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企画BIMによるマンション計画:斜線断面と天空率 ①

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1月28日

年始から早くも最終土曜日。

東京は今週後半から北風が吹き込み寒い。

本日も10度に達しない予報。

インフルエンザ流行のニュースに人並みにマスクで用心した。

くしゃみがでたが・・早くも飛散を始めたスギ花粉かな?体調は問題なし

 

ピンクの山茶花・・紅白山茶花の中でバラの花みたいに可憐。(造花のようにも見える)

 

 大坂ナオミ全豪決勝進出

本日夕方決勝戦は、勝利を願い赤ワインを用意しTVの前にスタンバイしなきゃ!。遊んでられない!

 

 アジアカップサッカーも若手が躍動感あって良いネ。

 いつのまにやらベトナムも強くなっちゃって・・・これからアジアでも気が抜けない試合が続きそうで困ったもんだ。

 月曜日のサウジアラビア戦は、錦織の準々決勝が長引いた為、TVを2台並べて観戦。・・もう大変。その時は、どっちも勝利でよかったが・・錦織5時間のダメージは大きかったな・・・今度こそはのジョコビッチ戦に期待したが15連敗・・・痛い。・でもよく頑張った・・。いい夢をみさせてくれた。

 次回5月の全仏オープンに期待しよう・・・。

きっとすぐ5月になっちゃうんだろな・・・日々の移ろいのはやさよ・・・。

 

 白鵬で決定と思ってた大相撲が後半よろけて俄然面白くなってきた。こうなったら貴景勝だ!連続優勝で大関昇進に期待したい。

 

 そんなこんなで、スポーツネタがつきた。・・天空率講座を開始したい。

 

天空率講座開始!

今回の事例は趣向をかえて土地情報から企画BIMTP-PLANNERで容積率を確保する為の設計手順とともに解説したい。

 

おおまかな手順は

用地情報入力⇒逆斜線計算⇒プランニング⇒容積率確保⇒斜線断面図⇒NG⇒天空率計算で解決。

 

 事例は、商業地域で容積率400%。

前面道路が17.5mと5mの2方向道路。

道路斜線、隣地斜線がいずれもNGになる事案。

 

 ①真北入力後(本例では解析結果に影響しない)、敷地形状および敷地境界条件を入力

 

 円弧で示す北側の隣地境界点間が狭い⇒「敷地区分方式」では厳しい事を意識しなければならない。

 

⓶ 用途地域の入力を行う

 

 最近の傾向として東京都内では、高度斜線を規定する行政が増加しているTP-PLANNERでは毎月のアップデートで対応しているが高度斜線の最新情報には、注意をしていただきたい。

 ただし今回は商業地域ゆえ高度斜線、日影規制は無し。

容積率は、400%を設定。400%ゆえ13階から15階程度の規模が必要になる。

 ③仮想建物入力

次に計画時において重要な事だが敷地に対して目的とする建物の範囲(キープラン)を仮想建物で入力する。

これはプランニングツールで下図の様に作成したブロックプランを

 「ファイル」「エクスポート」「TP-LAND/SKY転送」で出力後

 

TP-SKY(もしくはTP-LAND)の「ファイル」「TPLIGHT建物インポート]

で読み込み

 

「仮想建物」の項で「他の入力データを変換します。」アイコンをクリックし建物外形状を仮想建物に変換する。

仮想建物に変換される。

 ここでは変換読み込みの際は全ブロックが合成されるが、廊下、専有部、バルコニー、階段部ごとに区分して入力してもよい。

 

 この様にブロックを区分し入力するとNG部がより明確になる。

 

 仮想建物(キープラン外形)を入力する事により後退距離等が明確になり逆斜線等が現実的に対処する事が可能になる。(日影規制がある場合には、建物幅が確定する事でより現実的な可能空間が算出される。)

 まず目的とする建物のキープランを作成する事がポイント。

 

 さてここからの解析は、各処理が1秒程度。

④逆斜線計算実行

 

まずは逆斜線計算から

 逆斜線計算とは、仮想建物内をメッシュ分割しその交点に可能高さを算出する手法だがメッシュの発生法として分割数を指定する方法とX,Yの距離指定の方法がある。今回は100mm(10cm)間隔を指定。

 

 「仮想建物外壁後退距離」のラジオボタンをチェックする事により後退距離を考慮した可能高さが算出される。

 

 道路は2方向ゆえ令132条が考慮され、隣地高さ制限は31m以上の部分が後退距離を考慮し制限される。

 尚、高度斜線がチェックされているが用途地域設定で指定が無い為無視される。

 

⑤逆斜線、解析結果確認

鳥かご図

ブロック図

 9階までほぼ約280㎡、15階部の床面積が214㎡に主に隣地高さ制限でカットされている事がわかる。

等高線は

 西側17.5m道路に面する部分は、後退距離が1mゆえ

道路幅員17.5+1×2=19.5

適用距離20mゆえ仮想建物西側道路から50㎝ほど

 

南側5m道路に面する部分は、後退距離1.1m 

道路幅員17.5+1.1×2=19.7

30㎝程、道路高さ制限適用距離内にある。

 

 ただしほとんどが北側の隣地高さ制限で12階からカットされる事がわかる。

 

⑥解析結果をガイドにプランニングを行う。

 

この結果を参照しながらプランを作成する。(以下TP-LIGHTでの作業)

⑥-1 「階高・設定」を行う

 今回は

敷地面積650.1㎡、容積率400%ゆえ容積対象延床650×4=2600㎡

 

 基準階の専有部+EV部が面積フロア単位で205.98㎡

EV関連(EVホール2×0.6:1.2㎡+EV2×2.6:5.2㎡=6.4㎡)が容積対象外ゆえ

205.98-6.4=199.58 が容積対象面積  2600÷199.58==13階

1階に1/5緩和対象の駐車場設置およびエントランス関連を考えると14階程度が必要になる。

 

⑥-2キープランで指定面積の専有室を確保する手法

 

容積対象面積199.58㎡を3住戸にほぼ均等に配分すると

199.58÷3≒66.5㎡

66.5㎡中心に妻側等を面積をやや多めに配分していきたい。

 

この操作は「面積指定分割」を使うと容易に指定面積形状が獲得可能となる。北側妻側に67㎡強の面積を確保したい場合は

 専有室をクリックし選択後、右ボタンメニューから「変形関連」「面積指定分割」を選択し北側の境界線をクリック後指定面積を確保する方向(下側)で再度クリックすると

 

 面積分割ダイアログで上の境界線から67㎡強を作成するダイアログの設定を行い「OK」ボタンをクリックすると

ダイアログで指定した100mm単位以上の丸め処理を行った67.12㎡のブロックが作成される。

同様に指定を続け

中央部は65㎡強の指定、残りがEV部を含む南側妻側となる。

EV部を配置すると

設計者の意図する面積を有するキープランが作成される。

*バルコニーは確定した専有の壁線で切断し各住戸の専有バルコニーとした。

任意階で作成したキープランを14階まで階複写し

屋根(パラペット部)と1階エントランス部を作成

階段室は令2条3項に対応し1/5緩和が自動適用されメール、管理事務、メールは容積参入が自動設定される。

 

容積率および住戸数を確認すると

 面積諸表は逐次確認可能だが容積率399.88% 消化。

住戸数39戸獲得。

 さて問題は高さ制限だ逆斜線の等高線で確認すると

 10階から道路高さ制限の影響を受け12階から隣地高さ制限が厳しくなる事がわかる。

斜線断面図で確認すると

北側隣地高さ制限と南側道路斜線は

等高線が示す様にやはりNGだ。容積率はゆずれない!

天空率計算だ!

となるが、今宵はここらで良かろうかい・・(昼だけど西郷ドンを引きづってるんでご勘弁)。次回は天空率で解決する手法を解説。

 

では次回までインフルエンザに負けない様お元気で!  hi

 

比嘉ブログ

 

 


企画BIMによるマンション計画:一隣地方式有効活用⓶

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2月2日土曜日

東京は、快晴の土曜日。

本日は、日大不動産鑑定士の為のCAD実務修習の日でいつも通りの出勤で講習生をお待ちしている。

 これは、千両でも南天でもなく万両。・・・だと思う。葉の下側に実がつくのが万両だと聞いた事がある。

 ・・・そんな事はどうでもよくて・・・

昨晩はなかなか寝られない夜となってしまった。

予定では、万歳から始めていろいろ森保ジャパンの事をあれこれと書くはずだったが・・・・気持ち良い程の完敗!・・・

 気持ちの整理がつくまで、新聞もTVのスポーツニュースも見ない事にしたい。

 今日の講座は荒れそうだ・・・。

そろそろ皆さん登場の時間だ。講座は、負けない様ベストを尽くしたい。講座メンバーは、奇しくも11人。イレブンだ。・・・・。

では、講座の様子は、終了後アップするとしたい。

.......................................................................................................................

17時半

日大不動産鑑定士の為のCAD実務修習終了!

日影規制から天空率までの法規解釈そして建物想定までの流れを理解するのに1日コースでは、厳しい。・・がなんとか全員が5階プランまで作成できた。

 DVDおよび解説書でじっくり復習していただきたい。

お疲れ様でした。

 

本日の比嘉ブログ講座も長いぞ!

 

天空率講座開始!

 

 前回から始めた事例は、商業地域で容積率400%。

前面道路が17.5mと5mの2方向道路。

道路斜線、隣地斜線がいずれもNGになる事案。

図1

 前回のおさらいから(詳細は前回分を参照)

まず、高さ制限,および可能容積率によりどの程度の規模の建築物が可能であるのか確認する。

 

 可能空間を算出する為には、設計者のイメージするキープランを仮想建物として外形状を入力する。

 その事により後退距離等が明確になり逆斜線等がより現実的な空間として算出される。今回は、プランツールで容積率を400%消化する規模の建物算出後その外形状を仮想建物に変換した。

 

図2

 

容積率および住戸数を確認すると

図3

 面積諸表は逐次確認可能。指定容積率400%に対して399.88% でほぼ消化。住戸数39戸獲得。

 さて問題は高さ制限だ逆斜線の等高線で確認すると

図4

 斜線断面図で確認すると

北側隣地高さ制限と南側道路斜線はいずれもNGだ。

図5

天空率計算だ!・・・となる。

 

今回は、天空率計算を行う手順を解説したい。

ポイントは2項目

ポイント①

前面道路が17.5mと5mの2方向道路ゆえ令132条で区分された道路天空率

 

ポイント⓶

北側の隣地境界点間は、極めて狭い幅で区分されている事から「敷地区分方式」ではNGが予想される。その際の対応方法。

 

まずは①道路天空率計算から

天空率計算は、プランニングにおいては、迅速に結果を確認したい。

 その為、計算方式プルダウンで「道路」を選択後「計算実行」をクリックすると結果を得られる。この事によりプラン変更後瞬時に可否がわかる。

図6

 

 この事例の場合、数秒程度で施行令132条を考慮した天空率計算比較が行われる。

図7

 結果は、すべて青表示で計画建築物天空率が道路高さ制限適合建築物天空率を上回った事がわかる。

 

 解析結果の検証あるいはNGの際の逆天空率計算、申請図の作成等は「ファイル」「エクスポート」「TP-LAND、SKY転送で行う。

図8

 

適合建築物の根拠をTP-SKYを起動し行う。

転送する際の建物形状は

図9

 転送する建物形状は、壁厚および仕上厚を有しており

壁厚および仕上厚を付加するのか、屋根で包絡した安全処理をするなどの指定が可能だ。図9の内容は初期設定でそのまま解析。

図10

また建物形状は、屋根布施状態の処理を解除すると

図11

バルコニーあるいは、廊下等の下抜け形状のブロックがそのまま下図の様に表現される。

図12

バルコニーの下側の空間を天空率に評価したい場合は有効だ。

今回は、包絡した形状(図13)で区域等を確認してみたい。

西側最大幅員17.5m道路側は

図13

道路反対側から後退距離0.966m移動した位置を起点とし適用距離20mが計画建築物北西側が高さ制限を超えている事がわかる。

アイソメ図では

図14

天空率比較図で確認すると

図15

 高さ制限を大きく超えているが敷地南側では、適用距離20m以内には、高さ制限適合建築物のみで、空地として評価されクリアーしている事がわかる。

 南側5m道路側の道路境界線の接道長は、30.108mゆえ最大幅員17.5mの2倍35m以内ゆえ全域17.5m道路の対象となる。(令132条1項)

図16

 この区域は、敷地内東側に十分な空地がある為、その分で十分通風採光が確保される。天空率的にまるで問題ない事がわかる。

 

 

 次にポイント②隣地境界点間が狭い場合の隣地境界天空率だ。

プランニンング時における隣地天空率では

図17

 「隣地」を選択するとJCBA「敷地区分方式」が採用される。

当初より想定された事だが北側隣地境界点間幅が狭い箇所でNGとなっている。NG区域の右端のNG区域をTP-SKYで検証すると

図18

 天空率計算は、高さ制限を超える計画建築物に対して、通風採光を補う敷地内空地の有無を確認するのが天空率計算。

 

 ところが敷地区分方式では、敷地境界点間で高さ制限適合建築物が想定される為、隣地境界点間がせまい場合、本来存在する円弧部の空地が無視される。この事を不合理な事例とする。

*他不合理な事例として凹型隣地境界の算定位置は自己敷地内に算定位置が発生するなどの不合理もある。

 

 図18を参照すると高さ制限をわずかに超えているだけで、敷地内空地からの通風採光を評価していない。

 これでは、従来の斜線断面によるチェックと変わりない。

この場合の適合建築物と計画建築物によるアイソメ図は斜線断面図と同様のチェックをしている事に他ならない。この様な場合の敷地区分方式は、天空率で高さ制限を撤廃する目的に反する為、不合理な処理と考えられる。

 

 順々にNGを確認すると全てのNGの原因が同様である事がわかる。

図19

図20

図21

 

 いずれのNGの場合でも計画建築物を高さ制限内まで低く設定するか、敷地区分方式で天空率をクリアーする為には、狭い区域の中の計画建築物にスリットを設置しなければならず耐震性に少なからず影響を及ぼすと思われる。 まさに不合理な処理法。

 隣地住民にとって通風採光も大事だが地震による倒壊はそれ以上に問題である事はいうまでもない。

 

 この様に敷地区分方式では、さまざまな不合理が起こりうる。この不合理は、天空率施行以来10年を超えた審査の現場では、常識化している。

 

 JCBAでは、そのような場合、「一の隣地方式」の利用も可とする。

 

 プランニング時で「一の隣地方式」で解析すると

図22

「一の隣地方式」を指定し「計算実行」とすると

図23

 

 敷地内に隣地高さ制限を、わずかに超えている一方十分な空地がある本事例の場合、NGになる事があってはいけない。

 

 「一の隣地方式」の場合注意を要するのは、基準線の端部の延長だ。

 端部が入隅の場合、このように隣り合う道路に基準線が延長されないと入隅部(Y方向隣地境界線)に面する算定位置が比較されない。

安全側の見地からこの様に自動延長される。行政によっては、基準線を道路内まで延長しないと判断される考え方もあるようだ。最終確定は審査サイドと協議する必要があるが一般的に算定位置が増加する方法を選択した場合、安全側と考えられる。

 

 端部が出隅の場合B部分は不要と思われるので削除する。TP-SKY転送で行う。

図24

 

図23B側が面する位置までの延長でA側は、自動処理位置のまま解析した。

 

 このところの隣地天空率の審査の現場では、近似方式による処理法も多くみられるようになった。

 近似方式は国交省編集「平成14年建築基準法快晴の解説」P79で解説に準じて区域を面する方向毎に区分すると解釈する

図25

 

近似方式も解説しておきたい。(近似方式の詳細の解説は「隣地天空率再考 10 近似方式」

を参照していただきたい。ここでは結果のみ今回は、面する方向を北側隣地境界と東側隣地境界の2の区域とする。

設定方法は、「敷地」入力において連続する北側の隣地境界線を選択し同一区間設定欄で「設定」ボタンをクリックする

図26

比側側の隣地境界線は1ゆえ設定の必要はない。近似方式の設定は、TP-SKYで行い「一の隣地方式」で発生すると同一区間ごとの適合建築物および算定基準線が自動発生する。今回は図25同様に基準線の延長を編集した。

北側隣地境界に面した区域は

図27

東側隣地境界線に面した区域は

図28

 

 近似方式は、従来の隣地斜線との親和性が高く、理解されやすいようだ。

この方式を採用すると隣地境界線においても屈曲道路天空率同様に多少の屈曲および狭い境界があった場合でも対処する事が可能になる。

 

 面する適合建築物の想定の基本は、敷地全体が区域内に参入される事。算定基準線の端部から垂直切断する事なく、敷地全体に寄棟状に高さ制限を適用する。

 基準線の端部の延長は、審査との協議の上確定する事。その際、隣地境界線から水平距離を住居系では8m、商業系では、6.2mの間隔で均等に連続配置する。

 

第百三十五条の十 法第五十六条第七項第二号の政令で定める位置は、当該建築物の敷地の地盤面の高さにある次に掲げる位置とする。
一 法第五十六条第七項第二号に
規定する外側の線(以下この条において「基準線」という。)の当該建築物の敷地(隣地高さ制限が適用される地域、地区又は区域内の部分に限る。)に面する部分の両端上の位置
二 前号の位置の間の基準線の延長が、法第五十六条第一項第二号イ又はニに定める数値が一・二五とされている建築物にあつては八メートル、同号イからニまでに定める数値が二・五とされている建築物にあつては六・二メートルを超えるときは、当該位置の間の基準線上に、同号イ又はニに定める数値が一・二五とされている建築物にあつては
八メートル、同号イからニまでに定める数値が二・五とされている建築物にあつては六・二メートル以内の間隔均等に配置した位置

 

 近似方式は、ローカルルールの「1m以内で近似する」などの判然としない方式を法的に合理的に解釈した方式として利用されている。

 

 今回も長くなった。ここらでよかろうかい! 

