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敷地および道路面高低差がある天空率解析結果検証。

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 8月6日:広島に原爆が投下された日。

 記念式典、松井市長の平和宣言は、ロシアのウクライナ侵攻にも言及した素晴らしいスピーチだった。

 

 毎年、長崎市田上市長とともに両氏の平和宣言は世界に発信するに値する内容で感銘を受ける。

 

 沖縄復帰前の話らしいのだが・当時沖縄の米軍基地内にも1300発の核兵器が貯蔵されていた。・・・人類の破滅と隣り合って暮らしていたらしい・・。

 

 今や世界の核保有数はあきれるほど多い。国連安保理も機能しない現在、ならず者国家が核を保有している事で恫喝を続けている。一からやり直しだ。

 天空率講座を開始したい。

前回は、傾斜地におけるBM,設計GL、敷地内高低差がある事例の高低差関連の設定方法を解説した。
 
*先週分の道路高低差の上記3次元表記の道路高低差が間違っていましたので修正しました(8月5日)。解説は下記平面図の正しい表記で解説しております。
建物TOP高は設計GL+33.5m。道路幅員は6m
敷地内高低差は、西端BM-2.2m、中央部でBM+0.5m東端でBM+1.5m。
 

 今回は

天空率解析⇒NG⇒高低差関連の確認

⇒天空率クリア法

の順で解説を進めたい。

 

1)天空率解析までの手順
①入力プルダウンメニューから「新天空率計算領域」を選択し
道路高さ制限適合建築物と算定位置を発生する算定基準線を自動発生する。
 
本例の場合には道路反対側の道路境界線の幅が敷地側の境界線と平行で敷地入力で設定した「道路幅」で特定される為、「自動発生」の項で行う。
 
「道路境界」ボタンを押下する事で道路高さ制限適合建築物および算定基準線が自動発生する。
*道路反対側の境界条件が変形している事例は比嘉ブログ下記を参照して下さい。
 
②天空率計算を実行する。
「入力」「計算モード」で入力モードから計算モードに移動後
「計算」「天空率」プルダウンで選択する。
P1が赤表示でNGを示す。
 
2)結果検証
①高さ表記検証
NG部のP1は
P1(差-0.282%,斜86.445%,計86.163% BM-1,898)天空率近接点
高低差BM-1,898の検証
天空率解析時に「計算ポイント操作」の項の「均等発生」を押下すると各算定位置の高さがBM基準で表記される。
P1では2.5m低い位置に設定されている。(敷地入力始点側高低差で入力した数値)
P1~P3までは「緩和前高」が有り平均地盤面から1mを超えて低く緩和の対象となっている事がわかる。
 
高低差は図法の「天空率算定チャート図」「断面図」で明確になる。
A部はBM,設計GL、地盤面(GL)の関係を表示する。
地盤面(GL)は、設計GLから-796mm、
設計GLは、BM +500mm
BMから地盤面(GL)は296mmを確認
 
B部は、高さ制限の起点および緩和を表示する。
 左端20204mmが地盤面(こげ茶部上端)から道路中心高を意味する。敷地入力での高低差BM-2500を地盤面からの高低差に換算すると(基準法の高低差は地盤面から)
2500-296=2204m⇒1m以上の高低差がある
2204-1000=1204   1204÷2=602(緩和高さ)
BMからの表記では緩和を考慮すると
-2500+602=-1898mm
P1(差-0.282%,斜86.445%,計86.163% BM-1,898)天空率近接点
 
 申請時の高低差表記は、地盤面(GL)が基準高となる為296加算し下記のように表記される。
 
P1(差-0.282%,斜86.445%,計86.163% GL-1,602) 天空率近接点
 高低差に関しては「表示」「表示高さ基準」の項で任意の基準で表記される。(申請図では地盤面:(GL基準)のみが選択可。)
施行令
第2条 面積、
高さ等の算定方法
 六 建築物の高さ 地盤面からの高さによる。***。
  1. 2 前項第二号第六号又は第七号「地盤面」とは、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい、その接する位置の高低差が3mを超える場合においては、その高低差3m以内ごとの平均の高さにおける水平面をいう。
第135条の2 道路面と敷地の地盤面に高低差がある場合
 建築物の敷地の
地盤面が前面道路より1m以上高い場合においては、その前面道路は、敷地の地盤面と前面道路との高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。

