幅員が本例の様に始終点で異なる場合や屈曲し道路中心線の角度が120度を超える「一の道路」の場合に「道路幅員」を入力する事で確定する。

 入力しない場合、その区間で最も狭い道路幅が最大の道路幅員として自動適用される。

 安全側の配慮からそのようになるが行政等との協議で確定した時点で入力するする事で令132条の最大幅員幅として採用される。

 計画時で不明な場合は、入力をしない事で一の道路内で最大幅員は、最も狭い道路幅が採用される。これが一般的な入力時の考え方。

 

 敷地上側の行き止まり道路でさらに水面がある場合は、

 行き止まりの設定に関しては、終点側が行き止まり部分ゆえ「終点側行き止まり部分」にチェックする。

 その事より終点側端部から円弧状に道路高さ制限が適用される。

 

 この場合水面があるが「水面等」の欄で水面の始点側幅および終点側の幅を入力する。その事により日影規制および斜線規制の緩和対象となる。

 その下段に「公園等幅」の欄では、公園が接する場合に入力するが公園の場合、日影規制のみの緩和となる。

 

 さらに道路面中心高の高低差が-1.2mとBM(ベンチマークの事)からの高さで入力されているが(h-1)÷2の緩和は、自動適用される。BMからの高低差を直接入力する。

 BMと設計GL面、さらに地盤面の高さは「地盤:設計GL」の項で入力する事で設計GL等が変更になった場合でもこの項で入力された高低差から自動算出され適用される。

 

 セミナーでは、時間が限られる為、この項の入力は、行わない。したがってBM(ベンチマーク)=設計GL=地盤面の高さ(平均GL)は、全て同レベルとして高さ制限が適用される。

 

 用地情報の最後は、「用途地域」の入力

本例の場合は敷地内外で屈曲した用途境界線で2種に区分されている。その場合、まずメインの用途地域を1区域設定する。

 今回は近隣商業地域を選択し設定を開始する。建蔽率、容積率は、法的に近隣商業地域における最小値が自動設定される為、その地域の都市計画に基づき入力変更する。防火等の設定を行うとか角地等の条件から許容建蔽率は、100%に変化確定する。

 容積率は、入力された基準値と道路幅員による容積率が比較され少ない数値が自動設定される。

 特定道路が70m以内にある場合、距離を入力する事による緩和の自動処理も適用される。

 日影規制は5/3の設定を行う。

用途地域の設定は「用途地域自動設定」ボタンをクリックする事により1Km四方の広い区域が近隣商業地域として設定される。

 日影規制は、10mラインを超えた位置にも10mライン超の規制時間(この場合3時間)で規制される為、このように広い範囲が自動設定される。

 用途地域が異なる場合、境界線を連続線(ポリライン)で作図された線分で切断すると連続線の端部方向の延長で近隣商業の用途地域が区分される。

 連続線で区分された近隣商業地域で「第2種中高層住居専用地域」を選択しレイヤを変更する要領で用途地域ダイアログの内容を変更する。

 その事により今回は許容容積率が異なる為、面積按分され容積率は178.73%,建蔽率は81.49%となる。その事により高さ制限の適用距離も確定する。

 面積按分に関しては、「按分計算結果表表示」ボタンをクリックする事で詳細が確認される

 その他、採光斜線は過半が商業系である事が表示される。

さらに近隣商業地域と異なる高度斜線、日影規制時間を変更する。

 日影規制時間がさらに規制ライン外で異なる場合、さらに区域を区分し設定する。用途地域は、このように敷地の内外問わず区分可能である事が必須となる。変更の確定は、他のダイアログ同様「現在の値を適用」ボタンをクリックする事で変更適用される。 

 

 用途地域の設定終了後、TP-PLANNERのGUIを「ARCHICADに戻る」ボタンをクリックしARCHICADに戻る

 ARCHICADでは用地条件が設定された敷地および規制ライン等が表示される為、ARCHICAD上で日影規制、天空率などを確認する。

 

時刻日影および等時間日影をチェックすると3時間の日影規制を超えている事がわかる。さらに詳細を確認すると

 指定点日影時間を確認すると

3時間34分で34分のNGだその箇所を3D日影チャートで確認すると

建物南西側8階部がNGとあり8階は、不可である事がわかる。

道路高さ制限は、天空率で確認すると

計画建築物が緑の高さ制限適合建築物を大きく超えている事がわかりさらに天空率計算結果もNGとなる事がわかる。

 そこで形態制限をクリアーすべくTP-PLANNER GUIをコールし逆日影、逆斜線を計算し高度斜線も含めた形態制限の限界形状を確認ししたい・・・・となるが今回も長くなった。夏休み明けだこの程度で終わりにしよう。次回に続きます。

 6社共催BIMセミナーまだお申込みで無い方、多少お席あります。

お早目にお申込み下さい。会場でお会いしましょう!

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

逆斜線:逆日影計算(6社協賛BIMセミナーから)

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8月31日8月最後の土曜日

東京は、薄曇りで今日も30度程度まで気温が上がる予報。

今週は、6社協賛BIMセミナーを中心にお伝えしたい。

 

 今週前半、秋を思わせる涼しい日が水曜日まで続いた。

・・・がセミナー当日木曜日、あろう事か暑さが一気に逆戻りで35度まで上昇。鳳凰の金色が眩しい。来場者減が心配された。

 神田明神の後方には、スカイツリーその左側が昨年オープンしたばかりでおしゃれな会場。

 まずは、セミナーの成功を祈願して皆でセミナー会場となりの神田明神にお参りから

太陽が燦燦と降り注ぎ皆まぶしそう。

  心配をよそに開場すると大勢の皆さんに参加していただき、

一同ホットとする。

  グラフィソフト志茂さんの軽妙で分かりやすいBIM解説付きでセミナーが進行された。各社間のBIMに対する取り組み関係が解り易い。

 

 比嘉は、トップバッターで用地情報からBIMデータ作成まで解説した。 

(比嘉のセミナー詳細は、現在比嘉ブログ講座のコーナーで先週から解説中。)

 

 BIMのセミナーで用地情報から解説する事は、特異かもしれないが建物は、用地条件を満たさない事には、設計が成立しない。

 基準法56条、56条の2 形態制限内に建物形状を収め容積率を限界まで追求し、建具配置から構造連携、躯体配置まで行う企画BIM TP-PLANNERを実演解説した。

 皆さん熱心に聴講して頂いた。

専門の異なるBIMベンダーが一同に会し同一データでBIM連動が展開されるセミナーに好意的な意見が多く聞かれた。

  終了後は、皆で軽く打ち上げ

 このセミナーの企画実行委員長ユニオンシステム藏盛氏に感謝したい。

 異なるBIMベンダーが仲良く切磋琢磨できるこのセミナーは、楽しい。

これからも継続していく事を皆で確認した。 皆様お疲れ様でした。

 

 

 という事で今回の講座も前回に引き続き6社協賛BIMセミナーで比嘉が解説した「用地情報入力から始まる企画BIM」の詳細解説の続きを行いたい。

前回は、TP-PLANNERによる用地情報を

 一般社団法人buildingSMART Japan(IAI 日本) が実施する「IFC 出力検定(建築確認モデルビュー定義2017)」に合格した内容として解説した。

ARCHICADアドインソフト A-LINKで用地条件を入力設定後

日影規制をチェックすると

 

3時間34分で34分のNGだその箇所を3D日影チャートで確認すると

建物南西側8階部がNGとあり8階は、不可である事がわかった。

 一方、道路高さ制限は、

 最大幅員側が大きく高さ制限を超えNGである事がわかった。

 今回は、高度斜線のチェック、逆斜線計算そして日影可能空間を逆日影計算から算出する事から始めたい。

 A-LINKでTP-LANDをコールし

 TP-LAND「図法」「断面図」で斜線断面チェックダイアログを起動する。

まずは、高度斜線から確認したい。

 斜線断面の項で「北側、高度」にチェックし最も高度斜線が厳しい北側凹側の隣地境界線をクリックし真北方向に示された断面線の位置を適時クリックし設定し確認すると

 東京3種高度は、北側の境界線から8mまでが1.25勾配でそれをこえると勾配が0.6で高さ制限が厳しくなる。

 この場合、8階は、不可である事がわかる。反対側の道路斜線もNGである事を示している。

 同様に上段の「道路、隣地」のチェック欄にチェック後道路高さ制限を確認すると

 

 右ボタンで「図面レイアウト」で立ち上げりの高さを確認すると 17.31mゆえ6階までがやっとだ。天空率利用を確定。

  建物を「仮想建物」変換し建物外橋上を考慮した逆斜線計算を行う事で外壁後退距離が採用された高さ制限の可能空間が算出される。

 