 

次回もサポートセンターに寄せられた質問からの講座です。

次回までお元気で!    hi

 

比嘉ブログ

 

 

複数用途地域の隣地天空率 ①

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2月9日3連休始まりの土曜日は、史上最強の寒波襲来の予報。

東京は、昨晩から雪がちらほら降り始めた・・?ようだ。

 雪が本格的に降る前にと思い・・出かけてきたが午後4時現在、夜明けから降雪無し・・。はずしたかたかな?

 

 これは昨日、出社前の公園でやっと見つけた黄アザミが寒そうにしてる。太陽さえぎるな!ってか。・・・ごめん。日照権を侵害してしまったようだ。

 ・・・・おや・・・速報!4大陸スケート3回転アクセルの紀平梨花が逆転優勝した・・・イイね。・・宇野昌磨も続け!

 

 いいはなしがでたところで天空率講座を始めようかな。

 

今週もサポートセンターに寄せられた質問をアレンジして解説していきたい。

事例は、

図1

敷地面積 755.21 ㎡、 用途地域が17.5m道路からの路線20mまでが商業地域:容積率500%、20m超が2種住居容積率400% 。

按分された容積率は、457.81 %

 

 プランは、

図2

14階の建築物で現況容積率は、457.31%で容積率99.89%消化。

残3.78㎡:住戸数52個を獲得。これで形態制限内におさめられるかがテーマ。

 

日影規制が無い為、高さ制限が問題だ。断面図で確認。

隣地高さ制限は

図3

商業地域側北側断面NG、住居地域東側:階段部断面NGとなっている。

道路高さ制限はどうだろう、まずは17.5m道路側

図4

10階部からNG。

さらに2種住居地域側5m道路側は

図5

やはりNG。

17.5m道路が回り込んだ住居系側は、12m超道路の為、法56条3項が適用され1.25Wの位置まで1.25勾配が適用され以降適用距離まで1.5勾配の高さ制限に変化している。

 法56条3項の制限のこの部分も大きくNGだ。

法56条3項に関しては、比嘉ブログは5週にわたり詳細の解説を行った。

道路天空率 法56条3項を考察する その1

を確認していただきたい。

 

 まずは前回に引き続き隣地天空率だが今回は用途地域が商業地域と2種住居地域で高さ制限勾配が異なる。

 制限勾配が異なる場合、隣地高さ制限適合建築物は、施行令135条の七 2項で規定される。

 

2 当該建築物の敷地が、隣地高さ制限による高さの限度として水平距離に乗ずべき数値が異なる地域、地区又は区域(以下この章において「隣地制限勾こう配が異なる地域等」という。)にわたる場合における前項第一号の規定の適用については、同号中「限る。)」とあるのは「限る。)の隣地制限勾配が異なる地域等ごとの部分」と、「という。)の」とあるのは「という。)の隣地制限勾配が異なる地域等ごとの部分の」とする。

 

敷地」を勾配が異なる区域ごとに区分する為、 商業地域側2.5勾配、2種住居1.25勾配の2区域に区分し天空率比較を行わなければならない。・・・これが施行令の意図するところ。

 

 

 前回に引き続き「敷地区分方式」から解説をはじめたいが、勾配区分される場合、「敷地区分方式」の不合理が一段と明確になる。

 2項をよく確認していただきたい・・区分される場合は、「隣地制限勾配が異なる地域等ごとの部分の」などと明確に記されている。隣地境界点間で区分するとは、記述されてない。

 

 法文に記されてない方式で区分すると、どの様な不合理が発生するのか・・。特にこの事に着目していただき検証しよう。

 

敷地区分方式

図6

これは、2種住居地域側1.25勾配の区域。

本来1.25勾配の区域は2種住居地域で一区域だが境界点間で区分するとこの事例では14区域存在する可能性がある。

*適合建築物が面する方向に無い場合は不要になる。後述基準線部参照。

 

 敷地境界点間で区分する事の不合理を確認していきたい。

図7

この区域は、2週住居側、1.25勾配の区域。敷地区分方式は、境界点間で区分する。下側が入隅ゆえ入隅角の半分まで上側の境界点は出隅で境界線に垂直に切断される。

 前回と同様の指摘だが敷地区分方式では「当該建築物の敷地」に反して境界点間で区分される為。赤円弧で示す本来存在する敷地内空地が無視される。その為、通風採光が良好であると思われるP8がNGになる不合理が行る。

 

 これはNGポイントP9でも同様で

図8

前面にある突起状の敷地約60㎡ほどが通風採光に寄与しないと判断される。敷地東側にも同様の空地があるがいずれも無視される。

 

 2例の算定位置では、屈曲した隣地境界線に「敷地区分方式」を適用するとおこる比嘉ブログで指摘してきた内容と同様。

 

 勾配区分における敷地区分方式不合理を解説する前に算定位置(基準線)を規定する政令を確認したい。

(法第五十六条第七項第二号の政令で定める位置)
第百三十五条の十 法第五十六条第七項第二号の政令で定める位置は、当該建築物の敷地の地盤面の高さにある次に掲げる位置とする。
一 法第五十六条第七項第二号に規定する外側の線(以下この条において「
基準線」という。)の当該建築物の敷地(隣地高さ制限が適用される地域、地区又は区域内の部分に限る。)に面する部分の両端上の位置
二 前号の位置の間の基準線の延長が、法第五十六条第一項第二号イ又はニに定める数値が一・二五とされている建築物にあつては八メートル、同号イからニまでに定める数値が二・五とされている建築物にあつては六・二メートルを超えるときは、当該位置の間の基準線上に、同号イ又はニに定める数値が一・二五とされている建築物にあつては八メートル、同号イからニまでに定める数値が二・五とされている建築物にあつては六・二メートル以内の間隔で均等に配置した位置
 
2 当該建築物の敷地が隣地制限勾配が異なる地域等にわたる場合における前項の規定の適用については、同項第一号中「限る。)」とあるのは、「限る。)の隣地制限勾配が異なる地域等ごとの部分」とする。

 

ここでも敷地(隣地高さ制限が適用される区域・・・)に面する部分の両端上の位置。とある。面する部分に適合建築物が無い場合不要となる。

図9

 敷地区分方式ゆえ境界点間で区分されているのだが勾配1.25に面した位置16m外側に基準線を発生し天空率比較を行われなければならない。基準線は、商業地内だが面する方向が2種住居の高さ制限に面する。

 この部分は計画建築物が存在しない為、本来通風採光を獲得する為の空地として重要だが、敷地区分方式では、無駄な空地とされる。

これも、天空率解析の目的に反し不合理である。

 その一方、申請図には、本来省略する事ができない。(無駄な作業が要求される不合理)

 

 次に1.25勾配(2種住居地域)に面する西側再端部の区域は

図10

 

用途境界線と入隅端部で区分されるこの区域の右端まで基準線が延長され左端は、この区域に面する左端に垂直に交わる位置まで延長される。

 

 次の境界点間は

図11

 

 この隣地境界点間から左側は、1.25勾配の区域に面しない事になり。図10で示す区域が最西端となる。

 

 その結果、1.25勾配の区域は

図12

 

合計8区域となる。本来勾配区分ゆえ1の区域が敷地区分では2種住居側で8区域。

 

次に2.5勾配の区域を検証しよう。

図13

図11の要領で面しない区域を削除した2.5勾配の区域が11区域。

解釈が困難と思われる区域を検証したい。

まず4の区域から

この区域は、5から6の境界点に面した区域だがそもそも南側に面しており西側の2.5勾配(商業地域)に面するのか?と思うのだが

図14

 

 5から6の境界点の6側は入隅ゆえその角度の半分の延長方向で2.5勾配区域が区分され右側の用途堺で区分される区域までが面する区域。

 5から6隣地境界線からその部分には充分な距離がある為に計画建築物は、高さ制限内にありクリアーとなる。

 

 通風採光のチェックには、ほとんど関係しないこのような区域が敷地区分では多い。

 5の細幅の区域も興味深い確認してみよう。

図15

 

例題を作成した比嘉にも予期できなかった区域だが、どうやら用途堺が円弧で示すように微小幅で2.5勾配の区域にある。

微小の変換が微笑になってしまい苦笑してしまった。こうなると笑ってしまうしかない敷地区分では通風採光に寄与しないとされる悲しい区域だ。)

 最後にNG部を考察

図16

 

 道路内まで延長された算定位置でNGになっている。原因は、道路側出隅部が垂直切断されている為、道路に面した空地が適切に評価されない。このような場合、垂直切断しない行政の仕様もある。

 出隅側垂直切断の指定を解除すると

図17

 

クリアーする事になる。天空率、特に隣地天空率の場合わずかな空地を算入するか否かで結果が大きく異なる。

 

では「一隣地方式」で解析するとどうだろう。

まずは1.25勾配(2種住居地域)側

図18

商業地域側

図19

一隣地方式では、法文どおりの勾配区分による2区域、敷地区分方式では19区域。

 では、一隣地方式の検証考察といきたいところだが今回も長くなったここらで良かろうかい!(西郷ドン今だひきづり)

 

 

 次回は、一隣地方式の検証に加えて近似方式そして道路天空率を解説したい。次回までお元気で!インフル、花粉に負けるな!  hi

 

 

比嘉ブログ

 

 

複数用途地域の隣地天空率 ⓶

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1月16日 土曜日 東京は、昨日までの寒さも一休みで快晴。

本日から来週にかけて暖かくなるとの予報。

 これは昨日、冬空の下 梅の花がちらほら、曇りで暗い画像を明度補正したら梅のピンクがきれいに浮き出た。これもイイネ。

 

 今週は、・・・水泳池江璃花子選手の発表に衝撃をうけた。

・・必ず戻ってきます宣言の池江選手、これもサクセスストーリーの始まりだ。世界中が愛している!・・・頑張れ!

 

 今週の講座は、逆日影、日影講座で設計事務所の皆さんが3人で受講された。(3者別会社)

手計算の逆日影で日影規制を徹底学習後、逆日影チャートを利用した逆日影計算。屋根伏せ図から申請図等の作成。

NG建物を3D日影チャートを利用し効率的にNG箇所を抽出しクリアーする方法まで。

無事時間内で終了。お疲れ様でした。次回天空率の講座でお会いしましょう。

 

 さて早速だが先週からの続きシリーズの天空率講座をはじめよう。

 

 前回から用途地域の異なる用地の天空率解析を解説している。

事例は、

図1

敷地面積 755.21 ㎡、 用途地域が17.5m道路からの路線20mまでが商業地域:容積率500%、20m超が2種住居容積率400% 。

按分された容積率は、457.81 %

 

 プランは、

図2

14階の建築物で現況容積率は、457.31%で容積率99.89%消化。

残3.78㎡:住戸数52個を獲得。これで形態制限内におさめられるかがテーマ。

ところが高さ制限では隣地高さ制限の断面で確認すると

図3

NG。

道路高さ制限も

図4

NG。

そこで天空率計算となり前回は隣地天空率を解析。

隣地天空率では制限勾配が異なる場合には、施行令135条の七 2項で規定され制限勾配が異なる地域等ごとに区分解析しなければならない。

 

2 当該建築物の敷地が、隣地高さ制限による高さの限度として水平距離に乗ずべき数値が異なる地域、地区又は区域(以下この章において「隣地制限勾こう配が異なる地域等」という。)にわたる場合における前項第一号の規定の適用については、同号中「限る。)」とあるのは「限る。)の隣地制限勾配が異なる地域等ごとの部分」と、「という。)の」とあるのは「という。)の隣地制限勾配が異なる地域等ごとの部分の」とする。

 

JCBAにおいて隣地天空率を行う場合、「敷地区分方式」と「一隣地方式」さらに「近似方式」等がある。

 

 前回は、敷地境界点間で区分する敷地区分方式で解析したその結果

 

1.25勾配(第2種住居地域)区域が8区域。

図5

2.5勾配の杭域は11区域。

図6

本来勾配区分では、この場合2区域のはずが合計19区域に区分される。

 勾配が異なる用地の場合、敷地区分方式ではその区分法の不合理がより顕著になった。

 

そして、一隣地方式を適用するのだが、前回は、結果のみを提示した。

 

1.25勾配(2種住居地域)側

図7

商業地域2.5勾配側

図8

一隣地方式では、法文どおりの勾配区分による2区域。

 

今回は、一隣地方式により区分された区域および基準線を検証していきたい。

JCBAのホームページに掲載されている参考事例を確認すると

図9

 事例が広い敷地の事例でA側(住居系)の隣地境界線からの勾配が商業系地域の高さ制限適合建築物に影響を与えない場合。

右側が敷地幅が狭くA側からの高さ制限勾配が商業側に影響を与える場合。

 上段は、「敷地区分方式」を解説し下側が「一隣地方式」の基準線の延長を解説している。

 先週提示した結果から住居系1.25勾配側を拡大すると

図10

基本的に図9右下の例に準じて作成されている事がわかる。

算定基準線は全ての隣地境界線の端部まで延長されており隣地高さ制限も全ての隣地境界線からの高さ制限が適用されている。

商業系側は

図11

商業系側も同様に全ての隣地境界線の端部間に基準線が延長されている。

 

 基準線は、日影規制の規制ラインと同様に隣地境界線の外側に16m、12.4mの位置に設定しなければならない。

 

(法第五十六条第七項第二号の政令で定める位置)
第百三十五条の十 法第五十六条第七項第二号の政令で定める位置は、当該建築物の敷地の地盤面の高さにある次に掲げる位置とする。
一 法第五十六条第七項第二号に規定する外側の線(以下この条において「
基準線」という。)の当該建築物の敷地(隣地高さ制限が適用される地域、地区又は区域内の部分に限る。)に面する部分の両端上の位置
 
この事の解説をJCBAでは
図12

「日影規制の測定線と同様の考え方」と解説している。

 

一の隣地方式の検証をさらに進めるて

図9の左下の方式で作成すると

図13

この場合、住居系側。

後退距離は、住居系側で最近接する位置1.46mが適用される。端部の延長は、面する方向の端部に垂直な位置まで延長している。図10では、商業系も含めた最近接する後退距離を採用。(安全側では、ある)

アイソメ図は

図14

次に商業系側を同様に区分してみると

図15

 片流れ状に高さ制限適合建築物が適用される。ところが図11と比較していただくと円弧で示す部分が東側の隣地境界線からの高さ制限を受けている事がわかる。

 その為、隣地高さ制限は図11と同様に作成し基準線は、図15と同様に作成すると

図16

隣地高さ制限適合建築物は、全ての隣地境界線からの高さ制限に適合し算定基準線も法文に適合した隣地境界線から12.4m外側に設置される。

 基準線に関して敷地区分方式の図5、図6を確認していただくと全ての隣地境界線からの16m、もしくは12.4mの外側にない。特定区間の隣地境界線から外側に設定されてない。敷地区分方式を指定する審査機関は、この事の解釈を明確にしていただきたい。

 一隣地の場合先述したJCBAのホームページに法的根拠も含めて明確に記載されている。

 

 さて近似方式はどうかな?と考えてみるとこの場合面する方向毎に区分されており、近似方式とするなら商業系側は、図15の手法となる。つまり面する境界線側から片流れ状の隣地斜線勾配を設定する手法に他ならない。

近似方式をアイソメ図で確認すると

図17

このように片流れ状になる住居系側の隣地境界の影響を受けない形状となる。

近似方式と一隣地の結果を比較検証すると

図18

解析結果部を拡大すると

図19

やはり一隣地は、東側隣地の影響を受ける分、一の隣地の適合建築物の天空率が増大している事がわかる。その分差分も減少しており安全側である事がわかる。

 

近接するそれぞれの東端の天空図を重ね表示して比較してみると。

近似方式の場合

図20

 

赤円弧で囲った適合建築物上に着目し一隣地方式と比較していただくと

図21

 

一隣地方式東側は、寄棟状にカットされている事がわかる。その分高さ制限適合建築物天空率が上昇し計画建築物との差分が近接している。

 

一隣地方式は、寄棟状にカットされ(円弧部)その分で高さ制限適合建築物が大きくなっている。

 JCBAで一隣地方式が安全側とするのはこの事。

さて、道路天空率だが前回お伝えした様にこの2方向道路は、勾配区分に加えて住居側にまわりこんだ17.5m道路が12mを超える為、1.25Wを超えた位置から2種住居側も1.5勾配となる。

 

 この解説は次回に行う事としよう。

次回までお元気で!      hi

 

 

比嘉ブログ

 

 

複数用途地域の道路天空率 ①

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2月23日曇天の土曜日。

今週の東京は、春を思わせる気温の高い日が続き・・冬の終わりも近いかな?・・ちょっと気分良し。しかし公園での草花さがしには、苦戦している。やっと見つけた今週の草花は

葉がニラに似ているが毒があるという水仙の花。くれぐれも食しない様ご注意を!!