2 特定行政庁は、地形の特殊性により前項の規定をそのまま適用することが著しく不適当であると認める場合においては、同項の規定にかかわらず、規則で、前面道路の位置を同項の規定による位置と敷地の地盤面の高さとの間において適当と認める高さに定めることができる。
 
②NG部の検証
「表示」「天空率算定チャート図」で自動発生した道路高さ適合建築物および算定基準線をアイソメ図で確認する。
P1を指定後「アイソメ図」を押下すると
NG算定位置の前面で計画建築物が大きく高さ制限をこえていることがわかる。東側低層部カットでクリア可能と思われる。
「図法」「天空率比較図」「天空図重ね表示」で確認すると
面積比で比較すると
計画(赤部)66.75-61.10(適合緑部)=5.65
NG面積が5.65多い事になる円弧で示す東側低層部がその分に相当するか否かだが
  
 図面レイアウトで円弧部の面積を測定すると
右側青部で示したのがP1の算定位置から可視可能な低層部でその面積が5.7、計画建築物(赤部)66.753-5.7=61.053
で緑部(敷地内空地)面積61.10を下回る、つまり天空率がクリアする事になる。
 逆天空率計算で可能エリアを確認すると
東側をカットする指示(右手側)を行い「建物自動切断」を行うと東側から切断が始まりクリアする位置までカットする。
結果は
 P1の視野角内にある低層部はすべてカットした結果となった。・・・納得。しかしこれでは低層部が利用不可だ。
西側(左側)をカットしてみたい。
結果は
円弧状の中腹部がカットされクリアした事がわかる。
計画建築物を東方向に移動しカット無しでクリアさせる事にしたい。
カット幅を検討したい。
この場合一見カットしたX方向の距離521mmにしたいところだが階高が33.5mゆえY方向(2,521部)の欠損がクリアする結果に大きく影響を与えている事が考えられる。天空率比較図で逆天空率でカットした分青色で表記し重ねてみると
A部よりB部の影響が大きい。X方向移動距離ではクリアしない可能性がある。
計画建築物を東方向に521⇒621㎜移動すると
 
クリアした。
*この解析の場合、道路高制限適合見地物はそのまま利用可能ゆえ微小に移動後即解析で最適な結果を得る事が可能だ。
 
クリアしたが傾斜地ゆえ計画建築物移動に伴い平均地盤面が多少なり替わる。
 
3)地表面を利用した地盤面の再計算の手順
 
この事案は「地表面」が入力済みゆえ容易に平均地盤の算出が可能だ。
平均GLは日影規制にも影響を与える為、「地表面」と建物外周から自動算出する際はTP-LANDで行う。
地表面は変更無。
建物外周部およびドライエリアも含めた形状を「仮想建物」で右側に移動した位置に拡幅変形する。
平均地盤面の計算を「地表面」と「仮想建物」の外周から自動算出する。
 平均地盤選定領域の各境界線には、地表面から採取した高低差が自動参入されている。
平均地盤が算出された。
地盤面で確認し前回の分と重ねて比較表示すると
前回設計GL面から-0.796mが-0.757mに0.039m移動した事がわかる。
 
その移動した平均地盤面で天空率計算を行うと
 微小にクリア幅減少が減少した。
平均地盤を算出する外形(この場合仮想建物で入力)から即時平均GLを算出する機能をマスターすると傾斜地は効率的に解析可能となる。
 
 残りは申請図の作成法だ。
といきたいところだが、本日も長くなった次回にしたい。
猛暑が全国的に続くようです。次回までお元気で!
比嘉ブログ


 


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