 建物外形上を変更する為「他の入力データ変換」ボタンをクリックし逆斜線計算を行う。

 逆斜線計算を行う場合には、自動計算値適用欄の「仮想建物外壁後退距離」ボタンをクリックする。結果はまず鳥かご図で確認すると

 

 北側隣地境界線からの3種高度と南側と東側の一部は、道路斜線でカットされている事がわかる。

 階高を与えて建物イメージをブロック図で確認すると

 8階部分は、ほとんど残らずで道路斜線が厳しい事が明確になる。

道路側は、天空率利用を決定。

 

 日影規制の可能空間は逆日影計算時に発生する逆日影チャートを設定する事で日影規制の可能空間が一目瞭然となる。

確認しよう

 この事例では、赤丸印で示した2点から発生した3時間幅が重なるエリアで日影規制をクリアする領域が確定する。

 重なり部を外れた西側のエリアが太陽高度つまり建物高さが制限される。その部分は、可能高さが表示されやはり8階はNGで7階までは日影規制がクリアーする事がわかる。

 設計者は、逆日影チャートをドラッグする事により変化する可能空間を確認する事で設計者が希望する建物形状が実現されるか否かの検討を行う。

 まず逆日影計算結果8階指定をブロック図で確認すると

 

 逆日影チャートで事前にイメージできた形状が具現化される。

これを高度斜線と合成すると

8階部分は、不可である事が明確になる。

 

 尚、セミナーでは建物範囲を仮想建物化せずCADで作図された配置図をガイドに逆日影チャートを設定し敷地全体の可能空間を算出した。

斜線規制も高度斜線のみを解析した結果と複合すると

ブロック図では

 

 

7階部分が確保できる事が仮想建物設定時と同様に明確になる。いずれの場合でも建てたいエリアを明確にする事で次のステップに効率的に進むことが可能になる。

 

 以上がTP-LAND内での解析、終了しARCHICADに戻り今度はARCHICADのアドインで同様の逆日影計算をおこなった

 

 アドインで高層位置をクリックする事で時間幅と太陽高度を考慮したTP-PLANNER同様の結果を得る事が可能になる。

 結果的に8階を7階案に変更したプランを作成したい。

容積率を追求する場合、TP-PLANNERのGUIが効率的だ。

アドインの「躯体モデル」でプランニングを行いたい

と思ったが今回は、区切りが良いのでこの程度でおしまいプランニングは、次回に解説したい。

 

 最後に6社協賛BIMセミナーに多数ご参加いただきありがとうございました。

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

プランニング企画BIM(6社協賛BIMセミナーから)

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 9月7日 土曜日 このところ陽が沈む早さに秋を感じたりしていたのだが・・・・本日、またまた夏に逆戻り。・・・所要で早い時間に外出したのだがサングラスなしで表を歩くには、しんどい。ふと足元をみると

おや?ハイビスカスが?

 たしかにハイビスカスが赤花、白花で咲き誇っている。

もはや沖縄も東京も変わらない⁈・・・・いや沖縄の赤花は、もっと可憐。

 

 今週、楽しみのスポーツ中継がサッカーを除き全滅!

昨日のラグビーは、南ア強い!素人なんで多くを語らないがワールドカップまであと2週間、なんとか修正して期待をつなげていただきたい。

 

 全米テニス・・錦織に続き大阪なおみまで敗退・・・残念。残るは、車いすテニスの国枝と上地に期待。

 

 U18ワールドカップ野球は、カナダ戦に快勝したと思ったら韓国戦で敗戦。佐々木の指の負傷が残念だ。しかし奥川イイネ。

 

 そう、バスケだよワールドカップバスケ・・テストマッチの成績から、こりゃいいとこまでいくんじゃない⁈との思いは始まるまで。世界の壁の高さにあらためて脱帽。でも八村のワンハンドダンクは、よく見てた頃のジョーダンを彷彿させイイ!来年オリンピックには・・・・期待したい。

 

 通勤途中でいい香りがしたと思ったオシロイバナがいっぱい。

 

 今週の講座から

夏休みも終わり、今週から講座が始まりだした。

火曜日は、天空率講座参加の皆さん。

 大坂からの参加有り、新人からベテラン、金融、ゼネコン、設計事務所等々企画BIM利用の幅広さを感じた。

 

 水曜日は、施工会社からベテラン設計者にマンツーマン講座

 日影規制の理論解説の必要がない講習は、テンポよくこなしていただいた。逆日影チャートを表示した瞬間にその意味あいを理解して感動していただけた・・・冥利に尽きる瞬間。次回は、天空率だ。お待ちしてます。

 昨日金曜日は、長年おつきあいのある行政のかたとの天空率の定期勉強会。

天空率における現状の意見交換、審査時の注意点の確認などをTP-PLANNERの操作を通じて実践解説、熱がはいりおもわず講座時間延長。

 

 

さて講座を開始したい。6社共催セミナー比嘉担当部の企画BIM部の詳細解説を行っている。

 

 前回は、逆日影チャートをエスキスをガイドに設定し

 

斜線規制も高度斜線のみを解析した結果と複合すると

日影規制と高度斜線の可能範囲が算出される。

 以上がTP-LAND内での解析、終了しARCHICADに戻り

ARCHICADアドインで同様の逆日影計算をおこなった

 

 アドインで高層位置をクリックする事で時間幅と太陽高度を考慮したTP-PLANNER同様の結果を得る事が可能になる。

 結果的に8階を7階案に変更したプランを作成したい。

容積率を追求する場合、TP-PLANNERのGUIが効率的だ。

アドインの「躯体モデル」でプランニングを行いたい

 ここまでが前回までの解説。

これからTP-Alinkで躯体モデルに移動する。この「躯体モデル」が企画BIM TP-PLANNERの部分。

形態制限の中に容積率を限界まで追求したプランニングを行う。

「躯体モデル」を選択すると

 「初期値インポート」ダイアログが起動するが、これから設計する建物の主用途を選択する。今回は、マンションゆえマンション用サンプルを選択する。

 これにより配置される建物ブロックの面積が容積参入されえるか否かが自動判断される。

 例えば共同住宅の地下部容積参入1/3緩和、EV不算入など法52条5項、6項関連が適用される。

(事務所ビルの設計であればオフィス店舗用サンプルを選択する。)

 

 選択するとTP-PLANNERのプランニングツールが起動する。

この項では、形態制限内で容積率を限界まで追求する事が主な目的となるが、企画BIMゆえ柱、梁、壁、床の躯体にドア、窓等の建具まで有するBIMデータが生成される。

 流れを明確にする為に手順を追って解説したい。

 

①階数階高の設定と形態制限の等高線

右側のメインメニューに従いBIMデータが構築される。

階高・階数で設定された数値は、BIMデータとして構造計算のSSシリーズ、ARCHICADレベルデータとして適用される。

 

 指定された階高による形態制限の限界値を示す等高線を指定すると

指定階の等高線が表示される。北側の日影規制および高度斜線は、問題無いようだが6階を指定すると道路側は、道路高さ制限を超える事がわかる。左右の空地で通風採光が確保できると判断し天空率により解決する事とする。

 

②部屋種類

右側メインメニューの「部屋の配置」でプランを行う。

ここでは、まずは「部屋種類」を選択する事からはじまる。

 法的に容積参入、不算入等の情報を有する部屋種類を選択する事からはじまる。部屋種類は、汎用CAD的に考えるとレイヤと同様に考える。

 各部屋種類には、法的プロパティー情報が設定されている。

 法的区分と共にブロック形状は、上面下面を有し、専有室、内部共有部は階高分の高さ、バルコニーは、配置階から10㎝低い位置を起点とし1.2m(フロアから1.1m)の高さを有する。

 

 そして各ブロックには、壁厚そして仕上げ厚が設定されている為、面積計算は、壁芯で計算されるが日影規制などは、壁の仕上げ面でチェックされる。例えば専有室の初期設定部材は

 壁厚が150mmで仕上げ厚が25mmゆえ日影計算を行うと壁心から100mm外側から日影が発生する事になる。天空率でも同様。

 

②作成方法 

部屋の作成方法は、プルダウンメニューから選択する。

 

作成方法は、4種あるが一般的に「4角形」入力のみでほとんどの形状を作成する事が可能になる。

 「多角形入力」

4角形を合成または抜き取る事で自在に作成性可能。

 

 「円弧形状入力」

4角形で入力した辺および頂点を円弧処理変形する機能を利用する事が一般的。

 

