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天空率基礎3:最適後退距離とは?2

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 6月2日土曜日

 早くも6月ですヨ。本日の東京は太陽がいっぱいで暑くなりそうだ。

今朝も大谷2塁打を確認しブログタイム。

今週、週中雨でいよいよ梅雨の季節。

 ロシアワールドカップまであと20日ほどか。

西野ジャパンがメンバー発表。23人の選出メンバーは史上最高齢らしいがそれでも平均28.26才、十分若い。選ばれてほしい選手がほぼ入っておりまずは良しかな。久保、浅野などみたい若手もいるが次回のお楽しみとしよう。

 西野ジャパン・・選手を信頼し言い訳がましい事を言わない感じがイイネ。今回1次リーグは夜9時以降、決勝トーナメントも深夜でほぼ仕事と被らず、が睡眠不足必須。

 

 これは八重のドクダミの花の群生。昨年まで別の花と思っていた。

 

今週は、久々講座のない落ち着いた1週間、ひたすら解説書を書いていた。ほぼ書き終えたので近々ご披露できそうだ。

 

 

 さて今週の講座の報告も特別ない事より早速天空率講座を始めたい。

 

天空率の基礎講座を始めて今週は、3回目。

 後退距離変化による天空率の可否のを通じて天空率と見え係の関係を検証している。

 

まずは先週のおさらいから

この事例で

 

 

後退距離を最大に設定した場合、

算定位置の両端部でNGとなる。

 

ところが後退距離を2.359m(最適後退距離機能で逆算した結果)では

 

クリアーする。

これは絶対的な大きさでいえば後退距離最大のケースが大きくなるのだが

天空率は魚眼レンズに投影された見え係の大きさで決定される。

 

 

 

 

 天空図は、まさに見え係そのものを表現している事がこの事でよく理解できる。

 

 後退距離が5mと十分に広い事、敷地幅が17mと狭い事の条件が重なるとこのような結果になる。

 

 

 今回はこの検証をさらに進めて後退距離0mの事例でNGポイント1からの適合建築物の間口幅がさらに広がる事例を解析する事からはじめたい。

 

 その前に後退距離を計画建築物の後退距離を最大としそれ以内であれば適合建築物の後退距離はどの位置に設定しても良い事の法的根拠は

 

(前面道路との関係についての建築物の各部分の高さの制限を適用しない建築物の基準等)
第一三五条の六 法第五十六条第七項の政令で定める基準で同項第一号に掲げる規定を適用しない建築物に係るものは、次のとおりとする。
一 当該建築物(*「道路高さ制限」という。)が適用される範囲内の部分に限る。)の第百三十五条の九に定める位置を想定半球の中心として算定する天空率が、当該建築物と同一の敷地内において道路高さ制限に適合するものとして想定する建築物(*「道路高さ制限適合建築物」という。)の当該位置を想定半球の中心として算定する天空率以上であること。
二 
当該建築物の前面道路の境界線からの後退距離(*)が、前号の道路高さ制限適合建築物と同一の道路高さ制限適合建築物の前面道路の境界線からの後退距離以上であること

 

 当該建築物つまり計画建築物の後退距離は高さ制限適合建築物の後退距離以上である事より。適合建築物の後退距離は計画建築物の後退距離の範囲内であれば任意の位置に設定できる。

 

 この後退距離が0mの場合だ。

まずは結果から

 

 適合建築物の間口がさらに広がった為にさらにクリアー幅が広がるかと思ったのだが結果はNG。

 アイソメ図で確認すると

 

赤部の計画建築物は適合建築物を大きく超えている。

この時の適合建築物敷地側道路境界線上の立ち上がり高さは

11m×1.5(商業地域)=16.5m

 

まずはクリアした最適後退距離の場合と横並びで比較してみよう。

 

 

まずNG右側のそれぞれの天空率は

適合90.398%-計画天空率90.090=-0.308となっている。

クリアーしている最適後退距離の事例と比較すると

 

適合建築物が 最適 89.997%-後退なし90.398%=0.401%

大きくなっている天空率が大きいという事は天空図が小さく投影された事になる。つまり影の大きさが減少した事になる。その事から検証しよう

まずは後退距離なしの三斜求積図による面積表から

 

 

G三斜建物面積は3014.29

 

これに対して左側、最適後退距離の適合建築物の面積は

G3141.59で後退距離無し3014.29に対して127.34大きい。

後退距離なしの場合その分天空率が大きくなっている事がわかる。

 

 原因として後退距離なしの場合

①方位角が57.094度で最適後退距離の場合51.838度で右側に広く見えその分、後退距離なしの場合の天空図は横方向には広くなる。

ところがその位置までの距離が

 

20.248mと適合建築物の立ち上がり16.5mに対して視点位置から遠い事になる。高さは天空図の仰角として表現され

 

 

左側56度から右側39度

 

これに対して最適後退距離の場合は

左側60.度から47度のあたりで後退距離が無い場合は、天頂方向の投影面積は小さくなる。その分天空率が大きくなった。

 

 原因その2

②計画建築物の後退距離が0の場合、最適後退距離2.359mの分計画建築物が見え係の範囲にある。その分計画建築物の天空率は低下する。

確認しよう

最適後退距離の計画建築物天空率 90.14%

後退距離0mの場合           90.09%

 

後退距離0mの計画建築物が低下した。

 

以上の事より後退距離0mの場合NGになった原因は

①適合建築物の天空率増加②計画建築物の低下により

 

適合90.398%-計画天空率90.090=-0.308となる事がわかる。

 

 天空図はこのように見え係を横方向の方位角、天頂方向の仰角を投影する事により天空率で数値化される。その事により通風、採光の良否が決まる。

 

 さて次に

 

道路幅員、計画建築物高、後退距離が同じで敷地幅が広い場合を検証してみよう・・・・と思ったが出かける時間だ次回にしよう!

 

次回をお楽しみに!

 

 

比嘉ブログ

 

 


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