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天空率解説書の正しい読み方 3

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5月6日土曜日

今年の連休も山ですごした。

連休中のどうでもよい話をちらほら始める事としたい。講座若干有りです。

  例年、ゴールデンウィークには信州の蓼科山中腹で後半戦にむけての体力作りにつとめる事としている。

 

 今年の蓼科山は気温が多少高めだが桜がまだつぼみ・・・桜開花には暖かければ良いだけでもないようだ。

朝夕はストーブ必須。

久々、近くの牧場に出かけると

 

 

アルパカが・・。

 

その後ろには

ウインダムヒルのジャケットばりの景色が広がる。ゴロンと横になるかと下をみるとアルパカの落とし物が・・。

 

 夜明けが早く朝5時頃には朝日の気配を感じて目がさめる。

コーヒーを入れウィンダムヒルを聞く。

 

 ウィンダムヒルを最初に聞いたのは筑紫哲也のラジオ番組から。

筑紫が日本にウィンダムヒルを広めたと思っているがどうだろう?

 

 そして時にはキースジャレットのケルンコンサート

最初の頃はCDを詰め込み備えたものだったが今ではすべてYoutube。

 

帰り道500mほど下ると

 

 ピンクの桜と白いこぶしが交互に咲き誇る。蓼科山とは違う景色だ。「こぶし咲く~♪」あの北国の歌を思わず歌ってしまった。夏までしばしお待ちを。

 

 さて今講座を開始しよう。

 

 先週、下記挿絵の解説を左側の「垂直を区域を設定する場合」は、簡便法であり現実的に2道路の交差角によってはご注意いただきたい旨を解説した。

 

 

 

 

 2Aかつ35mの距離起点を敷地境界線に接していない道路境界線に平行に書かれているように勘違いする事があるが正しくは水平距離。

 

(二以上の前面道路がある場合)
第一三二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、
幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、かつ、三十五メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 

平行と解釈してしまうと

 

 

 交差道路の反対側の境界線に平行に2A(23m)を確保すると敷地側の道路境界線の端部からの距離が2Aを超えた27.638mになり法文に適合しない事を解説した。

 

 したがって挿絵の解説の垂直とは狭い道路境界線に垂直を意味する事を解説した。

 

 

 ところが端部からの2Aの距離は垂直線の起点位置では確かに2Aの23mになるが道路中心10mの位置は24.02m と2Aより大きな値となっている。

 この場合、簡便法ゆえこの程度は許容しようという事を意図する。

 

 なぜその様にダブルスタンダードを採用するのか?

 

 これは従来このように区分した行政等の挿絵が存在する事より、にわかに右のように円弧状に区分する事には困難があるのではとの配慮にすぎない。

 

  時々円弧状に区分した区域を直線に修正するよう指導される事があるがその指摘は本末転倒、筋違いである事をお伝えした。

 

 今回は前回の事例が屈曲道路になる場合

最大幅員11.5mが回り込んだ6m道路側の区分のみの解説を行いたい。

6m道路に面した部分の斜線断面図は

 

 

橙色で示し部分がNG

 

まずは推奨区分法の円弧状区分から

 

 

NGを示す赤表示だが差分が0.014%、そのままでは三斜求積による申請図作成の際NGになる為NG(この事はこのシリーズの前の

https://ameblo.jp/normanhiga/page-5.html

を参照していただきたい。

 

アイソメ図では

 

若干本題とはそれるがNG部がきになる天空図を重ねて確認してみよう。どうもNGになると気になる。・・・いかん。

 

重ねてみるとよくわかる。赤表示の道路高さ制限を超えた計画建築物部分の面積が22.906410 c㎡それに対して敷地の空地部分緑部の面積は23.196145 c㎡敷地内空地が大きい為、詳細計算の積分法ではクリアーだが三斜求積の安全差分ではNGになる。

 

 さてこの事例をたとえば平行線で区分する事は

すべて最大幅員の区域になる。

 

(二以上の前面道路がある場合)
第一三二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、
幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離

 

幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離が2倍を超えてしまう。挿絵から平行線で区分する事は間違い。

 

垂直区分を確認すると

 

円弧状の区分とNG部の差分が同一となる。この場合垂直区分でも問題ないとおもわれる。

 

 ただし道路中心10mの区域が広がる事になる。道路中心10m部の面積を比較してみよう

 

垂直区分で約14㎡広くなっている。その分の影響は大きい。垂直区分を可とするなら設計者にその利用の可否がゆだねられる事になる。

 

 いかん連休中だ本日はここまでとしよう。

 

次は夏休みめざして頑張るとするか! hi

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 


奥行幅が狭い敷地の3方向道路の令132条区分法

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5月13日東京は雨の土曜日。

 

これは先週までいた蓼科山、女神湖からいつもなら咲いている桜がまだつぼみ。

自宅近くの公園では

 

 

花がいっぱい。(現在の名前検索中)

 

昨晩、錦織の準決勝進出をかけたジョコビッチ応援の為、ビールを買い早めの帰宅・・・・ところが手首負傷の為、突然の棄権。おやおや・・・。

 

 さて今週は連日講習が多くかった。ただし高地トレーニングが効いたかなんとか無事終了。

 ただブログ講座ネタを書く時間がとれずで今朝は5時置きで作成。雨でよかったカナ。

 

 さて今週の講習の報告から水曜日は

 

実物件を持ち寄り天空率講座を行う。実物件なだけにお二人で必死。久々に郷土の方の参加でテンションも上がりぱなし。予定をこえた。

 

木曜日は久々の出張講習で早朝から出かけたらJRが痴漢線路飛び降り騒動で電車が止まり往生したがなんとか地下鉄を駆使し無事時間にまにあった。

 

 かつて来社講習でこられたT氏も元気そうだ。3時間の限られた時間内ではあったが語りまくってきた。終了後皆ホットした表情。

 

そして昨日金曜日は3人のメンバーで参加2回コースの初回。

朝9時半から昼食タイムをはさみ6時まで。プラン作成までを100本ノックのようにくりかえした。高地トレの成果ありなんとか最後までいつものハイテンションで語りまくった。来週月曜日には天空率からお待ちしてます。

 

 

 天空率講座を始めよう。今週は「天空率解説書の正しい読み方」をちょっとおやすみし実践物件解説をはさみたい。

 

 連休明け当方サポートセンターに寄せられた3方向道路の区域区分法の解釈を実践解説を進めたい。

 

 もちろん質問の敷地形状、およびプランとは異なるがいずれも敷地の奥行幅が狭い3方向道路の事例として同様に解釈できる。参考になれば幸いだ。プランも比嘉がTP-PLANNERで作成。

 

 

 間口が30m程度に対して奥行幅が16.5m弱の事例。西側が最大幅員8m、北に6m、南に5m道路が接道している3方向道路。

 

 ブロックパースは

 

容積率および部屋数を確認すると

 

 45㎡ほどのマンションが47戸。容積率は367.76%と消化しきらずだが道路斜線の断面をみると最大幅員8m側が

 

厳しい。

奥行方向で2A8m道路がまわりこんだ狭い道路側断面でも

厳しい。

さらに

東よりの2Aを超えた道路中心10mの区域は

 

救い難い雰囲気だ。容積消化はさておきこの状態で天空率がどうなるかを確認しながら132条区分法を解説したい。

 

 まずは「新天空率算定領域」で区域と算定位置が発生する基準線を自動作成する。

 

 

「道路境界」ボタンをクリックすると全区域が同時表示される。

なにはともあれ結果が知りたい。

計算モードに移動し天空率計算を行う。

 

 

 どうやらNGポイントが3か所。道路斜線が大きくNGだった割りにはNG数が少ない。

 

  令132条1項の最大幅員の区域は、右端の「天空率表示」で「道路領域」の項の「最大幅員」のみをチェックすると

 

どうやら最大幅員およびその他の前面道路にまわり込んだ1項の区域

(二以上の前面道路がある場合)
第一三二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、かつ、三十五メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

すべてクリアーしている。

すると2項以降の区域道路中心10mの区域がNGとなる。

 

2 前項の区域外の区域のうち、二以上の前面道路の境界線からの水平距離がそれぞれその前面道路の幅員の二倍(幅員が四メートル未満の前面道路にあつては、十メートルからその幅員の二分の一を減じた数値)以内で、かつ、三十五メートル以内の区域については、これらの前面道路のみを前面道路とし、これらの前面道路のうち、幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。
3 前二項の区域外の区域については、その接する前面道路のみを前面道路とする。

 

確認しよう。「天空率表示」欄は「10mの範囲」のみチェックすると

 

 

北側6m道路で2か所NG、南側5m側で1か所NG。

5m道路側は2区域が重なっている。2項と3項が重なっているようだ。

 

各区域ごとに検証していこう。

 

まずは最大幅員8m道路の区域から

 

 

区分を検証しよう

 

 

 

後退距離1.961mが8m道路の反対側を起点に適用距離20mまでで区分されている。問題なし。

 

次に北側6m道路側にまわりこんだ1項の区域

 

 

 

ポイントは像の鼻のように伸びた東側の区域の根拠と赤円弧で示した5m道路に面した区域の微妙な段差は?。

 

 

 6m道路側には1項により最大幅員8m道路の境界線から2倍(16m)そして2倍16mを超えさらに他の前面道路6m側、5m側道路中心10mを超えた区域に最大幅員と同じ幅員を有するとみなされ8m道路が適用された区域となる。

 

第一三二条 建築物の前面道路が二以上ある場合においては、幅員の最大な前面道路の境界線からの水平距離がその前面道路の幅員の二倍以内で、かつ、三十五メートル以内の区域及びその他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートルをこえる区域については、すべての前面道路が幅員の最大な前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 円弧で示した段差状の区域は6m道路から8mさらに後退距離2.67mを加算した位置を起点とした適用距離20mまでと5m道路側中心側から10mを超えた区域で区分され段差状になる。

 

 最大幅員8m道路が適用される区域は南側5m道路区域にも同様に区分される。

 

 

 5m道路側の区分も同様だが北側6m道路側に段差は無いようだ。

その事も含めて検証しよう。

 

 

 5m道路側には後退距離2.94mを加算した8mの位置から適用距離20mまで最大幅員8mが適用され区分される。

 6m道路中心線から10mの位置は5m道路側からの最大幅員適用距離20mを超えなかった為、段差状にならなかった事がわかる。

 

 以上が令132条1項で区分されたその他の前面道路に最大幅員8mが適用される区域。

 

 次にNG表示された令132条2項の区域。

 

2 前項の区域外の区域のうち、二以上の前面道路の境界線からの水平距離がそれぞれその前面道路の幅員の二倍(幅員が四メートル未満の前面道路にあつては、十メートルからその幅員の二分の一を減じた数値)以内で、かつ、三十五メートル以内の区域については、これらの前面道路のみを前面道路とし、これらの前面道路のうち、幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす。

 

 

まずは6m道路側の2項の区域は

 

 どうやら区域が2にわかれている。この事が違和感が有り質問も多い。令132条に照らして検証してみたい。

 

 まず青枠でくくられた区域が「2 前項の区域外の区域・・」1項で再度確認すると「その他の前面道路の中心線からの水平距離が十メートル・・

6m道路、5m道路の中心から10mまでの区域が「2 前項の区域外の区域・・」。

 2項は、この区域内で区分される事がわかる。

 

 さらに読みすすめると「・・それぞれの前面道路の幅員の二倍」の区域は「幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす」より5m道路より広い6m道路が適用される区域だ。すると6m道路の2倍は12m・・・・・ところが「11.321」で12mつまり2倍に至ってない。・・・・なぜ?

 そのとなりの赤枠20mに着目して頂きたい。6m道路側の後退距離2.679の位置から適用距離20mが2×6=12mより手前にある。適用距離以上に高さ制限は適用されない。・・・・納得。

 

 さらに

それぞれその前面道路の幅員の二倍(*)以内***の区域については、これらの前面道路のみを前面道路とし、これらの前面道路のうち、幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす

 

 これらの前面道路の幅員の2倍とは北側側6m道路側から2倍6×2=12mまでで5m道路からの2倍10mで区分される区域は、幅員の大きい前面道路6mと同じ幅員を有するとみなす。

 つまり道路中心10mの区域でも幅員差がある場合大きい幅員がそれぞれに適用される。5m道路側にまわりこんだ6m道路の区域を確認すると。

 

 

 やはり最大幅員がせまく伸びた部分でわかれているが同一区域だ。検証確認。

 

 

 

それぞれその前面道路の幅員の二倍」が6m×2=12mと5m道路の2倍5×2=10mで区分される区域は5m道路側に面している区域でも

「幅員の小さい前面道路は、幅員の大きい前面道路と同じ幅員を有するものとみなす」

 

 南側5m道路側から2倍5×2=10mまでは、5m道路側でも広い6m道路が適用される。この区域は適用距離20mより内側にある為5m道路の2倍で区分される。

 

ここまでが令132条2項の区域だ。

 

3 前二項の区域外の区域については、その接する前面道路のみを前面道路とする。

 

まず結果から

NGが1。

 

区域を確認検証。

 

 

6m道路の境界線から2倍12mを超えた区域が5m道路に接する為、5m道路が適用される区域となる。

 

 このように3方向道路で狭い道路が敷地を隔てて近接する場合、2項の区域が2に分かれた区域になる事がある。違和感があるかもしれないが法文に照らすと問題ない事がわかる。この解釈には自動処理をうたう他の天空率ソフトでも間違いが多いので気を付けたい。

 

 さてこれよりクリアーする為の対策を行いたいところだが本日はここまで。次回までお元気で!