「充填入力」

CAD等からインポートされた閉鎖した図形(専有室:EV等)のエリア内をクリックする事で部屋が作成される。

2次元CADで作図されたキープランなどがある場合有効な手法となる。

*6社セミナーのプランは、この機能と串刺し編集機能で上下階のブロックを効率的に作成する。

 

一般的には、4角形入力で行う。下図も「4角形」入力のみで行っており入力時表示される寸法を確認しながら入力する。

 

入力された各ブロックには、法的参入の可否を有する面積が表示される。

この事案もすべて「四角形」入力で作成している。

 

③串刺し編集機能で「専有室」を作成する。

おでん状のアイコン「串刺し編集機能」を起動する同時入力する上下階の階数をドラッグし指定する。

「部屋種類」プルダウンから「専有室」を選択後「作成方法」は「充填入力」を選択する。そしてエスキスの専有室の内部をクリックする事で1階から7階までの専有室がこの例では、4クリックで作成される。

 

④串刺し編集機能で「専有バルコニー」を作成する。

専有バルコニーとは、専有室とともに設定されるバルコニーでタイプごとにグループ化する事を可能にする。

⑤串刺し編集機能で「外部廊下」を作成する。

外部共有から「外廊下」を選択し廊下部をクリックし入力する。この場合ワンクリックのみ。

⑥串刺し編集機能で「内部共用部」を作成する。

 

内部共用部は数種ある為下側プルダウンメニューから選択後操作を行う。

「EV」「EVホール」「MB」をそれぞれ選択クリックを繰り返す。

⑦串刺し編集機能で「外部階段」を作成する。

外部階段の形状は、タイプ名を設定する事で踏み面、踊り場、ひさし、折り返し階段あるいは、直行階段の設定が可能になる。(後述)

 これで概ね7階建ての3Dタイプのマンションが作成された。

残るは、屋根、エントランスだがその前に現況の容積率を確認してみよう。

 容積率が法定容積率178.73%に対して102.31%で34.53㎡オーバーしている事がわかる。エントランスで風除室、エントランスホールなど容積参入されない分を考えると順調に容積消化できている事がわかる。

エントランスを作成しよう。

 

⑧エントランス部をエスキスをガイドに「充填入力」で作成する。

エントランス部で容積参入されるのは、管理事務室とごみ置き場のみゆえ容積オーバーは、解消される。確認しよう。

⑨面積諸表を確認する。

建築面積参入部と延べ床面積参入部を色で区分し表記とともに面積諸表が確認される。

残り面積2.82㎡で99.81%まで容積率を消化。有効活用が可能なようだ。

⑩屋根を作成する。

8階が屋根ゆえ4角形入力でバルコニー、階段、廊下側は、「ひさし」専有室部にはパラペットを配置する。

 

 これで容積率をクリアーした共同住宅が作成された。逆日影計算枠ゆえ日影規制は、クリアーするのは確実。

武蔵野市3種高度を確認しよう。北側凹部の隣地境界線が近接している確認しよう。

北側方向に高度斜線断面を表示する反対側の道路斜線も表示すると

青丸で囲った部分が高度斜線が最も厳しい外廊下上のひさし部分いギリギリだがクリアーしている。反対側の道路斜線は、用途2ゆえ段差になっているがNGである事がわかる。

 さて形状が確定したいところで一気に日影、天空率と解析したいところだが本日も長くなった。次回にしよう。

 来週は、グラフィソフトさんのセミナーに東京、大阪の両会場ブース参加で出張ってます。ブースでお会いできる事を楽しみにしてます。

 

次回までお元気で!

比嘉ブログ

 

 

 

 


企画BIM高度斜線:日影:天空率:面積表(6社協賛BIMセミナーから)

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9月14日土曜日 2週続く3連休。貴重な1回目。

今週月曜日、関東地方は、台風15号の混乱の中始まった。

我が社も電車不通で出勤の遅れ、あるいは、出社断念など混乱した。最高風速60mにせまる記録的暴風は、台風メッカ沖縄育ちの比嘉でも体験した事がない。異常気象、ここに極まれりの感あり。

 

台風一過の夕方、社のある高田馬場駅方向の夕焼け。

空が払われ真っ赤な夕焼け。これが夕方6時頃ゆえ日没も早くなった。・・・もう一枚

 神田川越しのビルのファサードの夕焼け。さらに恒例のお花は・・

道端には、百日紅の小枝からピンクがあざやか。

 

 さて今週は、グラフィソフトさんのカンファレンスにブース出展で火曜日東京会場、金曜日大阪会場に参加した。いずれも大盛況。

 当方のブースにも大勢の方々にお立ち寄りいただいた。

東京会場では、6社BIMセミナーからまもない事も有りその確認が多く

6社BIMもインパクトのあるセミナーだったのでは、と改めて納得。

 

 会場の様子は、気の置けないベンダー仲間の多い大阪会場から。

 まずは、比嘉ブログを楽しみにしてますとブースにお立ち寄りいただいたM氏。パナマ帽と髭がイイね。初めてお会いしたのだが一瞬で長年の友人の気分。またお会いしましょう。

 

 開場前のパチリは、構造計算ソフトのユニオンシステムの松井さんと塩本さん。

昨年入社の塩本さんには、即席・・建築企画設計講座を行った。

教え魔なんです。これからもよろしく。

 BIMによる数量積算ヘリオスの日積サーベイ社田中さん。

当社鈴木とは、新入社員時代からの仲間。二人ともしぶとい。

 このオトボケ顔は、見積積算TDSのTOMOデータサービスばんちゃんこと馬場氏。毎年比嘉をおちょくりにブースにやってくる。まさに気の置けない仲間。

 

 ブースには、関西ユーザーの皆さんも多く立ち寄っていただき

アドインでシームレスに形態制限をチェックする手法を確認していただいた。

 

 さて今週の講座は、TP-PLANNER導入まもないデべさんからお二人が来社され導入時講習。

 1回目の用地情報の入力から逆日影、日影講座を行った。・・が講座に夢中になりすぎ恒例の記念撮影を忘れてしまった。次回2回目は、しっかり写っていただこう。

 

 さて3連休だが仕掛り途中ゆえ今日も6社BIMセミナーシリーズからの講座を行いたい。

 前回は、逆日影計算と高度斜線の限界ラインを示す等高線をガイドにプランニングう手法を解説した。

 6社セミナーでは、時間の制約が厳しい為、最も効率的な上下階を同時に入力する「串刺し編集」機能と、エスキスの閉空間で部屋ブロックを認識する「充填」入力で7階プランが作成された。

 

容積率のチェックは、

 残り面積2.82㎡で99.81%まで容積率を消化。住戸数27戸。有効活用が可能なようだ。

 

 形態制限を確認する為、北側に近接する凹部の隣地境界線を指定し武蔵野市3種高度を確認した。

北側方向に高度斜線断面を表示する反対側の道路斜線も表示すると

 高度斜線は、廊下側をひさしにする事で高度斜線を収めた。

どうやら道路斜線がNGの様だ。

 

 今回は、道路斜線のチェックから

南側最大幅員側の道路斜線を確認する前に用地情報を再度提示すると

 傾斜道路でさらに道路勾配が近商側1.5、2種中高層側1.25で区分されている。

建物外形状が決まったところでその後退距離を考慮した逆斜線結果を

表示すると6階部から高さ制限を超える事がわかる。

さらに7階部の等高線を確認しながら円弧部で示す断面を指定すると

斜になった反対側道路に平行に高さ制限され2種高度の境界線を越えると制限勾配が異なりさらに厳しくなる事がわかる。

断面図で確認すると

Z字状に道路高さ制限される。

配置図を確認すると計画建築物の左右に十分な空地が有り天空率で解決できる可能性が多いにある。

 天空率計算は、

「天空率チェック」の項で「道路」「計算実行」の順にクリックする。

この事例の場合3方向道路ゆえ令132条による区分、勾配区分、道路中心高による高さ制限起点などを考慮した区域毎に天空率計算が実行される。

 天空率区分区域の詳細検討は、企画BIM終了後、ARCHICADに取り込まれた建物に対してアドインで天空率を作成する項で解説したい。

今回は、スピード感を感じていただく為に引き続き日影計算を実行する。

時刻日影と等時間日影さらに指定点日影を順々に実行すると

 近隣商業側3/5水路側の10mラインの3時間線が近接している。

指定点日影では、2時間59分と1分のクリアランスがある事よりOKとする。

 プランニングツール TP-LIGHTでは、プランを変更するとこのような操作で形態制限がたちどころに確認され設計者の思考をさまたげない。

 

