10月8日土曜日
昨日の東京は土砂降りで最高気温が13度程度で10月上旬の気温としては、1934年以来というこれまた記録的気候変動。
帰宅時土砂降りの雨中、吐く息が白く煙り真冬が一気にやってきた。
一変して本日は鱗雲が広がる秋空となった。・・・やれやれ・・夏から一気の冬はやめてほしい。
MLB大谷の今シーズンも終わり・・土曜日も朝から活動開始できるぞと思う間もなくダルビッシュの地区シリーズが始まった。
大谷以前、NHKのMLB中継では、ダルビッシュの放送も
あったのだがすっかり大谷中心の放送になった。
久々にダルビッシュのメッツ戦を観戦している。・・が本日はサイヤング賞投手のマックスシャーザーを相手の投げ合いだ。
・・・7回現在で7-1で勝っている。
大谷もいいけどダルビッシュのピッチングは球種が多彩で楽しい。どうやら今回は、完全に投げ勝った・・かんじだな。
3連休で講座もどうかと思うが本日元気ゆえ比嘉ブログ講座はありです。(元気があればなんでもできる! アントニオ猪木)
今回は逆日影計算法を通じて日影規制の考え方を語りたい。
比嘉ブログ講座開始!
前回は用途境界線が5mラインと一部一致する連続線(ポリライン)の作成設定法を解説した。
今回は続きの逆日影計算を行う手順と考え方を解説したい。
前回、アップ後、修正報告をした事もあり念の為、用途地域の設定から再度始めたい。
1)用途地域連続線切断と商業地域の設定
①用途地域設定された準住居地域を選択し「連続線切断」で用途境線で区分する。
*この事例ではすでに準住居日影規制5/3時間が敷地から250m四方で登録された後、用途境界線を前回詳細解説した連続線で
「連続線切断」する事から解説したい。
区域内を押下し選択後「切断」「連続線切断」を選択し連続線の用途境線をクリックし用途地域を2の区域に区分する。
②商業地域を設定する。
連続線切断された東側の区域を選択し「商業地域」に設定する。
逆日影計算の場合は、商業地域側は5mラインは規制5時間(規制時間「無し」の設定の場合0時間になる為、10ラインの項には規制時間が無しと同義の8時間の設定を行う。
これで逆日影計算を行うが本例のように建物外形状が確定している場合
その外形状を「仮想建物」に変換入力する事で建物による日影時間幅が確定する為、より実践的な逆日影結果を得る事ができる。
2)建物形状を「仮想建物」に変換する。
「入力」「仮想建物」に移動し「他の入力データを変換して入力します。」ショートカットアイコンをクリックする事で
既存の建築物の外形状が仮想建物として変換される。
これにより逆日影計算を行う範囲が特定され、より実践的な結果を得る事が可能になる。
3)逆日影計算
日影規制は、建物幅が規制時間の幅を超えない場合、その区間に高層建物の空間が算出される(高層区域)。規制時間の幅を超えた部分は、太陽高度内に建物高さを制限しなければならない。
一方高層ポイントを変更すると、その時間幅以外が低層になる為、高層ポイントを設定する事により低層部の可能高さも確定する事になる。
*アッチ建てればコッチたたずの法則・・・非公式
TP-PLANNER逆日影計算では「逆日影チャート」が機能するように初期設定されており、設計者は高層ポイントをドラッグし位置変更する事で任意の位置に高層幅を設定する事が可能になる。
その際に3時間時間幅、5時間時間幅が表示される為、それをガイドに設計者の建物可能空間を算出する。
高層位置を変更した事例を2ケースほど解説し日影可能空間の算出(逆日影)と結果検証を行いたい。
4)逆日影チャートにより目的を意識した可能空間を算出する方法
-1)A建築物側に高層設定し最大ボリュームを算出する方法
①高層ポイント設定
高層ポイントを南側にドラッグ移動すると5mライン青〇の位置で5時間の時間幅が確保されA建築東側は、目的高に設定する事が可能である事がわかる。一方西側は3時間の時間幅を超える為太陽高度でカットされる事がわかる。