 

 

 

 

 

 

 

比嘉ブログ

奥行幅が狭い敷地の3方向道路の令132条区分法 2

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5月20日土曜日東京は朝から真夏の様相昼には30度をこえるらしい。暑いのは嫌いではないが・・

 

これはテイカカズラ。甘い香をふりまく小さな可憐な花。

 

 今週5月15日は1972年沖縄祖国復帰から45年。会社近くの名画座早稲田松竹では復帰前後の沖縄関連の映画が上演された。

 東陽一監督の作品が2、大島渚監督と沖縄出身の高峰剛監督の作品が各1。2本事日替わりで上映されていた。講座が忙しい週ではあったが2日かよいで鑑賞。

 

 東陽一監督の「やさしいにほん人」では河原崎長一郎、蟹江敬三が20代後半だと思われ若い・・・が二人ともすでにいない。復帰後45年の時間の長さを感じた。・・「琉球列島」の頃の沖縄、復帰前の沖縄と比較すると観光客の増加で経済が潤ったのは確かだが辺野古など米軍基地問題は変わらず。

 高峰剛監督ウンタマギルーは、シュールな映画のイメージだけ残っておりストーリーは完全に忘れていたが、久々の再鑑賞で作品の質の高さを再発見。大島渚の夏の妹では当時のアイドル栗田ひろみに再会・・・なつかしい。昭和に浸った1週間。

 

 今週は恒例の新人研修なども有り体力を要する1週間でもあった。早速報告したい。

月曜日は先週から来社の企業ユーザー2回講習の2回目。

 

最終回は、天空率中心にもれの無いよう語った。皆すっかりやり切った顔・・・またお会いしましょう。

 

 火曜日から新入社員の為の建築企画研修会で10人が来社。朝9時半から夕6時頃までの3日間の特訓が始まった。

 

 

 初日の火曜日は土地情報と建築基準法56条2の日影規制の関係。時刻日影で日影規制NG部を確認できるようレクチャー後、手計算で逆日影と日影規制の理解を深めてブロックプランパースまで作成。初々しい皆の顔つきが変わってくる。

 これが2日目、基準法56条:高さ制限を学習。2以上の道路令132条の解釈法をレクチャー後、天空率を学習。屋根伏図から天空率チェックを行う方法を解説。

 

そして最終日は、2日間の知識をもとにプランニングから建具配置、構造連携からBIMデータ作成連動まで行う。自信に満ちた顔は、すっかりいっぱしのプランナーだ。あとは実践あるのみガンバレ!。またお会いしましょう。

 

 天空率講座を開始したい。

 

先週からサポートセンターに寄せられた質問から奥行方向幅が狭い敷地で2方向方向道路の区分法を解説した。

 

 

 

 

令132条1項による最大幅員が適用される。北側の6m道路側には

 

 

広い道路8m幅が適用されるが奥行幅が狭い為に道路中心10mの区域が南側5m道路の中心10mも近接する為にその影響もうける。

 

 そして道路中心10mの区域では

 

上下で2に分割された区域となる事を解説した。もちろん2に分割されても同一の区域ゆえ天空率は同一の区域として対処する。

 

 詳細は先週の解説を参考にしていただくとしてその結果は1項最大幅員の区域はクリアーしたのだが道路中心10mの区域が上下の区域でNGとなった。

 

 

今回はこの区域をクリアーすべくチャレンジしてみたい。

 

まずはNG差分の大きい6m道路側に面した端部の天空図を重ね表示しNG度を実感してみよう。

「図法」「天空率比較図」で差分が最も大きいP54を指定すると

 

赤表示で示す高さ制限を超えた計画建築物の面積が57.052、緑で示す敷地内の空地が30.97だ。赤NG部は緑部の1.84倍の面積だ。これは厳しい。

 

 幅カットが可能な箇所は外階段部しかない。

 

 最大幅員の区域がいずれもクリアーしている事より

 

 

 

 

建物全体を50cm ほど全体的に左側に移動してみよう.

「入力」「建物」で建物全体を選択後右ボタンメニューから「座標変換」ダイアログを表示し

 

「移動」の項のX方向に「-0.5」mを入力後、「移動」ボタンをクリックすると選択された全建物ブロックが移動する。

 

 

 

解析してみよう。「新天空率」「道路天空率」で一気に区域を算出し解析すると

 

道路中心10mの区域は

 

 

まだNGのようだ。6m側のNG差分は-1.29から-1.053に改善はされた。

最大幅員側が問題だ。確認しよう

 

 

6m道路側にまわりこんだ8m道路の左端部がNGだ。差分が-0.24%厳しい。6m道路側のNG差分幅が低減したが最大幅員のNGが増加した分メリットがどうか?ちょっと疑問。

 

 その最大幅員をクリアーすべく「逆天空率」で幅カット指定すると

 

専有部の円弧で示す部分が対象となる。試しにカットすると

 

 

円弧部がくさび形にカットされた。6m道路側のNGでその分もカットすると

 階段部が無残にカットで機能しなくなる。しかも5m道路側もまだNGでカットが続く事になる事より左側50cm移動案はやめ!。

 

 もとに戻り当初の配置でクリアーする幅を確認し計画を見直す事としたい。

 

 

 

切断し検証すると

 

赤線で示した最大カット幅線線分内におさまるようプランを変更、容積率は変更なきようにしたい。

 

プランニングに移動し逆天空率でカットした線分が赤表示の部分

 

そのままの建物幅では階段室が機能しなくなる。赤線より左側に階段室を移動する為にはプランを変更しなければならない容積率は低減したくない


各住戸の幅を狭くし階段室を左側に移動した。前回バルコニー部を狭くし専有に変更し容積率が前回同様レベルに考えた。

 

容積率を確認すると

容積率は前回の367.76%から367.94%と若干上昇。

 

問題は天空率だ一気に解析してみよう。

 

差分グラフから、かなりきわどい結果で収まっている。円弧で示した算定位置から天空図を重ねてチェックすると

 

高さ制限超えた計画建築物部分の面積が48.73に対して緑の空地分が49.52となるっている。わずかだが敷地内の空地が高さ制限を超えた部分より大きい為クリアーした事がわかる。

 

これにて一件落着。

 

暑い夏がやってきました。後半戦頑張ろう! hi

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

 

 

逆日影と天空率を駆使して作成する高層建物 1

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5月27日土曜日

いつのまにやら5月最終土曜日となり残り半年。

これは誰が名付けたのかドクダミの花。wikipeによると毒を抑える意らしいがそれにしても毒は可哀そうになるほど可愛い花。

 

先週近所を散策していたら

調子の良いお囃子とともに南京玉すだれ・・・。いい季節になってきた。

 

 早速だが今週の活動報告から始めたい。

今週も講習三昧の一週間で、本日土曜日も明海大学不動産研究センターの8名の皆さんと日影規制講座から都内実物件の建物想定検証。

10時開始の講座は先ほど7時で終了。

 

持ち込んだ事案が日影規制制限が厳しく逆日影を駆使し建物想定を行い容積率300%確保。最後は皆さん納得エンディング・・皆さんよく頑張りました。またお会いしましょう。

 

 水曜日は、大阪でTP-PLANNER勉強会。

 TP-PLANNERの全機能をボリューム算出からパース作成までおこなった。例題は今週から始まる講座の内容で高層建築物を若手の方に実践操作してもらい構造連携から建具付きパースBIMデータ作成までおこなった。また近々お会いしましょう。

 

 火曜日の定期講習「日影規制基礎講座」は定員10人いっぱいで手計算で逆日影計算から日影図申請図の作成まで解説。デべ、不動産鑑定、ゼネコン、設計事務所の異なるジャンルの皆さん頑張っていただいた。講座終了後も個人質問が続きシャッターチャンスを逸してしまった。天空率、プランニングと連続して参加したいと言っていただいた。再会を楽しみにしてます。

 

 本日はもうくたくただが早速比嘉ブログ講座を開始したい。

 

 

今回のお題は「逆日影規制と天空率を駆使して作成する高層建物」。

 まずは土地情報の確認から

 

屈曲した高低差有りの屈曲道路と南側隣地境界線も細かく屈曲している。近隣商業地域で容積率400%、日影規制有りで容積率400%を利用するには「逆日影計算」で高層幅を算出する事から始める。

 

 幅を限定する事で日影規制をかわし高層建物を可能にし容積率400%を確保する作成だ。当然斜線規制を超えるので天空率も駆使する。

 

 まずは、逆日影計算で「1棟構想」で高層幅が可能範囲を逆日影チャートをドラッグしサーチする。

 

 

 

「1棟高層」ボタンをクリックすると逆日影チャートが表示されるので赤丸で示した高層ポイントをドラッグしながら可能幅を探る。

 

 北側に11m道路がある為敷地北寄せでどの程度の幅が確保されるかをみるが南に移動した方が十分な建物幅が確保できそうだ。

 

 

「計算開始」ボタンをクリックし計算開始。結果は一瞬だ。確認しよう。

まず階数階高設定を行い等高線で15回45m高が可能な範囲を確認すると

 

建物イメージのブロック図で確認すると

 

 高層部の床面積が400㎡強と算出された。

このブロックを建物変換し日影の制度チェックを行いたい「入力」「建物」の項に移動し

 

「他の入力データを変換」ボタンをクリックすると逆日影ブロックが建物化される。

 

 時刻:等時間日影計算を行うと

 

この事案の場合、西側の3時間線は道路内の規制ラインで収まっているようだ。発散規制ラインだと可能範囲がさらに広がる可能性がある。確認してみよう。

 

「発散規制ライン」を作図すると

 

道路内に書かれたグレーの線がみなしの敷地境界線となる。

 

(日影による中高層の建築物の高さの制限)
第五六条の二
3 建築物の敷地が道路、川又は海その他これらに類するもの
に接する場合、建築物の敷地とこれに接する隣地との高低差が著しい場合その他これらに類する特別の事情がある場合における第一項本文の規定の適用の緩和に関する措置は、政令で定める。

 

 

第一三五条の一二 法第五十六条の二第三項の規定による同条第一項本文の規定の適用の緩和に関する措置は、次の各号に定めるところによる。
一 建築物の敷地が道路、水面、線路敷その他これらに類するものに接する場合においては、当該道路、水面、線路敷その他これらに類するもの
に接する敷地境界線は、当該道路、水面、線路敷その他これらに類するものの幅の二分の一だけ外側にあるものとみなすただし、当該道路、水面、線路敷その他これらに類するものの十メートルを超えるときは、当該道路、水面、線路敦その他これらに類するものの反対側の境界線から当該敷地の側に水平距離五メートルの線を敷地境界線とみなす

 

「幅が10mを超えるとき・・」とあり敷地の頂点から道路の反対側までに放射状に作図された線分の延長距離が10mを超えた際、その延長上にある道路境界線から敷地側に5mの線を敷地境界線とみなす。(みなし敷地とする。)その延長上に5m(道路の反対側の境界線)が5mライン、さらに5m、が10mラインが点状に存在しそれらの点状の位置を結線したのが10mラインとなる。

 

 そのため住環境でない道路上には、日影規制は存在しない事になる。これが発散規制の基本的な考え方。

 

高層型で逆日影チャートを設定すると

 

閉鎖方式と比較すると可能空間が広がる事が円弧で示した逆日影チャートによる高層幅の広がりでわかる。解析すると

可能空間が広がった。閉鎖方式と比較すると

 

明らかに左側発散方式による可能空間が広い。ブロック図では

高層部の面積が470㎡超となり閉鎖方式と比較すると70㎡以上広くなった。日影図で精度を確認すると

 

西側道路上が発散規制ラインで有効に機能した事がわかる。

 

ここまでが敷地形状からおおよそのボリューム感をつかむ手法を解説したが現実的には共同住宅の計画ゆえ南側の隣地境界線からは採光斜線の有効距離を考慮すると4m上方に計画しなけばならないよりキープランを配置しその範囲で逆日影計算を行いたい。プランニングツールでプランを作成する。今回は45㎡程度の共同住宅。

 

このキープランを仮想建物に変換し逆日影計算を行ってみる。

 

どうやら逆日影計算をするまでもなく3時間の時間幅に収まっている様だ。この範囲内(仮想建物内)に建物を計画した場合、日影規制では階数をどれだけ高く設定した場合でもクリアーする事がわかる。

 

容積率が消化できるまで階数を上げ、エントランスなどを作成した結果

15階で容積率400%に対して398.85%で残り7.75㎡。まずまず

日影をチェックすると

問題なし。ただしキープランをこのように南側に移動し建物幅を限定するとどうやら閉鎖方式でもクリアーしそうだ。

 

西側道路上10mラインの位置で3時間幅でクリアーしている事がわかった。

 逆日影計算のポイントは建物範囲を限定する事でより精度の高い解析結果を得る事ができる。

 

 さて高さ制限を確認してみよう。南側東西方向隣地境界線側からカットすると

道路、隣地ともに高さ制限を超えている。さあ天空率だとなるが本日も長くなった次回にしよう。次回までお元気で!