 斜線断面、天空率計算、日影チェックが、10分以内程度で確認される。

 

  形態制限および容積率を99.81%ほぼ完全消化した事案は、タイプ名を設定する事でExcelマクロでタイプ別面積表、概要書等などを」含む面積表が作成される。

 タイプ名を設定しよう。

タイプ名の設定は、基準階で行う。

今回は、2階に移動して実行する。

 「専有室名割付」を選択後、画面下側プルダウンメニューからタイプ名を選択しタイプ名を同一形状は、上下階で同タイプとする事ができる。

 設定法は、タイプ名選択⇒部屋基準線(バルコニー側)をクリック

⇒バルコニーをクリックし選択する。(サービスバルコニーなど複数含まれる場合は全てクリックし選択する。)終了は右ボタンメニューから選択⇒複数階を選択しOKで同形状の部屋ブロックは、上下階で同一名が設定される。

 

 本例の場合は、A~Cまでの4タイプを設定する。

 

 階段室もタイプ名を配置する事により踏み面部、踊り場などの表現をする事が可能になる。

階段室名割付を選択し汎用選択メニューから階段室名を選択する。

階段室の「編集」ボタンをクリックすると踏み面、踊り場等を設定する事が可能になる。その他「階段室配置」の項でCAD的に配置する事も可能になる。

 

 赤枠内で数値設定するか右側の様にCAD的設定により折り返し方向の設定などを行う。

 配置設定は、

 

階段室をクリック選択後、軸をクリックし複数階の指定を行うと階段室が全階配置される。

階段室は、形態制限を考慮し外形を包絡した形状で表現される。

以上でタイプ名まで設定すると用地情報入力から始めた可能建物がブロックパースと共に作成される。

結果は、エクスポートでExcelマクロで面積表が自動作成される。

 Excelマクロゆえ自社オリジナルの面積表に修正する事も可能。

 ここまでが用地情報から算出された可能ボリューム。営業的な判断がこの時点で入り事業化の可否が確定される。

 

 さらにコストを考えた場合、躯体情報などが必要となる。

建具配置を行い仮定断面を出力してみようと・・・なるが長くなった。次回は、建具配置と構造躯体断面の算出。

 

 さて3連休だ比嘉も出かける事にしよう。

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

企画BIM構造連携(6社協賛BIMセミナーから)

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9月21日土曜日

3連休初日の今朝は、心地よい目覚め!。

4年ぶりのにわかラグビーファンだが、昨晩のロシア戦は、よかった。深夜の再放送、そして今朝の再放送と2度見返した.

 今朝は、新聞に挟まってきたNUMBERの日本代表メンバー紹介を確認しながらの再観戦。

 ありがたい事にキャプテンのリーチマイケルはじめ外国生まれの日本帰化選手が多い・・・。この競技の場合、本来の日本人的ガタイでは、厳しいだろうと容易に想像できる。松島幸太郎・・極めて日本的名前と違和感のある風貌ながらあのスピード。見事な日本人初3トライ。どうか怪我だけは、最後までしないようにと祈る気持ち。

 風貌の事でいえば純粋日本人でもどう見てもポリネシア系だと思われるのがスタンドオフの田村優。・・・メンバー表で納得。母親が沖縄出身らしい(ちょっと嬉しい)・・沖縄は、ほぼポリネシアだ。

 これから先のゲーム日程が個人的イベントと被りTV観戦に苦慮すると思われるが何とか応援したい。

 次はNO1ランクのアイルランド・・・勝てるような気がしてきた。

 ツユクサ・・・万葉集では、月草として歌われている。・・・らしい・・よく知らんけど?・・・・ウィキペ情報。

ピントが隣の草にあたりボケボケだが、控え目なたたずまいが強調された感じを良しとしよう!

 おっと3連休だ、早く出かけなければ!・・・早速比嘉ブログ開始!

 

まずは、今週の講座から

今週連休明けの火曜日は、プランニング講座の予定だったが連休明けの為か参加が1名。本人の希望により受講していない日影規制講座から始めた。

 マンツーマンの講座でテンポよくすすみ天空率とプランのガイダンスまで行った。TP-PLANNERユーザーではないが体験版でチャレンジする気持ちになったようだ。頑張れ!

 

水曜日は、ユーザー講習でやはり1名で天空率講座。

前回の日影講習に続き2回目だがJWCADで苦労してきたとの事で理論は、完璧。操作中心でとの希望もあり、難解な事例を4式連続して操作解析していただいた。たとえば

 変形3方向道路と東側は、隣地を超えた道路における単独の道路天空率チェックまで。これができれば道路天空率は、ほぼ大丈夫。

次回は、いよいよ企画BIMプランから構造連携まで・・まさに比嘉ブログで先週から解説している内容を実践していただく。お待ちしてます。

 

 連休の始まりだが講座を開始したい。

8月24日「東京某所用地情報入力から(6社協賛BIMセミナーから」から始まった6社協賛BIMセミナーの事例解説も今回で6回目となる。

 

 前回までで日影規制、天空率、さらに容積率もほぼ100%消化した

7階建て3DKマンション27戸案が作成された。

 

「天空率チェック」

 

時刻日影と等時間日影、指定点日影

 ブロックパースも同時に完成する。

 

 

結果は、でExcelマクロで面積表が自動作成される。

 ここまでで用地の利用可否が決定される。

 

 今回は、 単線で作成された各部屋タイプが有するプロパティー情報には、壁、床等のサイズが設定されている。

 効率的に建具配置、構造連携による躯体配置を行うBIMデータ作成手順を解説したい。

 

 

建具配置

①単線プランからプロパティー情報に基づき躯体が自動発生。

「外壁の発生ボタン」をクリックすると躯体情報に基づき壁、床、階段室が自動発生する。

 壁が自動発生する為、建具を配置する事が可能になる。

 

②建具配置1 (ドアを配置)

「外壁の編集」の項でBIMの構成要素となる「外部扉」を選択配置する。

 ここで配置されたドアは、各BIMソフトでも、同様に外部扉(ドア)として認識される。

 選択メニューから任意のドア形状を選択し任意の壁をクリックし表示される壁端から開口面までの距離をガイドにドラッグし入力する。

任意階で入力する事により同じタイプ名の部屋の上下階全てにドアが適用配置される。

 

建具配置2 (掃き出し窓を配置)

建具配置3 (腰窓その他を配置)

建具配置4 (共有部の建具を配置)

 建具配置が終了した。

セミナーでは、この間5分程度で完了。

上下階で同一のタイプが連続する場合、基準階で建具配置を行う事で全階同時配置が可能になる。

 

構造連携

次に柱、梁の仮定断面を「構造連携」の項で配置設定を行う。

この項では、梁、柱の仮定断面算出ロジックが組み込まれている。

 算出の為には構造連携初期データの設定でコンクリート強度あるいは、積載荷重等ユニオンシステム社製構造計算ソフト SuperBuild(3,7)に共有連動する諸表の設定を行う。

 *SS7直接連動(現在SS3経由)は、今年末頃リリース予定。

さらに下記項目を設定する事により仮定断面が算出される。

 

 耐震壁配置方向を設定する⇒「梁間方向」

 通り芯の位置を設定する  ⇒「通り芯候補」

 柱、梁の発生範囲を特定する⇒「構造体領域」

 

 但し、この3項目は、プランの配置情報から自動算出される為、手順としては、「環境設定」プルダウンメニューから「構造考慮発生」ボタンをクリックし自動配置された情報を元に編集する手法が効率的だ。

 

①「構造考慮発生」から仮定断面を自動算出

柱、梁、壁等の仮定断面が符号とともに表示される。

さらに算出された通り芯が算出設定される。

 

②梁間方向

まず耐震壁配置位置を設定する「梁間方向」は

本事例では、X方向に長い構造体ゆえ耐震壁は、Y方向になる事を

「↑」で表現する。問題なしでそのまま利用。

 

②通り芯

柱位置を黒塗り表示で建具との干渉チェックすると

通り芯は、壁量から自動算出されるが自動設定された位置では、

MBドアと接触するようだ。

 通り芯を変更しよう。

 変更する場合、通り芯記号を選択し削除後、任意の位置をクリックし設定するか移動し確定する。

 尚、柱の寄りは、妻側の柱は、上図のように全て内側に自動で設定される。アウトフレームに設定する場合

通り芯符号を選択後、右ボタンメニューから「寄り設定」を選択後、ダイアログ内の方向示すボタンをチェックする。

 この寄りの設定は、構造計算SS3,7と連動する。

 「構造考慮発生」ボタンをクリックし寄りを確認すると

本例では、バルコニー側のアウトフレームにしない為、その分は元に戻し再発生する。

 

