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北側凹型敷地の逆日影計算1

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5月30日土曜日

いつのまにやら皐月5月も明日でおしまい。

新型コロナに一喜一憂しているうちにあっというまに終わりになってしまった。

 来週6月1日から東京も新型コロナによる自粛要請が解除になる。

解除宣言後のクラスター発生が気になるが、想定済みと云われるこの繰り返しを覚悟し本日の比嘉ブログは、自粛解除をささやかに祝う事から始めたい。

 昨日の昼・・・昼食から社に戻ったら鍵がかかっている。

どうやら出社組H女史がブルーインパルスを見る為に近くの神田川まで出かけていたようだ。好天に恵まれた空に見事に飛行機雲の筋6本かな。医療従事者に感謝を込めての飛行らしい。

ブルーインパルス・・いきな事をやるネ!。

 いきなりのバラは、かれこれ1月以上自宅でリモートワークを続ける

コードネームGinが丹精込めて育てたバラの写真を添付してくれた。・・バラ・・バラ・・いっぱいのバラがそれぞれ美しい!。

しばしこころ穏やかに鑑賞していただけましたら・・と自分の手柄のように自慢したりして・・。

 

 比嘉もバラをながめながらおいしいお紅茶でもいただきたいものだ・・。(柄じゃないが・・)・・焼酎お湯割り派です。

まだあるので残りは、次回。

 さて今週の講座の報告

今週月曜日は、天空率2の講座に5人が参加。

最後の記念撮影のPrint Sc後に貼り付け忘れで無しになってしまった。残念!毎回これが楽しみなのに・・・・web講座は慣れたけど・・。

 気を取り直して講座は続く木曜日には「用地情報からプランニング」の実践講習。自粛期間終了も間近ゆえ緊急開催した。

3人の皆さんが参加で皆さん面積表まで無事作成。

 最後に皆さんの笑顔にホットする瞬間。来週木曜日も開催!します。お早目のお申込みをよろしく!全国の皆さんにお会いできる事を楽しみにしてます。

 

 比嘉ブログ講座を開始したい。

今回のブログ講座は、凹型敷地の逆日影・・久々日影規制講座。実はWeb講座日影1の補足解説の意図も有り。なにしろ用地情報は、さまざまで今回は、下図で示す凹型敷地の逆日影計算を行う手法を解説したい。

 

 用途地域は、第2種中高層で日影規制時間は5/3時間。

 

 逆日影計算を行う際に、この事例のように破線で示した北側敷地境界線が凹型になっている場合、建物形状部分の優先順位を意識しなければならない。

 つまり

 敷地の形状から敷地の境界線南、西、東に面するいずれのエリアに計画する事が建築物全体の価値を高められるかを意識する必要がある。

 例えば共同住宅の場合で南向き住戸を多く確保したい場合、Aのエリアに多くの住戸を設定したい。

 他方、借景がB側の方が良く価値が高いと判断すればB側を優先に住戸を獲得した方が良いかもしれない。

 駅からの導線あるいは、駐車場のエリアを考慮するとA,Cエリアを優先するかもしれない。

・・・当然の事だが設計者がイメージする建物外形上が実現されるべく逆日影計算もおこなわなければならない。

 

 逆日影計算で設計者の意図をいかに的確に設定するかは、プランニングの効率化に大きく影響する。

 今回から、設計意図をTP-PLANNERの逆日影計算時に適確に反映する方法を数回にわたり解説したい。

 

 今回は、整形敷地で逆日影計算をおさらいする事から始めたい。

 

 

凹型敷地同様、2種中高層住居専用地域で日影規制5/3時間の事例で7階(21m)を設定し時刻日影を作図しNGを確認。

*比嘉ブログ過去記事「日影規制の話」のシリーズを参照して下さい。

 その場合設計者は、8時と16時それぞの時刻日影内にある影の重なりで3時間線、5時間線を確認する。

 8時の枠の中で3時間線は、11時、5時間線は13時で確認が可能だ。

16時枠の中では、3時間が13時、5時間が11時の時刻線で確認できる。 

つまり

 赤線が8、16時枠内の3時間線、青線が5時間線を意味する。

これを手動で逆日影計算を行う方法から解説を始めたい。

 