白の水仙の花言葉は神秘・・。色によって違うようだ。

 

 今週は、1昨年から続いている6社合同BIMセミナーの打ち合わせ。いよいよ本格的になってきた。次回開催は、仙台市で4月19日に決定した。

例により用地情報からボリューム算出、構造連携で構造図そして意匠CADとの合体、さらに躯体、仕上げ関さん、設備BIM連動と続く流れを実演で解説する。おや比嘉が隠れてしまったのでもう一枚

 近々申し込みサイト立ち上げの予定!乞うご期待!

 

 本日は、早朝より出かける予定有り、早々に天空率講座を開始いたい。

天空率講座開始!

 用途地域の異なる用地の天空率解析を解説している。

事例は、

図1

敷地面積 755.21 ㎡、 用途地域は、17.5m道路から路線20mまでが商業地域:容積率500%、20m超が2種住居容積率400% 。

按分された容積率は、457.81 %

 

 プランは、

図2

14階の建築物で現況容積率は、457.31%で容積率99.89%消化。

残3.78㎡:住戸数52個を獲得。これで形態制限内におさめられるかがテーマ。

斜線断面で確認すると隣地、道路高さ制限がNG。

前回までは隣地高さ制限天空率を解説した。

 結論としてJCBAのホームページに記載されている

「一の隣地方式」を採用し、算定位置も1つにまとめると、安全側となる。」の記述の検証にもなった。

 

 さて今回は道路天空率だ。道路斜線断面を確認すると

図3

NG。

道路天空率の検証開始!。

まず今回の用地を再度確認していただくと

図4

西側前面道路幅員が12m超の17.5m。そして路線20mの位置から住居系に用途および高さ制限勾配が異なる。

 

この様な条件下では基準法56条3項6項を確認する必要がある。

住居系、前面道路が12mを超えた区域は、斜線勾配が幅員の1.25倍の位置から1.5に変わりその手前は1.25勾配の2区域に区分される。

 

3 第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域又は準住居地域内における前面道路の幅員が十二メートル以上である建築物に対する別表第三の規定の適用については、同表に欄中「一・二五」とあるのは、「一・二五(前面道路の反対側の境界線からの水平距離が前面道路の幅員に一・二五を乗じて得たもの以上の区域内においては、一・五)」とする。

 

さらに2方向道路ゆえ6項が適用され

 

6 建築物の敷地が二以上の道路に接し、又は公園、広場、川若しくは海その他これらに類するものに接する場合、建築物の敷地とこれに接する道路若しくは隣地との高低の差が著しい場合その他特別の事情がある場合における前各項の規定の適用の緩和に関する措置は、政令で定める

 

具体的には、比嘉ブログでは、おなじみの令132条でさらに区域区分される。

 

第百三十二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、かつ、三十五メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。
2 前項の区域外の区域のうち、二以上の前面道路の境界線からの水平距離がそれぞれその前面道路の幅員の二倍(幅員が四メートル未満の前面道路にあつては、十メートルからその幅員の二分の一を減じた数値)以内で、かつ、三十五メートル以内の区域については、これらの前面道路のみを前面道路とし、これらの前面道路のうち、幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。
3 前二項の区域外の区域については、その接する前面道路のみを前面道路とする。
 
 早速解析してみよう。
まずは、「新天空率」算定領域で上記法56条3項6項と施行令132条を考慮した天空率算定領域区域が区分される。
図5
「自動発生」ボタンをクリックすると一瞬で区域区分と算定基準線が発生した。
合計5区域に区分された。
 
そして天空率計算を実行すると
図6
これも2秒足らずで解析終了。全ての区域でクリアーした青表示になっている。
最大幅員側から検証を開始!
図7
 
 

この区域は、令132条1項最大幅員の区域。

後退距離0,914m、最大幅員17.5mの反対側0.914mを起点として適用距離25mまでが最大幅員の区域。

5m道路側に十分な空地があり天空率は、問題なくクリアーしている。

 

 次に最大幅員17.5mが5m道路幅員に2倍かつ35m以内は、17.5m幅員が適用される区域。

ただしこの区域は、路線20m超で2種住居区域で用途地域が異なる。

2種住居側にまわりこんだ最大幅員17.5mは12m幅を超えている為に、法56条3項が適用される。

図8

 

 最大幅員の境界線から35mまでは最大幅員17.5mが適用される。

 

用途境界線を越えた2種住居地域側は、法56条3項の適用区域となる。その2週住居側では、

(最大幅員17.5m+後退距離1.6m×2)×1.25=25.875m

を超えた区域は、1.5勾配が適用される。

図9

道路高さ適合建築物は、勾配区分される為、商業地域も含めた1.5勾配区域は一の区域となる。(段差状)

道路に面する領域で用途地域が異なる場合

 適用距離の設定は政令第130 条の11で確定する。

 

第百三十条の十一 建築物の敷地が法別表第三い欄に掲げる地域、地区又は区域の二以上にわたる場合における同表は欄に掲げる距離の適用については、同表い欄中「建築物がある地域、地区又は区域」とあるのは、「建築物又は建築物の部分の前面道路に面する方向にある当該前面道路に接する敷地の部分の属する地域、地区又は区域」とする。

 

 適用距離の特例として前面道路に接する敷地の部分の属する地域、とする事より、5m道路上の用途境界線が交差する位置から垂直に延長されたくさび状のわずかな商業地域部分(図8赤円弧部1)も、接する2種住居適用距離は、按分容積率457.81%で35m。

商業系は25mゆえ10mの段差のある区域となる。

 

 

  1.25W=25.785より5m道路側は、1.25勾配が適用される区域。

図10

 アイソメ図では

図11

 

 

この区域までが最大幅員17.5mが適用される区域。

 

 そして最後に上記図10の東側隣地境界に近接する17.5m道路から35mを超えた赤円弧の区域は、施行令132条3項の区域。

この区域は、

3 前二項の区域外の区域については、その接する前面道路のみを前面道路とする。

この接する部分は、5m道路ゆえ5m道路側から後退距離1.6mの位置から1.25勾配が適用される。

 

ただし、この区域は適合建築物のみで計画建築物が存在しないその為、その区域は不要となる。

 結果的に当初の5区域から4区域が最終の天空率比較区域。

 

 以上で全区域となる。

 この道路天空率の区分は56条関連の法文をよく理解しないと区分が困難だと思われる。区分区域は、この様に法文により区分されるべきで境界点間で区分するなど法文に関係なく、しかも公的にオーソライズされない慣習的なローカルルールは、無視すべきと考える。

 

  さて本日も長くなった。次回から仙台市の事例に基づいた企画BIMの検証例を紹介したい。

次回までお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

企画BIM仙台編 1 日影規制比較

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3月2日土曜日、東京は快晴、暖かくなりそうだ。

 今週は、米朝首脳会談・・。なんともあっけない物別れ。大山鳴動してねずみ一匹も無し。総理が拉致問題に仕込みをした風を匂わせていただけに・・・それだけは、と期待したのだが・・。・・力不足。残念な結果となった。

 この時期、貴重な馬酔木(アセビ)の花。毒が有り食すると馬がふらふらになるらしい。くれぐれも食する事のなきよう・・・hi。

 

 まずは、今週の講座から

今週は、天空率講座。

昨年末より、講座時間を1時間延長し1時半から5時半までに変更。

今まで1時間オーバーが通常となっていた事から変更となった。できるだけ情報を共有したい。

今回参加の皆さんは

 

 講座終了後のホットした瞬間の皆さんの嬉しそうな顔・・・といいたいところだが...。セルフタイマーセット後、比嘉が写るべく移動していたのだが・・・大勢で所定の場所にたどり着けそうもないので皆でおもしろがっているところ。

各人比嘉にさんざんいじられた分・・・仕返し気分で嬉しそうじゃないかい!

おっつ!天空図模型と解説書を手にして・・気が利くな・・泣けちゃうネ。

で比嘉もはいったところでもう一枚

しぶとさじゃまけない比嘉でしたとさ!

次回会う日までにバリバリに使える事を期待してます!

それにしても講座で初めて会ったと思えないゆるい雰囲気はなんだ!

 

 さて講座を開始したい。

今週から新しいテーマ。

仙台市某地区

図1

用地条件の部分を拡大表示すると

図2

 用途地域が第2種住居地域で容積率200%、日影規制5/3時間、高度斜線が仙塩広域(仙台市)第3種高度地区。

 敷地面積745.41㎡。

前面道路は、最大幅員12.5m(住居系12m超56条3、4項注意)屈曲した8m道路で北側8m道路の反対側には水路3.5mが接している。(日影規制ラインおよび高度斜線の起点が緩和される)

 

以上の用地情報を有する仙台事案を企画BIMで共同住宅を計画してみたい。

 まずは規制ラインの作図から

法文は令135条の12

(日影による中高層の建築物の高さの制限の緩和)
第135 条の12 法第56 条の2第3項の規定による同条第1項本
文の規定の適用の緩和に関する措置は、次の各号に定めるとこ
ろによる。
一 建築物の敷地が道路、水面、線路敷その他これらに類する
ものに接する場合においては、当該道路、水面、線路敷その他
これらに類するものに接する敷地境界線は、当該道路、水面、
線路敷その他これらに類するものの
の2分の1だけ外側にあ
るものとみなす。ただし、
当該道路水面、線路敷その他これ
らに類するもの
が10 メートルを超えるときは、当該道路、
水面、線路敦その他これらに類するものの反対側の境界線から

 

当該敷地の側に水平距離5メートルの線を敷地境界線とみなす。

 

 

 

まずは閉鎖方式(簡便法)

 

図3

東側8m道路の場合は10m以内ゆえみなし敷地は道路中心位置で4m、北側は、水路がある為合算し11.5mゆえ10mを超える為

11.5m-5m=6.5m がみなし敷地。

 

 閉鎖方式を簡便法としたのは、この方式では、住環境でない道路上も日影規制が適用されてしまう為。

 

 本来、令135条の12を解釈すると、発散方式となる。

発散規制ラインの詳細解説は、比嘉ブログ発散規制検証 1を参照。

 

発散方式では

図4

 

水路の反対側が10mを超える為に5mライン、北側みなし敷地の端部からそれぞれ放射状に発生した線分の延長上で点で5m、10mの位置が確定しそれらを結線すると10mラインが発生しいずれの規制ラインも住環境でない道路および水面等と交わる事がない。

 

 ではまず両方式で逆日影計算を行い比較する事から始めたい。

まずは閉鎖方式

図5

 逆日影チャートを利用し行う。今回キープランが書き込まれているがその範囲を逆日影チャートの8時と16時の方位線で建物範囲を限定する事によりより現実的な結果を得る事が可能になる。

図6

 この例では、各方位線で囲われた状のエリアは、日影規制の幅で確定しその範囲内であれば高層にした場合でも日影規制の影響を受けない。一方その範囲を超えた敷地左側の円弧部は太陽高度による高さカットされる。

 

 結果は、

図7

逆日影チャートが示す様に敷地左側が9F、8Fとカットされ7階規模の場合は、太陽高度内にもおさまっている事がわかる。

建物ブロックイメージで確認すると

図8

 

建物変換し日影図を描いてみよう。まずは建物変換

図9

ブロック図を確認後は、「建物」の項で赤円弧で示す変換ボタンをクリックすると建物に変換される。

日影図で確認すると

図10

 

水面側の10mラインで太陽高度で確定している事がわかる。規制時間3時間に対して2時間59分の精度。

 そのポイントから半天空図で確認してみよう

図11

8時から10時59分までが建物幅で確定し赤枠で示した部分は太陽高度を越えないように低く設定された事がわかる。(太陽高度で確定)

 

 では発散規制ラインで逆日影を確認してみようただし図10で太陽高度で確定する水面の北側の位置は発散規制ラインも同様で変わらないと思われる結果は

図12

ほぼ同じ太陽高度と時間幅で確定している。並べて比較すると

図13

閉鎖方式の場合、規制ラインの円弧部が反映されている事がわかるが結果はほぼ同じ。発散方式により日影図で確認すると

図14

やはり、日影規制で厳しい算定位置が道路上にない為、この事例では発散方式を行うメリットが無い事がわかる。

 

 この際比較の対象をさらに拡大し、緯度の違い東京北緯36度で逆日影解析すると

図15

赤円弧部で示す8Fがひさし部の高さ調整をする事で8Fも可能になる。図7の仙台では7Fゆ北緯の違いで東京は、約1フロア高い建物が可能になる。

 北緯26度30分の沖縄とも比較したくなってきた結果は

なんと11階(若干高さ調整がいるが)まで可能だ。

同じ用地条件で仙台で7階、東京で8階沖縄では11階が可能となる。

くれぐれも北緯の入力ミスをしない事。

 

 さて得意の日影規制を語っているうちに今回も長くなった、ここら終了したい。

逆天空率を理解して使いこなしていただきたい日影規制の可能空間を算出するには最適だ。

 

 次回は、高度斜線カット、逆斜線計算と企画BIMによるプランニング機能を解説したい。

  次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

企画BIM仙台編2 高度斜線:BIM連携

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3月9日土曜日

快晴の東京。今週は、先週のぐづついた空模様から本降りの雨が続いた。

・・・・・スギ花粉から解放された1週間と書きたいところだが・・どうもスギ花粉からの感度が鈍ったのか今年は、晴れた日でも、今のところ酷くない。・・・・・・と思ったが・・本日快晴・・・目がかゆいかな?鼻は、大丈夫。

 

 2月16日の比嘉ブログで3分咲き程度の梅もほぼ満開。

次は桜だ。東京の満開予報は3月29日。

 桜が満開になるとスギ花粉は終わる。

 

 前回から仙台市用地で企画BIMの有効活用法の解説を始めた。

仙台でBIMセミナーを開く為だが・・

セミナーの案内が出来た。

下記サイトからお早目にお申込み下さい。

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

 比嘉は、トップバッターで語ります。

 

・・申し込み欄では、「コミュニケーションシステムからの案内」にチェックをよろしく!