③追加部材でファサード的な壁柱を配置する。

 それぞれの部材は、追加部材も含めてレイヤ-設定する事が可能になりレイヤ管理が可能なBIMでレイヤ名が継承される。

 

点景を配置しパースで確認すると

さらに梁、柱の構造パースを表現すると

 

 小梁を入力する事も可能だが一般的には、構造計算結果を読み込み連動する。

  以上の操作でBIMデータが作成されるとともに平面図、立面図、断面図が作成される。それぞれ確認しよう

 ④平面図

階数を指定する事によりその階の平面図が作成される。

⑤立面図

立面図は、立面図を作成した平面図上の線分をクリックし立面図を見たい方向を指定する。

この場合は、北側立面図となる。壁線を上方向でクリックすると南側立面図となる。

 

⑥断面図

断面図で斜線断面図は、斜線規制も同時表示する機能を有し指定の道路境界線の認知位置でクリックする。

 

 その他、ユニットプランを設定してある場合は、平面詳細図、展開図そして内観パースが作成される。

 

 いずれにしてもこれで企画BIMは、終了しARCHICADに戻るとしよう。

今一度思い起こしていただきたいがこの企画BIM部は、ARCHICADアドインの「躯体モデル」をクリックする事から始まった。

 

最後に仕上がった企画BIMの結果は

「ARCHICADに戻る」を選択する事により再びステージがARCHICADに戻る。

今回の建具配置、あるいは構造連携で設定された仮定断面は、そのままARCHICADのモデルデータとして継承される。

 さらにARCHICADでデータを変更した場合、その場で日影規制、天空率がチェックされる。

 最後に天空率に移動しこの変形3方向道路の区分の詳細解説を行いたい・・・と思ったが今回も長くなった次回にしよう。

 今回も3連休をお楽しみ下さい。次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

天空率区域区分確認(6社協賛BIMセミナーから)

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9月28日土曜日

本日は、快晴の秋日和。

ワールドカップラグビーに加えて世界陸上も始まった。

スポーツ観戦おたくの比嘉としては、楽しみな毎日になりそう。

早速、100mm予選では、3人ともに予選通過で準決勝に進出できたようだ。

 今朝も、女子マラソンが行われTV観戦したが現地深夜ながら30度を超す暑さの中、谷本観月が後半快調な追い上げで7位入賞。ひょっとして猛暑のマラソンは、日本勢には、有利かも?

 さて今日は、なんといってもラグビーアイルランド戦。

先日のスコットランド戦を見る限り・・・アイルランド強すぎ世界2位だ。

本日は、予てよりのイベントに参加の為、本日は、スマホTV観戦。

勝たずともポイントをあげてほしい。

 

 さて2週続けての3連休明けの今週は、皆さんお忙しかったのか講座の依頼は、無しでの1週間。その分サポートセンターは、ユーザーの皆さん切羽詰まった質問が多く寄せられたようだ。

 

 これは、萩の花・・秋の七種の一つ。秋の七種は、身近に多いおなじみのカワラナデシコにオミナエシ。次回さがしとこ・・

 

 今回は

これは、のノコギクかヨメナ。葉がつるつるしている方がヨメナ。

いずれにしても野小菊。今度葉を確認しておこう。

 

 イベントゆえ早めに出かける事としたい。

今日は、6社協賛BIMセミナーからの最終回。

天空率講座も有り講座開始!

 

前回は、建具配置、構造連携による仮定断面を発生させる事により企画BIMデータが完成した。点景を配置しパースで確認すると

さらに梁、柱の構造パースを表現すると

 

 最後に仕上がった企画BIMの結果は

「ARCHICADに戻る」を選択する事により再びステージがARCHICADに戻る。

 ARCHICAD アドイン内の作業で形態制限および容積率を限界まで追求した建物が作成された。

 アドインで作成された建物は、窓、壁、梁、柱、床等のBIM情報として継承されている事がわかる。

 今回は、ARCHICADで解説しているがAutodesk社のREVITでも同様の事が可能だ。

REVITのアドインに関しては、2016年9月の比嘉ブログ解説

「Revitで企画設計5:建具配置構造連携でRevit建物作成」

を参照していただきたい。

 

 さて今回は、企画BIMセミナーシリーズの最終回としてARCHICAD建物からさらに天空率の申請図を作成する際の手順と区域区分の検証法を解説したい。

 

 まずは、ARCHICADでも形態制限をチェックする事から確認しよう

 北側10mラインの3時間規制に対してTP-PLANNERプランニング時同様にぎりぎりでおさまっている事がわかる。

その10mライン部分を指定点日影で日影時間を確認すると

  2時間59分で収まっている事がわかる。

 天空率も同様にチェックすると

 この場合道路斜線のみNGだが道路天空率でクリアーしている事が確認される。

 

 今回は、さらに道路天空率の詳細確認および申請図を作成する場合の手順を解説すると

  TP-PLANNERアドインメニューから「天空率」を選択しステージを

天空率の専門ツール「TP-SKY」が起動する。

ARCHICADの建物データは、アドインの環境設定において

「計算時の包絡の設定」で「包絡させる」を選択すると屋根布施状に最上階の形状から設計GL面まで包絡した形式で作成される。

 

 ここからはTP-SKYと同様に行いTP-PLANNERのデータとしても保存される。その為、TP-PLANNERユーザーの皆さんは、天空率および日影規制に関するサポートセンターの利用が可能となる。

 天空率の申請図を作成する際には

「申請図」の欄から適時選択し作成する。自動算出された内容を確認すると「三斜求積と位置確認表」は

このレイアウトまで自動で作成される。

 

 天空図および判定表は

三斜求積と積分法の安全差分の確認等を考慮した判定表が自動作成される。その他申請資料が効率的に作成されるが別の機会に解説したい。

 

 BIMにおいて重要な事は、メインとなるBIM(ARCHICAD、あるいはREVIT、GLOOBE等)で建築設計の全てのフェイズで進行するわけでは無い。アドイン機能でシームレスに専用のツール(ここでは、企画BIM TP-PLANNER)を利用する事が最も効率的で現実的だ。

 

 さて今回は、最後にこの事案の区域区分の検証法を解説したい。

 

 右側「天空率表示」ダイアログ「同時計算グループ」で区域毎に指定し天空率算定チャート図で区域区分ごとに令132条の解釈の適用の可否を確認したい。

 

 令132条1項の区域

建築基準法施行令第132 条
1 建築物の前面道路が2 以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線から
の水平距離がその前面道路 の幅員の2 倍以内で、かつ、35m以内の区域及びその他
の前面道路の中心腺からの水平距離が10mをこえる 区域については
すべての前面
道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす

 

勾配区分

第一三五条の六
2 当該建築物の敷地が、道路高さ制限による高さの限度として水平距離に乗ずべき数値が異なる地域、地区又は区域(以下この章において「
道路制限勾配が異なる地域等」という。)にわたる場合における前項第一号の規定の適用については、同号中「限る。)」とあるのは「限る。)の道路制限勾配が異なる地域等ごとの部分」と、「という。)の」とあるのは「という。)の道路制限勾配が異なる地域等ごとの部分の」とする。

 

 ①南側最大幅員 近隣商業(勾配1.5区分)区域

 後退距離が0.991m、道路反対側から0.991m後退した位置を起点として適用距離20mまでと1.5勾配(近隣商業)区域で区分されている。

 道路高低差が11m道路幅側0m、9m道路幅側-0.5mゆえアイソメ図を確認していただくと道路幅がせまく中心高が低い9m道路側は、道路高さ制限適合建築物の立ち上がりが低く、11m側は、高くなっている。

建築物の下側は、計画建築物、道路高さ制限適合建築物いずれも地盤が設定される。

 左側P2と右側P8断面図で確認しよう。

右側P8では、18.975-16.237=2.738m低い事がわかる。道路高低差は、地盤面の厚さ(茶色)で確認される。

 

南側最大幅員 第2種中高層住居専用地域(勾配1.25区分)区域

第2種中高層住居専用地域(勾配1.25区分)が道路反対側から後退距離0.977の位置を起点とし適用距離20mが適用されている。

断面図は

③東側7m道路に適用される最大幅員9mの区域

 南側最大幅員は、始点と終点の道路幅が異なるこのような道路、任意に指定しない場合、道路幅が最小の値、本例では9mが最大幅員として自動設定される。(あるいは、屈曲道路においても道路中心線が120度以上ある場合で1の道路となる場合も同様)