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

 

 

Rhinoceros とTP-PLANNER連動:逆日影と天空率を駆使して作成する高層建物 2

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6月3日東京は快晴。

そろそろ梅雨の季節だが待ちかねていたかの様にガクアジサイの花が咲き始めた。

 

 

カワラナデシコも先週あたりから咲き始めた今年もよろしく・・この花のシーズンは長く、楽しませてくれる。

 

 さて今週は先週の講座続きで疲れがたまったところでクーラーにあたりながら寝てしまい。のど痛から風邪をこじらせてしまった。久々病院で処方してもらった薬でこの2日程熟睡でき本日からなんとか回復。来週からまた講座に飲み会、ラッパ合戦と続くのでなんとか本日中に完全にしておきたいところだ。

 

 このところTP-PLANNERユーザーでRhinocerosとの連動利用が多い。自由に3Dデータが作成できるので大手組織事務所中心に利用がすすんでいる様だ。

 

 今回は当方コミュニケーションシステムのホームページでも紹介しているがRhinocerosとTP-PLANNERの連動を紹介したい。

 

 

 事例はRhinocerosのサンプルデータだがこれから東京オリンピックにむけてこの様なスタジアムの連動利用も多くなると思われる。先んじて紹介しておきたい。

 

 

 

TP-PLANNERは3Dフェイスでの読み込みが可能ゆえこの様なパイプを含む自由な3D形状をとりこむ事が可能だ。(これで145,555ポリゴンのデータ)

 

  

 

これは当方TP-PLANNER3Dビュワーで目の位置を外壁の内側に移動し内部を眺めている様子。

 

 

 

 日影規制の倍率、方位と連動した3Dビュワーでの時間ごとの連続レンダリング機能で上図の時間ごとの日影図作成。

 

 

 

時刻日影の重なりはヒートマップによる表現で

 

 

作成される。

 

 申請図として利用可能な時刻日影図

 

 

 

そして等時間日影が作成される。

 

 

 

下面が斜に抜けた部分が等時間日影に適正に表現されている。

 

 サンプルでは様々な形状があるようだ。これからも紹介したい。

 

 さて若干早めだが天空率講座を始めよう。

 

先週から3方向道路の変形敷地で容積率400%をクリアーする為の計画で

 

逆日影チャートをガイドに、発散規制ラインで逆日影計算を行った

その結果基準階で470㎡が利用可能な高層建物が可能である事がわかった。

 

プラン入れを行った結果

日影規制をクリアーした15階の共同住宅が可能である事がわかった。容積率も99%消化する事ができた。

 


 

 道路および隣地の高さ制限を確認すると

道路、隣地ともに大きく高さ制限を超えたNGとなった。

 

 そこで今回は天空率により通風採光を確保し道路および隣地高さ制限を撤廃したい。

 

 まずは道路天空率からはじめよう。

配置図を再度確認すると

 

 

最大幅員11mの後退距離が10.015mで後退距離を考慮すると最大幅員側は、高さ制限適用距離を超える為、比較の必要なし。適合建築物が敷地内に存在しない為。

 

一般的に申請時には、屋根伏せ図に後退距離と道路幅員で適用距離が敷地内に至らない事を説明する図を添付する。

 

 早速適合建築物と算定基準線(算定位置が配置される線分)を「新天空率で自動発生する。

 

 

 

 

「自動発生」「道路境界」をクリックするとこの場合、左右8.5m道路と6m道路側に発生した最大幅員11m道路が回りこんだ令132条1項の区域とそれを超えた2項道路中心10mの区域が区分されたようだ。

 

 ところが6m道路のクランク部の算定基準線が延長されている。これは敷地入力における境界線の「始点」「終点」の「道路幅」入力を一律6mで入力した為に道路の反対側の境界線の位置が適確に判断できない為だ。この様な場合は現況の道路の反対側を「算定領域」「新天空率」をクリックし道路反対側を適時作図入力する事が可能になる。新天空率ボタンをクリックすると

 

「基礎情報」の項で「発生」ボタンをクリックすると自動発生した道路の反対側の幅員が作図される。屈曲した道路の場合、敷地情報の道路幅入力では十分にカバーする事が不可能な屈曲道路は多い。この事例でも円弧の部分が道路の反対側の位置と一致してない。修正しよう。

 

 

修正は敷地側の境界線、道路中心線、行き止まり境界線など敷地境界条件で入力し自動発生した線分を修正する。円弧でしめす現況の道路反対側境界線とのずれをドラッグし修正する。

 

 今回はこの程度で修正終了。この修正部の内容が令132条に適確に反映される。区域の発生は

 

 

高さ制限種類「道路」を選択し「発生」ボタンをクリックすると屈曲した道路の反対側および後退距離を考慮した適合建築物が発生する。

 

 「出力」ボタンで

 

SKY「新天空率算定領域」に基準線とともに発生する。どうやら問題ないようだ。早速解析し結果と区域を検証しよう。

 

 これだけの空地があれば道路高さ制限をはるかに超えた今回の事例でも

 

問題ない事がわかる。天空率で建築物の高さ方向の可能性がドラスティックに広がった。・・・施行から早14年経過した。

 

さて区域毎に検証してみるかまずは道路天空率。

西側屈曲した8.3m道路。道路中心線の角度が120度を超える場合、隣り合う道路境界は同一区間道路として自動認識される。その際の道路幅員は指定がない場合、道路幅の最も狭い8.3mが適用される。

道路の反対側の境界線までの距離を道路幅で入力する。

8m道路側に回り込んだ最大幅員11mが適用される区域は

 

区域の根拠を確認してみよう。

 

北側の斜の最大幅員道路の境界線から2倍までは最大幅員11mが適用される。後退距離が1.118mゆえ11m+1.18mの位置を起点とし適用距離20mまでが西側8m道路側に回り込んだ11m道路幅員が適用される区域。

 

 同様に東側6m道路側は

距離計測し確認すると

 

最大幅員11m道路側から2倍22mまでが最大幅員11mが適用される。後退距離が704が11mに加算された位置を起点とし適用距離20mまでが適用されている。役90度に屈曲した道路に面する部分では円弧部が近接する為円弧状に適用距離で区分される。

 

 この場合、西側8.3m道路の2倍16mは道路中心10mまで延長されない事より令132条2項は存在しない事になる。

 東側6m道路中心10mの区域を検証しよう。

 

15階規模の階段部ゆえ大きく道路高さ制限を超えている事がわかる。円弧部の角状の区分の根拠そして最南端の算定位置が差分3.207%から0.417%に低下したのも気になる。

 

 検証しよう。

角部は90度に屈曲する6m道路中心10mから区分されている事がわかる。納得。では最南端部の極端な差分の低下は

まず差分が3%以上ある直前の算定位置からの天空図重ね表示は

まずは手前のP21差分が3.203%で十分な差分は

 

高さ制限を超えた面積(赤)41.34に対して敷地内空地(緑)105.7で約2.5倍。角状に南方向に突き出た敷地形状が正面に見える事になりその分差分が大きい。

 

 では差分が極端に低下したP20の場合は

 

高さ制限を超えた面積(赤)41.827に対して敷地内空地(緑)は50.185で約1.2倍。角状の敷地の幅狭部より南側で正面には地盤面する為である事がわかる。天空率は建築物から遠くになればなるほど厳しくなることが解る。

 

8m側の道路中心10mには計画建築物が無い為、解説は今回やめておこう。

 

本日も長くなった隣地天空率は次回にしよう。

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

逆日影と天空率を駆使して作成する高層建物 3:母逝く

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年6月10日土曜日

 

これは、沖縄の実家の庭に咲くテイキンザクラ。

 

 今週火曜日夜、母の様態が急変したとの連絡を受け沖縄に急遽かけつけたが間に合わず逝かれてしまった。4月に会った時から食事がとれなくなり最後の時を迎えている事はわかっていたのだが・・。

 92歳の大往生で多分、本人家族ともに悔いの残る事のない大往生。今頃、大好きだった親父に迎えてもらって持ち前の笑顔を振りまいている頃かと・・。

 

 戸籍には南洋群島サイパン島で生まれるとある。

 

20歳の頃、太平洋戦争で艦砲射撃をうけ姉、妹を吹き飛ばされ失い、自分もお尻に大きな傷跡が残った。

 

 戦後、沖縄に引き上げ、当時米軍政府下の地域の教育に頑張る親父と出会ったのが我が家の始まり。安月給(タバコ2ボール分といわれている。)の父の給与では家族(姉3、妹2.4番目の1男が比嘉)を養えない。洋裁の技術で米兵相手のスーベニヤグッズ:ペナントなどを作り(現在でも横須賀あたりである様な)売った。売れたらしい、なにしろ最初の瓦屋根の家を建てたのは母の稼ぎのみ。米軍演習があれば演習場の近くでブロークンイングリッシュでアイスコーヒーを販売するなどたくましい。

 その稼ぎを元手に養鶏で卵屋さん、保険の外交、サトイモづくり。サトイモは殆どお金にならず1回の収穫ですぐに見切りをつけるなど判断も早かった。

 けして商売上手なわけではないが回りも同じような環境の中、訳隔てない笑顔で皆を明るくする「花ちゃん」と呼ばれた地域の人気物。

 

 比嘉自慢の偉大な母でした。

 さて・・いつもの比嘉ブログに戻る事としたい。

 

今週、火曜日は天空率講座で10人定員参加でゼネコン、設計、不動産鑑定、教育分野までバラエティーに富んだメンバーの参加で天空率基礎から実践事案を例に屈曲道路、行き止まり3方向道路、隣地天空率(敷地区分:一隣地)から審査の際の要求される資料の事などお話しさせて頂いた。

 

 今回もいつものように記念写真は添付させていただく

 

またお会いしましょう。

 

 天空率講座は事前にネタを仕込んでいたのでそのまま掲載したい。

 

今回は前回の事例からの続きで今回は隣地天空率を解説したい。

 

隣地天空率をチェックする前にまずは隣地斜線断面を確認して隣地高さ制限を超える箇所を確認しておきたい。

 

 逆斜線鳥かご図(隣地斜線のみ適用)とプランを合成すると一目瞭然。

 

 

南東側に面した階段部、および専有部がNGでる事がわかる。尚このパースはTP-PERSで合成処理した。プレゼンに利用していただきたい。

 

 厳しい箇所を断面図で確認するとまずは専有部に近接した隣地境界線

 

 

3層分NGになる。次に階段部

 

 

 

いずれも隣地高さ制限を3層分超えているが南側が有効採光距離4m分の空地が存在する事より天空率でも有効に機能する。なぜならいずれも目的が採光の確保。

 

 まずは敷地区分方式から

 

 敷地区分方式は、敷地境界点間で区域を区分する方式だ。隣地境界数11区域分発生する。区分法は出隅部は垂直、入隅部は入隅角の半分まで当該隣地境界とともに区分される。

 

 解析しよう。結果は

 

赤表示区間が1区域ある。その区域を拡大し確認しよう。

 

 

 隣地境界点間が狭く算定位置から左側が出隅で隣地境界線に垂直、右側が若干の入隅でその角度の半分までで区分されている。

 比嘉ブログで毎度指摘してきた事だが、敷地区分方式が天空率の処理法として合理的に機能しないのがこの様なケース。

 

 右上のアイソメ図でわかるように、従来の高さ制限と変わらず敷地内空地分を高さ制限を超えた部分に充当する本来の天空率の考え方には基づかない事になる。

 

  敷地区分はこの様に不合理な結果になる事が多い。

これを逆天空率で天空率差分がおさまるべく建物をカットすると

 