 

そのセミナーの内容詳細解説は、前回から始まっている。十分予習をしてご参加下さい。

 

今回も用地情報から確認。

図1

用地条件の部分を拡大表示すると

図2

 用途地域が第2種住居地域で容積率200%、日影規制5/3時間、高度斜線が仙塩広域(仙台市)第3種高度地区。

 敷地面積745.41㎡。

前面道路は、最大幅員12.5m(住居系12m超56条3、4項注意)屈曲した8m道路で北側8m道路の反対側には水路3.5mが接している。(日影規制ラインおよび高度斜線の起点が緩和される)

 

前回は、逆日影計算手法を解説した。

 その結果

図2

 

 敷地南側には、7階部分がカットなし8階から敷地南西部が太陽高度でカットされる事が確認された。

図3

 

 今回は、さらに高度斜線をチェックし日影規制と高度斜線による可能空間の算出法を解説したい。

高度斜線は仙塩広域(仙台市)第3種高度地区。

図4

 

立ち上がり7.5m部から勾配1.25で制限され、さらに15m高以上は0.6勾配となり高さ制限が厳しくなる。

ちなみに仙台市第4種高度地区は、東京の第3種高度地区とまったく同様の制限をうける。

図5

 高度斜線の目的は、当該敷地の北側に面する住環境に対して日照確保、あるいは、圧迫感等を抑制する為に設定される。

 当初(昭和50年代頃)東京、横浜、川崎など都心の一部にかかる規制だったのがこのところ、高度斜線ブームの様相で全国各地の行政区で高度地区が設定されている様だ。

 東京でも従来の1種、2種、3種に加えて絶対高さ制限を合わせた高度斜線を制定する区が多くなった。

企画BIM TP-PLANNERでは用途地域とともに設定される。

近々の東京都内の高度指定行政は

図6

 

 天空率利用が促進され、隣地高さ制限等が機能しなくなった事も影響しているのではと考える。

 

 高度斜線の適用法は、北側斜線と同様に真北方向に勾配線を設定する。今回、水面が北側8m道路の反対側に接するがその際には水面幅の中心位置を起点とする。

 道路、隣地斜線等と異なり建物後退距離緩和は適用されない為、可能空間は一義的に確定する。

 

 その為、逆斜線を行う際には高度斜線のみを適用する事が多い。道路、隣地斜線は天空率を利用する事を前提とし、解析しても結果は、参考程度に考えなければならない。

 

 余談だが、平成15年の天空率施行時の質問で「高度斜線の天空率はどのように行えばよいのか?」などの質問があったが、もちろん条例ゆえ天空率は適用できない。

 

 今回、建てたいエリアを限定せず(仮想建物の設定をしない状態)で道路と高度斜線を逆斜線し可能空間を確認してみよう。

図7

解析は一瞬だ

結果を鳥かご図で確認すると

図8

 

北に面した紫色が高度斜線が適用されている事がわかる。(Ver19)

逆日影計算結果と合成すると

図9

 

高層部は高度斜線で確定し上図右側は、日影規制の太陽高度で高さが制限されている事がわかる。

建物イメージ(ブロック図)で可能空間確認すると

図10

 

10階を指定したがどうやら10階部は面積0㎡で9階がマックスである事が確認された。

各階等高線は

図11

西側は、日影規制、北側は、高度斜線、南側は道路斜線(天空率により緩和の為、参考程度に考える)で制限される事がわかる。

 

 建物変換後、仙台第3種高度斜線で断面で確認する。

北側敷地境界線をクリックすると真北方向に延長される位置で確定すると

図12

 

断面図は

図13

 

道路反対側の境界線を起点とした仙台市の3種高度。

次に水面に面した道路境界側の高度斜線は

 水面の半分起点位置を確認する為に垂直な方向を指定する。

図14

 

断面図は

図15

水面が表記されその中心位置を起点とした3種高度が適用されている事がわかる。

 

 さてTP-PLANNERは、いわゆるBIM専用ソフトArchCAD,Revitアドオンでも逆斜線計算を行う事が可能だ。

今回は、ArcCADアドオン機能で逆斜線計算および逆日影計算の表示を確認してみよう。ArchiCADで作成されたゾーンによる建物は下図。

図16

 

TP-PLANNERアドオン機能:環境設定でTP-PLANNER連動設定する。

内容は、用地情報(都市情報および北緯:真北:敷地境界条件:用途地域除法(高度斜線:日影規制設定)等々

 尚、TP-PLANNERで入力される用地情報は、

TP-PLANNERは一般社団法人buildingSMART Japan(IAI日本)が実施する「IFC出力検定(建築確認モデルビュー定義2016)」に合格した唯一のBIM。用地情報が適正に設定されている事が認定されている。

図17

 ちょっと自慢気、手前みそで恐縮だが、日本の建築BIMにとって大事なポイントだ・・・・念の為。

まず、日影規制をチェックすると

図18

どうやらNGだ。時刻日影を確認していただくとおわかりいただけるがバルコニー、廊下等の下抜けの有無、壁厚のふかしなども設定可能。

 

 チャートでNG部を表示しArchiCAD内で建物編集する場合

図19

 

NG幅が赤表示で示される。

逆日影計算を行い、建物と重ねる事でNG部が明確になる。

図20

日影チャートでは、NG部を指定点による確認だが、逆日影はそれらを連続カットした結果が表示される。

 

 本日のテーマの斜線規制もチェックしてみよう。

図21

これは、高度斜線のNG部を確認、本プランは、8階を想定したがどうやら8階部は不可の様だ。

 道路斜線のチェックは天空率解析を行うと令132条を考慮した高さ制限適合建築物と天空率の結果が表示される。どうやら道路天空率もNGで8階は、完全にNGである事がわかる。

図22

これらの事は、Revitでも同様に表現される。

 

 さてこれで形態制限による限界がみえてきた、階数は7階だ。

容積率を消化するプランニング手法の解説といきたいところだが本日も長くなった次回にしよう。

では次回までお元気で! セミナーの申し込みお早目にお願いします。

 

比嘉ブログ

 

企画BIM仙台編3 プランニングと容積率

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3月16日土曜日

 今週は、アメリカの銃乱射事件がブラジル、ニュージーランドにまで伝搬してしまったようで暗鬱な気持ちになった。清廉な指導者の登場を望みたい。かの国の大統領にノーベル賞を・・だって・・?・・・・ジョークであってほしい・・。

 

 池江選手の311被災者に配慮した全力闘病ツイートに感動した。

どれだけ多くの人々に勇気を与えてくれているだろうか!。

萩野公介も頑張れ!復活を信じてる。

 

このピンク色の可愛らしい花は、カラスノエンドウ。

えんどう豆と同種でかつて食していた時代もあったとか。

春が近づくにつれて草花が咲くようになってきた。

楽しみだ。

 

今週の講座から

火曜日のプランニング講座には、ベテラン設計者が2名で参加。

土地情報入力からプラン面積表まで楽勝でクリアー。またお会いしましょう。

 翌水曜日は、大坂府不動産鑑定士協会の皆さん20人ほどと朝10時から夕5時まで建物想定講座.

 

 比嘉にわいわい・・いじられながらも皆さんよく頑張りました。

用地情報の入力から逆日影計算、斜線規制の話、そして建物想定で6階建マンション想定から天空率の盛沢山の内容。

なんとか全行程完遂。

 さすがに翌日、声がガラガラ・・・来週も伺います。よろしく! 

 

 ところで前回、仙台セミナーの案内が出来た・・・と報告したが実は、昨日15日にアップされたとの報告。失礼しました。

今回改めて・・・

下記サイトからお早目にお申込み下さい。

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

 比嘉は、トップバッターで語ります。

 

・・できますれば・・・申し込み欄では、「コミュニケーションシステムからの案内」にチェックをよろしく!

 

企画BIM講座仙台編を開始しよう。

今回も用地情報から確認。

図1

用地条件の部分を拡大表示すると

図2

 用途地域が第2種住居地域で容積率200%、日影規制5/3時間、高度斜線が仙塩広域(仙台市)第3種高度地区。

 敷地面積745.41㎡。

前面道路は、最大幅員12.5m(住居系12m超56条3、4項注意)屈曲した8m道路で北側8m道路の反対側には水路3.5mが接している。(日影規制ラインおよび高度斜線の起点が緩和される)

 

前回は、逆日影計算手法を解説した。

 

逆日影計算結果と合成すると

図3

 

高層部は高度斜線で確定し上図右側は、日影規制の太陽高度で高さが制限されている事がわかる。

建物イメージ(ブロック図)で可能空間確認すると

図4

 

10階を指定したがどうやら10階部は面積0㎡で9階がマックスである事が確認された。

各階等高線は

図5

西側は、日影規制、北側は、高度斜線、南側は道路斜線(天空率により緩和の為、参考程度に考える)で制限される事がわかる。

 

 さて今回は、その等高線をガイドにプランニングを行いたい。

まずは階高の設定から

図6

 

この建物規模が最終のBIM連携まで連動。

尚、ダイアログのタイトルに「第一座標系」とあるのは、階高、座標軸等の異なる建物データが10座標系設定可能だ。

座標系毎にBIM連携(構造連携等)する事が可能。

 

 設定した階数による日影規制と高さ制限による等高線を確認してみよう。

図7

 

西側、隣地高さ制限、南側、東側が道路斜線が制限されている事がわかる。但し、プラン入力前ゆえ後退距離が考慮されてない。

 この後のプラン作成後、さらにその後退距離を考慮した可能空間は、後ほど表示する事にしよう。

 問題は、円弧で示した高度斜線の部分だこれは、無視できない。

階高調整と南側に建物移動でなんとかおさめるべくチャレンジしてみよう。

ポイントは有効活用・・容積率を最大限消化できる事。

 

  まずは、プランニングから。

今回の敷地形状から建物配置位置は、線分で作図された位置に一義的に確定する。

 2次元CAD(AutoCad,JWCad等)で作図された2次元のキープランを立体化する手法で解説したい。

 

 今回は「串刺し機能」を紹介したい。

2次元CADで作図された専有室、バルコニーなどの面積属性を持った閉空間を「充填」機能でクリックするだけで指定された階数分作成される。今回は、8階は屋根だがその分も階数に指定する。

図8

 ちなみに「串刺し入力」のアイコンは「おでん」。

まずは専有室をクリックを4回繰り返すと

図9

 

 8階建てが作成される。

続いてバルコニーも同様に4回

図10

 

 そして外部共有グループから「外部廊下」を選択。

この場合は1回クリック。

図11

 廊下、バルコニーも同様だがブロックの下面が、フロアラインから0.1m下がりその位置を起点に1.2m( フロアラインから1.1m)上面のブロック高を有する。当然容積参入されない。

 同様に内部共有グループから「EVホール」「EV」を各1回クリック。

「MB」は4回クリックすると

図12

残りは外部階段。これも1回クリック。

図13

 

「串刺し編集機能」での操作はここまで。

串刺し指定を解除し8階(最上階)に移動する。

 最上階の専有部をパラペットに合成。さらにバルコニー、廊下階段室をひさしに合成編集し7階の階段室を削除する。

 階段室は見上げゆえ7階に存在すると8階つまり屋根に上がる階段室ができてしまう為削除する。

図14

 さて7階建ての建物ができた早速容積率、住戸数等を確認してみると

図15

 容積率が36.23㎡オーバーこれは、1階にエントランス等、容積率不算入部を設定する事より予定どおり。

 住戸数は28戸だがエントランス部で1戸減で27になる。駐車場は、すべて外部に設置する事とする。

 面積チェック後には、建築面積参入部と延床面積参入部が部屋ブロックの属性から自動で色分け表示される。

 図16

 階段部など建築面積の自動判定が困難な場合、CAD的に編集も可能ゆえ自動処理と合わせて最終確定する。

 とりあえず今回は、容積率の確保を先決し1階部を作成しよう。

 

1階も汎用CADで作成したエントランス部を「充填」機能で作成すると。

 図17

エントランス部で容積参入されるのは、「管理事務室」と「ゴミ置き場」のみ。再度容積率をチェックすると

図18

 残り面積1.12㎡。利用率99.92%…ちょっとやりすぎた感もないわけではないがこの用地有効活用可と判断。

 形態制限をチェックしよう。

まずはプランニングされたブロックの範囲で逆日影、逆斜線計算をする事により日影規制の幅が限定される事、後退距離が確定している為、高さ制限が正確に表示される。

結果は

図19

図7と比較していただくと明快だが左右の高さ制限は、後退距離でクリアー。南側道路は、NG。

問題は、後退距離関係なしの円弧部で示す高度斜線は当然だが前回同様NGだ。南側道路高さ制限を天空率でクリアーし余裕があれば建物を高度斜線がおさまるべく南側道路寄りに移動する方法。もしくは、階高調整しなければならないようだ。

 

 まずは日影規制から

 図20

逆日影の結果どおりクリアー

南側道路高さ制限は

図21

NG。これは天空率計算に期待する事にしよう。

結果的に高度斜線は、道路天空率の結果如何、つまりクリア幅により建物を南側に移動するか、階高で調整するかとの判断になる。

では、早速天空率計算といきたいところだが本日も長くなった次回にしよう。

 次回は、高速天空率計算と建物移動により最適建物位置および階高を決定したい。次回までお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 


企画BIM仙台編4 天空率計算と高度斜線

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 3月23日土曜日。夏を思わせる陽気が昨晩から一気に冬に逆戻り。

しかし東京も桜開花宣言。

来週には満開かな?。

 

 桜がこれからの時・・・イチローが引退発表。

とうとう来るべき時が来た・・。今年は覚悟の思いを持ってオープン戦から気にかけていたが・・・やむなしかな・・・。さみし~。

 イチローには、世界を相手に打ち立てた数々の記録を含めて20年以上楽しませていただいた。なにより、巨人の星に代表する根性論の野球を変えてくれた・・道具の手入れから準備運動等々・・真摯に野球の取り組む姿に感動。

走攻守すべてにパーフェクトな野球小僧・・・残念だけど「お疲れ様でした。

これからの選手に期待しよう!菊池頑張れ!貴景勝も頑張れ!

 

 さていつもの比嘉ブログは、今週の講座から

火曜日は、長年のTPユーザーと若手の設計チームが来社1回目の講座は、逆日影からプランまで

 終了後の無理やりの侍ジャパンのポーズ。

 

翌火曜日は、今週も朝2番の新幹線(前回は1番)で大阪府不動産鑑定士協会の皆さんの講座は朝10時から5時まで30人超の大賑わい

 建物想定の学習法を中心に解説。さすが関西人のりの良さについ比嘉ものせられ語りまくり。・・・翌日ぐったり。追加講習のオファーもいただき早くも次の作戦思案中。またお会いしましょう。

 

 さて講座を開始しよう! 

 

今回も仙台セミナーのご案内から

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

 比嘉は、トップバッターで語ります。

 

・・できますれば・・・申し込み欄では、「コミュニケーションシステムからの案内」にチェックをよろしく!

 

企画BIM講座仙台編を開始しよう。

今回も用地情報から確認。

図1

用地条件の部分を拡大表示すると

図2

 用途地域が第2種住居地域で容積率200%、日影規制5/3時間、高度斜線が仙塩広域(仙台市)第3種高度地区。

 敷地面積745.41㎡。

前面道路は、最大幅員12.5m(住居系12m超56条3、4項注意)屈曲した8m道路で北側8m道路の反対側には水路3.5mが接している。(日影規制ラインおよび高度斜線の起点が緩和される)

 

前回は、充填入力機能で効率的にプランニングを行う方法を解説した。

逆日影、逆斜線の限界ラインを参照しながら7階建てのファミリーマンションを想定した。

 

 

その結果容積率は、残り面積1.12㎡、利用率99.92%消化した。

さしあたり形態制限内に収まってくれればよいとなる。

まず日影規制は、

 

逆日影の結果どおりクリアー

ところが南側道路高さ制限は

 

NG。これは逆斜線計算でもNGが確認されており元より天空率による解決方針が通常の考え方。

 さらに高度斜線が

この円弧方向の北に面した部分でNGになる。断面図で確認すると

 廊下上のひさしの部分と道路斜線がNGになる事がわかる。

高度斜線は、後退距離などが緩和対象にならない為、絶対NGの位置となる。

 今回のアプローチとしては、現況の配置で道路天空率がクリアーするのか?さらに天空率利用で南側に移動が可能か否かの検証をしてみたい。

 

まずは現況の道路天空率からチェックしてみよう。

 

 プランニング時の天空率計算は、操作手続きが簡略化されており右側メインメニューの「天空率チェック」を選択後、計算方式プルダウンから「道路」を選択後「計算実行」で数秒で結果を得る事が可能だ。

問題の南側の解析結果を拡大し確認してみよう。

 

 

 近接点がP8で差分0.356%・・・以外と余裕がある。

ところで、この南側の算定位置の重なりから最大幅員の区域が2の区域に区分されている事がわかる。

 比嘉ブログ的には道路天空率の区域区分の検証解説を行いたい。

 区域の検証および逆天空率等を行いたい場合、TP-SKYで行う。

「ファイル」「エクスポート」「TP-LAND/SKY転送」をクリック後、TP-SKYを起動し「ファイル」「TP専用建物インポート」「TP-LIGHT建物インポート」を行うと壁厚および仕上げ厚を考慮した屋根布状に建物が変換される。道路条件を再度確認すると

 

 

 

南側最大幅員が12.5m で住居系で12mを超える道路幅員を有する場合

法56条

第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域又は準住居地域内における前面道路の幅員が十二メートル以上である建築物に対する別表第三の規定の適用については、同表に欄中「一・二五」とあるのは、「一・二五(前面道路の反対側の境界線からの水平距離が前面道路の幅員に一・二五を乗じて得たもの以上の区域内においては、一・五)」とする。

本事例の区域区分のポイントをまとめた

1)第2種住居地域で前面道路幅員が12.5m>12mゆえ上記3項の対象となる。

 

2)最大幅員以外の道路幅員は、北側道路が3.5mの水路が面するが道路中心線の角度が120度を超える為にとなりあった道路は、一の道路とする為、8m道路は一の道路とする。したがってこの場合12.5m最大幅員と8m道路の2の道路とする。

 

2の道路ゆえ施行令132条で区分される。

但し北側8m道路の反対側には、3.5mの水路がある為、高さ制限適合建築物の起点は、水路反対側に後退距離を加算した位置を起点とする。

 