「計算開始」で逆日影計算実行。
②逆日影計算結果確認と考察
A側はほぼ5時間の時間幅内にある為、目的の10階が確保されたが西側は、北側10mラインの3時間時間幅を超えた部分が太陽高度でカットされた。
B側の建物部は逆日影チャート5時間幅を超えており低層にする事で5m5時間規制の円弧部でA側で5時間消化した部分にさらに加算されないよう最低高さに設定された事がわかる。
容積率(全てのブロックを容積対象として)295.948%を確認。
③逆日影計算結果で日影チェックを行う。
建物変換
逆日影ブロック図を確認すると等高線が立体化される。
「入力」プルダウンメニューから「建物」に移動し「他の入力データを変換して入力」アイコンをクリックし逆日影ブロックを「建物」データに変換される。
その結果日影チェック、天空率チェック等解析検証が可能になる。
④逆日影計算結果で日影図で精度チェックを行う。
5mラインの5時間規制(東側)で4時間57分、
3時間規制(北側)2時間59分でクリアしている事がわかる。
⑤半天空図で確認5mライン側
5時間の幅(10時25分~15時22分→4時間57分)
におさまっている事がわかる。その為5mラインに面するB側建築物は高さが極端に低くなる。
⑥10mライン側3時間規制
3時間(8時から10時59分→2時間59分)
の幅を超えた赤枠部は太陽高度で高さが制限される事がわかる。
-2)B建築物側に高層設定し最大ボリュームを算出する方法
①高層ポイント設定
高層ポイントをB側上部にドラッグ移動するとA部が10mラインで3時間の時間幅内に設定されB建築は、高層幅内に有り目的高に設定する事が可能である事がわかる。
一方A側は3時間の時間幅を超える為左右部が太陽高度でカットされる事がイメージされる。
「計算開始」で逆日影計算実行。
②逆日影計算結果確認と考察
A側東部が5m規制ライン5時間、西部が10m3時間時間幅を超えた太陽高度でカットされた部分。
B側は時間幅内に有り日影規制の影響を受けない。
容積率は全てを容積対象として336.910%になる。
A側中心の容積率295.948%に比較し増加する。
③逆日影計算結果で日影チェックを行う。
建物変換
逆日影ブロック図を確認すると等高線が立体化される。
「入力」「他の入力データを変換して入力」アイコンをクリックし「建物」データに変換する。
④逆日影計算結果で日影図で精度チェックを行う。
5mラインの5時間規制(東側)で4時間59分、
3時間規制(北側)2時間59分でクリアしている事がわかる。
⑤半天空図で確認5mライン側
B側の3時間の幅端部を起点(16時)5時間の幅を確保すると
A側は、11時1分から影にする事が可となる。
半天空図と日影チャートで5時間幅で確認すると分かりよい。
プレゼンに活用していただきたい。
⑥10mライン側3時間規制
この事例はB部の3時間幅確保が前提の解析法ゆえB幅を超えたA側の3時間を超えた11頃より上部は太陽高度でカットされている事がわかる。
5)まとめ
日影規制とは規制時間までは影にして良いと考えるとわかり良い。
規制時間内で影にするとは、建物のどの部を主に影を発生させるか、つまり建物本体とするかを確定する事が計画時に求められる。
設計者が残したい建築部はいずれか?を明確にしその
方針を逆日影高層ポイント設定で可能空間を算出する。
本例の場合、日影規制のみを考えるといずれも可能空間となる。北側のB建築物の3時間幅確保が逆日影ブロックによる容積率は向上した。が設計者が目的とする計画建築物と合致するか否かでいずれを採用するかを判断しなければならない。日影規制ではいずれも正解。
・・語りだすと長くなりそうなので本日はここまでとしよう。
次回までお元気で!またまたの3連休を楽しみましょう!