建物の下側専有部とバルコニー部を含む部分をカットしなければならない。

赤表示で示したスリットの入った建物は構造的に不可だと思われるのでカットしなければならず土地の有効活用がままならない。高さをカットした場合は隣地高さ制限とほぼ同じとなり天空率利用が意味をなさない。

 

 このような不合理な結果になる場合、JCBAでは「一の隣地方式」をそのサイトで解説している。

「一の隣地方式」で解析を進めよう。

 

 

 「一の隣地」ボタンをクリックすると隣地境界線から外側にこの場合近隣商業地域ゆえ12.4mの位置に算定位置が配置される算定基準線が発生する。

 算定基準線は端部が道路に面する場合、一般的に道路内は不要とされる為、「切断」コマンドで道路境界線をクリックする事によりその延長上にある基準線が切断される。

 

 西側端のように端部が入隅に面している場合、基準線最終端は不要になるべく区分されている。

 それらを選択し削除する。(自動で削除しないのは審査サイドの指導で延長される場合も考えられる為)このように隣地境界線が屈曲している場合は、審査サイドと協議する必要がある。

 基準線の延長に関しては、隣地境界線に面する部分に基準線がある事が要求される。

 この場合右端は道路境界線まで。西側は地境界線が入隅状の場合でえ面する部分が道路内まで及んだ為念の為その位置まで延長した。右端同様に道路境界線までの延長する事で可とされるケースも多いと思われる。

 

 解析してみよう

結果はすべて余裕のクリアーとなった。

西端部の算定位置が近接点になったが差分2.699%でクリアー。敷地区分でNGだった東端部では3.8%差分で余裕をもってクリアーしている事がわかる。

 

 「敷地区分方式」でNGだった算定位置に近い東側道路に近接した位置P11で重ね表示で確認すると

 

 

 

 高さ制限を超えた部分の面積(赤部)1.03に対して敷地内空地部分(緑部)の面積が77.56ありクリアーする事は当然だ。

 

 ところで緑の適合建築物で角状の部分が気になるがそれは

角状に伸びた敷地空地でパースで高さ制限適合建築物と計画建築物を算定位置のあたりから眺めると

 

 

赤丸で示す角状の敷地がそのまま隣地高さ制限適合建築物となり

 

算定位置近くでは

 

この様に角状に投影される事が確認できた。

 

 

今回はここまでとしよう。次回はこのところその存在価値が改めて見直されている感のある逆日影計算の実践的な利用法を解説したい。

 

 次回までお元気!

 

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

TP-PLANNERで逆日影計算学習 1

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6月17日土曜日

空梅雨の東京は今日も晴れ。沖縄ですざまじい雷雨に遭っただけにほっとしないでもない。本日まずは実家の庭から

左側の緑が濃く枝ぶりが良いのが黒木でサンシン(三線)の竿で利用される。

 これが月下美人で月夜に一晩だけ咲く大きく香りの良い花。

近所に住む子供の頃より野山を連れまわされた兄貴分が突然、夜10頃見に来るようお誘い、かつてわが家でも毎年のように咲いた。久々で懐かしい。

 

 さて沖縄から戻った翌日からいきなり講座でいつもの日常に引き戻していただいたゼネコンの皆さん。

 

比嘉もいつになく力が入り天空図模型の球を差し棒で割ってしまった。

 

早々に再生しなきゃ。天空率施行直後に作って全国持ち歩き解説してきた。

 

早々に天空図模型2号作らなきゃ。

 

 さて講座の4時間だ。

 本日からTP-PLANNERの操作を通じて逆日影計算の考え方と操作を解説したい。

 毎年の事だが4月になるとユーザー各社から新人研修の依頼が多く「日影規制の基礎:逆日影計算」「プランニングからBIMデータ作成」「天空率基礎から実践」と詳細解説を行う。

 日影規制を学習する際、基準法56条と56条の2とリンクしたTP-PLANNERの入力操作を通じ入力項目の意図する事を解説する事が効率的だ。

 

今回はその講座の補足解説もしくは復習用としてご利用いただきたい。

 

 比嘉ブログでは天空率が中心だが実は「手計算で逆日影計算を行う」の回がヒット件数が最も多くし閲覧いただいている。

 日影規制が重要であるとともに対処に苦慮する設計者も多いと思われる。参考になれば幸いだ。 

 TP-PLANNERのバージョンもVer17にアップされ操作画面も若干だが変わってきている、今回は久々ムービーも交えて作成したい。

 

 事例は講座でお馴染みの

 

 用途地域が路線20mで2に区分されているが逆日影計算を手動で確認するにはハードルが高い。まずは道路側「近隣商業地域」一地域で解説をすすめたい。

 その他、条件は、日影規制5/3時間で受影面は4m。東京3種高度。

 

 尚、TP-PLANNER入力による土地情報は、日本のBIMの仕様を決定する唯一の機関IAI改めBuildingSmartJapan(BSJ)から検定「合格」を受けておりその事を理解する事にもなる。

 

 

 まずは汎用CAD(JWW:DWG:DXF)で作成されたCADファイルがデスクトップ上に用意されている。

JWWが

 

DWG4が

 

が用意されそのデータを変換する事から解説を開始する。

入力時のポイントは

 

①汎用CADで敷地を他のレイヤと区分し独立したレイヤ設定で作成する。

 つまり敷地形状のみ(境界点の丸点および道路境界線を含まない)で作成され一筆で閉鎖した線分で構成されている事。

⇒汎用CAD「敷地」データはTP-PLANNERの「敷地」に割り付け変換され境界条件はすべて「隣地」となる。道路部の情報を変更する事で効率的に入力情報が作成される。

 

②TP-PLANNER変換後は赤線で示す隣地境界線を建物軸(カネ」にする事で建物入力が行える。

 

CADファイル読み込みから座標変換を行うと

 

 この様に敷地情報が入力される。

まずは、そこまでの操作の流れをムービーで解説したい。

 

 

そして入力部

 

 この入力項目がBSJで認定された入力項目で基準法第56条(高さ制限)、もしくは第56条の2(日影規制)を検証する際、必須の項目となる。建物入力までの操作と法規との関連をムービーで音声解説したい。

 

*若干風邪ぎみでお聞き苦しい事はご了承頂きたい。回復次第修正アップしたい。

 

*仙台北緯38度と東京北緯36度の差は2度ですがムービーでは3度と語ってますが間違いです。

 

建物情報

まで入力が終了すると計算は「計算モード」で行い各計算事項はスピード処理されます。

 

時刻日影図も一瞬だがこの時刻日影図で日影規制ラインを超えている事の確認法をやはりムービーで解説したい。

 

本日も長くなった次回にしよう。

 

比嘉ブログ

TP-PLANNERによる逆日影計算 2 規制ライン(閉塞型:発散型比較)

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6月24日土曜日

 今朝は、朝から田中ヤンキースとダルビッシュ:レンジャースの予告先発の為、朝から落ち着かない。

 ところが予定時刻に現地は雨。試合が始まったのが9時45分。

待たされたが待ち甲斐があった期待通りの素晴らしい投げ合いを演じてくれた。

 

 比嘉の希望としては、このところ田中が連敗続きで防御率が悪いので8回頃まで両者十分投げあった後、ダルビッシュ100球で降板その後ヤンキース得点でかろうじて田中勝ちダルビッシュ負けなしを期待した。

 ほぼそのとおりの展開。

ただ両者100球超えで1点も与えず降板で両者に勝ち負けなし。

 この結果も良し。久々にいいものを見せてもらった。

 

まだ試合は続いているようだがブログを書かねば遊びにも行けずだ。

 

本日夜には陸上日本選手権もある。男子100m近年ないハイレベルの戦い、これも見逃せない。

 

 さていつもの花シリーズから始めよう。

 会社のある高田馬場から目白に向かう坂道(椿阪)で見つけた南国風の花「シラカシ」。ウキぺ情報では「関東地方の照葉樹林帯に多い」とあった。ホウ~南国物ではないようだ。

 

 昨日6月23日は、沖縄戦が終結された日で「慰霊の日」。

デジタル毎日では「写真特集」が組まれている。

 


 シリア、イラクの話ではないかつての日本国内の話だ。為政者が思い上がり暴走した結果こうなった。

 ウキペ「沖縄戦」を今年も確認してみた。

 

 

今週は週明け月曜日から講座が始まった

 

 3回シリーズの1回目。日影規制の話から始めた。先週からのムービー解説を参考にして頂くとさらに理解が進みます。ヨロシク。次回は天空率楽しみにしてます。

 

 火曜日はプランニング講習。3人で参加。

 一連の講座を受講した皆さん、このプラン講習では総集編的意味合いが大きい。プランを行いながら日影、容積、斜線、天空率チェックを行いすべてをクリアーした建物で面積表作成でお終い。5時の終了予定が6時を回ってしまった。お疲れ様でした。またお会いしましょう。

 

 

 長年のTPユーザーS氏が仲間の皆さんを引き連れ天空率講座。心得たもので実践事例持ち込みで皆でわいわい言いながら解決。次回を楽しみにしてます。先週壊れた天空率模型が復活で天空率2号の初披露。今回は当方鈴木が電球ではなくステンレス制の半球を東京ハンズから調達してきた。また割られたらたまらんとの事か! 

 

 天空率講座を開始したい。

先週から「TP-PLANNERによる逆日影計算」と題して日影規制をTP-PLANNERの入力を通じて解説している。

 

 今回は特にTP-PLANNERの入力データを理解する事が基準法56条(高さ制限)あるいは56条の2(日影規制)を理解する事になる為、新しい試みとしてムービー配信でTP-PLANNERを操作しながら法的意味合を語る事にした。

 

 

 前回1回目は汎用CADデータからレイヤ割付によるTP-PLANNER入力データの作成を行った。

 汎用CADデータから

 

 

 座標軸(建物軸)変換までを解説した。

 

 2回目の今回はいきなり時刻日影から日影時間(等時間線)を読む手法を解説する予定だったが・・・その前に規制ラインの正しい作図法を解説したい。

 

 日影の規制ラインは日影規制がOKあるいはNGであるかを判定する為の線で、その線の意図する事はボールゲームのラインと同じ。

 野球、テニスなどで設置される審判がインプレイかアウトかの判断に利用される線分と目的が同じだ。

 

 つまりそのラインは国の内外問わず規定通りに設置されなければならない。

 たとえばかつて野茂、今では前田健太が活躍するドジャーススタジアムのダイアモンドのライン

と例えば東京ドームのそれは

同じだ。(以上写真はウィキペディア野球場から

 日影規制においてはプレイヤーが設計者でその規制ラインを超えるか否かで建物形状(試合結果)が左右される。

 

 その為、野球をする場合に必要最低限のルールを理解しなければならないのと同様日影の規制線がいかに作図されるかを理解する事は重要で基本中の基本。その規制ライン(5,10mライン)から入力データ情報もわかる事になる為、入力ミス防止にもなる。

 

 今回は比嘉が講座で使用するテキスト

 

では、法文の解釈を中心にさらに

 基本講座は単純化された事例を通じて解説を行う。これらを操作の合間に開き理解を深めて頂きたい。

 

 まずは規制ラインの話まで

 

 ここで発散規制ラインの作成法をムービーで解説しようと思ったが大リーグ関連で時間をとられた為、明日朝、作成で順次アップしたい。

 ご協力のほどよろしくお願いします。では明日朝まで中断。

 

 

比嘉ブログ

 

 


TP-PLANNERによる逆日影計算 3 受影面と日影時間線

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7月1日東京は雨の土曜日。

 本日は今週の講座の疲労がぬけず朝寝してしまい目覚ましの音で起きてしまった。いつもは、目覚ましより先におきて待っている・・。

 目覚ましはTVのタイマーで、土曜日は7時半の「サワコの朝」の時間に起きるようセットしている。

 本日のゲストはサッカー日本代表キャプテンの「長谷部誠」。なにしろ8月末のオーストラリア戦にはぜひとも勝ってワールドカップを決めてほしい。長谷部の膝のケガが気になる。

 インタビューによるとオースラリア戦には出られそうだと楽観している様子に期待がもてた。負ける事の無き様不安要素はすべてクリアーしてほしいものだ。

 

 

 夜道の帰宅途中で白く光る花を発見。なんだろうと確認すると、どうやらキョウチクトウの花。ピンクはよくみるのだが白もあるとは知らなんだ。

 

 さっそくだが今週の講座から

今週は西松建設さんの新人研修で5人が来社

初日は、日影規制を徹底学習。これは先週から始まったシリーズ。ムービーでぜひ復習して頂きたい。

 

そして逆日影からプラン面積表まで作成。

 

 2日目は、斜線規制から天空率を理論、実践の繰り返しを行う

令132条を納得するまで確認したKは、自信の笑み。

 

そして最終日は、隣地天空率、発散規制ライン作図法、天空率申請図概論。そしてメインは建具配置からBIMデータを作成。

男子は自信の腕組ポーズ。

3日間お疲れ様でした。あとは実践で頑張れ~!。またお会いしましょう。

 

 

 さて講座をアップし外出するぞ・・!講座開始!