 まず最大幅員12.5m側の区域から

最大幅員12.5m側の区域で1.25勾配の区域は

(最大幅員12.5m+後退距離0.991m×2)×1.25=18.1025m

までと東側8m道路側には、最大幅員12.5m道路が回りこみ

 

(最大幅員12.5m+後退距離3.096m×2)×1.25=23.365m

で区分される区域となる。

東側道路に面する側の奥行は、適用距離20mまでで区分される。

アイソメ図では、

 

1.25Wを超えた区域が1.5勾配が適用される区域となる。

1.25勾配区域18.102mを超えた奥行方向は、適用距離20mまでで区分される。

この区域の近接点の差分は、右端で1.93%で余裕がある。

アイソメ図で確認すると

 

1.5勾配の高さ制限内におさまっている事がわかる。

 

 最大幅員12.5mの2倍25mまでは、8m道路側にも12.5m道路幅員が適用される。

 

(最大幅員12.5m+後退距離3.096m×2)×1.25=23.365mとなるが適用距離までで区分されている事がわかる。

この区域の近接点は8.88%で十分な差分がある。空地と計画建築物の面積比(緑とグレー)で明確だがアイソメ図で確認すると

 

1.25勾配高さ制限内におさまっている事がわかる。

 

最後に最大幅員12.5m道路を超えた水面3.5mと接する8m道路側は

 

水面の反対側から後退距離3.096mを起点とした最大幅員の2倍25m区分までの距離17.792mの間でわずかに区分113mmで区分されるがこの区域に計画建築物は、存在しない為、問題無。

断面図で確認すると

 

 どうやら道路天空率は、問題なさそうだ・・問題は高度斜線だ

ひさしに勾配設定し

 

建物全体を「全体一括編集」機能で南側道路に300mm移動して

天空率計算を行うと

NGポイントが2ポイント。バルコニーの両端を詰めることでクリアーできそうだ逆天空率計算を行う事とする

やはりわずかなカット幅でよさそうだ

逆天空率計算を行うと

クリアーした。カット幅を確認すると

 

 

仕上げ面で389mmになる事よりプランニングでは両サイドのバルコニー端部を心から500mm狭める事とする。

 上下階のスパン長の変更は、「串刺し編集機能」で伸縮が可能だ。

 上下階を指定しバルコニーおよびその上部のひさしの端部を「串刺し編集機能」で500mm移動すると

 一気に上下階のバルコニーおよびひさし端が500mmずつ狭められたこれで天空率を確認すると

 

これで形態制限を全てクリアーした事になる。

オット・・・忘れてた。高度斜線を確認してみよう

仙台市第3種高度斜線をクリアー。

 

 絶対的制限の高度斜線をクリアーする為にも天空率は、有効に機能する事ができた。ここまできたら建具配置までの企画BIMを完成したい。

 

・・・今回も長くなった次回にしよう。次回までお元気で!

仙台セミナーのお申込みお早目にお願いします。

 

 

比嘉ブログ

 

企画BIM仙台編5 企画営業資料完成

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 3月30日土曜日

平成最後の日が明日。4月1日、新元号が発表される。

なにか・・・落ち着かない感じがする。

年明け間もない昭和が終わった日、車で都内の様子を確認した事を思い出す。

 昭和と平成をほぼ同時間生きてきた事になるのだが・・・

あの、なるちゃん(徳仁親王)が天皇陛下になる・・・感慨深い。

今度も30年ほどだろうか?・・。

・・もうひと頑張りするか・・!

 今週、東京は、桜が満開

恒例により会社にほど近い神田川の桜から

 そして近くの公園の桜も満開

朝の通勤時に上を見上げると

桜でいっぱいだが・・幹に咲くひこばえが可憐でいい。

 今週末の思わぬ寒波で1週間は、楽しめそうだ・・・。

桜が終わる頃、スギ花粉も終わる。

 

 今週の講座から

今週は、前週に引き続き2回目の設計事務所のメンバー。前回は日影規制中心に逆日影からプランニング。今回は天空率の理論と実践を解説。

 前回の講座を復習をしっかりしてきたとみえてスムーズな操作で快調に講座が進んだ。天空率の魚眼レンズの模型が今回も大うけ

「これはわかり良い!」コールをいただいた。zun!

 

 さて講座を開始しよう! 

 

その前に、今回も仙台セミナーのご案内から

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

 比嘉は、トップバッターで語ります。

 

・・できますれば・・・申し込み欄では、「コミュニケーションシステムからの案内」にチェックをよろしく!

 

 前回までで逆日影、逆斜線の限界ラインを参照しながら7階建てのファミリーマンションを想定した。

図1

 

 日影規制のクリアー、から前回は、高度斜線をクリアーすべく南側に移動すると道路天空率がNGになるジレンマを逆天空率、傾斜屋根で対策してクリアさせた。

 

  前回はひさしを傾斜させる事と建物全体を300mm南側道路境界側に移動し高度斜線と道路天空率いずれもクリアーした。

図2 

 今回は、階高を調整し南側に400mm移動する事でひさしに勾配設定を行わない方針で解決していきたい。

 

まずは階高の変更

図3

 変更した階高で等高線を表示し高度斜線がクリアーする位置を確認する。階高による等高線以外に任意の高さの等高線を確認するには、右ボタンメニューから「選択階の臨時等高線」を確認する。

図4

 今回は、ひさしの天端がフロアラインの位置にある為、設定されたパラペット高より500mm低い位置、フロアラインの位置の等高線を表示する事が可能になる。

図5

 500mmの状態で「下に移動」「OK」の順にクリックし

高度斜線クリアー可能な距離を確認すると

図6

 393の位置まで欠け込んでいる為、建物を

「全体一括編集」で400mm移動すれば良い事がわかる。

 図7

 移動後、仙台市3種高度斜線を確認すると

図8

ギリギリでかわしている事がわかる。

 南側道路天空率は

図9

やはりNG箇所が2ポイント。

前回同様バルコニーの両サイドを「串刺し編集機能」で全階500mm幅狭めると

図10

 クリアーした。

 今回は、ひさしを傾斜させる事なく階高調整、建物全体南側に移動、そしてバルコニー端部を500mm幅を狭める事で形態制限を全てクリアーした。

図11

 形状および配置位置が最終確定したのでタイプ名を設定して面積表を作成しよう。

図12

 本例では専有室で形状が異なるのは4タイプゆえ「専有室名割付」の項を選択後、基準階でそれぞれA~Dまでを配置すると上下階で同じ形状を有する専有室とバルコニーは同一名と判断され同時に室名が登録される。上下階で形状の異なる階の専有室は、はじかれ設定されない。

 本例では、上下階同一形状ゆえ4タイプを配置すると全階が設定される。

 

 実は、ここからが企画BIMの始まりで階段室もタイプ名を設定し「拡張データ」を編集入力すると

図13

階段室に踏面が表現されひさし付きの階段室が設定される。

寸法線も自動配置。

 

 企画営業の初期段階として「ファイル」「エクスポート」「面積表」でExcelマクロで面積表が自動生成される。

図14

 さてこれからの作業としては、建具配置に躯体配置となるが

この状態から「外壁の発生」ボタンをクリックすると

図15

 単線の境界壁に設定された部材情報から壁床そして階段室が自動作成される。

 さてここからBIMデータ作成が始まる。3次元が設定されているだけにこの先の建具配置は、容易に行う事が可能になり、躯体(梁、柱)は、構造連携部材の発生機能で仮定断面が効率的に配置される。

 

・・・今回も長くなった、区切りがちょうどよいので建具配置、構造部材発生は次回にしよう。次回までお元気で!

仙台セミナーのお申込みお早目にお願いします。

 

 

比嘉ブログ

 

企画BIM仙台編6 BIM連動

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 さて講座を開始しよう! 

 

その前に、今回も仙台セミナーのご案内から

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

 比嘉は、トップバッターで語ります。

前回は、前々回に引き続き仙台3種高度と南側道路天空率を同時にクリアーする方法の2回目として階高を変更後、高度斜線の限界を示す等高線の距離から

図1

 移動し仙台市3種高度斜線を確認

図2

高度斜線クリアー後

 南側道路天空率は

 

NG箇所が2ポイント。

バルコニーの両サイドを「串刺し編集機能」で全階500mm幅狭めると

図3

 クリアーした。

南側に移動しないとクリアーしない高度斜線と、南側に移動するとNGになる天空率を高速処理でクリアーした。

この状態から「外壁の発生」ボタンをクリックすると

図4

 単線の境界壁に設定された部材情報から壁床そして階段室が自動作成される。

 

 ここまでが前回の内容。今回は、BIMデータを完成させるべく建具配置までを解説したい。

プランニングで単線プランが作成されていると建具配置は、極めて容易に行う事が可能になる。

 

 外壁の発生ボタンをクリックすると図4で壁など躯体が自動発生したのは単線プランの壁線情報に躯体情報も設定されているからだ。

図5

 右下の編集ボタンをクリックすると躯体の発生情報および仮定断面が設定されている。

 今回、柱と梁は構造連携機能の仮定断面発生機能を利用する為、OFF設定に変更する。

 同様に共有部等にも同様の情報設定が初期値設定されている。

さてこれよりBIM連動の要素のひとつ、建具配置から行う。

 建具はBIMソフト間で共有されるがTP-PLANNERでは「建具配置」の項で行う。

建具種類は

図6

 外部扉、内部扉、窓等の各要素に対して右下の編集ウインドウでは、サイズが初期登録されさらに追加編集が行える。

図7

まずは、廊下側玄関の外部扉を配置しよう

図8

 編集窓で任意のドアを選択後、配置したい玄関の壁を配置したいブロックの内側からクリックするとドアサイズイメージ幅とともに、左右の壁芯からの距離が表示される。

 ENTキーで任意の数値を入力するか、マウス移動による距離表示を確認しながら入力する方法がある。

編集は、配置された建具をクリックする事により配置位置、削除が可能になる。

 図9

 

 この操作をドア吊元を変更したドアNOを選択し配置すると

図10

 外壁の発生ボタンをクリックすると異なる階の同じタイプ名の専有室に自動配置される。

 図11

 

 共有部MBのドアを配置する場合は、「串刺し編集」機能で上下の配置階を設定後行う事で上下階の入力が効率的に行える。

図12

 窓の項で廊下側の腰窓を配置し

図13

バルコニー側の掃き出し窓を配置すると

図14

 残りは、1階エントランス部の建具配置のみとなり1階に移動する。

エントランス部に自動発生した壁に建具配置を行う。

図15

 

これで建具配置が入力完了となる。

パースで確認すると

図16

さらに廊下側を確認すると

図17

 建具が全て配置された事がわかる。

この事例の場合要した時間は、正味30分以内だ。

 

 階段の側壁と壁柱等の部材を配置してみよう。

メインメニュー「外壁の発生」の項で行う。

図18

「作業部材」から「壁」を選択し右下の変種メニューから任意の壁厚を

指定する。

図19

 部材レイヤに番号設定で他の壁と仕上げ表示を変更する事が可能になる。

 

W1を階段室に配置し1階で配置した壁柱を2階から7階に「階複写」する

図20

階段室の重なる側壁の削除は階段室の編集で行う。

図21

円弧部の自動発生壁番号を0に変更。

3Dビュワーで確認すると

図22

 さらにEVの前面にもファサード壁を追加配置

図23

3Dで確認

図24

 部材は、柱、梁などの部材区分に加えレイヤ設定を行う事で仕上げ等を変える事が可能になる。この程度で止めておこう。

さて梁、柱の仮定断面の発生といきたいところだが今回も長くなった次回にしよう。次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

企画BIMによるマンション計画:斜線断面と天空率 ①

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1月28日

年始から早くも最終土曜日。

東京は今週後半から北風が吹き込み寒い。

本日も10度に達しない予報。

インフルエンザ流行のニュースに人並みにマスクで用心した。

くしゃみがでたが・・早くも飛散を始めたスギ花粉かな?体調は問題なし

 

ピンクの山茶花・・紅白山茶花の中でバラの花みたいに可憐。(造花のようにも見える)

 

 大坂ナオミ全豪決勝進出

本日夕方決勝戦は、勝利を願い赤ワインを用意しTVの前にスタンバイしなきゃ!。遊んでられない!

 

 アジアカップサッカーも若手が躍動感あって良いネ。

 いつのまにやらベトナムも強くなっちゃって・・・これからアジアでも気が抜けない試合が続きそうで困ったもんだ。

 

 月曜日のサウジアラビア戦は、錦織の準々決勝が長引いた為、TVを2台並べて観戦。・・もう大変。その時は、どっちも勝利でよかったが・・

 

 錦織5時間のダメージは大きかったな・・・今度こそはのジョコビッチ戦に期待したが15連敗・・・痛い。・でもよく頑張った・・。いい夢をみさせてくれた。

 次回5月の全仏オープンに期待しよう・・・。

きっとすぐ5月になっちゃうんだろな・・・日々の移ろいは、早い・・・。

 

 白鵬で決定と思ってた大相撲が後半よろけて俄然面白くなってきた。こうなったら貴景勝だ!連続優勝で大関昇進に期待したい。

 

 そんなこんなで、スポーツネタがつきた。・・天空率講座を開始したい。

 

天空率講座開始!

今回の事例は趣向をかえて土地情報から企画BIMTP-PLANNERで容積率を確保する為の設計手順とともに解説したい。

 

おおまかな手順は

用地情報入力⇒逆斜線計算⇒プランニング⇒容積率確保⇒斜線断面図⇒NG⇒天空率計算で解決。

 

 事例は、商業地域で容積率400%。

前面道路が17.5mと5mの2方向道路。

道路斜線、隣地斜線がいずれもNGになる事案。

 

 ①真北入力後(本例では解析結果に影響しない)、敷地形状および敷地境界条件を入力

 

 円弧で示す北側の隣地境界点間が狭い⇒「敷地区分方式」では厳しい事を意識しなければならない。

 

⓶ 用途地域の入力を行う

 

 最近の傾向として東京都内では、高度斜線を規定する行政が増加しているTP-PLANNERでは毎月のアップデートで対応しているが高度斜線の最新情報には、注意をしていただきたい。

 ただし今回は商業地域ゆえ高度斜線、日影規制は無し。

容積率は、400%を設定。400%ゆえ13階から15階程度の規模が必要になる。

 ③仮想建物入力

次に計画時において重要な事だが敷地に対して目的とする建物の範囲(キープラン)を仮想建物で入力する。

これはプランニングツールで下図の様に作成したブロックプランを

 「ファイル」「エクスポート」「TP-LAND/SKY転送」で出力後

 

TP-SKY(もしくはTP-LAND)の「ファイル」「TPLIGHT建物インポート]

で読み込み

 

「仮想建物」の項で「他の入力データを変換します。」アイコンをクリックし建物外形状を仮想建物に変換する。

仮想建物に変換される。

 ここでは変換読み込みの際は全ブロックが合成されるが、廊下、専有部、バルコニー、階段部ごとに区分して入力してもよい。

 

 この様にブロックを区分し入力するとNG部がより明確になる。

 

 仮想建物(キープラン外形)を入力する事により後退距離等が明確になり逆斜線等が現実的に対処する事が可能になる。(日影規制がある場合には、建物幅が確定する事でより現実的な可能空間が算出される。)

 まず目的とする建物のキープランを作成する事がポイント。

 

天空率計算を行うには、計画建築物が必須となる。

したがって計画建築物を想定しない事には、天空率計算はできない。

 敷地形状から天空率を考慮して可能空間を算出する際には極めて詳細の設定が必要になる。敷地内のどの部分に空地を設定すればよいのかなどだが・・・これは設計の都合であり天空率の効率を優先した建築物は、敷地の中央部に集約され現実的でない。

 極めて詳細の設定をするなら計画建築物を効率的に設定し天空率を確認する事が効率的。

*ただしこの場合、天空率計算時の適合建築物、算定位置が計画建築物から自動作成されるなどの機能が必要となる。

逆斜線計算結果は計画建築物作成のガイド程度と考える。

 

 さてここからの解析は、各処理が1秒程度。

④逆斜線計算実行

 

まずは逆斜線計算から

 逆斜線計算とは、仮想建物内をメッシュ分割しその交点に可能高さを算出する手法だがメッシュの発生法として分割数を指定する方法とX,Yの距離指定の方法がある。今回は100mm(10cm)間隔を指定。

 

 「仮想建物外壁後退距離」のラジオボタンをチェックする事により後退距離を考慮した可能高さが算出される。

 

 道路は2方向ゆえ令132条が考慮され、隣地高さ制限は31m以上の部分が後退距離を考慮し制限される。

 尚、高度斜線がチェックされているが用途地域設定で指定が無い為無視される。

 