 

 したがって東側道路側へ最大幅員9mの2倍18mの区域は、最大幅員9mが適用される。後退距離3.044mが道路反対側9mの位置に加算され適用距離20mまでが適用される。

 

 最大幅員の2倍18mを超えた区域は、道路中心10mの区域まで

7m道路の高さ制限が適用されるのだが

(建築基準法施行令第132 条) 
2  前項の区域外の区域のうち、二以上の前面道路の境界線からの水平距離がそれぞれその前
面道路の幅員の二倍(幅員が4m 未満の前面道路にあっては、10 mからその幅員の二分の一を
減じた数値) 以内で、かつ、35m 以内の区域については、これらの前面道路のみを前面道路とし、
これらの前面道路のうち、幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有する
ものとみなす。

この場合は、計画建築物が存在しない。

同様に北側4m道路側にも計画建築物が存在しない為

本例の区域区分は、全て最大幅員9mの区域で区分され道路高さ制限適合建築物以下の高さとなり天空率は、問題ない。

 

 

 断面図で道路高さ制限内に収まる断面図で確認。

区域の検証は、北側の水路に面した場合など解説を続けたいところだがこの事案に関しては、問題なしとし別の機会で解説したい。

 さて比嘉ブログ8月24日の

東京某所用地情報入力から(6社協賛BIMセミナーから)所用地情

回から始まった。6社協賛BIMセミナ-比嘉担当の企画BIM部分の詳細の解説も今回で終了にしたい。

セミナーの様子はYOUTUBE下記サイトで確認できる。

6社共催セミナーTP-PLANNER

 

さて本日も長くなった。9月最後の土曜日をお楽しみ下さい。

次回までお元気で!

日本ラグビー頑張れ!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

複雑系道路条件天空率解決法 ①

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 9月5日土曜日

 快晴、本日真夏に逆戻りの東京。気温は、30度を超える予報。

同じく猛暑のドーハで20Km競歩の山西選手が金メダル。

朝6時の目覚めとともにTV ONすると7kmを超えたあたりで山西選手が飛び出した瞬間。そのままゴール。レース後の冷静な様子に物足りなさを感じたが(もっと喜べと)その直後のインタビューで納得。

 「勝つだけでは意味がない。世界一がゴールではなく、その先があるので、それが僕のゴールだと思っている。僕のレースを見て誰かが何かを感じてくれれば競技者みょうりに尽きる」

・・・・・・・やっぱ一流選手は、ちょいと違うね。

 

 本日は、ラグビーワールドカップサモア戦の日。

前回、アイルランド戦は、他のイベント参加の為、イベント開始までやむなくスマホTVで確認していた。

イベント始まりにともない、それもままならずでスマホを仕舞ったのが前半3-12まで・・・やはり厳しいかなと思ったのだが、しばらくすると仲間からの「勝ったぞ」コール・・・お見それしました・・。

 アイルランドVSスコットランド戦でアイルランドのすざまじい強さを見せつけられただけに・・ビックリだ。

・・ 「優勝するかも?」と思うようになった。今日は、サモア戦頑張れ!

 

フヨウの花・・・。毎年の語りだがさだまさし:グレープ「追伸」・・・フヨウの花は枯れたけど~♪を口ずさんでしまう・・・・世代です。

 

 追伸・・・50km競歩の鈴木雄介のみごとな復活優勝にも感動した!

猛暑の中4時間4分20秒の激歩。・・4割棄権の中警告無しの美しい

フォームでお見事でした。

 ・・・一方、アナウンサーそして解説者の4時間以上しゃべる続けながら語りのネタが切れない事にも感心した。ずっとTVにかじりついていた自分にも・・・。

 

 しかし4割の棄権は、ひどい。来年の東京は、コースおよび沿道の暑さ対策を万全にしないとドーハ同様世界から非難を浴びる事必須だ。

 

 今週の講座は水曜日

長いおつきあいのデべの皆さんが朝から来社された。

 おや?と思い聞いてみると数年前に受講済みの方もリハビリを兼ねて参加。

 午前中、逆日影、日影を中心に午後は、天空率計算を理論実践の順に解説。終了後の記念撮影で「男子侍ジャパンポーズ!」の合図に女子2名まで反応してしまった・・女子は、ナデシコジャパンなんでよろしくネ・・。お疲れさまでした。またお会いしましょう。

 

 木曜日には、納入時講習3回目来社のベテラン建築士とのマンツーマン解説。今回最終回だが従来JWCADでバリバリに設計されてきただけにTP-PLANNRで鬼に金棒状態。楽しみながら容積率をいかに消化するか⁉スリリングな勉強会になった。

 二人でわいわい言いながら、午後半日で用地情報の入力から逆日影、プラン、建具配置に構造連携で企画BIMデータ完成。

再会を楽しみにしてます!

 

 さて講座を開始しよう。

今週からしばらく天空率中心に解説したい。

 

今回は、前回までの用地情報で第2案を作成して天空率解説をしたくなった。

 

 前回まで6社BIMセミナーで用いた用地情報

 

をもとに企画BIMの作成法を解説した。

 最終回の前回は、天空率の区域を検証した。

ただしセミナーの時間的制約もあり敷地南側道路に面した一案を提示するにとどまった。

 

 その結果天空率の区域区分の解説を行ったが、屈曲、高低差、行き止まり、水路を含む3方向道路を含む難解事案にもかかわらずNG区域がぼ南側の道路のみのゆえ

 

  敷地北側には、高度斜線、日影規制有りで北側道路の前面に計画建築物が存在しない計画建築物になってしまった。その為、解説するには、物足りない結果となってしまった。

 

 そこで今回は用途地域条件を緩和変更した第2案による区域検証を行いたい。

 まずは用地条件から

 東側の用途地域を近隣商業地域から商業地域に変更した為、に

日影規制、高度斜線が無い設定とする。さらに西側の第2種中高層住居地域には、高度斜線、無しとする。

 日影規制は、前回同様に3/2時間受影面4mの条件のままとする。

 

 その結果計画建築物が

ほぼ敷地全体に配置され天空率の区域も

9区域発生する、より困難な事例と化した。その結果も

 南北4区域にNGが発生する事となった。

今回は、その区域区分の法的根拠とNG結果に対する解決法を検証したい。

 

  とはいえ、TP-PLANNER的には、用地条件から

逆日影計算、等高線をガイドに容積率を限界まで追求するプランニング等々の操作手順のあたりも軽く解説したい。

 

1)逆日影チャートによる逆日影計算

 日影規制があるのは、西側 2種中高層住居専用地域2/3時間。

逆日影チャートが示すのは、商業地域との用途境界線の10mラインからの2時間の時間幅ゆえ10時の方位線が右(東)側は、日影規制が問題なしとされ西側に仮想建物領域が斜にカットすればよいとされる。

ブロック図で確認すると

 赤枠で囲った6階から8階までが斜にカットされている事がわかる。

このブロック図を建物変換し日影チェックを行うと。 

赤四角枠部が示す様に10mライン2時間ぎりぎりでカットされている事がわかる。この斜にカットした限界ラインを参考に容積率を追求したプランニング行う。

2)プランニングを行う。

2時間の日影規制による斜にカットされる等高線を参考に6階で

プランニングを行い階複写で7階建てを作成する。

 

 

1階部分にエントランスと駐車場を作成する。

実際の操作では、常に容積率を確認しながら行うが1階駐車場と

エントランスを作成したところで容積率を確認すると

按分容積率 293.69 % に対して現況容積率 :  292.45 %

残り面積 : 10.28 ㎡    利用率 :   99.57 %

ほぼほぼ限界まで消化した計画建築物が作成された。

3)日影規制チェック

 北側4m道路の行き止まり部分と水面等2.5mの緩和もあり商業地との用途堺でクリアーしている事がわかる。
 

4)斜線チェック

下図A,B,C,D道路斜線断面を確認したい。

 

①A断面

左側商業系1.5と住居系1.25勾配でZ状に制限される。右側は4m道路

中心10m内が住居系1.25勾配で3階上部からNGで厳しい事がわかる。(紺線で示すのが令132条を考慮し確定した制限勾配線)

 

②B断面

この断面は、商業地域内に有る。右側(北側)は4m道路中心10m内が1.5勾配で制限され4階部上部からNGとなる。

 

③C断面

南側最大幅員9mが適用されるこの区域は、商業地域に面している為、1.5勾配の制限を受け7階中央部から制限される。反対側の隣地境界線から隣地斜線は、問題ない事がわかる。

 