 

 前回は、規制ラインの作図法を閉鎖方式、発散規制で作図する方法とその緩和の考え方を解説した。

 

 日影規制は、住環境に対して適用され、道路、水面等の部分には規制線を発生させないのが基本の考え方。

 そのため東京都の安全条例では、発散規制ラインが正しいとするが閉鎖型でも問題ないとする。

 

 今回はその規制ラインが設置される高さつまり「受影面」の事を解説する事から始めたい。

 

 今回もムービーによる解説から

ポイントは

 

①受影面とは影を作図する高さの事で受影面が上がるとその分日影を作図する建物高さがhが(h-受影面)低くなり影が短くなる。

⇒受影面が高くなる⇒日影規制の緩和⇒土地の有効活用が促進される。

 

②受影面1.5は1階、4mは2階、6.5mは3階のそれぞれ中心の位置のあたりでチェックされる。

 

③受影面の差も日影規制時間(5/3,4/2.5,3/2)同様、都市計画の効率的な運用を可能にする。

*新宿区では商業地域に近い周辺の日影規制がある区域では5/3で受影面6.5mの区域が多く団地がある住居系では3/2時間で受影面は4mなど。

 

 

 

 受影面の事を理解いただけたら時刻日影から等時間線を読み取る方法を検証してみたい。

 

ここでのポイントは

①8時と16時の枠が影が最も長くなる。時刻日影図から日影時間をカウントする場合は8時と16時の枠の中それぞれで考える。

 

②影の時間は8時から16時間で影になった瞬間ストップウォチを押し計測を開始するが太陽は時間とともに移動していくため日向になる瞬間再度ストップウォッチを押す事により日影時間が確定する。同じ日影時間を有する位置を結線したのが等時間線となる。

 

③等時間線と規制ラインの関係を基準法56条の2と別表4に照らし合わせて確認する。

 

 

 

では下記のリンク画像をクリックしムービー解説を確認。

 

 

上記のようにNG箇所が確認できた。次はNG部を手計算で納める手法を解説したい。

 

 ・・と思ったが本日も長くなった次回にしよう。

次回までお元気で!

 

 

あ・・おまけがあった。セルフタイマーセットやり直しでドアップ。男前だ。

 

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 4 手動逆日影の方法その1

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7月8日土曜日

 

 通勤途中の公園の側道に寄り添うように2輪のヒルガオ。

帰宅時には雑草とともに刈り取り処理されそこにいない。・・・残念。

 

 九州北部地区の記録的豪雨は被害が状況がわかるにつれひどいが拡大しない事を願いたい。毎年の様に続く記録的豪雨は、やはり温暖化の影響だろうか?。

 木曜日に所要で西葛西から高田馬場まで車で移動したが、途中大手町あたりで空が真っ暗になったと思ったら集中豪雨でワイパーが効かないほどの大雨、ゲリラ豪雨だ。

 亜熱帯沖縄ではよくあるスコールだがこのところの東京の夏の暑さは熱帯化が始まった感じだ。大手町あたりの豪雨は高田馬場では何事もなかったかの様に快晴。この事を沖縄では「カタブイ」という。これも最近の東京の夏の風物詩になりつつある。

 

 今週は、久々講座のない1週間。気管支炎がまだわずかにおさまらないがナレーション入りのムービー作成を行った。ユーザー会で配布が目的。比嘉ブログでも公開中だが。

 

 そう今回はユーザー会の案内から

詳細は下記案内をクリックし確認しお申込み下さい。

 

 

 今回比嘉は、ログでも人気の逆日影計算の有効利用法を解説する。参加をお待ちしています。今年もおまけがいっぱいだ

 

 TPユーザーは企画設計者が多くぎりぎりまで予定に追われるようで出足は悪いが直前に一気に定員に達してしまうので早めのお申込みをお忘れなきようお願いします。

 

 

 さて若干早めだがムービーが長い。講座を開始したい。

 

 

前回は時刻日影図から等時間線を読み取る手法を解説した。

その結果

 

 

 

8時枠、16時枠の中でそれぞれ赤で塗られた部分が日影規制を超えている事がわかった。

 

 今回は、その日影規制を超えた部分をクリアすべく影の長さから可能高さ(建物高)を逆算する手法、つまり逆日影計算を解説したい。

今回もムービーで語りながら解説を進めたい。

 

 ただしこの解説は「手計算で逆日影を行う方法」の回でも解説した。

その部分からポイントも転載する事としよう。

 

 

 

ポイント 


①影の計算式を「日影規制基礎講座」の比嘉作成のテキストを参照し解説したい。

まずは影の長さは下図とともに影の公式で表現される。
 

影の長さL=(h-受影面)×倍率で表現できる事がわかった。

 この計算式における不明な項目の解説から始める。今回受影面は4mゆえL=(H-4)×倍率となる。

 

②倍率とは?

 

 倍率は上図ではL"で表現されているが任意の時間における、単位棒(1m)の影の長さの事。影の長さは太陽の位置で確定し、L"も太陽の位置で確定する。その太陽の位置は時間で確定する為、北緯、時間により定数として存在する。日影規制の申請図でも倍率表を添付する様にその行政の指定する北緯で確定する。

 東京北緯36度における倍率表は概ね下図の様に規定される。

今回NGとなる8時側3時間の11時、および16時側の13時の倍率はいずれも1.813倍となる。

 

③影の長さLとカット幅は時刻日影図からCAD的に測定すれば良い

 

 

逆算された結果で建物をカットし高さ変更すると

そして日影計算で精度を確認すると

 

 

規制ラインいっぱいでおさまりお見事となる。

まずはここまでの解説をムービーで確認。

 

 

 

今回はさらにパーフェクトと思われた手計算による逆日影計算だがこれをさらにTP-PLANNERで逆日影計算を行った結果と比較すると

どうやら日影規制は太陽高度内に建物高さを設定し規制ラインを超えないように設定するだけではすまない事がわかった。

 

 ではさらに何を考えればよいのだろうか?

 

次回へと続く。

 

大阪の皆さんユーザー会でお会いしましょう。来週までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 5 手動逆日影検証

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7月15日土曜日早朝。

本日は予定がいっぱい。

先程ウィンブルドン、フェデラーの完勝を確認した直後のブログタイム。

 


これは、ムクゲ。駅に向かう途中の家の垣根でかわいい。

 パチリとするとご主人らしき方がお帰り。あやしい者では、無いとばかりのにこりににこりで返していただいた。

 昨日は、大阪でのユーザー会。

猛暑の中かけつけていただいた皆さまに感謝。


 比嘉は、逆日影チャートの使い方徹底解説。ムービー提供の2元解説で何度も復習ができるDVDは自信作。

 鈴木はBIMソフトとTP‐plannerの連動はRevitに続くArchiCadアドオンの11月リリース内容の発表。Rhinoceros連動による日影シミュレーション。
 さらにBsj検定合格の「建築確認モデルビュー定義」から法規改正に伴う福祉施設の面積の対応など盛りだくさん。
 部家は新天空率の実践解説。難解な道路天空率対応法は必見。得する事間違いなし。今回も気合いの入った会になりました。
 数年前、新人研修で特訓したKさんとの再会も良かった,みごと「建築法規Pro」をget。ご活躍の様子は頼もしい限りだ。またお会いしましょう。

 東京会は来週だ。お早めのお申し込みヨロシク。
 


今週の講習は、デべの皆さんの天空率講習会。

 天空率はお伝えしたい情報がいっぱいだ。この回もつい時間超過。3方向の行き止まり道路で道路天空率おしまい。お疲れ様でした。次はプランニングと日影、天空、容積消化を同時進行で行うプラン講座だ頑張ろう。

 

 

  さてブログ講座始よう!

前回は影の計算式 L=(h-4)×倍率から可能高さを逆算する方法。

つまり太陽高度内に建物高を設定し日影規制を手計算でクリアーする方法を学習した。

 

 

その結果可能な建物高が算出され当初6階で想定した建物は

西側が4階、5階にカットされ東側は5階部がカットされた。

その結果を日影図で確認すると

 

10m規制ラインいっぱいに3時間日影が収まっている。

パーフェクトと思われた結果だがTP-PLANNER逆日影計算を行うと

 

 

円弧で示す4,5階にカットした部分が6階が可能である事がわかった

 

実はその部分は6階どころか無限の高さが可能になる事がわかる

 

 

ただし容積率が200%ゆえ6階程度となるわけだが日影規制のみを考えるとL=(h-4)×倍率で決まる空間だけではない事が分かった。

 

 今回は改めて日影規制を設計者が低層の建物を建てたい場合、あるいは高層を建てたい場合のケースに分けて日影規制の検証を続けたい。

 

まずは低層の建物を想定した際の日影規制をクリアーする方法から解説したい。例題は

 

敷地全体に工場あるいは倉庫などを想定したい場合で考えてみたい。この場合真北が北側の境界線に垂直つまり東西に長い場合のケースで日影規制を考えてみたい。

 

 今回もムービーによる解説でじっくり検証して頂きたい。

 ポイントは

日影規制をクリアーする為に前回手計算で行った太陽高度内に建物高さを抑える方法がある事。

 

 

以上では、下記画像クリックでムービー検証開始!

 

 

 

 次に

 

同じ敷地で高層建物で日影規制をクリアーする事を確認して頂く

 

ポイントは、日影規制をクリアーするには規制時間内に収まるよう建物幅を設定する方法がある事。上図では10時17分から13時14分の2時間57分(3時間規制)までが影にになる事を確認する。

 

 ただしその太陽高度下には低層建物が存在する事が最終結論。

高層建物の左右には低層の建物が可能。

 

結論として日影規制をクリアーする為には太陽高度と規制時間幅を同時に確認しながら日影可能空間を求める事が正しい逆日影計算となる。

 

 その事を同時にチェックする為にTP-PLANNERでは「逆日影チャート」を利用する。

 

 

  以上の結論と次のテーマへの課題提供までムービーで確認。

 

 

 本日も長くなった「逆日影チャート」の有効活用法は次回にしよう。

次回までお元気で!

関東地区のTP-PLANNERユーザー会、皆さんとの再会を楽しみにしてます。



比嘉ブログ

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 6 逆日影チャートで低層建物

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7月22日土曜日

昨日は、東京青山の第一法規株式会社会議室での関東地区のユーザー会。まずは会場から東京ど真ん中の景色。

六本木側は

まるでジオラマのよう。

反対の神宮側は新国立競技場の工事の様子を確認

 ユーザー会はほぼ満席で皆さん真剣。まずは比嘉の逆日影実践利用法。逆日影チャート、逆日影基準線、2棟高層、既存建物を駆使した活用法を解説。このところ日影規制、逆日影の質問も多い。

皆さんの熱気に毎度の事だがジャケットを脱ぎ実践しながら語りまくった。

 

 鈴木は、ライノセラスとの連動から企画BIMTP-PLANNERの役割と他BIMとの連動処理、プランニング面積表改良、天空率改良点、3Dビュワーの日影シミュレーションなど盛り沢山。

 

 

そしてサポートセンター森本からは難解道路の新天空率による3ポイント解説。あらゆる道路形状に対応可能である事を確認して頂いた。

酷暑の中大勢のご来場ありがとうございました。

 

 

 

先日、関西ユーザー会の帰りに立ち寄った京都の山際でみつけたこの花はフシグロセンノウ。

葉のギザがカワラナデシコににている。ウキペによると日本固有種でやはりナデシコ科に属するようだ。

 

 

 

 今週の講座は日帰りで大阪の設計事務所にて天空率実践講習。JWWデータからTP-PLANNERデータ変換し解析から検証法さらに申請図を作成する手順まで解説した。

 

 

終了後、若手2名を居残り特訓で斜線規制の基本から天空率基本の理論解説。お疲れ様でした。

 

 

 さて比嘉ブログ講座を開始する事にしよう。

 

前回は日影規制をクリアーする方法として

①建物高さを規制時間を超えない様に太陽高度以下に建物高さを設定する方法がある事を理解する。

 下図半天空図で確認すると10mライン3時間に対して朝側8時から9時半、夕側14時半から16時までの3時間規制時間をすべて消化している為、建物高さはこれ以上高くできない。その為高さで日影規制がきまっている状態。このような日影規制のクリアー法を太陽高度内におさめる低層型とする。(TP-PLANNER内での用語:以下同様)

 

 