⑤逆斜線、解析結果確認

鳥かご図

ブロック図

 9階までほぼ約280㎡、15階部の床面積が214㎡に主に隣地高さ制限でカットされている事がわかる。

等高線は

 西側17.5m道路に面する部分は、後退距離が1mゆえ

道路幅員17.5+1×2=19.5

適用距離20mゆえ仮想建物西側道路から50㎝ほど

 

南側5m道路に面する部分は、後退距離1.1m 

道路幅員17.5+1.1×2=19.7

30㎝程、道路高さ制限適用距離内にある。

 

 ただしほとんどが北側の隣地高さ制限で12階からカットされる事がわかる。

 

⑥解析結果をガイドにプランニングを行う。

 

この結果を参照しながらプランを作成する。(以下TP-LIGHTでの作業)

⑥-1 「階高・設定」を行う

 今回は

敷地面積650.1㎡、容積率400%ゆえ容積対象延床650×4=2600㎡

 

 基準階の専有部+EV部が面積フロア単位で205.98㎡

EV関連(EVホール2×0.6:1.2㎡+EV2×2.6:5.2㎡=6.4㎡)が容積対象外ゆえ

205.98-6.4=199.58 が容積対象面積  2600÷199.58==13階

1階に1/5緩和対象の駐車場設置およびエントランス関連を考えると14階程度が必要になる。

 

⑥-2キープランで指定面積の専有室を確保する手法

 

容積対象面積199.58㎡を3住戸にほぼ均等に配分すると

199.58÷3≒66.5㎡

66.5㎡中心に妻側等を面積をやや多めに配分していきたい。

 

この操作は「面積指定分割」を使うと容易に指定面積形状が獲得可能となる。北側妻側に67㎡強の面積を確保したい場合は

 専有室をクリックし選択後、右ボタンメニューから「変形関連」「面積指定分割」を選択し北側の境界線をクリック後指定面積を確保する方向(下側)で再度クリックすると

 

 面積分割ダイアログで上の境界線から67㎡強を作成するダイアログの設定を行い「OK」ボタンをクリックすると

ダイアログで指定した100mm単位以上の丸め処理を行った67.12㎡のブロックが作成される。

同様に指定を続け

中央部は65㎡強の指定、残りがEV部を含む南側妻側となる。

EV部を配置すると

設計者の意図する面積を有するキープランが作成される。

*バルコニーは確定した専有の壁線で切断し各住戸の専有バルコニーとした。

任意階で作成したキープランを14階まで階複写し

屋根(パラペット部)と1階エントランス部を作成

階段室は令2条3項に対応し1/5緩和が自動適用されメール、管理事務、メールは容積参入が自動設定される。

 

容積率および住戸数を確認すると

 面積諸表は逐次確認可能だが容積率399.88% 消化。

住戸数39戸獲得。

 さて問題は高さ制限だ逆斜線の等高線で確認すると

 10階から道路高さ制限の影響を受け12階から隣地高さ制限が厳しくなる事がわかる。

斜線断面図で確認すると

北側隣地高さ制限と南側道路斜線は

等高線が示す様にやはりNGだ。容積率はゆずれない!

天空率計算だ!

となるが、今宵はここらで良かろうかい・・(昼だけど西郷ドンを引きづってるんでご勘弁)。次回は天空率で解決する手法を解説。

 

では次回までインフルエンザに負けない様お元気で!  hi

 

比嘉ブログ

 

 

企画BIM仙台編6 BIM連動

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4月6日土曜日

 週明けからの寒波もどこへやら、今週末、一気に春が戻ってきた。

真っ青な空に凛とした桜の老木が1本。ここぞとばかりに威厳を放つ。

見事だ。

公園は、絶好のお花見日和となった。

新元号が「令和」に・・・特に感想は、ない。・・・・がだんだんなじむのだろう。

そんな事よりいい天気だ早めにでかけなきゃ!

すすめよう。

今週の講座はお一人で2日来社。

6年ほど前に受講経験ありだがTPをガンガンに利用する部署移動に伴いリハビリをかねて来社。

初日

用地条件の入力から逆日影、プランまで行う。余裕でクリアー。

2日目の昨日は、天空率中心に学習。用地情報から一気にパース作成まで。

 

侍ジャパンのポーズ要請の意図をやっと理解しお見事。

 講座を開始しよう。

今回も仙台セミナー4月19日のご案内から

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

昨日は、本番前のリハーサル。各人各社準備万端。

 比嘉は、トップバッターで語ります。

前回は、前々回に引き続き仙台3種高度と南側道路天空率を同時にクリアーする方法の2回目として階高を変更後、高度斜線の限界を示す等高線の距離から

図1

 移動し仙台市3種高度斜線を確認

図2

高度斜線クリアー後

 南側道路天空率は

 

NG箇所が2ポイント。

バルコニーの両サイドを「串刺し編集機能」で全階500mm幅狭めると

図3

 クリアーした。

南側に移動しないとクリアーしない高度斜線と、南側に移動するとNGになる天空率を高速処理でクリアーした。

この状態から「外壁の発生」ボタンをクリックすると

図4

 単線の境界壁に設定された部材情報から壁床そして階段室が自動作成される。

 

 ここまでが前回の内容。今回は、BIMデータを完成させるべく建具配置までを解説したい。

プランニングで単線プランが作成されていると建具配置は、極めて容易に行う事が可能になる。

 

 外壁の発生ボタンをクリックすると図4で壁など躯体が自動発生したのは単線プランの壁線情報に躯体情報も設定されているからだ。

図5

 右下の編集ボタンをクリックすると躯体の発生情報および仮定断面が設定されている。

 今回、柱と梁は構造連携機能の仮定断面発生機能を利用する為、OFF設定に変更する。

 同様に共有部等にも同様の情報設定が初期値設定されている。

さてこれよりBIM連動の要素のひとつ、建具配置から行う。

 建具はBIMソフト間で共有されるがTP-PLANNERでは「建具配置」の項で行う。

建具種類は

図6

 外部扉、内部扉、窓等の各要素に対して右下の編集ウインドウでは、サイズが初期登録されさらに追加編集が行える。

図7

まずは、廊下側玄関の外部扉を配置しよう

図8

 編集窓で任意のドアを選択後、配置したい玄関の壁を配置したいブロックの内側からクリックするとドアサイズイメージ幅とともに、左右の壁芯からの距離が表示される。

 ENTキーで任意の数値を入力するか、マウス移動による距離表示を確認しながら入力する方法がある。

編集は、配置された建具をクリックする事により配置位置、削除が可能になる。

 図9

 

 この操作をドア吊元を変更したドアNOを選択し配置すると

図10

 外壁の発生ボタンをクリックすると異なる階の同じタイプ名の専有室に自動配置される。

 図11

 

 共有部MBのドアを配置する場合は、「串刺し編集」機能で上下の配置階を設定後行う事で上下階の入力が効率的に行える。

図12

 窓の項で廊下側の腰窓を配置し

図13

バルコニー側の掃き出し窓を配置すると

図14

 残りは、1階エントランス部の建具配置のみとなり1階に移動する。

エントランス部に自動発生した壁に建具配置を行う。

図15

 

これで建具配置が入力完了となる。

パースで確認すると

図16

さらに廊下側を確認すると

図17

 建具が全て配置された事がわかる。

この事例の場合要した時間は、正味30分以内だ。

 

 階段の側壁と壁柱等の部材を配置してみよう。

メインメニュー「外壁の発生」の項で行う。

図18

「作業部材」から「壁」を選択し右下の変種メニューから任意の壁厚を

指定する。

図19

 部材レイヤに番号設定で他の壁と仕上げ表示を変更する事が可能になる。

 

W1を階段室に配置し1階で配置した壁柱を2階から7階に「階複写」する

図20

階段室の重なる側壁の削除は階段室の編集で行う。

図21

円弧部の自動発生壁番号を0に変更。

3Dビュワーで確認すると

図22

 さらにEVの前面にもファサード壁を追加配置

図23

3Dで確認

図24

 部材は、柱、梁などの部材区分に加えレイヤ設定を行う事で仕上げ等を変える事が可能になる。この程度で止めておこう。

さて梁、柱の仮定断面の発生といきたいところだが今回も長くなった次回にしよう。次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

企画BIM仙台編7 BIM連動構造連携

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4月13日土曜日

東京は、快晴あったかの土曜日。

 今週も気温の変動激しく東京の水曜日は、なんと7度以下・・何を着たらいいもんやら・・・南方出身ゆえ出がけに2,3度ダメ出しを受ける始末で・・・こまった気候だ。

沖縄では、早くも海開きというのに・・。

 桜も散り・・・

 花びらを踏み踏み出社すると靴の裏にこびりつく・・季節の楽しみが一つ終わった。

 春は、花が競うように咲き始める。

 あざやかな白と花びらが可憐でこれも季節の楽しみユキヤナギ。

・・・・・・どうやらスギ花粉も終わったようだ。やれやれ

今週の講座から

今週木曜日は、若手設計者3人の2回講座の1回目。

逆日影チャートの理論と利用法から日影NG事案のNG部の特定法とクリアー法まで予定通り完了。

 

次回は、天空率中心に連休明けの予定。復習よろしく!お待ちしてます。

 

水曜日は、個人レクチャー3回目は、画地割講座から

画地割の事案2例を消化後は、総復習で用地情報から最終は、BIMデータまで一気に作成して頂いた。完璧!またお会いしましょう。

 

 仙台セミナー4月19日は、来週にせまりました。まずは、ご案内から

仙台の用地情報からはじまり、構造、積算、設備設計までArchCadにデータ集約する手法で実践解説する。

 

 比嘉は、トップバッターで語ります。お早目のお申込みをお願いします。

 

 前回は、単線で作成されたプランニングデータから壁自動発生,

建具配置,そして追加の階段室壁柱、ファサード壁配置までを解説した。

図1

 これから躯体配置となるが、壁、床は、プランデータのプロパティーに初期設定された部材が自動発生した。

 柱、梁は、構造計算データに基づき仮定断面が算出される。

「構造連携」の項で行う。

図2

 「構造連携初期値データ」が登録されており、このデータは、構造計算のユニオンシステム(株)SSシリーズ(現状SS3、SS7移行中)にそのまま連動する。

 ここでの項は構造の専門の初期値設定が必要になる為に構造計算専門スタッフとのコラボが必要になる。まさに構造もからめたBIMが展開される。

 

 この初期値に基づき「構造考慮発生」ボタンをクリックすると柱、梁仮定断面が算出される。

図3

 数秒で仮定断面が算出される。

自動処理の為、仮定断面を算出する為の項目が3種設定される。

 まず「梁間方向別入力」この項は、耐震壁の設置方向を判断する。

図4

 

 この場合、横長(X方向に広い)建物ゆえY方向に設置されると判断。

プラン配置情報から上記の様に自動配置されるほか任意設定も可能。L字状の建築物の場合、X,Y2方向のエリアも自動判断される。

この場合自動処理を採用。

図5

  赤円弧で囲った部分(プラン戸堺部)に通り心記号が自動設定される。

柱の発生位置は、通り心の交点に自動配置され寄りも自動判断される。(この部分は後ほど手動で修正解説したい。)

 

 続いて「構造体領域」この項は、柱が発生するエリアを判断する。

図6

 本例の場合は、7階以下柱が同位置に発生する。その為、構造体領域」も1階から7階まで同形状となる。

 段々状にセットバックした建物等の場合は、柱を発生するエリアを明確にする必要がある。その際には、プラン立体情報から自動判断される。

 

自動発生した躯体はグループ化された躯体番号が自動設定される。

図6

 基本的に「構造連携初期値データ」とプラン情報から自動発生する。

部材符号も構造計算ソフトSSシリーズに連動する。

 

 さて自動発生した躯体と建具の納まりを検証してみよう。

図7

 

どうやら廊下側の柱がMBと重なり機能しなくなっている。EVホールも窮屈だ。

 

 通り心情報を変更しよう。

図8

通り心マークを削除後、新しい通り心位置でクリックすると新規に通り心が設定される。寄りは、端部に配置された柱は、内側に寄りが自動設定される。

図9

イイ感じに納まったこれでOKとしよう。

その前に柱の寄りの設定法も解説したい。

図10

 通り心マークを選択後右ボタンメニューには「寄りタイプ」の設定で

バルコニー側に寄り設定したアウトフレームに設定する場合は交点から「下」を選択すると

図11

柱とともに梁も寄りが設定される。この寄りは、構造計算SSシリーズにもそのまま連動される。

図12

 

今回はアウトフレームの設定はやめて元に戻して解説をすすめる。

 

この仮定断面はSSシリーズに連動する

図13

 連動ファイルは、CSVとST-BRIDGE(*.stb)いずれでも可能だが今回は「仙台マンション.csv」として構造部署にメールで転送する。

 

セミナーでは、ユニオンシステムにおまかせして計算し最終の断面から配筋まで算出される。構造図は、ソフトウエアセンターの構造図化システム(SIRCAD )により構造図が全種作成されるとともにグラフィソフト ArchiCADに配筋情報がとりこまれる。

 

 さて完成したBIM情報は、

図14

各種図面も作成され

各階平面図(この場合1階)は

図15

立面図は、任意の壁面をクリックする事でその垂直方向の立面図が作成される。

図16

断面図は、斜線断面図と同時に表示する事も可能

図17

専有室のユニットプランを作成していれば展開図および内観パースが作成されるが、意匠図の仕上げは、今回ArchiCADにお任せする。

終了するとArchiCADに躯体、建具が取り込まれる。

図18

 ArchCADで建具は、詳細情報を有する建具に変更する事が可能になる。

 最後に階段室、建具配置、あるいはユニットが作成されたArchCADデータも日影チェックを行う際に包絡処理され高速処理が可能になる。まずは包絡処理した例

 図19

包絡しない指定も可能でバルコニー、廊下などの下抜けの日影、天空率計算が可能だ。

図20

時刻日影の違いを確認していただきたい。

 

 以上7週にわたり解説してきた「企画BIM仙台編」も今回で終了となる。仙台近郊の皆さん 4月19日仙台セミナーお会いしましょう。

 

 次回からサポートセンターに寄せられた質問から解説します。

次回は、公園と接する道路天空率の解析法を解説します。

10連休は、もうそこまでまでお元気で!

 

比嘉ブログ

 

公園に接する道路とクランク道路天空率 その1

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4月20日土曜日

今週は、春らしい陽気がやっとつづいた。天気予報によるともう冬服は、しまってよいらしい。

 公園にはここぞとばかりに花が咲きだした。

今週は、ヤマブキ

 昨日は、この一月ほどご案内を続けた仙台でのBIM6社セミナーに参加の為でかけた。

仙台に向かう新幹線からみえた郡山あたりの桜が満開で得した気分・・ただしスギ花粉も今だ舞ってる様で打ち上げのビールも災いしたのか鼻がつまり昨晩よく眠れず。

 

 セミナーは週末お忙しい最中、60人ほどの皆さまにご参加いただいた。

 比嘉もいつになく張り切って企画BIMを語らせていただいた。

腕があがると・・・のりのりで語ってる証拠。

 

終了後は、皆でゆでたんでかるく打ち上げ会。その疲労が若干ぬけてないが・・・。

 

 本日も天空率講座をはじめよう!