④D断面

広い道路9m道路境界線から2倍を超えた道路中心部にある階段室が道路高さ制限を超えている。

 すべての道路高さ制限を超えている。

天空率でクリアーできるだろうか?確認してみよう。

 

 5)天空率チェック

まずは、道路天空率計算を行う

結果は、瞬時に確認されたがどうやら赤表示のNG区域が4区域あるようだ。

天空率の詳細の確認および申請図は、TP-SKYに移動し行う。

TP-LIGHT「ファイル」「エクスポート」で「TP-LAND/SKY」転送をクリック後

TP-SKYを起動し「ファイル」「TP-PLANNER専用読み込み」ボタンをクリックすると

 TP-SKYでは壁仕上げ面で屋根布施状に包絡された計画建築物に変化。(包絡しない指定も可:TP-LIGHTでも同様に包絡した形状でチェックしている)

 

 まずは最大幅員の区域の検証から「新天空率算定領域」ボタンを

クリックし「道路」ボタンをクリックすると「T-SPACE」が起動する。

①作業種類の欄「基礎情報」⇒「発生」

②高さ制限種類の欄「道路」⇒「発生」ボタンをクリックすると令132条区分による9区域が発生する。

③「出力」でTP-SKYに戻り算定基準線が発生する。

まずは全区域の算定位置で天空率計算を行うと

 TP-LIGHT内の結果同様にNG赤表示が4区域ある。

TP-LIGHT内でこれらの手順を「計算開始」のボタンをクリックする事により全て自動処理で区域区分後、天空率解析比較までを行う。

 

 TP-LGHTの場合、プランニング時に設計者の思考を停止させないように結果を早急に提示する事が目的ゆえ迅速に結果を得られるように設定されている。

 

 一方、道路形状特に道路反対側の境界線が敷地側と平行でない場合などその位置を特定する作業等が必要になる事など自動処理できない場合、さらに逆天空率、申請図などはTP-SKY内で行う。

 

 区域の検証を行いたい。

まずはNG表示の南側道路から検証をはじめたい。

「図法」「天空率算定チャート図」を指定後

 「天空率表示」ダイアログの「同時計算グループ」で最大幅員の区域をダイアルをクリックし選択後(この場合1番だが)

その区域でもっともNG差分が厳しいポイント:近接点が表示されているNOを指示する。区域区分された区域が表示される為区域検証を開始すると

 

 後退距離が952mm、道路反対側から952mm後退した位置を起点とし適用距離20mで区分されている。

 

P6(差-1.326%,斜80.161%,計78.835% BM-336.41) 天空率近接点)

差分が差-1.326%,と表示されている。では差-1.326%,がどの程度の差となっているのか確認するには

「図法」「天空図比較図」で「天空図重ね表示」で確認する。

 

道路高さ制限を超えた部分の面積は、49.98対して敷地内の空地は、23.345、2倍以上、敷地内空地が通風採光を得るには、不足という結果だ。

 

 逆天空率で空地を確保してみよう

バルコニー側の両サイドをカットするとクリアーしそうだ

「建物切断」でカットすると

クリアーした。TP-LIGHTに戻りカットした建物ブロックと重ねてみると

バルコニー端部を赤枠で示すようにカットする事でクリアーする事がわかる。左端部がわずかに専有部にアタッチしている為、最後に調整しよう。

 次に最大幅員、第2種中高層住居地域側を検証!

 

・・・といきたいところだが・・・今回も長くなった。サモア戦にそなえなきゃ・・・本日は、ここまで。

次回続きを解説します。とりあえず次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

複雑系道路条件天空率解決法 ⓶

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10月12日土曜日

 朝、窓を打つ雨音で目が覚めた。雨足はどんどん強くなり9時現在で警戒レベル3の大雨警報。スマホには、避難の呼びかけも入り、夕方に上陸予報の大型台風19号来襲に備えなければならなくなった。

 すでに家人は、ベランダの花を隅に寄せ物干しざおをしっかり養生したようだ。・・・(^^ゞ。 

 出が沖縄ゆえ台風には、慣れっこで東京あたりにやってくる台風なんて・・・なんて思ってたのが数年前まで・・・このところの台風は、沖縄でも経験しない大型が直撃する。環境問題待ったなし!

 

 今週は、ラグビー等々いろいろあったがなんと言っても、

ノーベル化学賞の吉野彰氏の受賞。日本中を嬉しく湧き立たせていただいた。企業研究者の受賞も日本人らしく誇らしい。

 これからのテーマがさらに蓄電機能を強化した環境問題への取り組みと時節にマッチした研究展望のご様子。国をあげてバックアップしていただきたい。期待しております。

 

  ところで台風19号の影響でラグビー2試合が中止になった事を批判するお国があるようだが・・・この台風の恐ろしさを、お分かりになってないようだ!・・主催者の冷静賢明、勇気ある早急な対応に敬意を表したい。

 明日のスコットランド戦の開催を祈るのみだ・・。

開催されたら明日は、じっくりTV観戦が叶いそうだ。日本頑張れ!

 

 出勤途中の生垣には、今年も早くも山茶花が咲き始めた。

台風が去った後は、秋から寒い冬がやってきて今年も終わる・・早すぎ。

 

 思えば3連休の始まりだ。予定では、毎年恒例のチャリンコ旅だが今年はちょっとどうかな?いけたら次回報告したい。

 

 さて今週の講座から

今週も講座は、1日のみで昨日金曜日に店舗計画系のデべさんから

2名が参加。

 用地がほとんど商業系ゆえ天空率とプランニングでTP-PLANNRが活用される。

 12階の店舗付き事務所ビルプランを作成し斜線規制でNGの物件を天空率でクリアーするまでを解説した。

 次回は、隣地天空率と別途用地の店舗付き事務所を解説したい。次回も楽しみにお待ちしてます。 

 

 さて3連休だが本日は、外出もままならないだろうから天空率講座を始めたい。 講座開始!

 

 前回のおさらいからはじめよう

まずは用地条件から

 東側の用途地域が商業地域ゆえ日影規制、高度斜線は無し、西側の第2種中高層住居地域には、日影規制が、3/2時間受影面4m

高度斜線は無し。

 

前回は、

逆日影チャートによる逆日影計算

プランニングを行う。

 

 容積率を確認すると按分容積率 293.69 % に対して現況容積率 :  292.45 %残り面積 : 10.28 ㎡    利用率 :   99.57 %

ほぼ限界まで消化した計画建築物が作成された。

日影規制チェック

 

斜線チェック

①A断面

②B断面

天空率チェック

まずは、道路天空率計算を行う

区分区域が9区域でそのうちNG区域が4区域。

区域検証を最大幅員の区域からおこなった。

 

NGを解消すべく逆天空率で空地を確保してみると

 

 逆天空率でバルコニー側の両端部をカットしクリアーした。

TP-LIGHTに戻りカットした建物ブロックと重ねてみると

バルコニー端部を赤枠で示すようにカットする事でクリアーする事がわかった。

 

 本日は、その続きから

①最大幅員南側の住居系1.25勾配の区域から

この区域の場合、2種の施行令により区分される事がポイント。

 

 その1

 政令第135条の6第2項
「当該建築物の敷地が。道路高さ制限による高さの限度として水平距離に乗ずべき勾配が異なる地域・・・・適用については・・・勾配が異なる地域ごとの部分の」とする。

 この最大幅員の区域の特徴は、路線商業の境界線で2種中高層住居専用地域で区分された1.25勾配の区分。

 

その2

 この第2種住居専用地域の容積率は、面積按分され293%。

適用距離は、第2種中高層住居専用地域においては、200%から300%間は、25mが適用される。

ところが適用距離が20mで商業地域の適用距離が適用されているよいうだが?。

 

 この事を間違いでは?と質問を受ける事が多い。

区分法の政令第130条の11を参照していただきたい。

 

第130条の11 建築物の敷地が法別表第3(い)欄に掲げる地域、地区又は区域の2以上にわたる場合における同表(は)欄に掲げる距離の適用については、同表(い)欄中「建築物がある地域、地区又は区域」とあるのは、「建築物又は建築物の部分の前面道路に面する方向にある当該前面道路に接する敷地の部分の属する地域、地区又は区域」とする。

 

 接する敷地の部分は、すべて商業地域だ。したがって商業地域の適用距離20mが適用される。

*建築物の下側の茶の部分は、地盤面

この場合問題なくクリアーしているが天空率比較図で確認納得したい。

道路高さ制限を超えた赤部分の面積8.2に対して緑の敷地内空地は、13.85となり十分通風高さ制限NG分の通風採光が確保できるとされる。

 