②建物幅を日影規制時間内で太陽が通過する幅内に設定する事で規制時間内に収める方法。

 建物幅を10mライン3時間の規制に対して、たとえばあるポイントでは10時半から13時半の3時間の間太陽が通過するように建物幅を設定するとその幅で日影規制時間内におさめる事が可能になる幅できまるという。このような日影規制のクリアー法を高層型とする。

 

 

③低層部と高層部を混在させる方法

 

を解説した。結論から日影規制をクリアーする為には建物高さと幅がすべての規制ライン上の規制時間を超えない様に想定する事となる。

 

その事を効率的に解決する方法が逆日影チャート。

 

 

まで解説した。

 

 今回は、TP-PLANNERによる逆日影チャートを利用した逆日影計算の手法を解説したい。今回もムービーによる詳細解説を行う。

 

解説のポイントは

ポイント1

逆日影計算を行う場合は仮想建物(建物外形状)を設計者の意図するキープランから作成する事がのぞましい。

 

 

この場合はTP-PLANNERプランニングツールで作成したキープランだが他のCADで作成した場合でもその形状を仮想建物に変換するツールを利用する。

ポイント2

逆日影計算をおこなう場合、目的とする建物が低層であれ高層であれ必ず「高層型計算」で「一棟高層」を選択し敷地内でドラッグし逆日影チャートを表示する事から始める。

 

その際、許容容積率が200%以下の場合で低層の建物を想定したい場合、逆日影チャートをドラッグし8時の方位線を建物の東端、西端に16時をセットする。逆日影チャートでその設定が可能な場合

 

低層部が太陽高度内におさまりさらに高層部が残る最適な逆日影計算が実行される。

 

ポイント3

この設定法は用途区分されている場合も同様に行い基本的な設定法は変わらない。

 

まずはここまでをムービーで解説。

 

次に逆日影チャートを設定した際に8時と16時の方位線が仮想建物をすべてカバーできない場合には「低層建物型計算」から

「逆日影基準線」を利用する方法を解説する。

 

この場合のポイントは

ポイント4

許容容積率が200%以下で低層建物を想定したい場合でもまずは逆日影チャートを設定する事から始まると今回の解説は始まったが逆日影チャートの8時方位線あるいは16時方位線のいずれかが仮想建物の内側に設定され斜状になる場合たとえば

 

 

この場合8時方位線を東の角に設定すると16時方位線は階段部と西端部の円弧で示す部分が斜状によこぎる。この状態で解析検証すると

 

 

当然、日影規制時間内におさまる。

 ただし、1棟高層が高層時間幅確保を前提にする為に、その分で日影時間を消化してしまい16時方位線側は斜状に低層カットされてしまう。結果的に高層を部分的に設置するには東西に広いと判断される。

 逆日影チャートでこの様な状況を確認した場合で高層部を設定する必要がない場合、低層建物型計算を使用する。

 

 

「低層建物型計算」には3種ある。今回は「逆日影基準線」の利用法を解説する。ただしここでは「属性線」で「逆日影基準線」を設定してない場合の解説。

 

逆日影基準線を設定してない場合問題になるのは、北側の規制らいんが段差状になる場合だ

 

この解説も重要だが今回も長くなった次回にしよう。

 

酷暑が続くようですとりあえず来週までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 7 逆日影基準線

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 会社近くの神田川沿いをそぞろ歩いているとハナミズキの木が涼し気。蝉の音が大きいのでこれは近いなと・・見上げたら蝉ちゃんが大きな声で歌っている。

 

 

 

 スマホを近づけると一瞬やんだが・・人畜無害を確認したのか再び歌い始めたところをパチリ。

蝉の寿命はは1週間と思いきや幼虫で5年、成虫で1月ほど生きるらしい。それにしても1月だ頑張れ!。

 

 今週は月曜日朝6時半発の飛行機で沖縄へ、法事を済ませて翌火曜日昼には帰京。次は新盆でお迎えに・・・こちらは飛行機で移動、あちらはいつのまにやらそこにいる事になっている・・気が抜けない。

 

 今週は水曜日からの活動の為、通常講習はなしでもっぱら資料作成の毎日。早めだがムービーによる比嘉ブログ講座を開始しよう。

 

 まずは前回までの復習からはじめよう。

 TP-PLANNERで逆日影計算を行う場合、逆日影チャートを仮想建物内でドラッグし配置した場合

 

 

8時方位線と16時方位線が仮想建物領域(建物を建てたい範囲)を内側に設定する事が可能な場合、「1棟高層」で解析する事で

 

低層部が確保されさらに日影規制時間の幅が確保された高層部が可能である事を確認した。

 一方逆日影チャートの8時と16時の方位線が仮想建物の範囲より外側にある場合

 

(一般的に東西に長い敷地(仮想建物))では高層建物では部分的に高層部を確保する事から始まる為、8時側もしくは16時の範囲内に無い仮想建物は斜にカットされる。)

 

この結果は日影規制として間違いではないが北側の規制ラインに平行に太陽高度でカットしたい場合には逆日影チャートの設定による逆日影計算は不向きといえる。その様な場合「低層建物型計算」の「逆日影基準線」を使用する。逆日影基準線が設定されてない場合、規制ラインに平行に太陽高度でカットされる。

その結果

 

ここまでが先週までの内容。

 

 今回はその「逆日影基準線」の設定法とその意義を解説したい。

例題の敷地は

 

敷地が東西に長く敷地形状が凸状に変形し規制ラインが直線でない場合の事例。

 

今回もムービーによる解説で行う。

ポイント1

逆日影基準線で逆日影計算を行った場合で、逆日影基準線が作図されてない場合、「逆日影基準線」で逆日影計算を行うと

 

円弧部で示す等高線がV字にえぐれてしまう。その分東側は前面に突き出る結果となる。

 

ポイント2

逆日影基準線が作図されてない場合、規制ラインに平行に太陽高度でカットされるがその際

 

 

円弧で示した凸部幅A部が狭いと判断され時間幅分を確保しその後高さでカットするのだが、A部が時間幅確保した分、前面に突き出る。その為、日影時間を消費してしまい残る可能日影時間がなくなり西側はその算定位置にかさならない様、V字状にえぐれる事になる。

結果を検証すると

5mラインの角部で5時間線が近接している。

 

その角部から半天空図で眺めると

 

東側凸部が幅と高さの規制限界まで残した為、西側がV字状になった事がわかる。

 

ポイント3

結果としては正しいのだが東側凸部より西側を規制ラインに平行にカットしてほしい場合、その設計者の意図する事を「逆日影基準線」で入力する。

 

ポイント4

逆日影基準線の入力法を確認する。

 

ポイント5結果と検証

 

やはり5mラインに5時間線が近接している事がわかる。

 

 

逆日影基準線なしとありとで比較すると

 

 

赤太表示が逆日影基準線による低層型。東側の凸部が規制ラインなりに太陽高度でカットされている。その分西側も面する規制ラインに平行にカットされている事がわかる。

 

以上のポイントでムービーを確認していただく

 

 以上で容積率が200%以下程度で中低層の建物を計画する場合逆日影計算方法を解説終了とする。

 

 逆日影計算を行う場合敷地内で逆日影チャート(1棟高層で指定)をドラッグし8時:16時の方位線を表示し解析の方式を確定する。仮想建物領域が東西に長い場合で8時と16時の方位線で囲えない場合。「低層型建物計算」でおこなう。

 

 低層建物型は「逆日影基準線」を利用する事が通常だが「逆日影基準線」を配置しない場合規制ラインに平行にカットされる。規制ラインが凸凹している場合、逆日影基準線を作図し太陽高度で平行にカットする基線とする。

 

以上が低建物の逆日影計算法、次回からは高層建物、そして既存建物考慮の順に逆日影計算法の解説を続けていく事とする。

 

 

 次回までお元気で!hi

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 8 高層建物算出法

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8月5日土曜日

8月突入夏休み間近の土曜日。

 

よくみる夏の赤い花だが散々検索したがとうとう名前確定できず。

八重のピンク色が可愛い。確認しだいアップしたい。

 

急遽登場の夏の花。これは定番ミソハギ。

 

 今週東京の天気はオホーツク高気圧の.影響か?酷暑が回避された。

酷暑で気になるのが東京オリンピック:パラリンピックが3年後の7月24日から8月9日間をおき8月25日から9月6日まで。まさに酷暑の頃の開催。オホーツク高気圧頼みじゃまずいだろう。打ち水でなんとかなるのかいナ?。

 

  8月3日、改造内閣発表。「驕る平家久しからずや」、傲慢不遜、慇懃無礼・・・・自戒の念を含めて、それなりの年齢で性格はそう簡単に変わるものではないと思う。・・が大臣の皆さんには頑張ってもらわねばならない。

借金国がのんきな事をしている場合ではない。

 

 愚痴が多くなったので良い事も記録したい。

今日は、ダルビッシュが移籍先のドジャースでの初登板でゼロ封の見事なピッチング、世界陸上の100予選も3人ともに準決勝進出、錦織City Open準決勝進出・・・いい話もある。明日以降楽しみだ。

 

 今週の講座はまず水曜日、総合設計事務所の方2名が来社で天空率の勉強会。

 

実案件を通じて意見交換をしながら申請図の作成方法手順の確認までお疲れ様でした。

 

 木曜日はコンサル系の皆さんに逆日影計算、日影計算を解説。

 

前回の天空率に続いて2回目。残るはプラン講習だ。頑張ろう。

 

夏休みも近い早めに講座を開始したい。

 

前回までは中低層の建物の逆日影計算法を解説した。

TP-PLANNERで逆日影計算を行う場合、基本の考え方として

逆日影チャートを表示する事から始める。

 ボリューム算出したい事案が容積率200%以下程度で中低層の建物を想定したい場合。

 

 

 8時と16時の方位線をそれぞれ建物の東端、西端に配置設定が可能な場合、上図の様に低層部が広く確保できる為逆日影チャートを利用する事を解説した。その場合高層ポイントは敷地の北隅に設定される。同時に低層部のみならず日影規制をクリアーした時間幅による高層部も算出される事を確認した。

 

 さて今回は容積率が400%を超える場合などでタワー状の高層建物を設定する場合の解説をしたい。今回もムービーによる解説を行う。その前にポイントを確認。

 

 

 高層ポイントをドラッグし南側に移動すると高層部の幅が広くなりタワー型の建物を想定する事が可能になる事がわかる。

 

逆日影チャートの操作を理解する

 

ポイント1 

 高層ポイントの設定位置を変える事により設計者の意図する建物形状を算出が可能か否かスピーディーに判断する事が可能になる。

 

 上図の例では北東部のバルコニーの角をカットする事で南側の建物の殆どが高層幅に設定される為、タワーが設定可能となる。

 

 

 ところが階段室がその高層幅内に収まっていない。高層ポイントを移動するとバルコニー側のカット幅が大きくなる。

 

 

 解析しブロック図で確認すると

 

 

各階の床面積が表示される。

16時方位線より北側の部分は高層部で消化した日影時間と重ならない様低層に設定される。(ほぼ2階で一部3階が可。)

 

 高層ポイントの位置をさらに南側に下げて解析をしてみる

 この場合北東部の建築部をイジメルといった処理。

 

 

イジメられた北東部は3階に低減した変わり廊下側を完全に確保する事が可能になった。もちろんその結果を日影処理すると

 

 

規制時間いっぱい(北東10mライン)でおさまっている事がわかる。

 

つまり日影規制の解は無数にあり設計者の意図する建築物にする為には「逆日影チャート」を理解して利用する事が肝要。

 

 

既存建物を考慮した逆日影計算

 

ポイント1 

 増築の場合、あるいは新築の場合でも建物規模を特定する事で逆日影計算はその既存部分(特定部分)の建物による発する日影時間を考慮し残りの可能時間内で逆日影計算を行う「既存建物考慮」の方法がある。

今回はこのシリーズ最初の手計算でも確認した様に6m道路に面した棟の北端は5階部が可能である事が分かっている。

 

この部分を5階として確定して残りの部分を「既存建物考慮」逆日影計算する手法を解説する。

 

 

「指定点チェック」の欄の「既存建物」をチェックし通常の1棟高層で逆日影チャートを設定配置し「計算開始」で解析きする。

 

 結果は

高層部の形がスッキリしバルコニー側のカット幅も少なくなった。既存とこの結果を複合すると

 

日影チェックすると

 

 

この様に限界いっぱいでクリアーする。

逆日影計算のこれらの操作の流れを今回もムービーで確認して頂きたい。

 

既存建物考慮の手法は凹型の建築物を想定する際に威力を発揮する。

 

 住戸数を多く確保したい南側の建物を日影規制限界まで設定した後、東西それぞれの建物の可能高を算出する機能などの場合有効だ。

 

 本日も長くなったこの解説は次回以降としよう。

来週から夏休みにはいる方も大勢だと思います。楽しくお過ごしください。hi

 

比嘉ブログ

 

 


 

TP-PLANNERによる逆日影計算 9 2棟高層建物算出法

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8月12日土曜日

 

当方昨日山の日から夏休みの始まり。今回の花は無難なところで

 

だれでもわかるひまわり。

ちなみに前回不明としたこの花は

 

むくげだ。八重になっており今一判然としなかったが・・・身近な読者から「むくげじゃない?」で検索すると八重やら白やらバラエティーにとんでいる。勉強になりました。

 

 今週末木曜日は

BIM開発会社の仲間と前回の沖縄に続くBIMセミナー第2弾の計画を練った。

ユニオンシステム、グラフィーソフト、日積サーベイ、ソフトウエアセンター、そして我がコミュニケーションシステムの5社共催。11月の終盤から12月上旬にかけて粗々決定。場所は、福岡と札幌を予定。

詳細が決まりしだいお知らせしたい。

 

 それぞれ、構造、積算、構造図、そして本格BIMと専門分野の異なる各社ソフトを連動しながら解説する。

 土地情報の入力からボリューム算出をTP-PLANNERから始めゆえこの休み中も作戦を立てねば。

始め良ければすべて良しがBIM.ご期待頂きたい。

 

 終了後、軽くいっぱいが長くなってしまって・・・

 

 

みんなのお顔も真っ赤か・・・。と酔っ払い状態。

 

さて講座を開始しよう。今回は休みゆえ軽めにいこう。

 

では開始!