今週は、サポートセンターに寄せられた質問から

図1

6m道路の反対側に公園を有する場合の天空率の解析法を解説したい。

 

 まず法文のおさらいから

 

道路高さ制限は基準法56条に記述されており基本的な考え方として

1項一号に

第五十六条 建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。
一 別表第三い欄及びろ欄に掲げる地域、地区又は区域及び容積率の限度の区分に応じ、前面道路の反対側の境界線から水平距離が同表は欄に掲げる距離以下の範囲内においては、当該部分から前面道路の反対側の境界線までの水平距離に、同表に欄に掲げる数値を乗じて得たもの
 

 道路高さ制限(道路斜線)の原則として前面道路の反対側の境界線から適用距離まで別表第三にあげる数値(勾配)を乗じたものとある。

・・・が本例の様に道路の反対側が公園と接する場合

 

法56条の6項では

6 建築物の敷地が二以上の道路に接し、又は公園、広場、川若しくは海その他これらに類するものに接する場合、建築物の敷地とこれに接する道路もしくは隣地との高低の差が著しい場合その他特別の事情がある場合における前各項の規定の適用の緩和に関する措置は、政令で定める。

 

 緩和に関する措置は、政令で定めるとある。

 

この場合の政令は

 

令134条で記述される。

(前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合)
第一三四条 前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合においては、当該前面道路の反対側の境界線は、当該公園、広場、水面その他これらに類するものの反対側の境界線にあるものとみなす。

 

*道路の反対側に公園がある場合の高さ制限の起点は公園の反対側を起点とする事がわかる。

 

 さて公園の反対側に起点を有する場合、道路幅員が途中で異なる場合と同様に扱う事になり、「基準総則集団規定の適用事例」JCBA編集本では、

道路がクランク状の場合の例P242で解説されており

適合建築物の作成法が2種示される

 

 1)段差状の適合建築物を想定する方法

図2

 

 下段「図2-7-38取扱い2」は、幅員差がある為に2の道路としてさらに令132条が適用される場合に関して記述されているが、2の道路として取り扱うか否かは、行政判断ゆえ今回は、上段「取り扱い1」の様に1の道路とする場合の考え方を解説したい。

 

 2)1)の場合公園の間口が道路に垂直に接する場合で作図されているがこの部分は、すくなからず斜になっている場合がほとんどだ

図3

 

1)の様に垂直に道路と交差する公園より少なからず角度を有するのが通常とおもわれる。その場合もJCBAでは

図4

 

この様に道路の反対側を起点とした適合建築物が想定されている。

この場合も同様に2の道路とした場合として

図5

 

 

取扱2の例として2の道路とした場合として記述されている。

一の道路とするか2の道路とするかは行政判断とはいえ今一度法文に立ち戻ると

 

第五十六条 建築物の各部分の高さは、次に掲げるもの以下としなければならない。
一 ***前面道路の反対側の境界線からの水平距離が同表は欄に掲げる距離以下の範囲内においては、当該部分から前面道路の反対側の境界線までの水平距離に、同表に欄に掲げる数値を乗じて得たもの

 

 この場合前面道路の反対側が斜になっているが、その位置が明確ゆえこの原則どおりに1の道路とするのが本来の意図するところと当方では考える.

ただし、行政資料では、必ずしもそのように記述されていない為、JCBAでも2例の方法を添付しているとおもわれる。

 

 さて今回の公園を有する場合の適合建築物の想定法を検証する前に道路における1)と2)の適合建築物の設定法および問題点の検証から始める事としたい。

 

 前面道路幅の差(公園の反対側)がなだらかな斜から垂直に交わるまでの検証を比嘉ブログでは、2018年2月に

「クランク道路は、2の道路?」の回で検証しているその回に補足を加えてさらに検証をすすめたい。

図6

 

 

 適合建築物の作成法を検証する事により問題点をさらに明確にしていきたい。

検証のポイントは道路幅が異なる間の間隔が16m→6m(検証時はさらに2mに狭めて検証)、0mの順に変わっていく際の適合建築物の想定法を確認し挿絵の可否も確認したい。

 

 まずはこれらを一の道路として一体で区分する場合の解説から行いたい。

 

始めは左端のなだらかに幅員が広がる場合の事例の検証から

図7

条件は適用距離が20m、後退距離は1.5mの場合

図8

 

 

 

 「前面道路の反対側の境界線からの水平距離」が重要で水平距離ゆえ反対側の屈曲した道路境界線Aではその位置を起点に円弧状に適用距離が適用される。Aの点から円弧に後退距離を考慮した適用距離20mまでの位置が設定される。

 アイソメ図では

図9

 

これは適用事例集の挿絵でも

図10

 

同様に記載されている。問題なし納得。

 

今度は中央部の事例

図11

 

先ほどのなだらかな事例と異なり6mから10m道路への変化が2mで急激に変わっている場合だ。

 

 先ほどの事例と同様の操作で

図12

 

 やはりAの道路反対側のAポイントを起点とした円弧状の適用距離分までで東側も高さ制限される。つまりA端部から垂直な位置で終了するのではなく円弧状に高さ制限が適用される。

図13

 そこで今度は道路幅員の変化幅2mが0mの場合、つまりクランク道路の事例を検証

 図14

道路幅の変化間が2mが0mでクランク状の道路になったケース。

 

円弧部に着目して検証をすすめたい。

さらに解析すると

図15

どうやらP7でNGのようだが適合建築物の作成方法としては前2例

同様に円弧部は6m道路反対側右端Aを起点に後退距離を考慮した高さが制限される。前2例とまったく同様ゆえこの事に疑問を挟む余地はない。

 

・・・・そこで適用事例集の適合建築物の作成法を再度確認すると前述したように

図16

それぞれの道路の反対側を起点とし上図2-6-37のように段差のある適合建築物で表記され狭い道路側の端部から円弧状にまわりこんでいない。

 

 当然TP-PLANNERではこのような設定も可能だ。

その操作はさておき結果を比較すると

図17

 差分-0.019%でNGだったP7が適用事例集の案内のように解析すると1.269%で楽々クリアーとなる。

 

 両者を並べて検証をすすめる。

図18

 6m道路A端を起点とすると円弧状に水平距離(一定の距離20m適用距離)で高さ制限が適用される。ところが適用事例集に示す右図では段差状に6m、10m道路それぞれを起点として適用され広い10m道路がある場合、6m道路の影響を無視している。

  その分適合建築物は、高く設定される為、天空率が低下しクリアーする事になる。

 さらに段差状の右図では、B部分に適合建築物が無いとされる為にその部分に高層の建築物を設定した場合においてもその部分の天空率は、チェックされない。

 

 天空図を重ねた比較図で比較すると

図19

 下が段差状の適合建築物と計画建築物の天空図を重ねて作図。10m道路起点となっている為、赤で示す計画建築物は右端部では、わずかに高さ制限をこえているだけとなる。

 

 結果は、大きく異なるが、現状オーサライズされたとされるJCBAによる「適用事例集」では2種の方式を採用して良い事になる。

 それぞれ適合建築物を作成してみよう。

まずは

図20

公園の両サイドが道路と斜に交差する場合から。

参考にするのは

図21

この方式。道路の反対側が明確である為、斜の部分も含めて位置が高さ制限の起点となる。

 

結果は

図22

 算定位置は、既存の公園の有無に関係なく既存の道路の反対側に設定される。

図23

 

 結果として特に公園に面した部分がNGとなる。

 

令134条を再度確認してみよう。

(前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合)
第一三四条 前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合においては、当該前面道路の反対側の境界線は、当該公園、広場、水面その他これらに類するものの反対側の境界線にあるものとみなす。

 

 施行令を緩和の為と解釈すると、青円弧部から始まる公園の斜の部分は、反対側ではなく側面とし反対側とは、公園の最大幅13mだと解釈すると

図24

 

NGだった公園の前面が公園反対側の解釈を変えただけで余裕でクリアーする結果となった。

アイソメ図では

図25

 

 

事前協議ではこの事を確認しておきたい。

また公園の広さでも結果は異なる。

図26

 

公園幅が55mで4倍強広く接すると

図27

 

アイソメ図では

図28

 

 両端の狭い道路に面する側の影響が限定的になる。

道路の条件でも異なるが、公園あるいは水面も同様だが高さ制限の起点をどの位置に設定するのかで大きく異なる。

 

 では、その他の条件で接する場合およびその設定法を解説!っといきたいところだが・・・・

本日も長くなった次回にしよう。次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 


公園に接する道路とクランク道路天空率 その2

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4月12日

 平成の終わりが近づいてきた。比嘉ブログ平成版最終回となる。

相変わらず変な天気が続き東京の昨日金曜日は、最高気温13度。寒い!

調子くずして風邪ひいたらゴールデンウィークが楽しめないと、呑みは、熱燗で調整。

 

 新緑の季節がやってきた。

桜は、花もいいが芽吹くころがまたいい。さらさらとさわやかだ。

そして

ハナミズキ。

白い花と新緑Wでこの季節の楽しみ。

毎回語る事だが一青窈のハナミズキがすきでして・・。

・・・百年続きますように。

 さて今週は、TPユーザ新人の皆さんにTP-PLANNERを通じた形態制限の勉強会9時半から5時までの3日間コース。

初日は、日影規制の基本から手動逆日影計算。そして逆日影チャートの設定法。そしてプランニングで6階規模のマンション作成

 皆、初日が終了しほっとしたのか笑顔がいい。・・・2日目からの変化に注目。

2日目は、斜線規制の起源から問題点の指摘そして天空率へと基準法56条の変遷を解説後。天空率を理論を模型を使用し解説。

そして事例による実践操作解説。

 

 Iに目立てと激したら前面でいい笑顔。Sの顔がでかい。

そして3日めは、仕上げとして用地情報から形態制限をクリアーしたプランから面積表、そして建具配置構造連携でBIM連動でBIMデータ完成まで。どうやら皆初任給がでたらしい。

 

 記念撮影前の陣取り合戦から

Sがこけたようだ。3日間の助手兼務ご苦労様。撮りなおしのもう一枚。

 いいぞI。ちゃんと最後も前面でOKだ。偉くなるとイイネ、皆頑張れ!

 

 さて平成最後の天空率講座。

始めようかな!

前回は、道路の反対側に公園を有する場合の道路高さ制限適合建築物の想定法を解説。

図1

 

 

令134条で記述される。

(前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合)
第一三四条 前面道路の反対側に公園、広場、水面その他これらに類するものがある場合においては、当該前面道路の反対側の境界線は、当該公園、広場、水面その他これらに類するものの反対側の境界線にあるものとみなす。

 

 公園の反対側の解釈により

結果が大きく異なる。道路の公園の反対側を道路と接続する斜の部分からを含めた場合、道路端部からの高さ制限で高さ適合建築物が低く設定されその結果、道路高さ制限適合建築物天空率上昇しNGになる場合

図2

 

公園の斜の部分は、反対側ではなく側面とし反対側とは、公園の最大幅13mの位置を起点とすると解釈すると

図3

 

余裕でクリアーする結果となった。

また

 

 

公園の間口が広さくなると道路端部による高さ制限が限定的となりクリアーする。たとえば公園幅が55mで4倍強広く接すると

図4

公園に面した部分の道路高さ制限適合建築物が高く設定されクリアーする。

 

図5

 

アイソメ図では

図6

 

高さ制限の起点をどの位置に設定するのかで天空率計算結果が大きく異なる。

結論として事前にその位置を協議し確定する必要がある事を解説した。

 

今回は、リリースまもないTP-PLANNER19ご利用の皆さまの為に

 

1)公園側面斜の部分を高さ制限の起点に含める設定法

2)公園反対側13mの位置を高さ制限起点とする設定法

の2種を新天空率(T-SPACE)の設定法で解説したい。

 

 

1)公園側面斜の部分を高さ制限の起点に含める設定法

図7

①「敷地」入力では、道路幅員6mを設定するのみで公園の起点はT-SPACEで作図入力する為、公園形状を補助線等で作図されている事。

図8

②「新天空率算定領域」に移動し「道路・一の隣地」隣地は、行わない為、「新天空率」の項、いずれを選択しても可。

図9

「道路・一の隣地」をクリックすると「隣地を同一区間設定?」等の設問には「いいえ」で進める。(隣地天空率は行わない為)

③T-SPACE」が起動し「作業種類」「基礎情報」の項で「発生」ボタンをクリックすると①「敷地」入力で設定された情報に基づき道路形状が発生する。

図10

④「前面道路編集」で道路反対側を公園の形状なりに作成する。

図11

 

「反対側境界種」を選択するか道路の反対側を直接Wクリックする事で道路反対側境界種」を変更する事が可能になる。

⑤「頂点追加」ボタンをクリック後,頂点を追加したい道路反対側の境界線をドラッグすると頂点が発生する。

ドラッグを続けて公園の反対側に移動し公園の補助線にスナップ入力する。

図12

図13

 

円弧部が道路反対側の頂点を追加した箇所。

⑥現況道路反対側(算定線基準線)が既存の道路反対側にある事を確認。

図14

公園に接する場合でも算定基準線は、既存の道路反対側となり公園の反対側と異なる。この部分は、自動設定。

⑦道路高さ制限適合建築物を自動発生する。

図15

高さ制限種で「道路」を選択後「発生」ボタンをクリックすると道路高さ制限適合建築物が発生する。

 さらに「出力」をクリックするとTP-SKYに戻り算定基準線が発生する。(TP-SKYが自動起動しない場合は画面下のタスクバーのTP-SKYアイコンをクリックし起動する。)

図16

「計算モード」をクリックし「計算」「天空率」で「計算開始」ボタンをクリックすると

図17

天空率が計算され解説通りに公園に面した部分がNGになる。

 

2)公園反対側13mの位置を高さ制限起点とする設定法

①「敷地」入力は、図8で解説同様に道路幅員6mを入力するただし公園反対側の特定と斜部分の影響を排除する為の堺を補助線等で作図する。

図18

②図9~図11までの操作は、まったく同様に行う為、ここでは省略する。

 

③図11同様に6m道路幅員で発生した前面道路の形状を今回は、公園の両サイドの斜の部分を含まない設定にする為、左6m道路、公園、右側6m道路の3パーツに区分する。

3パーツに区分しながら同一道路として機能する為に(令132条の対象としない為)に自動発生した6m道路を図19青枠程度(あとでさらに変形)に道路反対側の頂点削除等を繰り返し設定する。

図19

既存道路反対側(算定基準線)は、上図赤枠の様に元の6m道路反対側に延長されている為、他同様青枠におさまるように頂点削除する。

 

④図19で編集した左端の道路をクリックし選択後「道路追加」ボタンをクリック後、敷地境界側の2点をクリックし道路を追加する。

 

図20

 

敷地境界側をクリックすると最初に選択した左端と同様の幅員6m道路が追加される。いずれも同一道路ゆえNO1と表示される。

 

⑤中央部、「反対側境界線」モードで道路反対側の頂点をドラッグし公園の反対側に移動する。

図21

左右の6m道路と空間を空けたのは頂点が接している場合、両方の頂点が同時に移動する事を回避する為。「現況反対側道路境界線(算定基準線)」は、6m道路の反対側に設定した状態に設定。

 

⑥左右の6m道路を公園に面する側まで移動する。その際「現況反対側道路境界線(算定基準線)」も同様に移動する事。(もしくは「連続複製」ボタンをクリックし道路反対側と同様に設定する事。

 

図22

⑦道路高さ制限適合建築物を自動発生する。図15、図16同様に道路高さ制限適合建築物を自動発生後TP-SKYに移動しさらに天空率計算を実行すると

図23

 

この場合余裕でクリアーする。

新天空率T-SPACEを使用する事で容易に公園の反対側が特定できる。問題は、いずれを起点とするか起点を事前に明確に確認しておくことが肝要。

 さてゴールデンウィークはじまりだ。

当方も活動開始!次回までお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 

10連休につきムービーで講座

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令和元年 5月4日 

令和も始まり10連休・・も本日入れて残り3日となった。

 当方は、恒例により蓼科山でおっちら体力作りにはげもうと思ったが寒さもあり早々に帰京。

 気候も一月以上逆戻りで桜も咲かず。今年は例年より寒さの厳しかったようだ。

 

黄色い水仙の花がいっぱい。

 帰京したら近くのボタンがきれいなお寺では

ボタンは、すでに1週間前にピーク終わりましたとの事でまばらだが十分だ。座ればボタン立てば芍薬(逆だがボタンがメインゆえ)

 今年のボタンも良いボタン♪の鼻歌を歌いながら散策。

 

 

 さてTVでは、皇室番組がずらりで歴史の勉強となった。

このところでは、皇室の存続問題が大きくとりあげられれている様だ。

 

 さて花でつないできたが・・・比嘉ブログ講座は、どうしたものか

当方とて今回は、サポートセンターも休みゆえ寄せられた質問からも無し。一計を案じた結果仙台セミナーの為に作成した企画BIMのムービーを掲載する事とした。

 ナレーションがはいってない為、その時のレジメに続いて2部構成でご覧いただきたい。

まずは、用地情報からからプランニングまで

 

以上の操作を下図をクリックしムービーで

 そして後半建具配置から構造連携、企画BIMからBIM連動までは

 

そしてムービーは、次の画像をクリックで

連休は、まだ続きます。お元気でお楽しみ下さい。

では次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

リアルな壁面日影の作成法(BIMデータ活用法)

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5月11日

連休明けの土曜日は、皆さんさすがにおつかれでしょう。

東京は、緑がいっぱいで気候もさわやか。

昨日から夏を思わせる暑さになり今日も暑そうだ。

これはカワラナデシコ夏に楽しみな小花。ワールドカップ女子サッカーもまもなくのようで楽しみだ期待したい!

