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道路天空率 法56条3項を考察する その3

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12月8日東京は、今季一番の強烈寒波の土曜日・・・らしい。

 これは、今朝の近くの公園の様子。東京のモミジもそろそろ見納めかな。

 本日は、朝から明海大学不動産研究センターCAD実務修習の講座。

公園で呑気に木々を愛でてる場合でもない。

 

 朝10時からの講座は、先ほど5時で無事終了。

今回のテーマは、新宿西口オフィスビルの天空率を駆使した建物想定法。法規解釈から実践まで無事終了。

 

 皆さん不安げな表情で始まった講座も終わる頃には、自信満々の笑顔。比嘉にいじられながらもめげないのが偉い!。

 まだまだ先は長いがスタートラインに乗っかり走りだせそうって感じかな。頑張れ!次回は日影規制と共同住宅マンションの想定法。

再会を楽しみにしてます。

 

 さて今週も天空率講座有りだ!

 

 講座を始める前に・・・

どうも画像が多いとブログがアップできなくなった様で、このところその限界で講座を終了としている。

その為、若干、前回の補足をしたい。

前回後退距離を計画建築物の後退距離そのもので、適合建築物を設定して解析した際に、NGになった事案を

図1

「天空率算定チャート」ダイアログ左下部の「斜線適合最適値」ボタンをクリックし確認すると

図2

最適後退距離が1.044mである事が分かった。早速適用して天空率計算を行うと

 

図3

差分0.858%で余裕でクリアーする事がわかった。

その際天空図重ね表示で確認していただくと明確になる。(前回この画像がアップできなかったので今回提示)

図4

NGだった算定位置からの見え係を図3と同時に眺めて確認していただきたい。

 後退距離を狭め、算定位置に近接した結果、NGだったP28からの見え係では左右に適合建築物が広がる効果でクリアーする事になった。

 

 

 さて本題に戻りさらに12m道路の場合で東側4m道路の後退距離を前例で最適後退距離となった1.044mを適用して天空率計算してみると

図5

1.5勾配区域で緩和され、しかも最適後退距離1.044mを適用したのだがNGだ。

 ここまでが前回の話。

今回は、NGになった最適後退距離による区分で法56条3,4項のと令132条による区分が複合された場合の区分法、を検証する事から始めたい。

まずは、法56条4項の後退距離を最適後退距離で採用した。

12m道路に面した1.25勾配の区域から始めたい。

この道路に面した後退距離は1,100mm

図6

(12+1.1×2)×1.25=17.75mまでが1.25勾配で区分される区域。

そこで問題が右端円弧で囲った部分で20mとなっている。

適用距離が20mゆえおそらく適用距離まで延長された事は、わかるのだがその部分を拡大して検証してみよう。

図7

12m道路と4mの2方向道路ゆえ4m道路側には、広い道路12m幅員が適用される。その際、前回の最適後退距離1.044mが適用されている為に

(12+1.044×2)×1.25=17.61m

までは、1.25勾配の区域となる。その区域は4m道路に平行に適用される為に12m道路側からは、適用距離20mで区分される。

 図8

アイソメ図では、この様になる。

12m道路で1.25勾配を超えた1.5勾配の区域は

図9

1.25勾配の区域17.75の距離を超え適用距離20mまでが1.5勾配の区域となる。右端も同様に1.25勾配の区域を超えた部分までとなる。

アイソメ図では

図10

わずかに高さ制限を超えているだけゆえ問題なしでクリアーする。

次に4m道路側に面した1.25勾配の区域を確認すると

図11

この区域は、4m道路に面しているが最大幅員12mの2倍24mまでが12m道路が適用される区域。

(12+1.044×2)×1.25=17.61m

までが12m道路がまわりこみ適用される1.25勾配の区域。

下端は、12mに面して1.25勾配が適用される区域ゆえ適用距離20mで区分される。

アイソメ図では

図12

 

 さらに4m道路に面した1.5勾配の区域は

図13

12m道路側から17.25m、4m道路側から17.61mが1.25勾配の区域。

4m道路に面する幅は2A=24mで奥行適用距離20mで区分されている。NG箇所が3か所・・・。

上端のP21からの重ね図表示では

図14

 

マイナス差分がー0.0067%でわずかながらNG。面積比では1.36倍NG赤部の面積が大きい。

 アイソメ図では

図15

このNGに関しては後ほど解決するとして残りの令132条3項の区域

図16

OK差分が差0.961%で最大幅員が図3の最大幅員11.9mの場合0.858%よりOK幅が大きい。これは3項の幅が200mm狭くなった為に適合建築物、計画建築物ともに幅が200mm減少する為、天空率はいずれも増大するが高さが高い計画建築物のカット幅が大きく天空率がより増大する為。

図17

青破線が11.9mの見え係幅。

A側が計画建築物がカットされる分、B側が適合建築物がカットされる分だが計画建築物のカット幅が大きい事がわかる。

 

 ではどうする?

後退距離を計画建築物の後退距離3.401mで再度適合建築部を設定再計算すると

すべてクリアーした。区域区分もシンプルになった。

検証しようと言いたいところだが文字数制限を越えそうなんで次回にしよう。次回までお元気で     hi

 

比嘉ブログ

 

 

 


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