 

 前回は容積率が400%以上の計画地の場合、タワー状の建物を想定する事で容積率を消化する方法を解説した。

 

 

1棟高層でドラッグすると表示される逆日影チャートで8時と11時、16時と13時の方位線で囲われる部分を建物幅とすると日影時間幅内におさまる高層の建物が算出される。

 

 

 

 この建物幅を容積率を消化する階高まで設定する事で容積率400%超の建物が可能になる。

 

 中低層の建物の場合でも

 

高層ポイントを北側隅に移動設定する事で低層領域が広がり有効である事を解説した。この様に逆日影チャートを利用する事で効率的に日影規制可能範囲を算出する事が可能になる事を解説した。

 

 今回は東西に長く比較的大規模な敷地で高層部を2設定したい場合の解析法で2棟高層型がある。その解析法を解説したい。

 

ポイント

①2棟高層の設定操作を理解する。

 

円弧部に高層ポイントを設定したい場合、逆日影チャートをドラッグし一つ目の高層ポイントはドラッグをやめた位置となる。2個目は再度、ドラッグを開始し表示された逆日影チャートをガイドを参考に確定後ドラッグを終了すると2個目が登録される。

 

 登録された高層ポイントは「+」表示でそれぞれの高層ポイントが表示される。

 

 

②1棟高層と2棟高層の違いは?

 

1棟高層は1棟で可能な時間幅3時間を消化する為に1棟の建物幅が10mラインの規制時間(この場合3時間)分確保される為、2棟高層より1棟分の幅は広く設定される。

 

 2棟高層では3時間の場合それぞれ1時間半を確保される様に算出される。

 

ブロック図では

 

建物変換し日影チェック後、半天空図で指定ポイントの時間を確認すると

 

 10mラインの指定点から眺めた太陽と建物の関係を半天空図で確認すると

 

 

2棟の高層部がそれぞれ約1時間半ほどの日影時間を消化し他の部分は低層に制限されている事がわかる。

 

 この事例の方位が仮想建物領域の幅が狭い方向にある場合もチェックしてみた。

 

ポイント

より北に近い側の可能幅は狭くなり南側は広くなる。

 

ブロック図では

 

 

以上のポイントで今回もムービーで解説したい。

 

 

 次に、既存建物考慮と3D日影チャート

したいところだが夏休みゆえ次回にしよう。

夏休みをお楽しみ下さい。hi

 

 

比嘉ブログ

 


TP-PLANNERによる逆日影計算 10 実践逆日影計算法

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 8月19日土曜日

 

夏休みは、今年も蓼科山で今年後半戦にそなえて体力作り

マジです。このところ講座の後半で足がつるなど情けない状況になってきた・・・まずは走りこみから。大学駅伝選手が大勢で抜かしていく・・・。学生の頃はその程度は走れたなどと独りうそぶきながらスローペースで膝を痛めぬよう走る。

 

山は花がいっぱいだ夏の蓼科山は良い。

これはシシウドらしい。ミツバチが乗っているのがわかるかな?・・・アリにもみえるナ。

 

 さて北朝鮮、アメリカアパルトヘイト、バルセロナのテロなど世の中おかしくなってきている・・・まずは今年後半しっかり生き抜こう。

 

 

 モリだくさんにつき講座を早めに開始したい。

さて逆日影講座シリーズも今回10回目いよいよ最終回となる。

今回は、「実践逆日影実践法」と題してまとめの解説をしたい。

 

事例は

 

用途地域が敷地の内外で異なる3地域の事案。

東側が商業地域日影規制無し

東側隣地境界から35mの位置で第2種住居地域、

日影規制5/3時間受影面4m

北側10m道路境界から北方向20mの位置から第1種低層住居専地域 日影規制3/2時間受影面1.5m

の3地域。今回もムービー解説有りで解説するが長くなる為、入力編と解析編の2部構成としたい。

 

 まずは

入力編

ポイント

①用途地域3区域の入力法

 

用途地域入力ダイアログBOXで用途地域条件を入力する

「用途地域自動設定」ボタンをクリックする事により上図の様に敷地境界線から250m四方の広いエリアが設定される。

 

* これは、日影規制が当該敷地の建築物から発する日影が届く範囲がすべて、それぞれの地域における日影規制時間内に収める必要がある。その為の広いエリアが設定されるが超高層建物などの場合等、十分でない場合は任意に変形し広く設定する。

 

②作図された用途境界線で①のエリアを「切断」し区分されたそれぞれの地域をクリックしCADのレイヤを変えるがごとく、用途地域を当該のようと地域に変更し「現在の値を適用」で変更する。

 

*TP-PLANNERの入力オブジェクトは全て面で構成される。その為、切断合成が自在に行える。用途地域が連続線で屈曲したいる場合「連続線切断」で連続線の端部の延長ベクトルで切断される。

 

③仮想建物を入力する

*仮想建物は設計者の建てたい建物のエリアを配置する。その事により日影の時間幅あるいは今回の様に複合要素が考慮されより現実的になる。

 

 

④ここでは4角形作図モードで終点側をクリックではなく「ENTER」キーもしくは「RETURN」キーを押す事により数値入力ダイアログBOX内で丸めた数値を入力する事ができる。

*その事により捨て線などを書く必要がない。

 

 

以上ここまでが入力編

ではムービーで解説。

 

次に

解析編

ポイント

①全体で逆日影の解析基準を変更する事により敷地形状、日影規制による日影規制の傾向を理解する。

 

*X軸基準

 

②逆日影基準線を入力する。(東棟ボリュームをより大きく設定したい)

 

 

*北側の規制ラインが斜になっている傾斜なりに太陽高度でカットする手法その結果は

 

③逆日影基準線結果で精度チェック

 

 

10mラインのクランク部が最も厳しい事を確認。

 

④逆日影計算結果を建物変換したブロックを等高線をガイドに整形する。

 

⑤西棟を北側を4階に変更した場合のNG結果をガイドに3D日影チャートで東側のカット部を確認

*逆日影計算結果を建物化する事、さらに設計者の意図する建物変形整形する事でNGになった場合に3D日影チャートで適確に可能高さに変更可能になる。赤表示部幅が23mなら可能である事を表示

 

⑥西棟、東棟を確定した既存建物とし南棟を逆日影計算する。

 

 

解析結果は

 

南棟の前部廊下側がわずかにカットされる。漠然と全体で逆日影計算を行った結果より両翼棟を整形した為により可能空間が広がった。

 

⑦最後に精度チェック

 

*この様に逆日影計算の結果を建物ブロック化し確定しながら残り部を既存考慮で逆日影計算を行う事でより実践的な逆日影計算が可能になる。

3Dチャートをからめて適確にNG箇所を確認する事によりさらに精度が向上する今回の手法をぜひ利用して頂きたい。

 

では以上のポイントを確認しながらムービー講習開始

 

*夏休み中に作成したとはいえ今回も長くなった。そろそろ終了。

 

次回は変形道路の発散規制ラインの作成法を解説します。特殊な名古屋市方式の発散規制ラインの作成法も解説します。

次回までお元気で!hi

 

比嘉ブログ

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 2 規制ライン(閉塞型:発散型比較)

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6月24日土曜日

 本日は、朝から田中ヤンキースとダルビッシュ:レンジャースの予告先発の為、落ち着かない。

 ところが予定時刻に現地は雨。試合が始まったのが9時45分。

待たされたが待ち甲斐があった期待通りの素晴らしい投げ合いを演じてくれた。

 

 比嘉の希望としては、このところ田中が連敗続きで防御率が悪いので8回頃まで両者十分投げあった後、ダルビッシュ100球で降板その後ヤンキース得点でかろうじて田中勝ちダルビッシュ負けなしを期待した。

 ほぼそのとおりの展開。

ただ両者100球超えで1点も与えず降板で両者に勝ち負けなし。

 この結果も良し。久々にいいものを見せてもらった。

 

まだ試合は続いているようだがブログを書かねば遊びにも行けずだ。

 

本日夜には陸上日本選手権もある。男子100m近年ないハイレベルの戦い、これも見逃せない。

 

 さていつもの花シリーズから始めよう。

 会社のある高田馬場から目白に向かう坂道(椿阪)で見つけた南国風の花「シラカシ」。ウキぺ情報では「関東地方の照葉樹林帯に多い」とあった。ホウ~南国物ではないようだ。

 

 昨日6月23日は、沖縄戦が終結された日で「慰霊の日」。

デジタル毎日では「写真特集」が組まれている。

 


 シリア、イラクの話ではないかつての日本国内の話だ。為政者が思い上がり暴走した結果こうなった。

 ウキペ「沖縄戦」を今年も確認してみた。

 

 

今週は週明け月曜日から講座が始まった

 

 3回シリーズの1回目。日影規制の話から始めた。先週からのムービー解説を参考にして頂くとさらに理解が進みます。ヨロシク。次回は天空率楽しみにしてます。

 

 火曜日はプランニング講習。3人で参加。

 一連の講座を受講した皆さん、このプラン講習では総集編的意味合いが大きい。プランを行いながら日影、容積、斜線、天空率チェックを行いすべてをクリアーした建物で面積表作成でお終い。5時の終了予定が6時を回ってしまった。お疲れ様でした。またお会いしましょう。

 

 

 長年のTPユーザーS氏が仲間の皆さんを引き連れ天空率講座。心得たもので実践事例持ち込みで皆でわいわい言いながら解決。次回を楽しみにしてます。先週壊れた天空率模型が復活で天空率2号の初披露。今回は当方鈴木が電球ではなくステンレス制の半球を東京ハンズから調達してきた。また割られたらたまらんとの事か! 

 

 天空率講座を開始したい。

先週から「TP-PLANNERによる逆日影計算」と題して日影規制をTP-PLANNERの入力を通じて解説している。

 

 今回は特にTP-PLANNERの入力データを理解する事が基準法56条(高さ制限)あるいは56条の2(日影規制)を理解する事になる為、新しい試みとしてムービー配信でTP-PLANNERを操作しながら法的意味合を語る事にした。

 

 

 前回1回目は汎用CADデータからレイヤ割付によるTP-PLANNER入力データの作成を行った。

 汎用CADデータから

 

 

 座標軸(建物軸)変換までを解説した。

 

 2回目の今回はいきなり時刻日影から日影時間(等時間線)を読む手法を解説する予定だったが・・・その前に規制ラインの正しい作図法を解説したい。

 

 日影の規制ラインは日影規制がOKあるいはNGであるかを判定する為の線で、その線の意図する事はボールゲームのラインと同じ。

 野球、テニスなどで設置される審判がインプレイかアウトかの判断に利用される線分と目的が同じだ。

 

 つまりそのラインは国の内外問わず規定通りに設置されなければならない。

 たとえばかつて野茂、今では前田健太が活躍するドジャーススタジアムのダイアモンドのライン

と例えば東京ドームのそれは

同じだ。(以上写真はウィキペディア野球場から

 日影規制においてはプレイヤーが設計者でその規制ラインを超えるか否かで建物形状(試合結果)が左右される。

 

 その為、野球をする場合に必要最低限のルールを理解しなければならないのと同様日影の規制線がいかに作図されるかを理解する事は重要で基本中の基本。その規制ライン(5,10mライン)から入力データ情報もわかる事になる為、入力ミス防止にもなる。

 

 今回は比嘉が講座で使用するテキスト

 

では、法文の解釈を中心にさらに

 基本講座は単純化された事例を通じて解説を行う。これらを操作の合間に開き理解を深めて頂きたい。

 

 まずは規制ラインの話まで

 

 ここで発散規制ラインの作成法をムービーで解説しようと思ったが大リーグ関連で時間をとられた為、明日朝、作成で順次アップしたい。

 ご協力のほどよろしくお願いします。では明日朝まで中断。

 

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6月25日

今朝、発散規制ラインの作図法と検証のムービーを作成した。続けて確認して頂きたい。

まずはTP-PLANNERによる発散規制ラインの作図法

 

そして作図された発散規制ラインの検証法は

次回は受影面による影の長さの違いとその目的から講座を再開したい。

 

 

 

気管支の調子がいまいちで相変わらず聞きづらいと思う・・・ラッパの練習を休むといいのだろうが・・休まない!