 

・・・で比嘉は、不動産鑑定の為の講座で明海大学不動産研究センターの実務修習生の皆さんがこれからやってくる。講座の様子は、終了後追加でアップすることにしよう。

 

 

 ブログ講座は、開始しよう。

今回も趣向を変えて、TP-PLANNER Ver19における3Dビュワーのバージョンアップでテクスチャーマッピングされたリアルな立面図に自己日影の壁面日影を作成する方法を解説したい。

 

 まず他社制BIM、または3Dソフトでテクスチャーマッピングを行う。

図1

タイル目地を表現したこの様な立面図

図2

を作成しこの立面図に自己日影による壁面日影を作成する方法を解説したい。

図3

 

このような自己日影による壁面日影だが8時から16時までの連続したリアルな壁面日影が作成される為、近隣説明等で有効だ。

 

 図2のテクスチャーマッピングされた立面図は、TP-PLANNER 

「3Dビュワー」でも作成が可能だ。

 

まずは、

1)3Dビュワーによるテクスチャーマッピングの手法を簡単に解説したい。

図4

①TP-LIGHTで建具配置、躯体配置まで行った後「ファイル」「3Dビュワー」を起動する。

 

②利用したいテクスチャーは、「ファイル」「テクスチャー割り当てファイルを開く」で初期登録されたサンプルテクスチャーが表示される為、任意のテクスチャーを選択する。(このファイルにテキスチャーを登録保存しておくことで利用が可能になる。)

読み込まれたテクスチャーは後述する「色」設定ファイルに登録される。

 

③ノード選択(左上)アイコンの選択モードでテクスチャーを設定したい壁面をクリックし選択後右ボタンをクリックし

図5

「色選択」をクリックすると②で選択されたテクスチャーは

「テクスチャー割」窓に登録されているので選択する。

図6

今回は「タイル2.bmp」を使用する。

結果、選択した壁レイヤにテクスチャーマッピングされる。

図7

 

④立面図アイコンで任意の壁面日影を作成したい任意の立面図を選択後「ファイル」「ビットマップファイル図面レイアウト出力」を選択すると

2次元作図ソフト「図面レイアウト」の表示とともに立面図のビットマップファイルが作成される。

図8

今回は、「背景画像.jpg」で保存したのが図2.

 

今回は、TP-PLANNER内で立面図を作成したが他のBIMソフトで壁面日影を作成したい立面図を用意するところがポイント。

他BIMで作成された建物は、IFCファイル読み込み等でTP-PLANNERデータに変換しTP-PLANNERデータとなる為3Dビュワーを起動する

 

2)他社BIMでテクスチャーマッピングされた1)-④で作成された立面図を背景として壁面日影を行う方法を解説する。

①BIM連動後、3Dビュワーを起動する。

図9

 他、BIMソフトあるいは3Dソフトが有するテクスチャー情報は、共有されない為に建物形状が再現される。

 今回のポイントは、容易に作成可能な壁面日影の立面図をテクスチャーマッピングされた図2の立面図に差し替える方法の解説となる。

①任意の立面図を表示し「視点保存」を行う。

図10

視点を設定する事により以前に作成したパースデータの再現を容易に行う事が可能になる。

 

②図2と同様の立面図の壁面日影は

図11

「ファイル」「日影の連続レンダリング」を選択すると

図12

8時から16時まで30分間隔でさPing画像が図面レイアウトで保存さ

れ出力が可能となる。

今回は、この立面図をテクスチャーマッピング画像と差し替える手法の解説。

 今回何を解説したいのかよくわからなかったと思うのだがそういう事です。

 自動保存された画像と図12で自動保存された画像を画像処理ソフトを使ってサイズを一致させる方法だが今回は、フリーソフトのpaint.netを使ってマージしたいが文章では煩雑になる為、この部分はムービーを参照していただきたい。

図13

 

①画像ソフト(本例では、paint.net)で図12で作成した画像とテクスチャー設定された立面図を重ねて画像サイズを同一に設定する。

図14

 

②画像を重ねたらレイヤを結合し最終壁面画像として任意の位置に保存する。

 

図15

③3Dビュワーに戻り壁面を選択し透明に設定する。(枠のみの表示)

図16

④「設定」「透明体の影」「画像出力時に背景を透過させる」をチェックする。

図17

 

⑤「ファイル」「画像出力時の背景指定」で図15で作成した画像を指定する。影の濃度は、透明度を指定する。

図18

⑥枠線を表示しない設定。(枠線アイコンをOFF表示にする。)し透明な立面図に対して「ファイル」「日影の連続レンダリング」をクリックする事でテクチャー設定された壁面に自己日影図が作成される。

図19

図20

8時から16時まで30分刻みの壁面日影が自動レイアウトされ表示される。そのまま印刷が可能となる。

 

 このようにBIM連動により近隣説明等の資料作成もよりリアルに行える事を解説した。

長くなった、本日はこのあたりでおしまいにしよう。

次回からサポートセンターに寄せられた質問の解説を行いたい。

では次回までお元気で

 

 

比嘉ブログ

 

行き止まり道路再考 1基本

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5月18日快晴の土曜日。今日も暑くなりそうだ。

公園では、夏の花が咲きだした

これは、エゴマ。

実を食べるとえぐみがある事からその名がついたらしい。

花いっぱいで、いずれを撮るかまようところだが

この時期ならではのキショウブ。暑さで若干ばて気味だな。

 

 さて今週から講座が盛沢山!

まず月曜日は、設計事務所2回目の講習は、天空率

お疲れ様でした。次は、実践後の講座かな?

 

 そして火曜日は、定期講座日影規制基本に参加の皆さま

デべ、設計、コンサル等々と参加していただいた。

最後は、全員でサムライジャパンのポーズできまった!

次回天空率講座お待ちしてます。

 

 そして木曜日は、朝2の新幹線で乗り込み大阪府不動産鑑定協会の皆さん27人の講座。10時から5時まで!

 協会も無茶なお願いしてくるなと思いながら無事用地情報から建物想定まで終了、多分皆さん時刻日影図をみただけでどの位置がNGの原因か簡単に判断できる事だろう⁉。

天空率の威力もご理解いただけたようだ。

次回お会いできる日を楽しみにしてます。

 

 天空率講座を開始したい。

久々、「行き止まり道路再考」と題して行き止まり道路天空率を再確認したい。

 行き止まり道路に関しては、比嘉ブログを検索してみるとリオオリンピックの2016年に書き込んでいる。

 このところ位置指定道路がらみの行き止まり道路あるいは、変形した道路で行き止まりの設定をしなければならない場合などサポートセンターにも質問が多い。  再度考察してみたい。

 

  今回は、行き止まり道路の基本的な考え方を天空率講座の資料を利用して解説を行いたい。

 行き止まり道路も様々な形態がある為により事例に即して実践的に解説を行いたい。

 

 まず行き止まり道路の高さ制限基本の設定から


 行き止まり道路の道路斜線の適用法を毎度おなじみ通達集から確認すると

図1

 これが基本。

 道路幅員aは、道路行き止まり端に面した円弧状の敷地の部分A~E間は、aの幅員が隅部を中心とした円弧状の道路反対側がみなし道路の反対側境界線として設定される。

 面したA~E部分は、すり鉢状に高さ制限される。

EF間は、道路幅員aがEFに平行にみなし道路として設定される。

 

 この通達は、昭和46年ゆえまだ後退距離、適用距離の概念ない。それらが採用されたのは、昭和62年の基準法改正からだ。

 

 今回は、2種住居 容積率200%適用距離20mを考慮して通達を作成しなおすと

 

図2

 道路幅員が6m、適用距離が20mゆえ20-6=14mが敷地側に高さ制限が適用される。

 隅部に面した部分には、隅部を中心として14mの円弧が適用される。道路の正面にはみなし道路境界が6m幅で設定され片流れ状の通常の道路高さ制限が適用される。

 

 立体で表現すると

図3

 

この様に高さ制限される。

 

 建物を配置しさらに実践的に解説したい。

図4

 

後退距離が1mの場合

図5

 

 後退距離1mが現況道路6mの反対側に加算され7mの位置から適用距離20mで高さ制限される。

 敷地側には、20m-7m=13m

隅部でも同様に1隅部を中心として13mの円弧ですり鉢状に高さ制限が適用される。

 起点も隅部を円弧中心として7mの円弧で反対側の起点となる。

 

 この円弧状の道路反対側の位置を天空率の算定位置に設定する行政がみられたがJCBAでは、図6のように現況の道路の反対側の位置とする。

 行き止まり部分に面する部分には、特例としてみなし道路の反対側に算定位置を設定する。

図6

 

 現況、みなし道路反対側の境界線に道路幅員6mの半分以下で均等3m間隔で配置される。(この場合みなし道路境界の算定位置右端と現況部が同一位置となる。)

 

 さて行き止まり道路の天空率だが基本は、この通達に準じて適合建築物が作成される。

 

行き止まり道路の取り扱い
行き止まり道路の適合建築物は、通達集に明記される。「行き止まり道路の先端部に位置する敷地の斜線制限については、図に示すごとく道路先端部において、当該道路と同じ幅員の道路が道路なりに回転するとみなして、反対側の境界線を設定する


後退距離の採用は、いずれの場合も、最も狭い距離が採用される。(後退距離は、計画建築物の後退距離内で任意に設定が可)


行き止まり道路の算定位置は敷地側に接する幅分をみなしの道路境界線とし算定位置を配置する。(特例))


高さ制限建築物に面する前面道路の反対側に算定位置を配置する。(原則)

 

 行き止まり道路の形状に適用してみると

 

行き止まり道路基本

図7

❸❹ の算定位置は、それぞれの境界線で道路幅員の半分以下で均等になるように設定する。

 

 

接していきど行き止まる道路

 

図8

行き止まり道路の両側端部を起点として適用距離まで円弧状(すり鉢状)に高さ制限が適用される。

 

 

 

面して行き止まる道路

図9

行き止まり道路の端部に面する隣地境界線に面する部分も円弧状の適用距離内は、道路高さ制限が適用される。

 

隣地越え行き止まり道路

図10

逆L型の道路の端部も行き止まり道路同様に適用距離内で円弧状に高さ制限が適用される。

 

以上が行き止まり道路および屈曲道路に対する適合建築物および算定位置の基本的な設定法となる。

 

 では実践の事案で検証適用してみようとなる・・・が次回にしよう。今週は、ちょっと疲労が・・。皆さん次回までお元気で! hi.

 

 

 

比嘉ブログ

 

行き止まり道路再考 2

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5月25日真夏のような土曜日

今週から、日本列島画地d突然真夏になり今日も猛暑日になるらしい。

今週の公園パチリは、小菊:ハルジオン(春紫苑)とタンポポ。

 公園も雑草系の小花がいっぱいだ。

 

 唐突だが、いつのまにやら大相撲5月場所も明日で終わり。

舞の海そっくりな炎鵬の活躍を楽しみにしているがこのところあと1勝の勝ち越しで苦しんでいるようだ応援したい。 

朝乃山がいいネ・・・優勝してほしい!

 

 

 今日は、大谷翔平を見ながらのブログタイム。

今週も大阪での講座。

木曜日の午後から、設計の5人組の講座がはじまる。

 比嘉ブログ見てますのナイスなお言葉にいきなりテンションあがる。

 用地情報、逆日影チャート解説で6階のマンションプランまで一気に作成した。実務者ぞろいなだけに効率的に講座がすすむ。

 2日めは朝9時から5時まで

 天空率の講座から始まったが持参した天空率学習用模型が大うけ。

午前中天空率を徹底学習し午後は昨日のプランの精度をさらにあげて残り可能面積1平米程度まで追い込む。

 当然、日影天空率もクリアー確認。

 今回は、Revit連動も行う。

建具配置、構造仮定断面自動算出による配置。点景:テクスチャー配置行ったパース作成からRevitリンクまで行い終了。

 全員で作成した事案の前でパチリお疲れ様でした。

(よくある事ですが忘れものをしてしまいました次回までキープでよろしく)

 

 さて、天空率講座を開始しよう。昨日の講座でも解説した行き止まり道路の詳細解説。復習ヨロシク。

 

 

天空率講座開始!

 前回は、行き止まり道路の天空率道路高さ制限適合建築物と算定位置の基本的な考え方を確認した。

 

行き止まり道路の取り扱い
行き止まり道路の適合建築物は、通達集に明記される。「行き止まり道路の先端部に位置する敷地の斜線制限については、図に示すごとく道路先端部において、当該道路と同じ幅員の道路が道路なりに回転するとみなして、反対側の境界線を設定する

後退距離の採用は、いずれの場合も、最も狭い距離が採用される。(後退距離は、計画建築物の後退距離内で任意に設定が可)


行き止まり道路の算定位置は敷地側に接する幅分をみなしの道路境界線とし算定位置を配置する。(特例))


高さ制限建築物に面する前面道路の反対側に算定位置を配置する。(原則)

 

 行き止まり道路の形状に適用してみると

 

行き止まり道路基本

 

❸❹ の算定位置は、それぞれの境界線で道路幅員の半分以下で均等になるように設定する。

 

 今回は、事例に基づきTP-PLANNERの設定法の解説および区域検証等を行いたい。

事例1

図1

 

行き止まり道路が3種のバリエーションで接道する場合。

①の部分は

 

接して行き止まる道路

図2

②の部分は、

面して行き止まる道路

図3

③の部分は、行き止まり道路には違いないが連続した入隅道路と同様に考える

たとえば入隅状の8m道路の場合

図4

道路高さ適合建築物は

図5

入隅に面した高さ適合建築物は、円弧状に適合建築物を作成する。

図6

この場合と同様に考える。

 

行き止まり道路の設定は、「敷地」の入力ダイアログボックスで設定する。

①の接して行き止まる道路の設定は

図7

行き止まり道路境界線を選択後「行き止まり道路条件・道路境界延長範囲」の項で「行き止まり部分」にチェック後、その道路幅員等の条件を設定後「現在の値を適用」する。

 行き止まり道路設定した境界線の両端には円弧状に高さ制限適合建築物が適用される。

 

②の面して行き止まる道路の設定は

図8

 

 境界線を選択後「行き止まり道路条件・道路境界延長範囲」の項で「始点側行き止まり」にチェック後、その道路幅員等の条件を設定後「現在の値を適用」する。

 この場合、始点側」(左側)端部には円弧状に高さ制限適合建築物が適用される。

 

 そして③の場合は、連続した入隅道路と同様に考える事より入隅部の全ての境界線を選択し道路幅の項に8m幅を設定する。

図9

 同一区間の設定は、この項で行わなかった場合、新天空率算定領域」の項で自動設定される。

 

 その他、用途地域

(今回は、商業地域:容積率400%⇒適用距離20m)

建物形状の設定を行ったら

「新天空率算定領域」のダイアログボックスで

図10

この場合は「自動発生」の「道路境界」のボタンをクリックすると道路高さ制限適合建築物および算定位置が自動発生する。

 

 本例の様に「敷地」の入力項で設定される項目で道路幅員が始点と終点が同一の場合など道路高さ制限適合建築物および算定位置が自動発生が可能な事例は、「自動発生」を行うの項で行う。

 

 「新天空率」の項は、下図の様に敷地境界外で屈曲するなど「敷地」の入力項で道路反対側(道路高さ制限の起点)が適確に表現できない場合の、道路反対側の形状をCAD的入力で特定する事が可能になる。そのような事例は、次回行いたい。

 

 適合建築物および算定位置が自動発生する。「計算モード」で天空率計算を行い区域を検証してみよう。

図11

 

この事例では、行き止まり道路ながら2以上3の道路ゆえ令132条が適用される。

 結果は、6m道路側でNGの様だ。

 

最大幅員10mの区域の検証から

図12

後退距離2.401m行き止まり道路に平行に10mのみなし道路境界線から外側に2.401mの位置を起点として適用距離20mで適用区分される。

 道路両端部に面した部分は、20m-(10+2.401)=7.599mの半径の円弧状に区分される。

 

 次に南側6m道路側

 

 この区域2に区分され、最大幅員10mから水平距離20mで円弧状に区分される区域

図13

その区域には、6m道路側にも最大幅員10mが適用される為

後退距離4.5m

 適用距離20mは

 20m-(10+4.5)=5.5mの距離が敷地側適用される。

始点側の端部には、5.5mで円弧状に適用される。

 

 6m道路に面し上図水平距離20mを超えた区域は、令132条2項の対象。

図14

 

6m道路の中心から10mの区域には、6m道路の反対側後退距離4.5mの位置から高さ制限が適用される。

 

 そして8m道路側は

図15

 

8m道路側は、最大幅員10mの行き止まり道路から水平距離20mを超えている為、みなし道路中心10mで区分される区域。

 みなし道路中心までが4mゆえ10m-4m=6mで区分される。

入隅端部も6mで円弧状に区分される。

 

 算定位置に着目していただくと対面する道路端部に設定される。

この場合幅がせまい為端部にそれぞれ設定される。

さらにみなし道路の反対側にも4m以下で均等に配置される。

 

 最後に6m道路に面した道路中心10m部のNGを「逆天空率」でクリアーしてみたい。

「逆天空率チャート」で最もNG差分が広い算定位置を指定

図16

「建物切断」ボタンをクリックし解決!

図17

 

めでたしめでたしで本日もそろそろ出かける時間だ。

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

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