 影の長さL=(h-4)×倍率

(東京の11時と13時の倍率は、1.813)それぞれの可能Lを計測し

カットする幅を測定すると

 

8時枠の影の長さLは

3時間11時側のクリアー距離が12.759により5mラインまでの可能距離

9.238mが短い為5mラインで建物の北側端部の高さが確定する。

 

 建物北側端の高さは

9.238=(h-4)×(倍率:東京の場合1.813)=9.095m

NG幅は18.419 .419 >16.3554ゆえ

北側端部から18.419mの位置から7階が可能となる。

18.419 mは、10mラインまでの距離ゆえ途中から太陽高度は、3時間が厳しい事がわかる)

 

 一方16時側の場合3時間線がクリアーする10mラインまでの距離が

19.922m

 19.922=(h-4)×1.813倍より h=14.988mが建物東側端部の高さで

幅が7.112の位置から7階21m高が可能になる。

太陽高度なりに斜面状の建物形状が算出される。

 

時刻日影と等時間日影を合成して作図すると

 円弧部がわずかにNGになったがその他の部分は、太陽高度内に高さがおさまっているようだ。

 NG部は、8時:9時それぞれ枠内の時間の重なりをカウントすると等時間線が算出される為、太陽高度による可能空間は、容易に算出される。

 

 

 TP-PLANNER逆日影計算を行う場合、「逆日影チャート」は

 

敷地北側の隅に設定すると8時と13時、16時と11時の方位線で囲われたエリアが太陽高度で高さがカットされた手計算と同様の結果を得る事が可能になる。

 逆日影解析後の等高線と逆日影チャートを重ねるとさらに明快になる。

 

 3Dで表示すると(鳥かご図)

8時と13時間の太陽高度は、5時間と3時間が東京3種高度斜線のように2段折れになっている事がわかり太陽高度以外の高層部(本例では21mでカット)が確認される。

 

 

建物変換し等時間日影で確認すると

 手計算でわずかにNGだった円弧部がちゃんと規制ライン内におさまっている事がわかる。

その為に北西と北東の幅が微小にカットされている事がわかる。

 

 この敷地の場合でも答えは「一」ではなく容積率が300%以上の場合逆日影計算を太陽高度でおさめると容積消化は厳しい。

 その場合、高層幅を広くとるべく逆日影チャートの高層ポイントを南側に移動する。

 

その結果は

15階の設定で高層幅部分の床面積が318㎡確保され全てを容積対象として553.937%共有部等低減で60%で考えると332%容積率消化の可能性が出てきた。

 ブロックを建物変換し等時間線で確認すると

 

やはり規制ラインに近接し限界でクリアーしている事が解る。

・・・・・・・ん。道路斜線でNGになるから成立しないのでは?との声が聞こえてきた。・・・天空率で確認してみよう!。

 天空率解析の前に「建物」を編集し

西側の6,7階が十分な床面積がとれてない事より5階に変更してより現実的な形状で天空率計算を行うと

ブロック図を建物変換した場合天空率計算設定ダイアログにある「計算対象建物」で「ブロック図変換建物」のチェック欄をチェック後解析を行う必要がある事に注意。(チェック無しでは、建物無の判断となる。)

 残念!・・NG。ここでめげてはいけない今度は、逆日影ならぬ逆天空率計算で可能幅でカットし高層部がどの程度残るか確認してみたい。

左右の幅をカットした結果、高層部がそのまま利用可となった。

立体的なボリューム感は変わらない。

 

 さて話を逆日影計算に戻そう。日影規制をクリアーする方法は、基本的に太陽高度と時間幅そしてその複合。

問題の凹型敷地に5(h=15m)階建ての建物をほぼ敷地全域に配置すると

 

 

真北部の凹部5、10mラインの指定点日影がすべて8時間の

終日日影となっている。

この部分には、8時から16時の間両翼の建物が凹部に投影される為終日日影となる。この様な用地条件の場合、設計者の設計方針を明確ににしなければならない。・・・と最初のテーマに戻った。

・・おっと本日も長くなった。次回にしよう。

次回までお元気で!

 

比嘉ブログ

 

 

 

 


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