次回まで皆さんは、お元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 3 受影面と日影時間線

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7月1日東京は雨の土曜日。

 今朝は、目覚ましの音で起きてしまった。どうやらセミナーの疲労が抜けてないようだ。

 目覚ましはTVのタイマーで、土曜日は7時半の「サワコの朝」。

 本日のゲストはサッカー日本代表キャプテンの「長谷部誠」。なにしろ8月末のオーストラリア戦にはぜひとも勝ってワールドカップを決めてほしい。長谷部の膝のケガが気になる。

 インタビューによるとオースラリア戦には出られそうだと楽観している様子に期待がもてた。負ける事の無き様不安要素はすべてクリアーしてほしいものだ。

 

 

 夜道の帰宅途中で白く光る花を発見。なんだろうと確認すると、どうやらキョウチクトウの花。ピンクはよくみるのだが白もあるとは知らなんだ。

 

 さっそくだが今週の講座から

今週は西松建設さんの新人研修で5人が来社

初日は、日影規制を徹底学習。これは先週から始まったシリーズ。ムービーでぜひ復習して頂きたい。

 

そして逆日影からプラン面積表まで作成。

 

 2日目は、斜線規制から天空率を理論、実践の繰り返しを行う

令132条を納得するまで確認したKは、自信の笑み。

 

そして最終日は、隣地天空率、発散規制ライン作図法、天空率申請図概論。そしてメインは建具配置からBIMデータを作成。

男子は自信の腕組ポーズ。

3日間お疲れ様でした。あとは実践で頑張れ~!。またお会いしましょう。

 

 

 さて講座をアップし外出するぞ・・!講座開始!

 

 前回は、規制ラインの作図法を閉鎖方式、発散規制で作図する方法とその緩和の考え方を解説した。

 

 日影規制は、住環境に対して適用され、道路、水面等の部分には規制線を発生させないのが基本の考え方。

 そのため東京都の安全条例では、発散規制ラインが正しいとするが閉鎖型でも問題ないとする。

 

 今回はその規制ラインが設置される高さつまり「受影面」の事を解説する事から始めたい。

 

 今回もムービーによる解説から

ポイントは

 

①受影面とは影を作図する高さの事で受影面が上がるとその分日影を作図する建物高さがhが(h-受影面)低くなり影が短くなる。

⇒受影面が高くなる⇒日影規制の緩和⇒土地の有効活用が促進される。

 

②受影面1.5は1階、4mは2階、6.5mは3階のそれぞれ中心の位置のあたりでチェックされる。

 

③受影面の差も日影規制時間(5/3,4/2.5,3/2)同様、都市計画の効率的な運用を可能にする。

*新宿区では商業地域に近い周辺の日影規制がある区域では5/3で受影面6.5mの区域が多く団地がある住居系では3/2時間で受影面は4mなど。

 

 

 

 受影面の事を理解いただけたら時刻日影から等時間線を読み取る方法を検証してみたい。

 

ここでのポイントは

①8時と16時の枠が影が最も長くなる。時刻日影図から日影時間をカウントする場合は8時と16時の枠の中それぞれで考える。

 

②影の時間は8時から16時間で影になった瞬間ストップウォチを押し計測を開始するが太陽は時間とともに移動していくため日向になる瞬間再度ストップウォッチを押す事により日影時間が確定する。同じ日影時間を有する位置を結線したのが等時間線となる。

 

③等時間線と規制ラインの関係を基準法56条の2と別表4に照らし合わせて確認する。

 

 

 

では下記のリンク画像をクリックしムービー解説を確認。

 

 

上記のようにNG箇所が確認できた。次はNG部を手計算で納める手法を解説したい。

 

 ・・と思ったが本日も長くなった次回にしよう。

次回までお元気で!

 

 

あ・・おまけがあった。セルフタイマーセットやり直しでドアップ。男前だ。

 

 

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 4 手動逆日影の方法その1

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7月8日土曜日

 

 通勤途中の公園の側道に寄り添うように2輪のヒルガオ。

帰宅時には雑草とともに刈り取り処理されそこにいない。・・・残念。

 

 九州北部地区の記録的豪雨は被害が状況がわかるにつれひどいが拡大しない事を願いたい。毎年の様に続く記録的豪雨は、やはり温暖化の影響だろうか?。

 木曜日に所要で西葛西から高田馬場まで車で移動したが、途中大手町あたりで空が真っ暗になったと思ったら集中豪雨でワイパーが効かないほどの大雨、ゲリラ豪雨だ。

 亜熱帯沖縄ではよくあるスコールだがこのところの東京の夏の暑さは熱帯化が始まった感じだ。大手町あたりの豪雨は高田馬場では何事もなかったかの様に快晴。この事を沖縄では「カタブイ」という。これも最近の東京の夏の風物詩になりつつある。

 

 今週は、久々講座のない1週間。気管支炎がまだわずかにおさまらないがナレーション入りのムービー作成を行った。ユーザー会で配布が目的。比嘉ブログでも公開中だが。

 

 そう今回はユーザー会の案内から

詳細は下記案内をクリックし確認しお申込み下さい。

 

 

 今回比嘉は、ログでも人気の逆日影計算の有効利用法を解説する。参加をお待ちしています。今年もおまけがいっぱいだ

 

 TPユーザーは企画設計者が多くぎりぎりまで予定に追われるようで出足は悪いが直前に一気に定員に達してしまうので早めのお申込みをお忘れなきようお願いします。

 

 

 さて若干早めだがムービーが長い。講座を開始したい。

 

 

前回は時刻日影図から等時間線を読み取る手法を解説した。

その結果

 

 

 

8時枠、16時枠の中でそれぞれ赤で塗られた部分が日影規制を超えている事がわかった。

 

 今回は、その日影規制を超えた部分をクリアすべく影の長さから可能高さ(建物高)を逆算する手法、つまり逆日影計算を解説したい。

今回もムービーで語りながら解説を進めたい。

 

 ただしこの解説は「手計算で逆日影を行う方法」の回でも解説した。

その部分からポイントも転載する事としよう。

 

 

 

ポイント 


①影の計算式を「日影規制基礎講座」の比嘉作成のテキストを参照し解説したい。

まずは影の長さは下図とともに影の公式で表現される。
 

影の長さL=(h-受影面)×倍率で表現できる事がわかった。

 この計算式における不明な項目の解説から始める。今回受影面は4mゆえL=(H-4)×倍率となる。

 

②倍率とは?

 

 倍率は上図ではL"で表現されているが任意の時間における、単位棒(1m)の影の長さの事。影の長さは太陽の位置で確定し、L"も太陽の位置で確定する。その太陽の位置は時間で確定する為、北緯、時間により定数として存在する。日影規制の申請図でも倍率表を添付する様にその行政の指定する北緯で確定する。

 東京北緯36度における倍率表は概ね下図の様に規定される。

今回NGとなる8時側3時間の11時、および16時側の13時の倍率はいずれも1.813倍となる。

 

③影の長さLとカット幅は時刻日影図からCAD的に測定すれば良い

 

 

逆算された結果で建物をカットし高さ変更すると

そして日影計算で精度を確認すると

 

 

規制ラインいっぱいでおさまりお見事となる。

まずはここまでの解説をムービーで確認。

 

 

 

今回はさらにパーフェクトと思われた手計算による逆日影計算だがこれをさらにTP-PLANNERで逆日影計算を行った結果と比較すると

どうやら日影規制は太陽高度内に建物高さを設定し規制ラインを超えないように設定するだけではすまない事がわかった。

 

 ではさらに何を考えればよいのだろうか?

 

次回へと続く。

 

大阪の皆さんユーザー会でお会いしましょう。来週までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 

 

 

TP-PLANNERによる逆日影計算 5 手動逆日影検証

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7月15日土曜日早朝。

本日は予定がいっぱい。

先程ウィンブルドン、フェデラーの完勝を確認した直後のブログタイム。

 


これは、ムクゲ。駅に向かう途中の家の垣根でかわいい。

 パチリとするとご主人らしき方がお帰り。あやしい者では、無いとばかりのにこりににこりで返していただいた。

 昨日は、大阪でのユーザー会。

猛暑の中かけつけていただいた皆さまに感謝。

 

 比嘉は、逆日影チャートの使い方徹底解説。ムービー提供の2元解説で何度も復習ができるDVDは自信作。
 
 鈴木はBIMソフトとTP‐plannerの連動はRevitに続くArchiCadアドオンの11月リリース内容の発表。Rhinoceros連動による日影シミュレーション。
 さらにBsj検定合格の「建築確認モデルビュー定義」から法規改正に伴う福祉施設の面積の対応など盛りだくさん。
 部家は新天空率の実践解説。難解な道路天空率対応法は必見。得する事間違いなし。今回も気合いの入った会になりました。
 数年前、新人研修で特訓したKさんとの再会も良かった,みごと「建築法規Pro」をget。ご活躍の様子は頼もしい限りだ。またお会いしましょう。
 
 「建築法規PRO2017」の抽選贈呈式。
 東京会は来週だ。お早めのお申し込みヨロシク。
 

 

今週の講習は、デべの皆さんの天空率講習会。

 天空率はお伝えしたい情報がいっぱいだ。この回もつい時間超過。3方向の行き止まり道路で道路天空率おしまい。お疲れ様でした。次はプランニングと日影、天空、容積消化を同時進行で行うプラン講座だ頑張ろう。

 

 

  さてブログ講座始めよう!

前回は影の計算式 L=(h-4)×倍率から可能高さを逆算する方法。

つまり太陽高度内に建物高を設定し日影規制を手計算でクリアーする方法を学習した。

 

 

その結果可能な建物高が算出され当初6階で想定した建物は

西側が4階、5階にカットされ東側は5階部がカットされた。

その結果を日影図で確認すると

 

10m規制ラインいっぱいに3時間日影が収まっている。

パーフェクトと思われた結果だがTP-PLANNER逆日影計算を行うと

 

 

円弧で示す4,5階にカットした部分が6階が可能である事がわかった

 

実はその部分は6階どころか無限の高さが可能になる事がわかる

 

 

ただし容積率が200%ゆえ6階程度となるわけだが日影規制のみを考えるとL=(h-4)×倍率で決まる空間だけではない事が分かった。

 

 今回は改めて日影規制を設計者が低層の建物を建てたい場合、あるいは高層を建てたい場合のケースに分けて日影規制の検証を続けたい。

 

まずは低層の建物を想定した際の日影規制をクリアーする方法から解説したい。例題は

 

敷地全体に工場あるいは倉庫などを想定したい場合で考えてみたい。この場合真北が北側の境界線に垂直つまり東西に長い場合のケースで日影規制を考えてみたい。

 

 今回もムービーによる解説でじっくり検証して頂きたい。

 ポイントは

日影規制をクリアーする為に前回手計算で行った太陽高度内に建物高さを抑える方法がある事。

 

 

以上では、下記画像クリックでムービー検証開始!

 

 

 

 次に

 

同じ敷地で高層建物で日影規制をクリアーする事を確認して頂く

 

ポイントは、日影規制をクリアーするには規制時間内に収まるよう建物幅を設定する方法がある事。上図では10時17分から13時14分の2時間57分(3時間規制)までが影にになる事を確認する。

 

 ただしその太陽高度下には低層建物が存在する事が最終結論。

高層建物の左右には低層の建物が可能。

 

結論として日影規制をクリアーする為には太陽高度と規制時間幅を同時に確認しながら日影可能空間を求める事が正しい逆日影計算となる。

 

 その事を同時にチェックする為にTP-PLANNERでは「逆日影チャート」を利用する。

 

 

  以上の結論と次のテーマへの課題提供までムービーで確認。

 

 

 本日も長くなった「逆日影チャート」の有効活用法は次回にしよう。

次回までお元気で!

関東地区のTP-PLANNERユーザー会、皆さんとの再会を楽しみにしてます。

 

 

比嘉ブログ

 

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