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天空率基礎1:魚眼レンズで見え係を表現するとは?

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5月19日土曜日

 

テイカカヅラ・・藤原定家に由来するらしい・・・。

 今週は先週末からの気候の変動と沖縄帰省の疲れもでたのか喉の調子が悪く講座を受講していただいた皆様にはお聞き苦しくて申し訳ない事をしてしまった。この時期年々講座が増加している。

体調管理はしっかりせないかんと反省の巻。

 さっそく月曜日の講座

新人の皆さんとともに(一部ベテランも参加)日影規制の基礎、手動逆日影計算から始まった朝9時半から休憩をはさみ5時まで

 終盤、声がだんだんかすれだした・・。

そして2日めは

天空率理論からプランニング、ブロックプランを作成しながら日影チェック、天空率チェック、容積率チェックボリューム算出の基礎を繰り返し行う。

だんだん自信を持ちだした新人の皆さんが後方のベテランを押しのけベテラン写らず・・・こら先輩に気をつかわなきゃ!

 

 そして最終日は建具配置から構造発生でBIMモデルの作成。・・をさすがに声が不調著しく午前中はBIM専門の鈴木に代わってもらったが午後は再び復活で実事案を午後半日でBIMモデルまで作成し福井コンピュータGloobe講習にバトンタッチ。

 なんとか声をからしながらも無事終了と思いきや2名補講希望者がいてさらに1時間延長講習。悪声でお聞き苦しい講座になってしまい大変申し訳ない気持ちでいっぱい。その分、わからない事があれば対応しますので連絡下さい・・と日記には書いておこう。

 

 これはドクダミ。名前は、毒おえる意味らしい丈夫で可愛い花。

木曜日は講座お休みで喉を養生。金曜日は大阪に出かけての午後半日出張講習。

 

 講座が始まると教えたい事がいっぱいで早口になり申し訳なかった。 声は多少かすれがあったけどそれなりに聴けたのではと・・。再会を楽しみにしてます。実物件頑張れ!

 

 かくて講習三昧の1週間でした来週も同じく講習が続く。今日は自宅で養生といいたいところだが講座ネタが書けてない。もうひと頑張りするか!

 

 では天空率講座開始!

 さて天空率の基礎的な事だが新人研修も始まったところで新ためて天空率関連で確認していただきたい事を語りたい。今回は「魚眼レンズで見え係を表現するとは?」で魚眼レンズと天空図の関係を解説および解説本を紹介したい。

 

 天空率は魚眼レンズに写り込んだ高さ制限適合建築物、計画建築物のいわゆる影の大小を比較する。

 つまり魚眼レンズに写りこんだ影の大小を比較しそれぞれの絶対的なサイズはではなく、いわゆる見え係を比較する。

 その為、建築規模が変わらなくても魚眼レンズから遠くに配置されると影は小さく写り込み天空率は大きくなる。

 

 本題に入る前に天空図の書き方つまり見え係をどのように作図するのか復習する事からはじめよう。

 

 

 天空図は建築物および地盤が投影された魚眼レンズを真上つまり天頂方向からみた2次元の図で表現する。

 

 その作図法はまず天頂(目の位置)から建物の範囲を天頂側から左右の方位線で表現する。

 これが天空図の幅で建物幅が狭い時あるいは算定位置が建物から遠くになると左右の方位核による幅は狭まる。これが目に映る建物左右の見え係を表現。

 

 次に建物を見上げた角度、仰角は

赤丸で表現する目の位置から建物方向に10度ごとに見上げた角度事に輪切りの線(左側に角度を表示)をやはり天頂側から見た同心円で表現する。

 

つまり高層建築物の近くに魚眼レンズを配置すると限りなく天頂側に近づくが天頂に重なる事はない。建物Aの高さは仰角としA”の位置に天空図上で表現される。この場合仰角60度を越えたあたりにプロットされる事になる。

 

 この天空図の作図法からもわかる様に建物幅が広い場合には、天空図にダイレクトに反映され、高層建築物の場合天頂を越えられない事より天空図への影響は制限される。

 これらの見え係はすべて魚眼レンズに移りこむ特性からそのように表現される。

 では通風採光を評価する指標として魚眼レンズを採用する意図は?。

「平成14年改正基準法等の解説 新日本法規」に明確にしるされているので紹介したい。

 

 

 魚眼レンズにより人間の目そのものの見え係を表現する事を実現しており敷地の空地を天空図に反映する事により従来の高さ制限(H/D)による通風採光の評価法の問題点が改善できるとされる。

 

 この事は「天空率により通風採光を評価する事により街並みがばらばらになるのでは?」の項の回答と合わせ読むことにより天空率に求められる事が明確に記述されている。

 

 

 天空率は、街並みの形態の不統一は否めないが敷地単位で考えるつまり敷地内の空地を通風採光の指標として合理的であるとする。

 

 この事から、天空率の法規解釈でローカルルールで敷地内空地を正しく評価しない方式が時折みられるが天空率利用の目的に反する。

 

 さて次は最適後退居を考える事で天空率の特性を考えてみたい。事例

 

適用距離25m商業地域の事例この事案で後退距離を変化させる事により天空率が異なり、後退距離最大を採用する事がかならずしも天空率計算において設計有利にならない事を解説したい。

たとえば最大後退距離5mを採用すると

 

 

NGになる事案が建物形状を変えずに「最適後退距離」を逆算し適用すると

クリアーする。では後退距離を0mにするとさらに設計有利になるかと解析すると

 

 

NGになってしまう。

この事を解説する事で天空図の作図法をおよび天空率の考え方が明確になる。・・・・では始めようといいたいところだがさすがに今週は疲れた。次回にしよう

 

 次回までお元気で! hi

 

比嘉ブログ

 

 


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