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過去記事からその2:沖縄帰省

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5月12日土曜日

 法事の為、沖縄に帰っていた。これは東シナ海に面した恩納村の恩納岳からの日の出。

 沖縄は梅雨入り宣言したようだが一度スコールにはあったが晴天続きで冷たい風も吹き心地よい。

 庭のバナナに実はついておらずだが

 夏の花ニチニチソウが咲き

全国区になったシークワーサーも実をつけ

手入れをしてくれている家族に感謝。

 これから東京に戻る為、のんびりブログを書いているわけにはいかない。那覇まで高速に乗り約1時間半・・久々の車社会を過ごした。

 そんな事で今週の報告、水曜日から沖縄ゆえ火曜日の講座。

 天空率講座は定員いっぱいの10人で受講していただいた、その為、予定時間を1時間オーバーの6時まで要した。

 理論から実践操作まで・・・でもまだ語りつくせない。足らずは比嘉ブログで補講する様にお伝えした。

 

 早速だが講座を開始したい。

比嘉ブログと言えば天空率解説ブログと思われている読者が多いと思われる。

が・・アクセス数のトップは「日影規制の話」のシリーズ。

 日影規制がある地域では、まず天空率による可能空間算出の前に日影規制で可能な空間を把握する必要がある。ところが残念な事に日影規制の事を理解してない設計者は多い。

 就職まもない新人の方のみならず一定のキャリアの設計者でも同様だ。

原因はさまざま考えられるが概ね下記の2点に集約されるのではと考えている。

 

 まず一つめの理由としては建築設計が幅広い知識が要求されるためか?学生の頃、日影規制の事を学習する時間が足りてない。教育機関が日影規制をそれほど重要と思われてないのでは?

 

 二つめの理由としてソフト利用の弊害。ソフトを提供する側として口幅ったく恐縮だが・・日影規制はコンピュータで等時間線と規制ラインを比較し収まっているか否かの判断すれば良いと考える設計者が多い事。時刻日影(あるいは日影チャート図)から等時間線をイメージできないとNGの原因が特定できない。

 

 これらの事が日影規制を正しく理解しない主な、理由だと考えている。

 「逆日影計算」ソフトを利用してあらかじめ可能空間を算出すれば良いのでは?と思われている設計者も多い・・・がその場合でも、日影規制を正しく理解しないと逆日影計算も正しく算出できない。

 日影規制が建物高のみならず幅、さらにそれらの複合となる為、それらを考慮できるソフトを正しく利用する事が必要となる。つまり逆日影計算を行う時こそ日影規制を正しく理解して行う必要がある。

 

 今回は、過去記事でもっと読んでいただいたシリーズで「日影規制の話」のシリーズがある。5回シリーズ。

1月10日土曜日 「日影規制の話 1」

この回は、日影規制の法文、基準法56条の2の読み解きから始まる。

まずは別表4

別表4の(に)の欄に5mラインの事が記述されていない理由の解説から始まる。

 

2015 1月17日

日影規制の話2逆日影と等時間日影」回では

逆日影チャートでなにしろ逆日影計算を行う。

 

そして得られた結果を

 

 

を半天空図で確認し太陽の軌跡と日影時間の関係を理解していただく。

Aゾーンの高さで決まる建物形状は

 

 

太陽の軌跡と建物が重なる部分が日影の時間。

 

 Cの高さできまるゾーンは

 P17では、日影時間が2時間58分、8時から10時58分まで日影となる。ぎりぎり11時から太陽が見える様に建物高を低く設定している事がわかる。

建物幅および高さできまる事を解説。

 

 その後、1週おいて

2015年1月31日

「日影規制の話3:3時間影になるとは?」

では、別表4(に)の欄にある3時間日影の意味する事を

 

日常生活のなかで「3時間影だったナ」との比較で解説が始まる。

そして、時刻日影の解説が始まる。なぜ時刻日影図で時間毎に描かれた日影図を重ねて表現するのか?

 

8時の時刻線に対して9時の時刻線は6割程度と影の長さが短くなる。16時に対して15時も同様である事より8時と16時の時間線の枠内にある部分が影の時間線が最も長くなる事を理解する。

 

その他

日影規制がなぜ真太陽時でなければいけないのか?

 

を解説する。

2015年2月07日

「日影規制の話4:3時間影になるとは2?」

回では具体的に影の時間を測定するイメージでA,B、Cのポイントにいる測定員にストップウォッチを持ち各ポイントが影になった瞬間にストップウォッチを押し太陽が時間とともに移動する事よりさらに日向になった瞬間にストップウォッチを押す。その間の時間が日影時間だときわめて当たり前の話を語るがこれが日影規制時間であり難解と考える必要がない事を解説。

 


そしてそその重なりから影の時間線つまり等時間線は容易に確認できる事を解説。

 

 

これが人工的な工作物である建築物が太陽の軌跡を遮る事により生じた影の時間線。この影の時間線(等時間線)と基準法56条の2に記述された規制ラインと重ねる事によりその可否が確定する。

8時枠では

8時と11時の重なりで確認できる3時間線が10mラインを大きく超える。

16時枠では

 

 

16時枠内の13時線の重なり部で3時間線が10mラインを超えた部分がNGとなる事を理解する。

 

そしてその収め方手、手計算による逆日影計算の手法を解説したのが

 

日影規制の話5:手計算で逆日影計算を行う方法

 

影の長さの公式を解説し高さカットによる逆日影計算を理解する。

 

NG幅分を10mラインまでの可能距離(影の長さ)から可能高さhを逆計算する。

 

15.255m=(H-4)×1.813からHは 約12.144、階高を各階3mとすると、4階が可能でカット幅9m分を4階にすればおさまりそうだ。

 

16時側は

16時側は
21.041m=(H-4)×1.813からHは 約15.6m、5階が可能でカット幅は3.5m分を5階にすればおさまりそうだ。

 

建物高さをカットする事による逆日影計算を理解する。ただし日影規制をクリアーする方法はそれだけではない

 建物幅をカットする事により可能空間はさらに拡大する。

その結果

高さのみのカットに比較し建物幅を考慮するとさらに可能空間が広がる事を解説。

 

 以上が日影規制の話シリーズ。今回改めて読み直したが確かに日影初心者が日影規制を勉強する為の手順として最適なシリーズになっている事がわかる。

 

 そして次に人気なのがやはり日影規制関連で「平均GLの効率的な設定法とその意義」「発散方式による違法判断検証」などやはり日影規制に関連する。この際、次回もアクセス数トップのシリーズを紹介を行いたい。

 

 これから本格的な夏が始まります。暑さとの闘い今年も大変だと思いますが頑張ろう! hi

 

 

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