 

7m道路の最大幅員1.5勾配区分区域

2以上の道路がある場合令132条1項で区分される。

令132条1項の区域

第132条 建築物の前面道路が2以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の2倍以内で、かつ、35メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が10メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす

 

最大幅員が始点幅11m、終点側幅9mと異なる場合、設計者が「敷地」入力の項で「道路幅員」の項を指定しない場合、狭い道路幅9mが最大幅員として自動設定される。

 この例では、最大幅員9mが7m道路側に2倍18m位置までを最大幅員9mが適用され後退距離2071を9m道路の反対側に加算した位置を起点とし適用距離20mが適用される。

18mを超えた位置以北は、7m道路の中心線から10mを超えた区域、その他(4m道路)の中心線から10mの位置まで区分される。

天空図の重ね表示で高さ制限超えた部分の面積8に対して敷地内空地が19.7で余裕のクリアである事がわかる。

ここまでが最大幅員施行令132条1項の区域。

 

施行令132条2項1.5勾配区分区域

2 前項の区域外の区域のうち、2以上の前面道路の境界線からの水平距離がそれぞれその前面道路の幅員の2倍(幅員が4メートル未満の前面道路にあつては、10メートルからその幅員の2分の1を減じた数値)以内で、かつ、35メートル以内の区域については、これらの前面道路のみを前面道路とし、これらの前面道路のうち、幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 この区域は、令132条の2項の区域だが区分法に関しては、注意を用する。

 最大幅員9mの2倍18mを超えた区域が7mと4m(水路2.6m)の2の道路ゆえ2項が適用される。18mを超えた区域には、7m道路が適用され「それぞれその前面道路の幅員の2倍」つまり14mまで7m道路からの斜線勾配が適用される。ところが距離を確認していただくと10.929mとなっている。

 これは、7m道路の後退距離2.071を加算した7m道路の反対側を起点とすると適用距離20mは、20-9.071m=10.929m≦14m 道路高さ制限は、適用距離までゆえ10.929mで確定する。

 

 施行令135条の6

前面道路との関係についての建築物の各部分の高さの制限を適用しない建築物の基準等

一 当該建築物(法第56条第7項第一号に掲げる規定による高さの制限(以下この章において「道路高さ制限」という。)が適用される範囲内の部分に限る。)の・・・

 

 道路高さ制限が適用されるのは、適用距離の範囲内までだ。

 

次に施行令132条2項1.5勾配区分区域

4m道路(水路2.6m)にまわりこんだ7m道路が適用される区域

ここでは、まず算定位置の事から

2.6m幅の水路が接してるが算定位置は、既存道路の反対側4m道路の反対側の位置に設定される。

 

 区域区分は、4m道路側道路中心から10mの範囲は7m道路が適用される。7m道路の境界線から2倍(それぞれその前面道路の2倍

14mまでが4m道路側にも後退距離334を7m幅員に加算した位置を起点とし道路高さ制限適合建築物が適用される。

 

  その際4m道路から奥行の距離は、4m道路の2倍8mまでとなる。

 奥行方向距離は、それぞれその前面道路の2倍8mと水路の反対側から後退距離334を加算した位置からの適用距離20mとの比較で決定される。

 

適用距離は敷地側に20-(7+0.336)=12.664 ≧8mとなりこの場合は、狭い8mで区域が確定する。(それぞれその前面道路の2倍)が有効。

これが7m道路中心から10mまでの区域の部分。

 7m道路の中心10mを超えた区域の部分は4m道路の中心から

10mまでで区分される。

 4m道路の道路幅員の半分が2mゆえ10-2=敷地側8mの位置まで

この区域の下側の位置は、いずれも4m道路境界線から8mの同一の位置で区分される。

 

 4m道路が仮に5m道路の場合見道路中心10mの位置は

10-2.5m=7.5mの段差ができる事になる。・・・・と書きたいところだが

この場合水路2.6mがある為、仮に4m道路でなく5m道路の場合水路幅を加算した7.6mは、7.6≧7m道路となりこの区域は、北側の水路込みの5m道路が反対に7m道路側に回りこむ事になる。

4m道路でない場合は、赤枠で示すように段差状になる。

 

施行令132条3項と1.5勾配区分区域

 

 政令132条

3 前2項の区域外の区域については、その接する前面道路のみを前面道路とする。

 

 この区域は、7m道路の2倍をこえた区域でさらに商業系1.5勾配で区分されるのがこの区域。2の条例で区分された為にアイソメ図で明快だが高さ制限をこえた赤部に対して敷地内空地が前面の後退距離分だけゆえ全ての算定位置でNG.

 さてこの区域をクリアーするには困難をともなう。

まずこの区域に空地を逆天空率で空地を確保すると

 

 4m道路に面した専有部が赤枠で示す様に縦方向に約800幅のスリットが必要になる。当然建物として成立しない。

高さ方向を逆天空率で斜にカット指定し

 

今まで幅カット(方位角)のみでクリアーしてきたが高さ(仰角)でカットししてみると

 

赤で表示されるのが斜にカットされた計画建築物。斜線断面図と比較すると

紺色で示す道路中心10mの高さ制限断面よりは、上方に膨らむが、コストがかかりそうだ。

 

 4m道路に面した壁面後退距離で調整してみよう。

 

後退距離を334から1278に変更しクリアーした。この場合には、後退距離を2~3度ほど変更しトライアンドエラーて最適値を算出した。

 ただし後退距離幅広くなった為、階段室の平面位置が後退距離の対象となった。

結果的に専有部を1325幅をせばめた為にそれより道路境界線に近い階段室までの距離1278が後退距離として採用された。

 

 結果を重ね表示で確認検証しよう。

後退距離分の計画建築物前面の空地(階段室後退距離との差の幅分)が左右に投影され高さ制限を超えた面積以上の広さとなりクリア。

 後退距離が変更になったので4m道路に面した区域区分が変更となる。

132条の2項の区域を再度発生計算し確認すると

 

 後退距離変更前、狭い後退距離334でクリアーした結果が後退距離を広げた結果NGとなった。

 前回クリアーした結果とNGになった今回の事例を天空率同時表示および天空率チャート図で比較し検証してみよう。

まずは重ね図で検証

 

 右側、後退距離少の高さ制限を超えた赤部の面積は、後退距離大の左側より大きい。ところが敷地内空地緑部は、それ以上に大きく投影された為クリアとなる。

 

天空率チャート図と重ねて検証をさらにすすめると

 

 右側が後退距離が少ない天空図の重ね図においてチャート上に示した始点からの空地幅が大きくなっている事がわかる。

これは、後退距離が少ない為、適合建築物が算定位置により近く、空地幅(緑部)が広く天空図に投影される為、道路高さ制限適合建築物がより大きく投影される分天空率が計画建築物より減少しクリアーする。

 

 一方、左側、後退距離で専有部の青破線枠で示す部分カットされた分、道路高さ制限を超えた計画建築物の面積は、小さくなるが、道路高さ制限適合建築物緑の空地分は、より遠くになり幅も狭く投影される。その分、天空率は、大きくなりNGとなった。

 

 天空率比較では、区域区分幅が狭く、算定位置からの見通しが良い場合、このように一見不可解な結果となる場合がある。

 

 今回は、階段室を移動する事でクリアーする事にした。

階段室を南側に移動しクリアーした。

 

商業地域側4m道路に面した区域は、以上でおしまい・・・と言いたいところだがまだある。

4m道路側に適用される最大幅員9mの区域

 再び令132条1項の区域

第132条 建築物の前面道路が2以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の2倍以内で、かつ、35メートル以内の区域及び その他の前面道路の中心線からの水平距離が10メートルをこえる区域 については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 

 最大幅員9mの2倍18mを超えたその他の前面道路7mと4mの中心から10mを超えた区域が4m道路側から後退距離1,278を超えた位置を規定として最大幅員9m道路が適用される。

 この区域は、すべて道路高さ制限内にある為、天空率はクリアーとなる。

 

ここまでが北側4m道路に面した商業地域の区域。

トータル9区域のうち7区域を検証。

次に第2種中高層住居専用地域1.25勾配で区分される区域区分法を解説・・・・・・・っと思ったが・・・・

本日も長くなった。3連休だ。

 ラグビーもある・・・・次回にしよう。

 

 次回は、4m道路に面した専有室の壁面位置が天空率により減少確定した。容積率低下では、おもしろくないのでプランを変更し容積率を追求後、さらに2種住居専用側の区分区域の解説を行いたい。

次回までお元気で!3連休をお楽しみください。ラグビー日本頑張れ!

 

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