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TP-PLANNERによる逆日影計算 6 逆日影チャートで低層建物

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7月22日土曜日

昨日は、東京青山の第一法規株式会社会議室での関東地区のユーザー会。まずは会場から東京ど真ん中の景色。

六本木側は

まるでジオラマのよう。

反対の神宮側は新国立競技場の工事の様子を確認

 ユーザー会はほぼ満席で皆さん真剣。まずは比嘉の逆日影実践利用法。逆日影チャート、逆日影基準線、2棟高層、既存建物を駆使した活用法を解説。このところ日影規制、逆日影の質問も多い。

皆さんの熱気に毎度の事だがジャケットを脱ぎ実践しながら語りまくった。

 

 鈴木は、ライノセラスとの連動から企画BIMTP-PLANNERの役割と他BIMとの連動処理、プランニング面積表改良、天空率改良点、3Dビュワーの日影シミュレーションなど盛り沢山。

 

 

そしてサポートセンター森本からは難解道路の新天空率による3ポイント解説。あらゆる道路形状に対応可能である事を確認して頂いた。

酷暑の中大勢のご来場ありがとうございました。

 

 

 

先日、関西ユーザー会の帰りに立ち寄った京都の山際でみつけたこの花はフシグロセンノウ。

葉のギザがカワラナデシコににている。ウキペによると日本固有種でやはりナデシコ科に属するようだ。

 

 

 

 今週の講座は日帰りで大阪の設計事務所にて天空率実践講習。JWWデータからTP-PLANNERデータ変換し解析から検証法さらに申請図を作成する手順まで解説した。

 

 

終了後、若手2名を居残り特訓で斜線規制の基本から天空率基本の理論解説。お疲れ様でした。

 

 

 さて比嘉ブログ講座を開始する事にしよう。

 

前回は日影規制をクリアーする方法として

①建物高さを規制時間を超えない様に太陽高度以下に建物高さを設定する方法がある事を理解する。

 下図半天空図で確認すると10mライン3時間に対して朝側8時から9時半、夕側14時半から16時までの3時間規制時間をすべて消化している為、建物高さはこれ以上高くできない。その為高さで日影規制がきまっている状態。このような日影規制のクリアー法を太陽高度内におさめる低層型とする。(TP-PLANNER内での用語:以下同様)

 

 

②建物幅を日影規制時間内で太陽が通過する幅内に設定する事で規制時間内に収める方法。

 建物幅を10mライン3時間の規制に対して、たとえばあるポイントでは10時半から13時半の3時間の間太陽が通過するように建物幅を設定するとその幅で日影規制時間内におさめる事が可能になる幅できまるという。このような日影規制のクリアー法を高層型とする。

 

 

③低層部と高層部を混在させる方法

 

を解説した。結論から日影規制をクリアーする為には建物高さと幅がすべての規制ライン上の規制時間を超えない様に想定する事となる。

 

その事を効率的に解決する方法が逆日影チャート。

 

 

まで解説した。

 

 今回は、TP-PLANNERによる逆日影チャートを利用した逆日影計算の手法を解説したい。今回もムービーによる詳細解説を行う。

 

解説のポイントは

ポイント1

逆日影計算を行う場合は仮想建物(建物外形状)を設計者の意図するキープランから作成する事がのぞましい。

 

 

この場合はTP-PLANNERプランニングツールで作成したキープランだが他のCADで作成した場合でもその形状を仮想建物に変換するツールを利用する。

ポイント2

逆日影計算をおこなう場合、目的とする建物が低層であれ高層であれ必ず「高層型計算」で「一棟高層」を選択し敷地内でドラッグし逆日影チャートを表示する事から始める。

 

その際、許容容積率が200%以下の場合で低層の建物を想定したい場合、逆日影チャートをドラッグし8時の方位線を建物の東端、西端に16時をセットする。逆日影チャートでその設定が可能な場合

 

低層部が太陽高度内におさまりさらに高層部が残る最適な逆日影計算が実行される。

 

ポイント3

この設定法は用途区分されている場合も同様に行い基本的な設定法は変わらない。

 

まずはここまでをムービーで解説。

 

次に逆日影チャートを設定した際に8時と16時の方位線が仮想建物をすべてカバーできない場合には「低層建物型計算」から

「逆日影基準線」を利用する方法を解説する。

 

この場合のポイントは

ポイント4

許容容積率が200%以下で低層建物を想定したい場合でもまずは逆日影チャートを設定する事から始まると今回の解説は始まったが逆日影チャートの8時方位線あるいは16時方位線のいずれかが仮想建物の内側に設定され斜状になる場合たとえば

 

 

この場合8時方位線を東の角に設定すると16時方位線は階段部と西端部の円弧で示す部分が斜状によこぎる。この状態で解析検証すると

 

 

当然、日影規制時間内におさまる。

 ただし、1棟高層が高層時間幅確保を前提にする為に、その分で日影時間を消化してしまい16時方位線側は斜状に低層カットされてしまう。結果的に高層を部分的に設置するには東西に広いと判断される。

 逆日影チャートでこの様な状況を確認した場合で高層部を設定する必要がない場合、低層建物型計算を使用する。

 

 

「低層建物型計算」には3種ある。今回は「逆日影基準線」の利用法を解説する。ただしここでは「属性線」で「逆日影基準線」を設定してない場合の解説。

 

逆日影基準線を設定してない場合問題になるのは、北側の規制ラインが段差状になる場合だ

 

この解説も重要だが今回も長くなった次回にしよう。

 

酷暑が続くようですとりあえず来週までお元気で!

 

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